147 / 248
十四章 デュカとリゼリア
3.脱線も悪くはないよね~って思うワケ!
しおりを挟む
(side ナラフィス)
魔法の話をしていたはずなのに‥脱線に脱線で、この国の歴史の話になってしまった。結局、御伽噺のヒジリの解釈が面白すぎて、笑っちゃって‥あの後は結局授業にならなかった。
まるっきりヒジリに関係ない話でもないから、別にそれは悪いことじゃないけど、僕にとっては専門外だから「かも」って話になっちゃうからね。そういうのは‥「先生」的にはよくないわけ。それに、歴史はこの先、本格的にヒジリがお后教育(お后っていうのかな、‥王子妃教育?)するときは「それ専門の先生が「きちんと」説明」してくれるわけだしね。
(僕的には、「素人の面白い推測」も聞けて大いに満足ではあったけど)でも、ま‥、ナツカにも注意を受けたから(ナツカは真面目だから、脱線とか許せないんだ)明日は脱線させないようにしようと思う。
「明日は魔法の話に戻るからね」
って言ったら、ヒジリは
「‥そうなりますよね」
って苦笑いしてた。
魔法の話、苦手なのかな?
「魔法って使えないから、なんか全然「成程」って思う部分が無くって‥」
って言ってたなそういえば。
で、5時になっていつも通りミチルが迎えに来て、
「今日は何を教えてもらった? 」
ってまるでお迎えに来たお父さんが子供に聞くような会話をしている後ろ姿(※ ただ、普通のお父さんと子供と違って、「お父さん」の僕に対する威嚇が‥半端ない。笑顔だけど、‥笑顔じゃない。なぜヒジリは気付かないんだだろうか‥)を見てたら(見て固まってたら)‥やがてミチルとヒジリは帰っていった。
これもいつも通りだ。結局今日はラルシュは来なかった。多分仕事が忙しいんだろう。
「ホントは私はラルシュローレ様のお手伝いをしたいのですが」
ってナツカがちょっと不満げな顔してたから、多分じゃなくかなり忙しいんだろう。ラルシュは「ちょっと忙しい」位ならここに顔を出すはずだからね。ラルシュは‥ナツカどころじゃなく真面目なんだ。真面目で、マメだよね。
ナツカは、ヒジリたちを見送ると「じゃあ、私は仕事に戻りますね」ってさっさとラルシュのもとに向かったようだ。上司がワーカホリックだからか、ナツカも随分毒されてきたよね。
僕はこの後研究室に行くつもり。ヒジリの解釈を書き記しておきたいしね。そういう可能性もあるか? って検証もしたい。関係書籍をもう一回見直したいし。(← 誰よりもワーカホリック)
ヒジリの自由な発想は面白いね!
水の一族の女神がリバーシだっていう予測は‥でも間違いかな~。
水の一族の女神も火の一族の男神も魔法使い、それは間違いない。
どんなに魔力が強くたって、リバーシの攻撃魔法じゃ魔法使いの攻撃魔法には勝てない。
黒のインフルエンサーと白のインフルエンサーを赤と青の一族と絡めて考えたのは、でも、面白かったな。
あり得るかもって思った。
戦ったのは魔法使いでもリーダーはリバーシだったかも。それならあり得る。
だけど、
歴史に残ったのは、リーダーであるリバーシじゃなくリバーシの取り巻きである魔法使いだったってことだ。いつでも「内助の功」ってのは認めてもらえないもんなのよ。(ヤレヤレ‥)
それにしても、ヒジリのなかで、白のインフルエンサー = 緩いハーレムのヒロイン(男である場合も、ヒロインポジ)って絶対なんだな!
そういう風に考えたら、今まで白のインフルエンサーご一行 = 神聖で真面目って思ってたのに、一気に不純で不真面目なものに見えちゃうよ! 白のインフルエンサー信者に聞かれたら殺されるぞ!
でも、なんか男としてロマンはあるよな。可愛い魔法使いの女の子に囲まれて、その子を癒したり(魔力補充で)その子に癒されたり(肉体的に? )
「アンタはあたしがいなきゃダメなんだからね! 」
ってツンデレっ子とか‥なんか‥ロマンかも。
愛のツンデレパワーで「(白の)インフルエンサー様に歯向かう奴は残らず全員皆殺しよ☆」(← ツンデレな魔女っ娘)とか、‥ロマンだよね~。「(白の)インフルエンサー様には指一本触れさせませんわ! 」って清楚なお姉さま魔法使いってのも‥いい。
「なにを! (黒の)インフルエンサー様に盾突く愚か者どもめが! ここは私が! 」(← 暑苦しい信者魔法使い)「あ~ら、魔力は私に任せて~ん? 」(← 色っぽい世話女房タイプのリバーシ)
血なまぐさい戦の話が、あっという間に「ラブラブ大戦」になる不思議。
でも、僕こっちの方が好きよ。面白くってww
いや~何も知らないからこそ言えることも、でもあるよね~。
人間関係、かあ。
そういう風に「構成員の関係」とか考えたことなかった。だけどそれを考えることによって、この「なんてことない御伽噺」に血が通ったような気がした。
ホントにヒジリは面白い。
きっと、これから先起こる大変な未来も、たくましく乗り切ってくれそうな‥そんな期待を持ってしまう。
「ラルシュの嫁になってもらいたいよ。ホントに。そしたら、ラルシュも普通に幸せになれそうなきがする。
アイツは真面目過ぎるし、考え過ぎるし、一人で抱え込み過ぎるから。
で、自己犠牲と根性で「やればできる何事も! 」で無茶する。そういうの、良くないよね。
そういう無茶する根底にあるのが「私は人より劣ってるから人の2倍努力しなきゃ」っていう自分を卑下する気持ちなんだもんな~。初めて聞いた時、「嫌味か? 」って思ったけど、‥どうやら本気で言ってるみたいでびっくりしたな。否定しても信じないし‥。頑固だからね‥。
まったく‥あれだけ恵まれた容姿や才能持ってて、まだ周りに対して劣等感とか‥なんで持つかねえ。
まあね、兄貴が完璧超人な「次期王様」で、弟が要領がいい天才気質だったら、そう思っても仕方が無い‥のかもなあ。周りが「悪すぎる」よね‥」
ラルシュはサラージみたいな「天才型」じゃない。どちらかというと、努力で勝ち取る「秀才タイプ」だ。
要領もいい方じゃない。
真面目過ぎて、さぼることや手を抜くこと、人に頼ることを知らない。だから、いつでも仕事を抱え込んでいる。だけど、その事に対して不満を持つんじゃなくて、「自分が無能だから」って反省して、自分を責めて、‥更に努力する。
ヒジリはそれほど、真面目でもストイックでもない。でも、不真面目でもない。きちんと自分のノルマをこなす最善のルートを見つけ出して、無理せずこなしている。時間は若干かかるけど、ちゃんとし終えるし、「やってくれるだろう」って信用できる。
仕事が出来るかって言われると‥そうでもない。でも、ヒジリは「一緒に仕事をしていて楽しいタイプ」だと思う。
用意周到でもないし、「求められる前に」が出来るほど気働きが出来るタイプでもないけど、案外周りのことをよく見てて「ちょっと手伝ってほしいかも」を察知し、手を貸してくれる。重い荷物もつ使用人に「さりげなく」ドアをおさえたり‥とかね。そういう優しさはサラージにはない。(ラルシュにはある。ラルシュの場合はにっこり微笑むから‥相手が気を遣う‥そういうの、かえってスマートじゃないよね! )
出しゃばるタイプじゃないけど、自分の仕事しかしないってタイプじゃない。だけど、おせっかいに人の仕事に干渉しない。あれは一番良くない。いいことしてるつもりかもしれないけど、後々のこと考えてその人の為に良くないし、結果、信頼関係も生まれない。上に立つものがこのタイプの職場だと、最悪。ロクな部下が育たない。ラルシュと結婚したら、直接一緒に仕事をするわけでは無くても、「上の立場の人間」になるんだ。周りを信頼して、任せるってことが出来ないと、周りは自分が信頼されてないって思って‥不満に思うだろう。幸いヒジリは‥「自分の仕事」でいっぱいいっぱいだからってのもあるけど‥そういうおせっかいなところが全くない。
これは、持って生まれた才能‥って表現が正しいか分からないけど‥だって思う。
愛され体質ってのは確かにあるよね。
(自身の恋愛に対しては)鈍感だけど、別に人に関心がないわけでは無い。人の努力に気付けるし、凄いと思ったら素直に「凄い! 」って褒められる。それも、無邪気に、だ。褒めようと思って褒めてるわけでは無くって、素直な感嘆だから、嫌味が無いんだな。
表情が豊かで、明るくって、‥天然に面白い! 天然だってのに気付いたのは、脱線が原因だから、僕は脱線も悪くはない、って思うワケ!
ナツカはちょっと僕に厳しすぎるよね、って思うワケ!
魔法の話をしていたはずなのに‥脱線に脱線で、この国の歴史の話になってしまった。結局、御伽噺のヒジリの解釈が面白すぎて、笑っちゃって‥あの後は結局授業にならなかった。
まるっきりヒジリに関係ない話でもないから、別にそれは悪いことじゃないけど、僕にとっては専門外だから「かも」って話になっちゃうからね。そういうのは‥「先生」的にはよくないわけ。それに、歴史はこの先、本格的にヒジリがお后教育(お后っていうのかな、‥王子妃教育?)するときは「それ専門の先生が「きちんと」説明」してくれるわけだしね。
(僕的には、「素人の面白い推測」も聞けて大いに満足ではあったけど)でも、ま‥、ナツカにも注意を受けたから(ナツカは真面目だから、脱線とか許せないんだ)明日は脱線させないようにしようと思う。
「明日は魔法の話に戻るからね」
って言ったら、ヒジリは
「‥そうなりますよね」
って苦笑いしてた。
魔法の話、苦手なのかな?
「魔法って使えないから、なんか全然「成程」って思う部分が無くって‥」
って言ってたなそういえば。
で、5時になっていつも通りミチルが迎えに来て、
「今日は何を教えてもらった? 」
ってまるでお迎えに来たお父さんが子供に聞くような会話をしている後ろ姿(※ ただ、普通のお父さんと子供と違って、「お父さん」の僕に対する威嚇が‥半端ない。笑顔だけど、‥笑顔じゃない。なぜヒジリは気付かないんだだろうか‥)を見てたら(見て固まってたら)‥やがてミチルとヒジリは帰っていった。
これもいつも通りだ。結局今日はラルシュは来なかった。多分仕事が忙しいんだろう。
「ホントは私はラルシュローレ様のお手伝いをしたいのですが」
ってナツカがちょっと不満げな顔してたから、多分じゃなくかなり忙しいんだろう。ラルシュは「ちょっと忙しい」位ならここに顔を出すはずだからね。ラルシュは‥ナツカどころじゃなく真面目なんだ。真面目で、マメだよね。
ナツカは、ヒジリたちを見送ると「じゃあ、私は仕事に戻りますね」ってさっさとラルシュのもとに向かったようだ。上司がワーカホリックだからか、ナツカも随分毒されてきたよね。
僕はこの後研究室に行くつもり。ヒジリの解釈を書き記しておきたいしね。そういう可能性もあるか? って検証もしたい。関係書籍をもう一回見直したいし。(← 誰よりもワーカホリック)
ヒジリの自由な発想は面白いね!
水の一族の女神がリバーシだっていう予測は‥でも間違いかな~。
水の一族の女神も火の一族の男神も魔法使い、それは間違いない。
どんなに魔力が強くたって、リバーシの攻撃魔法じゃ魔法使いの攻撃魔法には勝てない。
黒のインフルエンサーと白のインフルエンサーを赤と青の一族と絡めて考えたのは、でも、面白かったな。
あり得るかもって思った。
戦ったのは魔法使いでもリーダーはリバーシだったかも。それならあり得る。
だけど、
歴史に残ったのは、リーダーであるリバーシじゃなくリバーシの取り巻きである魔法使いだったってことだ。いつでも「内助の功」ってのは認めてもらえないもんなのよ。(ヤレヤレ‥)
それにしても、ヒジリのなかで、白のインフルエンサー = 緩いハーレムのヒロイン(男である場合も、ヒロインポジ)って絶対なんだな!
そういう風に考えたら、今まで白のインフルエンサーご一行 = 神聖で真面目って思ってたのに、一気に不純で不真面目なものに見えちゃうよ! 白のインフルエンサー信者に聞かれたら殺されるぞ!
でも、なんか男としてロマンはあるよな。可愛い魔法使いの女の子に囲まれて、その子を癒したり(魔力補充で)その子に癒されたり(肉体的に? )
「アンタはあたしがいなきゃダメなんだからね! 」
ってツンデレっ子とか‥なんか‥ロマンかも。
愛のツンデレパワーで「(白の)インフルエンサー様に歯向かう奴は残らず全員皆殺しよ☆」(← ツンデレな魔女っ娘)とか、‥ロマンだよね~。「(白の)インフルエンサー様には指一本触れさせませんわ! 」って清楚なお姉さま魔法使いってのも‥いい。
「なにを! (黒の)インフルエンサー様に盾突く愚か者どもめが! ここは私が! 」(← 暑苦しい信者魔法使い)「あ~ら、魔力は私に任せて~ん? 」(← 色っぽい世話女房タイプのリバーシ)
血なまぐさい戦の話が、あっという間に「ラブラブ大戦」になる不思議。
でも、僕こっちの方が好きよ。面白くってww
いや~何も知らないからこそ言えることも、でもあるよね~。
人間関係、かあ。
そういう風に「構成員の関係」とか考えたことなかった。だけどそれを考えることによって、この「なんてことない御伽噺」に血が通ったような気がした。
ホントにヒジリは面白い。
きっと、これから先起こる大変な未来も、たくましく乗り切ってくれそうな‥そんな期待を持ってしまう。
「ラルシュの嫁になってもらいたいよ。ホントに。そしたら、ラルシュも普通に幸せになれそうなきがする。
アイツは真面目過ぎるし、考え過ぎるし、一人で抱え込み過ぎるから。
で、自己犠牲と根性で「やればできる何事も! 」で無茶する。そういうの、良くないよね。
そういう無茶する根底にあるのが「私は人より劣ってるから人の2倍努力しなきゃ」っていう自分を卑下する気持ちなんだもんな~。初めて聞いた時、「嫌味か? 」って思ったけど、‥どうやら本気で言ってるみたいでびっくりしたな。否定しても信じないし‥。頑固だからね‥。
まったく‥あれだけ恵まれた容姿や才能持ってて、まだ周りに対して劣等感とか‥なんで持つかねえ。
まあね、兄貴が完璧超人な「次期王様」で、弟が要領がいい天才気質だったら、そう思っても仕方が無い‥のかもなあ。周りが「悪すぎる」よね‥」
ラルシュはサラージみたいな「天才型」じゃない。どちらかというと、努力で勝ち取る「秀才タイプ」だ。
要領もいい方じゃない。
真面目過ぎて、さぼることや手を抜くこと、人に頼ることを知らない。だから、いつでも仕事を抱え込んでいる。だけど、その事に対して不満を持つんじゃなくて、「自分が無能だから」って反省して、自分を責めて、‥更に努力する。
ヒジリはそれほど、真面目でもストイックでもない。でも、不真面目でもない。きちんと自分のノルマをこなす最善のルートを見つけ出して、無理せずこなしている。時間は若干かかるけど、ちゃんとし終えるし、「やってくれるだろう」って信用できる。
仕事が出来るかって言われると‥そうでもない。でも、ヒジリは「一緒に仕事をしていて楽しいタイプ」だと思う。
用意周到でもないし、「求められる前に」が出来るほど気働きが出来るタイプでもないけど、案外周りのことをよく見てて「ちょっと手伝ってほしいかも」を察知し、手を貸してくれる。重い荷物もつ使用人に「さりげなく」ドアをおさえたり‥とかね。そういう優しさはサラージにはない。(ラルシュにはある。ラルシュの場合はにっこり微笑むから‥相手が気を遣う‥そういうの、かえってスマートじゃないよね! )
出しゃばるタイプじゃないけど、自分の仕事しかしないってタイプじゃない。だけど、おせっかいに人の仕事に干渉しない。あれは一番良くない。いいことしてるつもりかもしれないけど、後々のこと考えてその人の為に良くないし、結果、信頼関係も生まれない。上に立つものがこのタイプの職場だと、最悪。ロクな部下が育たない。ラルシュと結婚したら、直接一緒に仕事をするわけでは無くても、「上の立場の人間」になるんだ。周りを信頼して、任せるってことが出来ないと、周りは自分が信頼されてないって思って‥不満に思うだろう。幸いヒジリは‥「自分の仕事」でいっぱいいっぱいだからってのもあるけど‥そういうおせっかいなところが全くない。
これは、持って生まれた才能‥って表現が正しいか分からないけど‥だって思う。
愛され体質ってのは確かにあるよね。
(自身の恋愛に対しては)鈍感だけど、別に人に関心がないわけでは無い。人の努力に気付けるし、凄いと思ったら素直に「凄い! 」って褒められる。それも、無邪気に、だ。褒めようと思って褒めてるわけでは無くって、素直な感嘆だから、嫌味が無いんだな。
表情が豊かで、明るくって、‥天然に面白い! 天然だってのに気付いたのは、脱線が原因だから、僕は脱線も悪くはない、って思うワケ!
ナツカはちょっと僕に厳しすぎるよね、って思うワケ!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる