生と死の間の少年少女

十六夜ノ月

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焼死

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「俺の死因は、焼死。火事に巻き込まれて死んだ。」


確か…そんな気がする。
何故か、この世界『フォレスト』来てから、
生きていた頃の記憶が曖昧なのだ。

自分の名前は覚えている。火事で死んだ事も覚えていた。
だが、家族や友達の事なんかは、全然覚えていない。

俺が頭を悩ませていると、少女の表情が急に険しくなった。


「焼死…?焼死って言った?」


「え、あ、ああ。なんかマズい事でも…」





言い終わる前に、
大量の水が俺を襲ってきた。
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