空蝉

pAp1Ko

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この世界は、昔から『番』という制度?遺伝子的に刻まれたものが存在する。しかし、実情はそんな堅苦しいものでもない。比翼連理のような一対のような関係性を築くわけではなく、どちらかというと項を噛んだ者が、例えるなら群れのリーダーになるような、そんな曖昧なもの。

多くは一対の形が多いが、一人が複数人を番にして家族として過ごしたり、俗に言うハーレムなんかを作るタイプも存在する。一昔前は、性交渉中に項を噛まないと『番』として成立しないと言われていたが、医学の進歩だとか、そんな感じの難しい研究所とかが、性交渉中でなくても、互いに愛し合っている者同士であれば、『番』になることが可能だという発表があったらしい。

昔は、発情期だとか第三の性とかいうオメガだのアルファだのと人種差別もいいところの区分があったらしいが、医学の進歩とともに、幼少期にワクチンを打つことでそういったものの抗体を体内で生成し、発情期も、第三の性による優劣もなくなり、第三の性という言葉や文化もなくなったらしい。社会科の教科書に載っているくらい当時は大々的な事象だったようだ。

今現在の『番』制度は、せいぜい噛んだ側か噛まれた側かの違いしかない。そこに優劣はなくお互い平等なものだ。結婚指輪みたいな認識の人が多いと思う。
実際は守りたい者、愛している者への証らしい。

注意点としては、噛まれた側は、他の人を噛んだとしても番えないことくらいだろう。また近親者同士で番うことも可能だが、その場合は噛まれた側は、近親者以外であれば、噛んで番うことが可能ということも、医学的に証明されている。
だから家族内で、子供が生まれたり、兄弟ができると項を噛んで、守るべき対象とする文化ができつつある。

どの番も、番うと同じ時を生きると言われいて、一生を共にする=健康第一、長生きしましょう。なんて風習があったりするらしい。

俺たちは、俗に言う義兄弟なため、愛しい家族だったが、項を噛むことはできなかった。番ってしまうから。
しかし、この状況になってしまえば話は別だ。
『番の奇跡』を信じて、俺は氷空と番うことを決心し、俺たちを助け続けてくれている4人に思いを伝える。


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