生と死の間の少年少女

十六夜ノ月

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生前

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「ねぇ、No.3316」

No.8588は言う。

「…知ってる?
消滅する時って消滅した身体の分、生前の記憶が戻るんだって。」

「…へえ、そうなのか。
だったらさっき消滅したアイツも生前の記憶が戻っていたのか。
どんな人生だったんだろうな。」

「あたしもお兄ちゃんもまだ一周目だから消滅はしない。
まあ楽しんで戦おうよ。」

「…そう、だなっ!!」

「えいやっ!!」

俺たち二人は、互いに青い炎をまとって、
準決勝を開始した。
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