4 / 28
4
しおりを挟む
「――総員、注目!!」
鉱山街の休憩所として使われている古びた酒場。
私の声が響き渡ると、ジョッキを傾けていた男たちの動きが一斉に止まった。
ざわめきが消え、静寂が支配する。
数十人の視線が、入り口に仁王立ちする私――作業用つなぎを着たマーヤ・ベルンシュタインに集中した。
「お、お嬢……?」
一番近くにいた髭面の巨漢、現場監督のガンツが目を丸くする。
「まさか、本当にお嬢なのか? なんでそんな格好を……」
「久しぶりね、ガンツ。相変わらず素晴らしい広背筋だわ。制服(シャツ)が悲鳴を上げているのが愛おしいくらい」
「は、はぁ……?」
「挨拶は後よ。全員、私の前に整列なさい! 今すぐに!」
私がパチンと指を鳴らすと、男たちは慌てて椅子を蹴倒し、整列した。
彼らは知っているのだ。
私が幼少期からこの鉱山に出入りし、時に彼らをアゴで使い、時に理不尽な要求(もっと重い岩を持て等)をしてきた「最恐の令嬢」であることを。
私は酒場のカウンターによじ登り、彼らを見下ろした。
漂ってくるのは、男たちの濃厚な汗と油の匂い。
普通の令嬢なら卒倒する悪臭だろうが、私にとっては最高級のアロマだった。
(はぁ……たまらないわ。ここが私のサンクチュアリね)
私はうっとりと息を吐き、そしてキリッと表情を引き締めた。
「単刀直入に言います。私は王都での婚約を破棄され、出戻ってきました」
「えええええっ!?」
男たちの驚愕の声が重なる。
ガンツが恐る恐る手を挙げた。
「そ、それで俺たちに何の用で? まさか、腹いせに王都へ攻め込む兵隊になれとでも……?」
「いいえ。もっと建設的で、文化的な活動よ」
私は懐から一枚の設計図を取り出し、高らかに広げた。
「この鉱山街に、新しい店を作ります。その名も『喫茶・マッスル』!」
「きっ、さ……?」
「そう、カフェよ。ただし、ただのカフェではありません。コンセプトは――『見て、触れて、味わう筋肉』!!」
シーン……。
酒場に冷たい風が吹き抜けた気がした。
男たちはポカンと口を開け、互いに顔を見合わせている。
理解が追いついていないようだ。
仕方ない、丁寧に説明してあげましょう。
「いいこと? あなたたちのその筋肉は、ただ岩を砕くためだけにあるのではありません。それは芸術(アート)なのです! その隆起した上腕二頭筋、鋼のような腹直筋、岩盤のように硬い大臀筋……それらを客に見せつけながら接客をする。それが私の店です!」
「……えっと、お嬢。つまり、俺たちに『給仕』をやれと?」
ガンツが困惑しきった顔で尋ねる。
「俺たちゃ荒くれ者だぜ? 紅茶の淹れ方なんて知らねぇし、カップを持つだけで割っちまう」
「紅茶なんて出しません。メニューは『ミルク』と『肉』、そして『ゆで卵』のみ!」
「はあ!?」
「繊細なマナーも不要。必要なのは、いかに筋肉を美しく見せながらグラスを置くか、それだけよ!」
私はカウンターの上でポーズをとった。
「例えば注文を受ける時! 普通にメモを取るのではなく、こう! サイドチェストのポーズで上腕を強調しながら『ご注文をどうぞ!』と叫ぶの!」
「……」
「配膳する時も、ただ置くのではなく、大胸筋をピクピクと動かして歓迎の意を表すのよ!」
男たちの顔色が青ざめていく。
彼らの目には、私が狂人に見えているのかもしれない。
だが、私は本気だ。
「もちろん、タダでとは言いません。店員として採用された者には、鉱夫としての給金の三倍を支払います」
「さ、三倍!?」
ざわめきが変わった。
金の話になれば、彼らの目の色が変わる。
「さらに! 福利厚生として、最高級のプロテイン飲み放題! 赤身肉のまかない付き! そして何より……」
私はニヤリと笑った。
「あなたたちの筋肉を愛し、称賛してくれるお客様(主に私)からの熱い視線が注がれます。どう? 悪くない話でしょう?」
男たちがゴクリと喉を鳴らす。
金と肉、そして承認欲求。
単純な彼らの心を掴むには十分だった。
「や、やります! 俺、やらせてください!」
若手の一人が手を挙げた。
「俺もだ! 借金があるんだ!」
「プロテイン飲み放題につられた!」
次々と手が挙がる。
ふふふ、チョロいわね。
「よろしい! では、ただちに開店準備に取り掛かります! 場所は北側の廃倉庫。あそこをリノベーションします!」
私はカウンターから飛び降り、ガンツの前に立った。
「ガンツ、あなたは現場監督兼、ホールのリーダーよ。その厚い胸板があれば、どんなクレーマーも黙らせられるわ」
「お、俺がリーダー……? カフェの……?」
「ええ。さあ、まずは店の内装工事よ! 全員、ツルハシとハンマーを持ってついてきなさい!」
「おうっ!!」
野太い返事が返ってくる。
私は先頭に立ち、廃倉庫へと向かった。
現場に到着するや否や、私の指示が飛ぶ。
「壁はぶち抜いて! 開放感を出すのよ! ハンマーを振り下ろす時は、背筋を意識して!」
「オラァッ!!」
ドォォォン!!
壁が一撃で粉砕される。
なんていい音。そして飛び散る破片の中で躍動する三角筋の美しさよ。
「床材は一番硬い樫の木を使いなさい! あなたたちが歩いても軋まないようにね! 木材を運ぶ時はスクワットの姿勢を崩さないこと!」
「フンッ! フンッ!」
重たい木材を担いでスクワットしながら運搬する男たち。
普通の工事現場ならパワハラだが、ここでは「トレーニング」だ。
「お嬢、カウンターの高さはどうしますか?」
「高めにして! あなたたちが立った時、ちょうど腹筋が客の目の高さに来るように!」
「へい!」
私の奇抜な指示に、最初は戸惑っていた男たちも、体を動かすうちにノッてきたようだ。
汗だくになりながら働く彼らの姿は、まさに私が求めていた光景そのもの。
(ああっ、素晴らしいわ……! 右を見ても左を見てもマッチョ! ここは天国!?)
私は電卓を片手に資材の計算をしつつ、視線は彼らの筋肉を舐めるように観察していた。
「そこのあなた! 上腕三頭筋のキレがいいわね! 採用!」
「へっ、ありがとやす!」
「あなたはちょっと僧帽筋が足りないわね。裏方で皿洗いをしながらシュラッグ(肩すくめ運動)をして鍛えなさい!」
「うっす、頑張ります!」
選別と建設が同時に進む。
私の夢の城が、筋肉たちの手によってものすごいスピードで組み上がっていく。
「ふふふ……最高よ。これなら予定より早く開店できそうね」
夕暮れ時。
骨組みが出来上がった店内で、私は満足げに頷いた。
しかし、私は忘れていた。
ここは鉱山街であり、魔物の生息域に近いということを。
そして、私の店には「筋肉」だけでなく、別の「何か」も引き寄せられてくるということを。
「お、お嬢! 大変です!」
見張り役の男が血相を変えて飛び込んできた。
「ど、どうしたの? プロテインの粉でもこぼした?」
「ちげぇ! 魔物だ! 森からオークの群れがこっちに向かってきてる!」
「なんですって?」
私は眉をひそめた。
オーク。
豚の顔をした魔物だが、無駄に筋肉質で狂暴な種族だ。
(せっかくの開店準備を邪魔するなんて……いい度胸ね)
私は近くにあった鉄パイプ(内装用)を拾い上げ、手のひらでパンパンと叩いた。
「総員、作業中断! 筋トレ(戦闘)の時間よ!」
「お、おうっ!?」
「お客様を迎える前の予行演習だと思いなさい。邪魔者は排除するわよ!」
「うおおおおっ!!」
私の号令と共に、工具を武器に持ち替えたマッチョたちが雄叫びを上げる。
カフェの開店準備は、まさかの魔物討伐戦へと突入しようとしていた。
鉱山街の休憩所として使われている古びた酒場。
私の声が響き渡ると、ジョッキを傾けていた男たちの動きが一斉に止まった。
ざわめきが消え、静寂が支配する。
数十人の視線が、入り口に仁王立ちする私――作業用つなぎを着たマーヤ・ベルンシュタインに集中した。
「お、お嬢……?」
一番近くにいた髭面の巨漢、現場監督のガンツが目を丸くする。
「まさか、本当にお嬢なのか? なんでそんな格好を……」
「久しぶりね、ガンツ。相変わらず素晴らしい広背筋だわ。制服(シャツ)が悲鳴を上げているのが愛おしいくらい」
「は、はぁ……?」
「挨拶は後よ。全員、私の前に整列なさい! 今すぐに!」
私がパチンと指を鳴らすと、男たちは慌てて椅子を蹴倒し、整列した。
彼らは知っているのだ。
私が幼少期からこの鉱山に出入りし、時に彼らをアゴで使い、時に理不尽な要求(もっと重い岩を持て等)をしてきた「最恐の令嬢」であることを。
私は酒場のカウンターによじ登り、彼らを見下ろした。
漂ってくるのは、男たちの濃厚な汗と油の匂い。
普通の令嬢なら卒倒する悪臭だろうが、私にとっては最高級のアロマだった。
(はぁ……たまらないわ。ここが私のサンクチュアリね)
私はうっとりと息を吐き、そしてキリッと表情を引き締めた。
「単刀直入に言います。私は王都での婚約を破棄され、出戻ってきました」
「えええええっ!?」
男たちの驚愕の声が重なる。
ガンツが恐る恐る手を挙げた。
「そ、それで俺たちに何の用で? まさか、腹いせに王都へ攻め込む兵隊になれとでも……?」
「いいえ。もっと建設的で、文化的な活動よ」
私は懐から一枚の設計図を取り出し、高らかに広げた。
「この鉱山街に、新しい店を作ります。その名も『喫茶・マッスル』!」
「きっ、さ……?」
「そう、カフェよ。ただし、ただのカフェではありません。コンセプトは――『見て、触れて、味わう筋肉』!!」
シーン……。
酒場に冷たい風が吹き抜けた気がした。
男たちはポカンと口を開け、互いに顔を見合わせている。
理解が追いついていないようだ。
仕方ない、丁寧に説明してあげましょう。
「いいこと? あなたたちのその筋肉は、ただ岩を砕くためだけにあるのではありません。それは芸術(アート)なのです! その隆起した上腕二頭筋、鋼のような腹直筋、岩盤のように硬い大臀筋……それらを客に見せつけながら接客をする。それが私の店です!」
「……えっと、お嬢。つまり、俺たちに『給仕』をやれと?」
ガンツが困惑しきった顔で尋ねる。
「俺たちゃ荒くれ者だぜ? 紅茶の淹れ方なんて知らねぇし、カップを持つだけで割っちまう」
「紅茶なんて出しません。メニューは『ミルク』と『肉』、そして『ゆで卵』のみ!」
「はあ!?」
「繊細なマナーも不要。必要なのは、いかに筋肉を美しく見せながらグラスを置くか、それだけよ!」
私はカウンターの上でポーズをとった。
「例えば注文を受ける時! 普通にメモを取るのではなく、こう! サイドチェストのポーズで上腕を強調しながら『ご注文をどうぞ!』と叫ぶの!」
「……」
「配膳する時も、ただ置くのではなく、大胸筋をピクピクと動かして歓迎の意を表すのよ!」
男たちの顔色が青ざめていく。
彼らの目には、私が狂人に見えているのかもしれない。
だが、私は本気だ。
「もちろん、タダでとは言いません。店員として採用された者には、鉱夫としての給金の三倍を支払います」
「さ、三倍!?」
ざわめきが変わった。
金の話になれば、彼らの目の色が変わる。
「さらに! 福利厚生として、最高級のプロテイン飲み放題! 赤身肉のまかない付き! そして何より……」
私はニヤリと笑った。
「あなたたちの筋肉を愛し、称賛してくれるお客様(主に私)からの熱い視線が注がれます。どう? 悪くない話でしょう?」
男たちがゴクリと喉を鳴らす。
金と肉、そして承認欲求。
単純な彼らの心を掴むには十分だった。
「や、やります! 俺、やらせてください!」
若手の一人が手を挙げた。
「俺もだ! 借金があるんだ!」
「プロテイン飲み放題につられた!」
次々と手が挙がる。
ふふふ、チョロいわね。
「よろしい! では、ただちに開店準備に取り掛かります! 場所は北側の廃倉庫。あそこをリノベーションします!」
私はカウンターから飛び降り、ガンツの前に立った。
「ガンツ、あなたは現場監督兼、ホールのリーダーよ。その厚い胸板があれば、どんなクレーマーも黙らせられるわ」
「お、俺がリーダー……? カフェの……?」
「ええ。さあ、まずは店の内装工事よ! 全員、ツルハシとハンマーを持ってついてきなさい!」
「おうっ!!」
野太い返事が返ってくる。
私は先頭に立ち、廃倉庫へと向かった。
現場に到着するや否や、私の指示が飛ぶ。
「壁はぶち抜いて! 開放感を出すのよ! ハンマーを振り下ろす時は、背筋を意識して!」
「オラァッ!!」
ドォォォン!!
壁が一撃で粉砕される。
なんていい音。そして飛び散る破片の中で躍動する三角筋の美しさよ。
「床材は一番硬い樫の木を使いなさい! あなたたちが歩いても軋まないようにね! 木材を運ぶ時はスクワットの姿勢を崩さないこと!」
「フンッ! フンッ!」
重たい木材を担いでスクワットしながら運搬する男たち。
普通の工事現場ならパワハラだが、ここでは「トレーニング」だ。
「お嬢、カウンターの高さはどうしますか?」
「高めにして! あなたたちが立った時、ちょうど腹筋が客の目の高さに来るように!」
「へい!」
私の奇抜な指示に、最初は戸惑っていた男たちも、体を動かすうちにノッてきたようだ。
汗だくになりながら働く彼らの姿は、まさに私が求めていた光景そのもの。
(ああっ、素晴らしいわ……! 右を見ても左を見てもマッチョ! ここは天国!?)
私は電卓を片手に資材の計算をしつつ、視線は彼らの筋肉を舐めるように観察していた。
「そこのあなた! 上腕三頭筋のキレがいいわね! 採用!」
「へっ、ありがとやす!」
「あなたはちょっと僧帽筋が足りないわね。裏方で皿洗いをしながらシュラッグ(肩すくめ運動)をして鍛えなさい!」
「うっす、頑張ります!」
選別と建設が同時に進む。
私の夢の城が、筋肉たちの手によってものすごいスピードで組み上がっていく。
「ふふふ……最高よ。これなら予定より早く開店できそうね」
夕暮れ時。
骨組みが出来上がった店内で、私は満足げに頷いた。
しかし、私は忘れていた。
ここは鉱山街であり、魔物の生息域に近いということを。
そして、私の店には「筋肉」だけでなく、別の「何か」も引き寄せられてくるということを。
「お、お嬢! 大変です!」
見張り役の男が血相を変えて飛び込んできた。
「ど、どうしたの? プロテインの粉でもこぼした?」
「ちげぇ! 魔物だ! 森からオークの群れがこっちに向かってきてる!」
「なんですって?」
私は眉をひそめた。
オーク。
豚の顔をした魔物だが、無駄に筋肉質で狂暴な種族だ。
(せっかくの開店準備を邪魔するなんて……いい度胸ね)
私は近くにあった鉄パイプ(内装用)を拾い上げ、手のひらでパンパンと叩いた。
「総員、作業中断! 筋トレ(戦闘)の時間よ!」
「お、おうっ!?」
「お客様を迎える前の予行演習だと思いなさい。邪魔者は排除するわよ!」
「うおおおおっ!!」
私の号令と共に、工具を武器に持ち替えたマッチョたちが雄叫びを上げる。
カフェの開店準備は、まさかの魔物討伐戦へと突入しようとしていた。
0
あなたにおすすめの小説
「では、ごきげんよう」と去った悪役令嬢は破滅すら置き去りにして
東雲れいな
恋愛
「悪役令嬢」と噂される伯爵令嬢・ローズ。王太子殿下の婚約者候補だというのに、ヒロインから王子を奪おうなんて野心はまるでありません。むしろ彼女は、“わたくしはわたくしらしく”と胸を張り、周囲の冷たい視線にも毅然と立ち向かいます。
破滅を甘受する覚悟すらあった彼女が、誇り高く戦い抜くとき、運命は大きく動きだす。
王子は婚約破棄を泣いて詫びる
tartan321
恋愛
最愛の妹を失った王子は婚約者のキャシーに復讐を企てた。非力な王子ではあったが、仲間の協力を取り付けて、キャシーを王宮から追い出すことに成功する。
目的を達成し安堵した王子の前に突然死んだ妹の霊が現れた。
「お兄さま。キャシー様を3日以内に連れ戻して!」
存亡をかけた戦いの前に王子はただただ無力だった。
王子は妹の言葉を信じ、遥か遠くの村にいるキャシーを訪ねることにした……。
婚約破棄寸前だった令嬢が殺されかけて眠り姫となり意識を取り戻したら世界が変わっていた話
ひよこ麺
恋愛
シルビア・ベアトリス侯爵令嬢は何もかも完璧なご令嬢だった。婚約者であるリベリオンとの関係を除いては。
リベリオンは公爵家の嫡男で完璧だけれどとても冷たい人だった。それでも彼の幼馴染みで病弱な男爵令嬢のリリアにはとても優しくしていた。
婚約者のシルビアには笑顔ひとつ向けてくれないのに。
どんなに尽くしても努力しても完璧な立ち振る舞いをしても振り返らないリベリオンに疲れてしまったシルビア。その日も舞踏会でエスコートだけしてリリアと居なくなってしまったリベリオンを見ているのが悲しくなりテラスでひとり夜風に当たっていたところ、いきなり何者かに後ろから押されて転落してしまう。
死は免れたが、テラスから転落した際に頭を強く打ったシルビアはそのまま意識を失い、昏睡状態となってしまう。それから3年の月日が流れ、目覚めたシルビアを取り巻く世界は変っていて……
※正常な人があまりいない話です。
悪役令嬢は手加減無しに復讐する
田舎の沼
恋愛
公爵令嬢イザベラ・フォックストーンは、王太子アレクサンドルの婚約者として完璧な人生を送っていたはずだった。しかし、華やかな誕生日パーティーで突然の婚約破棄を宣告される。
理由は、聖女の力を持つ男爵令嬢エマ・リンドンへの愛。イザベラは「嫉妬深く陰険な悪役令嬢」として糾弾され、名誉を失う。
婚約破棄をされたことで彼女の心の中で何かが弾けた。彼女の心に燃え上がるのは、容赦のない復讐の炎。フォックストーン家の膨大なネットワークと経済力を武器に、裏切り者たちを次々と追い詰めていく。アレクサンドルとエマの秘密を暴き、貴族社会を揺るがす陰謀を巡らせ、手加減なしの報復を繰り広げる。
【完結】え?今になって婚約破棄ですか?私は構いませんが大丈夫ですか?
ゆうぎり
恋愛
カリンは幼少期からの婚約者オリバーに学園で婚約破棄されました。
卒業3か月前の事です。
卒業後すぐの結婚予定で、既に招待状も出し終わり済みです。
もちろんその場で受け入れましたよ。一向に構いません。
カリンはずっと婚約解消を願っていましたから。
でも大丈夫ですか?
婚約破棄したのなら既に他人。迷惑だけはかけないで下さいね。
※ゆるゆる設定です
※軽い感じで読み流して下さい
あなたのことなんて、もうどうでもいいです
もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。
元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる