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磔と賭博
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廊下に出ると、すでにほとんど人はいなかった。
C組の武器を持った男子はほとんど抹殺してしまったし、A組からはほとんど攻撃されていないならば、納得であるが、それと同時にB組の他の男子たちもいなくなってしまっていたのだ。
「全員、逃げていったのか?」
「そうかもしれないね。廊下で待っておくと、別のフロアや反対側のクラスに狙撃されてしまうかもしれないからな。あまり悠長にしている暇はないぞ。いつ魔物は襲ってくるか分らんからな。どこから来てもいいように常に備えておかなければならんぞ」
「うん」
こうして、二人がA組の前につくと、扉は閉ざされていたが、外からでも分かるほどの悲鳴と命乞いをする声、さらには何者かが喜びを挙げる声などが響いていた。
半透明のガラスからは、赤黒い血がにじんでいるのが見えた。
そして、寅文の合図とともに建之介はA組の扉にタックルした。
ガッシャーン!!!
「いってえ、、、」
建之介は反動で跳ね返されてしまったが、扉がレーンからずれたことを確認すると、建之介は再度立ち上がって、それを両手で押し倒した。
大きな音がして扉が外れる。
バタン!
扉を倒した瞬間、中からの攻撃に備えて寅文が身構えていたが、その心配はなかった。
いきなり攻撃されるようなことはなく、むしろ、A組の人たちに交じってB組の人たちまで何やら向こう側を向いて騒いでいるようだった。
大勢の人が「何か」を囲んでいて、誰一人、武器を持った二人にかかってこようという様子ではなかった。
ただ一人刀を構えている寅文一人だけ異端の存在に見えた。
「私は刀をしまうが、お前はいつでも銃で応戦できるように弾を補充しておいてくれ。この状況を把握するには自ら武器を直さねばなるまい」
寅文がそう耳打ちした後、刀を腰に巻き付けて集団の中に話しかけに行った。
建之介は、それを聞いてすぐに見つからないようにリロードをして、すぐに取り出せるようにポケットの中にそれを隠し、寅文の後に続いた。
「お主らは何をしているのだ?」
寅文が一番近くにいたおそらくA組の男子に話しかけた。
その男子はぽっちゃり体型でなかなかに余裕のあるお坊ちゃんくんという印象だった。
「ああ、今、磔賭博をしているんですよ。どうです?お二人もやっていきますか?」
「磔賭博?それは何だ?」
寅文は不思議そうな顔をして尋ねる。
「ああ。まだルールをご存じなかったのですね。あれを見てください」
二人は男子が指さした方向を見た。
それは、なんともおぞましい光景だった。
三人の生徒が目をつぶったまま棒に括り付けられてつるし上げられており、さらに、その三人の前にはまた目隠しした男が拳銃を持って構えていた。
「あ、あれは何をやっているんですか?」
「まあ見ていて下さい」
すると、目隠しした男がその三人の方を向いて一発、引き金を引いたのである。
そして、その弾は一番左の男の胸に命中した。
ドン!!!
次の瞬間、縛り付けられていた男はそのまま棒とともに倒れ、胸から血を噴出したまま絶命していた。
それを見て観衆は今までににないくらい大きな声で歓声を上げた。
「いいぞー!よく殺してくれた!」
「私、あいつが博打で負けるところ見てみたかったのよ!今銃を撃った人は良くやったと思うわ」
などど賞賛の嵐。
さらには、撃った本人まで両手を挙げて喜んでいた。
「やったあ。やったあ。命中したぞお」
また、幸いなことに、銃弾の当たらなかった他の二人は、縄をほどかれ、嬉しそうに何かを受け取っているようだった。
しかし、寅文と建之介はこれをやる意味が全く分からず、もう一度さっき話しかけた人に聞いた。
「これは今、何を目的としてやっているんだ?こんなのただの拷問にしか見えないのに自らの望んでこれをしているのか?」
「これは、的になる人も撃つ人も自分から名乗り上げるのです。そして、的になった人は、自分が撃ち抜かれることがなければ、終わった後に報酬がもらえます。また、銃を撃つ人も誰かに弾を当てれば報酬をもらえますが、もし、外してしまうと、自分が殺されてしまいます。つまり、「自分の命を賭けたギャンブルですね」
「報酬って何が貰えるんだ?」
「それは、まあ、基本的には武器ですね。ピストルや銃弾、防弾チョッキなど自分が望むものが貰えるんじゃないですかね?まあ私はやりませんけど」
「こんなことをして何か都合のいいことがあるのか?ただ武器を配って自軍には何も残らないじゃないか?お主はA組だろう?自身で武器を持って戦ったほうがいいんじゃないのか?」
「ふっ。そこが違うんですよ。元の考えが」
「何が違うっていうんだ?
「ここで、A組の人が名乗り上げなければ、A組の人数が減ることはないですよね?だって他クラスからしたらこの条件はwinwinですからね。簡単に言えばA組は武器の代わりに他のクラスよりも生存人数が多いということを優先しているんですよ。武器を持ってしまえばこちらを攻撃してくる人は減りますからね。ほら、これも同調圧力ですよ。周りの人が誰も戦闘していないのに自分だけ攻撃なんてできませんよね。それを演出しているんですよ」
これを聞いた寅文は、何やら納得したかのようにうなずいた。
「お主らの考えていることはよく分かった。だがしかし、これをべらべら我に話して良かったのか?」
A組の生徒はニヤリとしながら答えた。
「ええ。大丈夫ですよ。もうすでにあなたは「攻撃しない」という選択を選んでいるではないですか。これが答えですよ。いひひ。同調圧力にすでに負けているから怖いものなんてないんです。しかし、人数が多いほうが必ずこれから得をしますよ」
「どうしてそう言い切れる?」
「まあ、これからのお楽しみですよ。このゲームは、ただやみくもに戦えばいいってものではないということですね」
そうしてA組の生徒は怪しい笑みを浮かべた。
「ところでお二人さん、このゲームに参加してみませんか?」
男子はそう寅文と建之介を誘った。
「お二人にもこれはお得なことだと思いますけどね。ここで武器を一つでも回収しておけば、自分たちが優勢になりますし、A組の武力が落ちるのですから。ここで一つ賭けてもよろしいんじゃないですかねえ?」
「な、何を言っているんだ?そんなことするわけないだろ。自分の命がなくなるかもしれないんだぞ。そんなことに参加できるわけないでしょ」
建之介は怒り気味にそう言ったが、寅文はそれを聞いた瞬間笑い出した。
「ははは。なかなか面白いことを言うではないか。いいだろう。この勝負、受けて立ってもよいぞ」
「本気で言っているのか?」
寅文の驚きの回答に、建之介は焦りだす。
まさか、本当にこの人、賭けるつもりなのか。
「おお。そう言って頂けて幸いですわ。ではでは、早速準備を、、、」
「待て」
その話を聞いたA組の生徒がせっせと準備を進めようとしているところに寅文は口をはさんだ。
「待て。一つ条件がある。この男、建之介に銃を持たせて撃たせてほしい。もちろん建之介は自分が銃弾を外したら責任をもって自害させよう」
「ちょっと待ってよ!何いきなり一人で全部決めちゃってるんだよ!?人の命がかかっているんだぜ?そんな本人の許可も取らずに話をサクサク進めちゃっていいわけないでしょ!」
建之介は、声を荒げながら怒り出すも、その様子を見ていたA組の生徒はいきなり笑いだす。
「おっと。これはこれはご本人がお怒りですねえ。でももう相方があなたのことをエントリーさせちゃいましたので、もう強制的に参加していただきますよ。まあ、お望みのとおりにあなたが撃つ人をするということですので。よろしくお願いしますね」
「おい!いいわけないだろ!寅文だけならまだしも、なんで俺まで巻き込まれないと、、、」
「いいから話をよく聞け」
寅文が小声で建之介に囁く。
「お前は絶対に大丈夫だ。お前は間違えて我を撃つことは絶対にないし、お前は絶対に弾を命中させられる。俺の言うことを信じてくれ」
「どうしたらいいんだよ?目隠しをされるんだぞ。それで意思疎通が取れるわけないじゃないか」
「何言ってんだ。音を聞くんだよ、音を」
「は?」
健之介は、何を言っているのかさっぱり分からなかった。
「お前が、銃を撃つときに我がガサガサと指示を出す。そして、お前はその音がなる場所と別の所を撃てばいい話だ」
「で、でも、もし外したらどうするんだよ?その時は、俺、殺されちまうんだぞ」
「大丈夫だ。そのようなことがあればすぐに助けてやる。この場は殺し合いの場。そうだとしたらこんな誘いに乗って死ぬ時は逃げてしまえばいい。奴らが追いかけてきたら抹殺するのみだ。」
「そんな無茶な。なんでそんな事が言いきれるのさ?」
「周りをよく見て思い出せ。これが答えだ」
「はあ?お前、間違えたら仲間を殺すことになるんだぞ。間違ってお前を殺してしまったら、俺、このゲームやっていけないよ……」
「準備ができましたよお。それじゃああなたをこの棒に縛り付けますから、ほら、この目隠しをして両手を上げて下さい。
そう言われると、寅文は、目隠しをされたあと、両手を上げて棒に縛り付けられた。
「ほら、あなたにはこれを構えていただきますよ。しっかりと当ててくださいね」
そして、その後に健之介に目隠しをつけられ、銃を持たされた。
眼の前が真っ暗になる。
そして、その状態のまま、何者かに肩を持たれて移動させられる。
「ほい、ここに立つんだ」
そして、その人の言うとおりにその場所に立った。
周りからざわざわと声が聞こえる。
「きゃー!!!」
「外しちゃったら死んじゃうよー!頑張れー!」
健之介は、その煽りの言葉に動揺せずに銃を正面に構えた。
周りの野次の声で、寅文からのサインがよく聞こえない。
精神集中……。全身全霊……。耳を澄ませ…!
すると、野次の声を掻き分けて、ガサガサと物音が聞こえた。
聞こえる…。大丈夫だ。三人の内、寅文は自分から右手の方にいるなと感じた。
視界が暗いままでも鮮明に見えた。
右側に
そして、健之介は銃口を左側に向け、正面、もしくは左側に縛られている人を狙った。
バン。
健之介が引き金を引いた。
まだ健之介は目隠しをしたままだった。
そして、こんな野次が聞こえた。
「あーっ、外したあ!」
C組の武器を持った男子はほとんど抹殺してしまったし、A組からはほとんど攻撃されていないならば、納得であるが、それと同時にB組の他の男子たちもいなくなってしまっていたのだ。
「全員、逃げていったのか?」
「そうかもしれないね。廊下で待っておくと、別のフロアや反対側のクラスに狙撃されてしまうかもしれないからな。あまり悠長にしている暇はないぞ。いつ魔物は襲ってくるか分らんからな。どこから来てもいいように常に備えておかなければならんぞ」
「うん」
こうして、二人がA組の前につくと、扉は閉ざされていたが、外からでも分かるほどの悲鳴と命乞いをする声、さらには何者かが喜びを挙げる声などが響いていた。
半透明のガラスからは、赤黒い血がにじんでいるのが見えた。
そして、寅文の合図とともに建之介はA組の扉にタックルした。
ガッシャーン!!!
「いってえ、、、」
建之介は反動で跳ね返されてしまったが、扉がレーンからずれたことを確認すると、建之介は再度立ち上がって、それを両手で押し倒した。
大きな音がして扉が外れる。
バタン!
扉を倒した瞬間、中からの攻撃に備えて寅文が身構えていたが、その心配はなかった。
いきなり攻撃されるようなことはなく、むしろ、A組の人たちに交じってB組の人たちまで何やら向こう側を向いて騒いでいるようだった。
大勢の人が「何か」を囲んでいて、誰一人、武器を持った二人にかかってこようという様子ではなかった。
ただ一人刀を構えている寅文一人だけ異端の存在に見えた。
「私は刀をしまうが、お前はいつでも銃で応戦できるように弾を補充しておいてくれ。この状況を把握するには自ら武器を直さねばなるまい」
寅文がそう耳打ちした後、刀を腰に巻き付けて集団の中に話しかけに行った。
建之介は、それを聞いてすぐに見つからないようにリロードをして、すぐに取り出せるようにポケットの中にそれを隠し、寅文の後に続いた。
「お主らは何をしているのだ?」
寅文が一番近くにいたおそらくA組の男子に話しかけた。
その男子はぽっちゃり体型でなかなかに余裕のあるお坊ちゃんくんという印象だった。
「ああ、今、磔賭博をしているんですよ。どうです?お二人もやっていきますか?」
「磔賭博?それは何だ?」
寅文は不思議そうな顔をして尋ねる。
「ああ。まだルールをご存じなかったのですね。あれを見てください」
二人は男子が指さした方向を見た。
それは、なんともおぞましい光景だった。
三人の生徒が目をつぶったまま棒に括り付けられてつるし上げられており、さらに、その三人の前にはまた目隠しした男が拳銃を持って構えていた。
「あ、あれは何をやっているんですか?」
「まあ見ていて下さい」
すると、目隠しした男がその三人の方を向いて一発、引き金を引いたのである。
そして、その弾は一番左の男の胸に命中した。
ドン!!!
次の瞬間、縛り付けられていた男はそのまま棒とともに倒れ、胸から血を噴出したまま絶命していた。
それを見て観衆は今までににないくらい大きな声で歓声を上げた。
「いいぞー!よく殺してくれた!」
「私、あいつが博打で負けるところ見てみたかったのよ!今銃を撃った人は良くやったと思うわ」
などど賞賛の嵐。
さらには、撃った本人まで両手を挙げて喜んでいた。
「やったあ。やったあ。命中したぞお」
また、幸いなことに、銃弾の当たらなかった他の二人は、縄をほどかれ、嬉しそうに何かを受け取っているようだった。
しかし、寅文と建之介はこれをやる意味が全く分からず、もう一度さっき話しかけた人に聞いた。
「これは今、何を目的としてやっているんだ?こんなのただの拷問にしか見えないのに自らの望んでこれをしているのか?」
「これは、的になる人も撃つ人も自分から名乗り上げるのです。そして、的になった人は、自分が撃ち抜かれることがなければ、終わった後に報酬がもらえます。また、銃を撃つ人も誰かに弾を当てれば報酬をもらえますが、もし、外してしまうと、自分が殺されてしまいます。つまり、「自分の命を賭けたギャンブルですね」
「報酬って何が貰えるんだ?」
「それは、まあ、基本的には武器ですね。ピストルや銃弾、防弾チョッキなど自分が望むものが貰えるんじゃないですかね?まあ私はやりませんけど」
「こんなことをして何か都合のいいことがあるのか?ただ武器を配って自軍には何も残らないじゃないか?お主はA組だろう?自身で武器を持って戦ったほうがいいんじゃないのか?」
「ふっ。そこが違うんですよ。元の考えが」
「何が違うっていうんだ?
「ここで、A組の人が名乗り上げなければ、A組の人数が減ることはないですよね?だって他クラスからしたらこの条件はwinwinですからね。簡単に言えばA組は武器の代わりに他のクラスよりも生存人数が多いということを優先しているんですよ。武器を持ってしまえばこちらを攻撃してくる人は減りますからね。ほら、これも同調圧力ですよ。周りの人が誰も戦闘していないのに自分だけ攻撃なんてできませんよね。それを演出しているんですよ」
これを聞いた寅文は、何やら納得したかのようにうなずいた。
「お主らの考えていることはよく分かった。だがしかし、これをべらべら我に話して良かったのか?」
A組の生徒はニヤリとしながら答えた。
「ええ。大丈夫ですよ。もうすでにあなたは「攻撃しない」という選択を選んでいるではないですか。これが答えですよ。いひひ。同調圧力にすでに負けているから怖いものなんてないんです。しかし、人数が多いほうが必ずこれから得をしますよ」
「どうしてそう言い切れる?」
「まあ、これからのお楽しみですよ。このゲームは、ただやみくもに戦えばいいってものではないということですね」
そうしてA組の生徒は怪しい笑みを浮かべた。
「ところでお二人さん、このゲームに参加してみませんか?」
男子はそう寅文と建之介を誘った。
「お二人にもこれはお得なことだと思いますけどね。ここで武器を一つでも回収しておけば、自分たちが優勢になりますし、A組の武力が落ちるのですから。ここで一つ賭けてもよろしいんじゃないですかねえ?」
「な、何を言っているんだ?そんなことするわけないだろ。自分の命がなくなるかもしれないんだぞ。そんなことに参加できるわけないでしょ」
建之介は怒り気味にそう言ったが、寅文はそれを聞いた瞬間笑い出した。
「ははは。なかなか面白いことを言うではないか。いいだろう。この勝負、受けて立ってもよいぞ」
「本気で言っているのか?」
寅文の驚きの回答に、建之介は焦りだす。
まさか、本当にこの人、賭けるつもりなのか。
「おお。そう言って頂けて幸いですわ。ではでは、早速準備を、、、」
「待て」
その話を聞いたA組の生徒がせっせと準備を進めようとしているところに寅文は口をはさんだ。
「待て。一つ条件がある。この男、建之介に銃を持たせて撃たせてほしい。もちろん建之介は自分が銃弾を外したら責任をもって自害させよう」
「ちょっと待ってよ!何いきなり一人で全部決めちゃってるんだよ!?人の命がかかっているんだぜ?そんな本人の許可も取らずに話をサクサク進めちゃっていいわけないでしょ!」
建之介は、声を荒げながら怒り出すも、その様子を見ていたA組の生徒はいきなり笑いだす。
「おっと。これはこれはご本人がお怒りですねえ。でももう相方があなたのことをエントリーさせちゃいましたので、もう強制的に参加していただきますよ。まあ、お望みのとおりにあなたが撃つ人をするということですので。よろしくお願いしますね」
「おい!いいわけないだろ!寅文だけならまだしも、なんで俺まで巻き込まれないと、、、」
「いいから話をよく聞け」
寅文が小声で建之介に囁く。
「お前は絶対に大丈夫だ。お前は間違えて我を撃つことは絶対にないし、お前は絶対に弾を命中させられる。俺の言うことを信じてくれ」
「どうしたらいいんだよ?目隠しをされるんだぞ。それで意思疎通が取れるわけないじゃないか」
「何言ってんだ。音を聞くんだよ、音を」
「は?」
健之介は、何を言っているのかさっぱり分からなかった。
「お前が、銃を撃つときに我がガサガサと指示を出す。そして、お前はその音がなる場所と別の所を撃てばいい話だ」
「で、でも、もし外したらどうするんだよ?その時は、俺、殺されちまうんだぞ」
「大丈夫だ。そのようなことがあればすぐに助けてやる。この場は殺し合いの場。そうだとしたらこんな誘いに乗って死ぬ時は逃げてしまえばいい。奴らが追いかけてきたら抹殺するのみだ。」
「そんな無茶な。なんでそんな事が言いきれるのさ?」
「周りをよく見て思い出せ。これが答えだ」
「はあ?お前、間違えたら仲間を殺すことになるんだぞ。間違ってお前を殺してしまったら、俺、このゲームやっていけないよ……」
「準備ができましたよお。それじゃああなたをこの棒に縛り付けますから、ほら、この目隠しをして両手を上げて下さい。
そう言われると、寅文は、目隠しをされたあと、両手を上げて棒に縛り付けられた。
「ほら、あなたにはこれを構えていただきますよ。しっかりと当ててくださいね」
そして、その後に健之介に目隠しをつけられ、銃を持たされた。
眼の前が真っ暗になる。
そして、その状態のまま、何者かに肩を持たれて移動させられる。
「ほい、ここに立つんだ」
そして、その人の言うとおりにその場所に立った。
周りからざわざわと声が聞こえる。
「きゃー!!!」
「外しちゃったら死んじゃうよー!頑張れー!」
健之介は、その煽りの言葉に動揺せずに銃を正面に構えた。
周りの野次の声で、寅文からのサインがよく聞こえない。
精神集中……。全身全霊……。耳を澄ませ…!
すると、野次の声を掻き分けて、ガサガサと物音が聞こえた。
聞こえる…。大丈夫だ。三人の内、寅文は自分から右手の方にいるなと感じた。
視界が暗いままでも鮮明に見えた。
右側に
そして、健之介は銃口を左側に向け、正面、もしくは左側に縛られている人を狙った。
バン。
健之介が引き金を引いた。
まだ健之介は目隠しをしたままだった。
そして、こんな野次が聞こえた。
「あーっ、外したあ!」
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