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「……ねえ、リゲル。これ、本当に売れてるの?」
控室で、私は窓の外を指差して尋ねた。
純白のドレス(特注:ポケット付き・重量三キロ)に身を包んだ私の視線の先には、城の広場に長蛇の列が出来ていた。
「はい、完売間近です。『アレクシス陛下&ミリオネ様・愛の誓いアクリルスタンド(限定版)』は、発売開始五分で売り切れました」
リゲルが興奮気味に報告してくる。
「『ミリオネ様の毒舌日めくりカレンダー』も増刷決定です。国民の皆様が『これを飾ると魔除けになる』と……」
「……誰が魔物よ」
私は呆れつつも、脳内の電卓を弾いた。
原価率と売上個数、そして利益。
「……ふふ、悪くないわね。これで新婚旅行の予算は確保できたわ」
「準備はいいか、ミリオネ」
扉が開き、正装したアレクシスが入ってきた。
白と金を基調とした皇帝の礼服。
普段の軍服姿も良いが、今日の彼は暴力的なまでに美しかった。
光り輝く銀髪、紫水晶の瞳、そして溢れ出る王者の風格。
一瞬、見惚れてしまいそうになるのを、私は必死に堪えた。
「……遅いわよ。待ちくたびれて、ポケットのビーフジャーキーを食べるところだったわ」
「花嫁が控室で肉を食うな」
アレクシスは苦笑しながら近づき、私の手を取った。
そして、真剣な眼差しで私を頭のてっぺんから爪先まで眺める。
「……美しい」
「素材が良いからって言ったでしょ」
「ああ。だが、最高素材に磨きがかかっている。……世界一の花嫁だ」
彼は私の手に口づけを落とした。
「緊張しているか?」
「まさか。私が緊張するのは、国税局の監査が入った時だけよ」
「頼もしいな。では、行こうか。二千人の観客が、私たちのショーを待っている」
***
ファンファーレが鳴り響く。
大聖堂の巨大な扉が、ギギギ……と重々しく開かれた。
眩い光と共に、パイプオルガンの荘厳な音色が降り注ぐ。
「うわぁ……」
私は思わず声を漏らした。
バージンロードの両脇には、私が提案した「宝石細工の花」と、彩り豊かな「高級野菜のオブジェ」が飾られている。
遠目には前衛芸術(アート)に見えるが、よく見ると最高級キャベツやカボチャだ。
「……計算通りね。照明が当たって、カボチャが金塊のように輝いているわ」
「君のセンスには脱帽だよ」
アレクシスにエスコートされ、私はゆっくりと歩き出す。
参列席には、各国の王族や貴族たちがずらりと並んでいる。
彼らの視線が、一斉に私たちに注がれる。
「あれが噂の悪役令嬢……?」
「なんて堂々としているんだ……」
「陛下があんなにデレデレな顔をされているなんて……!」
ヒソヒソ話が聞こえてくるが、私は顔色一つ変えずに微笑み(営業スマイル)を振りまいた。
「……ねえアレク。右側の三列目にいる太ったおじさん、誰?」
小声で尋ねる。
「隣国の石油王だ。ご祝儀を一番弾んでくれた」
「あの方ね! 後で個別にお礼の手紙(と次の投資案件の資料)を送らなきゃ」
「式中に営業をするな」
祭壇の前まで進むと、司祭様がガチガチに緊張して待っていた。
無理もない。
目の前にいるのは「冷徹帝」と「毒舌皇后」の最強コンビだ。
噛んだら消されると思っているのかもしれない。
「あ、あー……。神の御前において……ち、誓いを……」
司祭様の声が裏返る。
「落ち着いてください、司祭様。深呼吸を。タイムイズマネーですが、一分くらいなら待ちますよ」
私が声をかけると、司祭様は「ひぃっ! すみません!」と震え上がった。
「……コホン。では、新郎アレクシス・フォン・ガレリア。汝、この者を妻とし、病める時も、健やかなる時も、これを愛することを誓いますか?」
アレクシスは迷いなく答えた。
「誓う。たとえ世界が滅びても、私だけは彼女を愛し抜くと誓おう」
重い。
愛が重力崩壊を起こしている。
会場の女性陣から「キャーッ!」と黄色い悲鳴が上がる。
「……では、新婦ミリオネ・ラ・ベル・フルール。汝、この者を夫とし……」
司祭様が私を見る。
私はアレクシスを見上げた。
「誓います。……ただし」
「ただし?」
司祭様が目を丸くする。
「彼が私に美味しい食事を与え続け、私の安眠を妨害せず、かつ国家予算の運用権を私に委ねる限りにおいて、全力で愛することを誓います」
「……え、条件付き?」
会場がざわめく。
しかし、アレクシスは満足げに笑った。
「望むところだ。その契約、受諾しよう」
「……では、誓いのキスを」
司祭様が投げやり気味に進行を進める。
アレクシスが私のベールを上げた。
至近距離。
紫色の瞳が、熱っぽく揺れている。
「……覚悟はいいか、ミリオネ」
「何のだい? ただの儀式でしょ? チュッとして終わり……」
んっ。
私の言葉は、彼の唇によって塞がれた。
ただの「チュッ」ではない。
深く、甘く、そして長い口づけ。
一秒。
五秒。
十秒。
(……長いわよ!)
私は心の中でツッコミを入れた。
息が続かない。
酸素が足りない。
会場のざわめきが、悲鳴と歓声に変わっていく。
「み、見て! 陛下が離さないわ!」
「なんて情熱的なの……!」
私は彼の背中をトントンと叩いた。
(ギブ! ギブアップ! 酸欠で倒れる!)
ようやく唇が離れる。
私は肩で息をしながら、彼を睨みつけた。
「……はぁ、はぁ……! 殺す気!? 長すぎるわよ!」
「一生分だと言っただろう?」
アレクシスは悪びれもせず、艶やかに唇を舐めた。
「これでも足りないくらいだ。続きは夜にたっぷりと」
「……変態」
「愛しているぞ、私の皇后」
ワァァァァァッ!!
割れんばかりの拍手と歓声が、大聖堂を揺らす。
天井から、花びら(と予算削減で混ぜられた色紙)が舞い落ちてくる。
「……まあ、いいわ」
私は観念して、彼の腕にすがった。
「私も……少しだけ、愛してあげてもいいわよ。利子をつけてね」
「高くつきそうだな」
私たちは腕を組み、バージンロードを振り返った。
光の中、新しい人生への扉が開く。
その時、リゲルが駆け寄ってきて小声で報告した。
「陛下! ミリオネ様! たった今入った情報ですが……!」
「なに? この感動的なフィナーレに水を差すようなこと?」
「いえ! 朗報です! ロゼリア王国に送り返されたカイル元王子ですが……『借金返済のためにアイドルデビューさせられた』そうです!」
「……は?」
「『転落王子と泥んこ聖女』というユニット名で、地方巡業を始めたとか。物珍しさでチケットがバカ売れしているそうです」
私とアレクシスは顔を見合わせた。
そして、同時に吹き出した。
「ぶっ……あはははは!」
「くくく……! やるな、あの馬鹿も!」
「アイドル!? あの音痴が!? 世も末ね!」
「だが、借金を返す気概はあるようだ。見直したぞ」
最高だ。
最高の結婚祝いだ。
私はお腹を抱えて笑った。
「リゲル! そのユニットのグッズ、こっちでも輸入販売しなさい! 絶対売れるわ! 『歌う借金取り』として売り出すのよ!」
「は、はい! 直ちに!」
商魂たくましい花嫁の指示に、側近たちが走り出す。
「……君はブレないな」
アレクシスが涙を拭いながら言う。
「当然よ。転んでもタダでは起きない。それが私の流儀よ」
私はドレスのポケットから、隠し持っていたクッキーを取り出し、パクリと口に入れた。
「さあ、行きましょうアレク! 披露宴では海龍のステーキが待ってるわ!」
「ああ。共に歩こう。……どこまでもな」
私たちは光溢れる扉の外へと踏み出した。
国民の大歓声と、香ばしい野菜の香り、そして未来への計算高い希望に包まれて。
私の「悪役令嬢」としての人生はここで幕を閉じ、ここからは「最強の皇后」としての、新たな伝説(と金儲け)が始まるのだった。
控室で、私は窓の外を指差して尋ねた。
純白のドレス(特注:ポケット付き・重量三キロ)に身を包んだ私の視線の先には、城の広場に長蛇の列が出来ていた。
「はい、完売間近です。『アレクシス陛下&ミリオネ様・愛の誓いアクリルスタンド(限定版)』は、発売開始五分で売り切れました」
リゲルが興奮気味に報告してくる。
「『ミリオネ様の毒舌日めくりカレンダー』も増刷決定です。国民の皆様が『これを飾ると魔除けになる』と……」
「……誰が魔物よ」
私は呆れつつも、脳内の電卓を弾いた。
原価率と売上個数、そして利益。
「……ふふ、悪くないわね。これで新婚旅行の予算は確保できたわ」
「準備はいいか、ミリオネ」
扉が開き、正装したアレクシスが入ってきた。
白と金を基調とした皇帝の礼服。
普段の軍服姿も良いが、今日の彼は暴力的なまでに美しかった。
光り輝く銀髪、紫水晶の瞳、そして溢れ出る王者の風格。
一瞬、見惚れてしまいそうになるのを、私は必死に堪えた。
「……遅いわよ。待ちくたびれて、ポケットのビーフジャーキーを食べるところだったわ」
「花嫁が控室で肉を食うな」
アレクシスは苦笑しながら近づき、私の手を取った。
そして、真剣な眼差しで私を頭のてっぺんから爪先まで眺める。
「……美しい」
「素材が良いからって言ったでしょ」
「ああ。だが、最高素材に磨きがかかっている。……世界一の花嫁だ」
彼は私の手に口づけを落とした。
「緊張しているか?」
「まさか。私が緊張するのは、国税局の監査が入った時だけよ」
「頼もしいな。では、行こうか。二千人の観客が、私たちのショーを待っている」
***
ファンファーレが鳴り響く。
大聖堂の巨大な扉が、ギギギ……と重々しく開かれた。
眩い光と共に、パイプオルガンの荘厳な音色が降り注ぐ。
「うわぁ……」
私は思わず声を漏らした。
バージンロードの両脇には、私が提案した「宝石細工の花」と、彩り豊かな「高級野菜のオブジェ」が飾られている。
遠目には前衛芸術(アート)に見えるが、よく見ると最高級キャベツやカボチャだ。
「……計算通りね。照明が当たって、カボチャが金塊のように輝いているわ」
「君のセンスには脱帽だよ」
アレクシスにエスコートされ、私はゆっくりと歩き出す。
参列席には、各国の王族や貴族たちがずらりと並んでいる。
彼らの視線が、一斉に私たちに注がれる。
「あれが噂の悪役令嬢……?」
「なんて堂々としているんだ……」
「陛下があんなにデレデレな顔をされているなんて……!」
ヒソヒソ話が聞こえてくるが、私は顔色一つ変えずに微笑み(営業スマイル)を振りまいた。
「……ねえアレク。右側の三列目にいる太ったおじさん、誰?」
小声で尋ねる。
「隣国の石油王だ。ご祝儀を一番弾んでくれた」
「あの方ね! 後で個別にお礼の手紙(と次の投資案件の資料)を送らなきゃ」
「式中に営業をするな」
祭壇の前まで進むと、司祭様がガチガチに緊張して待っていた。
無理もない。
目の前にいるのは「冷徹帝」と「毒舌皇后」の最強コンビだ。
噛んだら消されると思っているのかもしれない。
「あ、あー……。神の御前において……ち、誓いを……」
司祭様の声が裏返る。
「落ち着いてください、司祭様。深呼吸を。タイムイズマネーですが、一分くらいなら待ちますよ」
私が声をかけると、司祭様は「ひぃっ! すみません!」と震え上がった。
「……コホン。では、新郎アレクシス・フォン・ガレリア。汝、この者を妻とし、病める時も、健やかなる時も、これを愛することを誓いますか?」
アレクシスは迷いなく答えた。
「誓う。たとえ世界が滅びても、私だけは彼女を愛し抜くと誓おう」
重い。
愛が重力崩壊を起こしている。
会場の女性陣から「キャーッ!」と黄色い悲鳴が上がる。
「……では、新婦ミリオネ・ラ・ベル・フルール。汝、この者を夫とし……」
司祭様が私を見る。
私はアレクシスを見上げた。
「誓います。……ただし」
「ただし?」
司祭様が目を丸くする。
「彼が私に美味しい食事を与え続け、私の安眠を妨害せず、かつ国家予算の運用権を私に委ねる限りにおいて、全力で愛することを誓います」
「……え、条件付き?」
会場がざわめく。
しかし、アレクシスは満足げに笑った。
「望むところだ。その契約、受諾しよう」
「……では、誓いのキスを」
司祭様が投げやり気味に進行を進める。
アレクシスが私のベールを上げた。
至近距離。
紫色の瞳が、熱っぽく揺れている。
「……覚悟はいいか、ミリオネ」
「何のだい? ただの儀式でしょ? チュッとして終わり……」
んっ。
私の言葉は、彼の唇によって塞がれた。
ただの「チュッ」ではない。
深く、甘く、そして長い口づけ。
一秒。
五秒。
十秒。
(……長いわよ!)
私は心の中でツッコミを入れた。
息が続かない。
酸素が足りない。
会場のざわめきが、悲鳴と歓声に変わっていく。
「み、見て! 陛下が離さないわ!」
「なんて情熱的なの……!」
私は彼の背中をトントンと叩いた。
(ギブ! ギブアップ! 酸欠で倒れる!)
ようやく唇が離れる。
私は肩で息をしながら、彼を睨みつけた。
「……はぁ、はぁ……! 殺す気!? 長すぎるわよ!」
「一生分だと言っただろう?」
アレクシスは悪びれもせず、艶やかに唇を舐めた。
「これでも足りないくらいだ。続きは夜にたっぷりと」
「……変態」
「愛しているぞ、私の皇后」
ワァァァァァッ!!
割れんばかりの拍手と歓声が、大聖堂を揺らす。
天井から、花びら(と予算削減で混ぜられた色紙)が舞い落ちてくる。
「……まあ、いいわ」
私は観念して、彼の腕にすがった。
「私も……少しだけ、愛してあげてもいいわよ。利子をつけてね」
「高くつきそうだな」
私たちは腕を組み、バージンロードを振り返った。
光の中、新しい人生への扉が開く。
その時、リゲルが駆け寄ってきて小声で報告した。
「陛下! ミリオネ様! たった今入った情報ですが……!」
「なに? この感動的なフィナーレに水を差すようなこと?」
「いえ! 朗報です! ロゼリア王国に送り返されたカイル元王子ですが……『借金返済のためにアイドルデビューさせられた』そうです!」
「……は?」
「『転落王子と泥んこ聖女』というユニット名で、地方巡業を始めたとか。物珍しさでチケットがバカ売れしているそうです」
私とアレクシスは顔を見合わせた。
そして、同時に吹き出した。
「ぶっ……あはははは!」
「くくく……! やるな、あの馬鹿も!」
「アイドル!? あの音痴が!? 世も末ね!」
「だが、借金を返す気概はあるようだ。見直したぞ」
最高だ。
最高の結婚祝いだ。
私はお腹を抱えて笑った。
「リゲル! そのユニットのグッズ、こっちでも輸入販売しなさい! 絶対売れるわ! 『歌う借金取り』として売り出すのよ!」
「は、はい! 直ちに!」
商魂たくましい花嫁の指示に、側近たちが走り出す。
「……君はブレないな」
アレクシスが涙を拭いながら言う。
「当然よ。転んでもタダでは起きない。それが私の流儀よ」
私はドレスのポケットから、隠し持っていたクッキーを取り出し、パクリと口に入れた。
「さあ、行きましょうアレク! 披露宴では海龍のステーキが待ってるわ!」
「ああ。共に歩こう。……どこまでもな」
私たちは光溢れる扉の外へと踏み出した。
国民の大歓声と、香ばしい野菜の香り、そして未来への計算高い希望に包まれて。
私の「悪役令嬢」としての人生はここで幕を閉じ、ここからは「最強の皇后」としての、新たな伝説(と金儲け)が始まるのだった。
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