空と優しさと

まぁの

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くそっ!くそおおおお!

弟や護衛達に追われて、切られて無様に転げ落ちた兄のロジャスは運よく逃れる事ができた。

思うように立ち上がる事ができず

切られた後頭部から血が流れていくのを止めたくても手が思うように動かない


マカデミン公爵系統では後継者として嫡子の存在を優先とする

兄のロジャスは嫡子というだけで甘やかされて育って来た。

将来は約束されたものと、欲しいと思ったものは何をしても手に入るのがロジャスの生き方。

それに比べて弟のベンジャミーは兄を補佐する事を前提として、知識を常に厳しい環境で求められていた。

兄弟の格差に知識をつけたベンジャミーは兄の存在が無ければ自分が父のあとを引き継げると考えた。



そこから計画を立てて実行に至った弟の策略に気づけなかった怒りと痛みがより自分の体に負担をかけていると気づかないフリをして

思うように動けない身体にこのまま死ぬのでは無いかと恐怖が迫り来た時、畏怖を飛ばすように言葉を発する。


「ベンジャミイイイ!!!」

「必ず、必ずっ貴様を潰してやるからなぁあああ!」

「なぜだ!なぜ僕がこんな痛い目に合わないといけない!?」

「誰か!早く僕を助けろ!!」

「僕は公爵家のロジャス様だぞ!!」

「…誰かいないのか!?」

「はぁはぁ、痛い、寒いよぉ…」


段々と体力が底を尽きかけ叫び疲れて、恐怖に覆われそうな時

ガサガサっ

と木々の合間から何か動いているのが見え咄嗟に手を伸ばす

「なんでもいいっ、僕を助けろっ」

動いたものを捕まえた瞬間甲高い叫び声が上がる

「キュッ!?」

「なっ?!」

自分が何を掴んでいるか分からずに、声の元を確認してすべく引き寄せると

薄汚れたグレー色の直径30センチぐらいの細長い物体がロジャスの手から逃れようともがいている。


「これはっ!!ドラゴ…ン?」

「キューッ!キューッ!」

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