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「運命の恋」とは、往々にして唐突な衝撃(インパクト)から始まるものである。
少女小説の定番。
遅刻しそうなヒロインが、パンをくわえて廊下の角を曲がった瞬間、イケメンと衝突する。
『きゃっ!』『いってーな、どこ見て歩いてんだよ!』
そこから始まる、反発と惹かれ合いのロマンス。
私は図書室の机に、分厚い物理学の専門書と、学園の見取り図を広げ、真剣な眼差しで計算を行っていた。
「……計算通りにいけば、マリア様が食堂を出てこの角を曲がるのは、十二時十五分三十二秒」
私は羽ペンを走らせる。
「本日の風向きは北北西。廊下の床の摩擦係数は0.4。マリア様の歩幅を約五十センチと仮定し、パンをくわえたことによる空気抵抗の増加分を加味すると……」
弾き出された答えは、完璧だった。
マリア様が東校舎の三階、第二廊下の曲がり角に差し掛かる瞬間。
反対側から私が飛び出せば、角度四十五度で衝突し、彼女は私の胸の中に飛び込んでくることになる。
「完璧だ……」
私はニヤリと笑った(表情筋は動いていないが)。
これぞ、『人為的運命製造計画(オペレーション・デスティニー)』。
殿下との婚約破棄というバッドエンドから始まったマリア様の人生を、私がイケメン役となって正規ルートへと修正するのだ。
もちろん、マリア様に怪我はさせない。
私がクッションとなり、全ての衝撃を吸収する。
そして倒れ込んだ彼女を見下ろし、こう言うのだ。
『お怪我はありませんか、お姫様?』と。
「……お嬢様。顔が怖いです」
隣で本を整理していたジンが、ドン引きした様子で声をかけてきた。
「怖いとは失礼な。私は今、愛のシミュレーションをしているのだ」
「またロクでもないことを……。今度は何をする気ですか? 廊下にバナナの皮でも設置するんですか?」
「古いな、ジン。私が狙うのは『パン・ダッシュ・クラッシュ』だ」
「なんですかその必殺技みたいな名前は」
「説明している暇はない。もうすぐ昼休みだ」
私は時計を確認し、立ち上がった。
作戦開始時刻まで、あと十分。
私は誰にも見つからないよう、忍び足(キョンシー歩き)で現場へと向かった。
***
十二時十五分。
私は東校舎の廊下の角に潜んでいた。
心拍数を抑え、気配を消す。
壁に張り付くその姿は、完全にホラー映画のワンシーンだが、通りがかる生徒がいないので問題ない。
(来た……!)
廊下の向こうから、タッタッタッという軽快な足音が近づいてくる。
マリアさんだ。
今日の彼女は、購買の人気商品「焼きそばパン」を手に入れるため、少し急いでいるはずだ。
私の情報の通りなら、彼女はパンをくわえたまま、ショートカットのためにこの角を曲がる。
(三、二、一……今だ!)
私はタイミングを合わせ、角から飛び出した。
「きゃっ!?」
「おっと!」
リハーサル通りの衝突――のはずだった。
しかし。
「ぬおっ!?」
なぜか、野太い声がした。
ドカッ!!
激しい衝撃と共に、私は誰かとぶつかった。
だが、柔らかくない。
甘い匂いもしない。
むしろ、ゴツゴツしていて、整髪料の匂いがする。
「ぐはっ……!」
私は反射的に受け身を取り、相手の体を受け止めた――つもりだったが、あまりに硬かったので、そのまま二人でもつれ合って床に転がった。
「い、痛つつ……」
私の下敷きになった人物が、呻き声を上げる。
金髪。
無駄にキラキラしたオーラ。
「……アレックス殿下?」
「……リ、リョンシー?」
殿下が目を白黒させて私を見上げた。
「なぜ、貴様がここに……?」
「それはこちらの台詞です。私の計算では、ここに飛び込んでくるのはマリア様のはずでした」
「は? 何を言っている?」
状況を整理しようとした、その時だった。
「あの……大丈夫ですか?」
角の向こうから、マリアさんがひょっこりと顔を出した。
その口には、確かに焼きそばパンがくわえられていた。
しかし、彼女は衝突していない。
なぜなら、殿下が先に飛び出して私とぶつかったからだ。
「あ、あれ? アレックス様とリョンシー様……?」
マリアさんはパンを口から離し、不思議そうに首を傾げた。
「な、なんて体勢だ……!」
私はハッとして現状を確認した。
私は殿下の上に馬乗りになり、いわゆる『床ドン』の状態になっていた。
しかも、私の顔は殿下の顔の至近距離にある。
「……最悪だ」
私は心底嫌そうな声を出した。
「誤解しないでください、マリア様。これは事故です。不可抗力です。私の運命の相手はこの男ではありません」
私はスプリングのように跳ね起きた。
「き、貴様……! そこまで嫌がらなくてもいいだろう!」
殿下も顔を真っ赤にして起き上がる。
「私だって不本意だ! 私はマリアが急いでいるのを見て、角でぶつからないように先回りして安全確認をしようとしたのだ!」
「なんと……」
余計なことを。
貴方のその過保護さが、私の完璧な計画を台無しにしたのだ。
「で、でも……お二人とも、なんだかんだ言って仲が良いのですね」
マリアさんが、クスクスと笑った。
「息ぴったりでしたよ? まるでダンスのパートナーみたいに」
「「どこがだ!!(ですか!!)」」
私と殿下の声が綺麗にハモった。
「ほら、やっぱり」
マリアさんは楽しそうに笑い、焼きそばパンを一口かじった。
「ふふっ。私、お二人が並んでいるところを見るの、結構好きですよ」
ズキン。
私の胸が痛んだ。
違う。
マリア様、私は貴女と並びたいのです。
殿下の隣など、百害あって一利なしです。
「……マリア様」
私は一歩近づいた。
「焼きそばパン、美味しいですか?」
「え? はい、とっても!」
「そうですか。……口の端に、ソースがついていますよ」
私は懐からハンカチを取り出し、彼女の口元を拭おうとした。
しかし、またしても殿下が割って入る。
「マ、マリア! 私が取ってあげよう! ほら、じっとして!」
「あ、アレックス様、自分でできますから……」
「遠慮するな! んーッ!」
殿下が自分のハンカチで強引に拭こうとする。
マリアさんが困っている。
「殿下、強引すぎます。デリカシーという言葉をご存知ですか?」
私は殿下の腕を掴み、関節技(アームロック)を極めかけた。
「痛い痛い! 離せリョンシー! 貴様こそマリアに触れすぎだ!」
廊下で繰り広げられる、低レベルな争い。
その中心で、マリアさんは焼きそばパンをもぐもぐさせながら、平和そうに呟いた。
「学園生活って、賑やかで楽しいですね」
私の『運命製造計画』は失敗に終わった。
だが、マリアさんが「楽しい」と言ってくれたのなら、これはこれで成功なのかもしれない。
……いや、やはり納得いかない。
私は殿下の腕を離し、心の中で次なる計画を練り始めた。
物理的な衝突が駄目なら、次は精神的な衝突(吊り橋効果)だ。
もうすぐ林間学校がある。
暗闇、お化け、密室。
完璧なシチュエーションではないか。
「覚悟していてください、マリア様。次こそは私が貴女のハートを、物理的恐怖と共に鷲掴みにしてみせます」
「え? 何か言いましたか?」
「いえ。パンの紅生姜が鮮やかですね、と言いました」
私は無表情で誤魔化した。
殿下が「こいつ絶対ろくなこと考えてないぞ」と警戒していたが、無視した。
私の推し活は、まだ始まったばかりなのだから。
次回、林間学校編突入。
リョンシーの夜這い(警備)と、それを阻止するジンの攻防戦について。
少女小説の定番。
遅刻しそうなヒロインが、パンをくわえて廊下の角を曲がった瞬間、イケメンと衝突する。
『きゃっ!』『いってーな、どこ見て歩いてんだよ!』
そこから始まる、反発と惹かれ合いのロマンス。
私は図書室の机に、分厚い物理学の専門書と、学園の見取り図を広げ、真剣な眼差しで計算を行っていた。
「……計算通りにいけば、マリア様が食堂を出てこの角を曲がるのは、十二時十五分三十二秒」
私は羽ペンを走らせる。
「本日の風向きは北北西。廊下の床の摩擦係数は0.4。マリア様の歩幅を約五十センチと仮定し、パンをくわえたことによる空気抵抗の増加分を加味すると……」
弾き出された答えは、完璧だった。
マリア様が東校舎の三階、第二廊下の曲がり角に差し掛かる瞬間。
反対側から私が飛び出せば、角度四十五度で衝突し、彼女は私の胸の中に飛び込んでくることになる。
「完璧だ……」
私はニヤリと笑った(表情筋は動いていないが)。
これぞ、『人為的運命製造計画(オペレーション・デスティニー)』。
殿下との婚約破棄というバッドエンドから始まったマリア様の人生を、私がイケメン役となって正規ルートへと修正するのだ。
もちろん、マリア様に怪我はさせない。
私がクッションとなり、全ての衝撃を吸収する。
そして倒れ込んだ彼女を見下ろし、こう言うのだ。
『お怪我はありませんか、お姫様?』と。
「……お嬢様。顔が怖いです」
隣で本を整理していたジンが、ドン引きした様子で声をかけてきた。
「怖いとは失礼な。私は今、愛のシミュレーションをしているのだ」
「またロクでもないことを……。今度は何をする気ですか? 廊下にバナナの皮でも設置するんですか?」
「古いな、ジン。私が狙うのは『パン・ダッシュ・クラッシュ』だ」
「なんですかその必殺技みたいな名前は」
「説明している暇はない。もうすぐ昼休みだ」
私は時計を確認し、立ち上がった。
作戦開始時刻まで、あと十分。
私は誰にも見つからないよう、忍び足(キョンシー歩き)で現場へと向かった。
***
十二時十五分。
私は東校舎の廊下の角に潜んでいた。
心拍数を抑え、気配を消す。
壁に張り付くその姿は、完全にホラー映画のワンシーンだが、通りがかる生徒がいないので問題ない。
(来た……!)
廊下の向こうから、タッタッタッという軽快な足音が近づいてくる。
マリアさんだ。
今日の彼女は、購買の人気商品「焼きそばパン」を手に入れるため、少し急いでいるはずだ。
私の情報の通りなら、彼女はパンをくわえたまま、ショートカットのためにこの角を曲がる。
(三、二、一……今だ!)
私はタイミングを合わせ、角から飛び出した。
「きゃっ!?」
「おっと!」
リハーサル通りの衝突――のはずだった。
しかし。
「ぬおっ!?」
なぜか、野太い声がした。
ドカッ!!
激しい衝撃と共に、私は誰かとぶつかった。
だが、柔らかくない。
甘い匂いもしない。
むしろ、ゴツゴツしていて、整髪料の匂いがする。
「ぐはっ……!」
私は反射的に受け身を取り、相手の体を受け止めた――つもりだったが、あまりに硬かったので、そのまま二人でもつれ合って床に転がった。
「い、痛つつ……」
私の下敷きになった人物が、呻き声を上げる。
金髪。
無駄にキラキラしたオーラ。
「……アレックス殿下?」
「……リ、リョンシー?」
殿下が目を白黒させて私を見上げた。
「なぜ、貴様がここに……?」
「それはこちらの台詞です。私の計算では、ここに飛び込んでくるのはマリア様のはずでした」
「は? 何を言っている?」
状況を整理しようとした、その時だった。
「あの……大丈夫ですか?」
角の向こうから、マリアさんがひょっこりと顔を出した。
その口には、確かに焼きそばパンがくわえられていた。
しかし、彼女は衝突していない。
なぜなら、殿下が先に飛び出して私とぶつかったからだ。
「あ、あれ? アレックス様とリョンシー様……?」
マリアさんはパンを口から離し、不思議そうに首を傾げた。
「な、なんて体勢だ……!」
私はハッとして現状を確認した。
私は殿下の上に馬乗りになり、いわゆる『床ドン』の状態になっていた。
しかも、私の顔は殿下の顔の至近距離にある。
「……最悪だ」
私は心底嫌そうな声を出した。
「誤解しないでください、マリア様。これは事故です。不可抗力です。私の運命の相手はこの男ではありません」
私はスプリングのように跳ね起きた。
「き、貴様……! そこまで嫌がらなくてもいいだろう!」
殿下も顔を真っ赤にして起き上がる。
「私だって不本意だ! 私はマリアが急いでいるのを見て、角でぶつからないように先回りして安全確認をしようとしたのだ!」
「なんと……」
余計なことを。
貴方のその過保護さが、私の完璧な計画を台無しにしたのだ。
「で、でも……お二人とも、なんだかんだ言って仲が良いのですね」
マリアさんが、クスクスと笑った。
「息ぴったりでしたよ? まるでダンスのパートナーみたいに」
「「どこがだ!!(ですか!!)」」
私と殿下の声が綺麗にハモった。
「ほら、やっぱり」
マリアさんは楽しそうに笑い、焼きそばパンを一口かじった。
「ふふっ。私、お二人が並んでいるところを見るの、結構好きですよ」
ズキン。
私の胸が痛んだ。
違う。
マリア様、私は貴女と並びたいのです。
殿下の隣など、百害あって一利なしです。
「……マリア様」
私は一歩近づいた。
「焼きそばパン、美味しいですか?」
「え? はい、とっても!」
「そうですか。……口の端に、ソースがついていますよ」
私は懐からハンカチを取り出し、彼女の口元を拭おうとした。
しかし、またしても殿下が割って入る。
「マ、マリア! 私が取ってあげよう! ほら、じっとして!」
「あ、アレックス様、自分でできますから……」
「遠慮するな! んーッ!」
殿下が自分のハンカチで強引に拭こうとする。
マリアさんが困っている。
「殿下、強引すぎます。デリカシーという言葉をご存知ですか?」
私は殿下の腕を掴み、関節技(アームロック)を極めかけた。
「痛い痛い! 離せリョンシー! 貴様こそマリアに触れすぎだ!」
廊下で繰り広げられる、低レベルな争い。
その中心で、マリアさんは焼きそばパンをもぐもぐさせながら、平和そうに呟いた。
「学園生活って、賑やかで楽しいですね」
私の『運命製造計画』は失敗に終わった。
だが、マリアさんが「楽しい」と言ってくれたのなら、これはこれで成功なのかもしれない。
……いや、やはり納得いかない。
私は殿下の腕を離し、心の中で次なる計画を練り始めた。
物理的な衝突が駄目なら、次は精神的な衝突(吊り橋効果)だ。
もうすぐ林間学校がある。
暗闇、お化け、密室。
完璧なシチュエーションではないか。
「覚悟していてください、マリア様。次こそは私が貴女のハートを、物理的恐怖と共に鷲掴みにしてみせます」
「え? 何か言いましたか?」
「いえ。パンの紅生姜が鮮やかですね、と言いました」
私は無表情で誤魔化した。
殿下が「こいつ絶対ろくなこと考えてないぞ」と警戒していたが、無視した。
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