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「ブモォォォォォォ!!」
荒野の朝は、けたたましい咆哮で幕を開けた。
私たちのテントの前に立ちはだかるのは、体長5メートルはある巨大な猛牛。
全身が岩のように硬い皮膚で覆われ、鼻からは高熱の蒸気を噴き出している。
この辺りに生息するSランク魔獣、『ギガント・バッファロー』だ。
「……大きいわね」
私は寝起きのコーヒー(昨夜湧いた炭酸水で入れたアイスコーヒー)を飲みながら感想を漏らした。
「牛肉何年分かしら」
「おそらく、我々二人なら一生分です」
ルーカスが寝癖のついた頭で、ミスリルの鍬を構えた。
「ミシェル様、少し下がっていてください。肉質を傷つけないよう、眉間を一撃で仕留めます」
「お願い。霜降りの部分は残してね」
「御意!」
ドォォォォォン!!
ルーカスが地面を蹴った。
次の瞬間、彼の姿は消え、バッファローの巨体が宙に浮いた。
「耕せぇぇぇぇ!!」
ズバァァァン!!
鍬が閃光のように走る。
バッファローは断末魔を上げる暇もなく、綺麗に三枚におろされた状態で地面に着地した。
「……解体まで済ませるとは」
私は拍手を送った。
「素晴らしいわ、ルーカス。貴方、もう騎士に戻れないわね。精肉業者として大成するわ」
「貴女専用のブッチャーで構いません」
私たちは早速、新鮮な肉を焼いてみることにした。
炭酸水で肉を洗い、岩塩を振って、熱した石板の上で焼く。
ジュウウウウウウ……!
芳ばしい香りが荒野に広がる。
脂が乗っており、焼ける音だけで白飯が3杯いけそうだ。
「いただきます」
一口食べる。
「……っ!!」
私の目がカッと見開かれた。
「何これ……! 溶けたわ!」
「なんと……! 赤身なのに、口の中で解けるような食感……!」
「脂が甘い! でもしつこくない! これは……A5ランクの黒毛和牛を超えているわ!」
私は震えた。
この不毛の大地で、こんなグルメに出会えるとは。
「ルーカス、これよ!」
私は立ち上がった。
「この『ギガント・バッファローのステーキ』と、地下から湧き出た『天然微炭酸水』! これをセットにして売り出すのよ!」
「売る? 誰にですか? ここは無人の荒野ですよ?」
「人がいないなら、呼べばいいのよ」
私はニヤリと笑った。
「コンセプトは『秘境の三ツ星レストラン』。わざわざ危険な荒野を越えてでも食べたい、究極のジビエ料理! これはいけるわ!」
「さすがミシェル様。転んでもただでは起きないどころか、転んだ場所を観光地にする気ですね」
私たちは盛り上がった。
しかし、問題は「どうやって宣伝するか」だ。
王都への通信手段はないし、わざわざ広告を出しに行くのも面倒だ。
そう悩んでいた時だった。
「……ん?」
ルーカスが地平線の方角を見た。
「ミシェル様。……お客様です」
「え? 魔物じゃなくて?」
「いいえ。……馬車です。しかも、派手な」
砂煙を上げて近づいてくるのは、一台の馬車だった。
車輪がガタガタと悲鳴を上げているが、その装飾は見覚えがある。
金ピカの車体に、ドル袋のマーク。
「あいつだわ」
私は確信した。
馬車は私たちのテントの前で急停止した。
扉が開き、転がり出てきたのは、隣国の悪徳商人ガッポリ・モウカルだった。
「ゲホッ、ゲホッ! ……し、死ぬかと思った……!」
ガッポリは砂まみれになりながら、私を見るなり叫んだ。
「ミシェル様ぁぁぁ! 探しましたぞぉぉぉ!」
「あら、ガッポリさん。よくここがわかりましたね」
「わかりますとも! 金の匂いがしましたからな!」
彼はよろよろと立ち上がった。
「王都で噂を聞きましたぞ! 貴女が王城を去り、北の果てへ向かったと! これはビジネスチャンスだと思い、商魂だけで追いかけてきました!」
「ストーカー並みの執念ね」
「褒め言葉として受け取っておきます!」
ガッポリは鼻をひくつかせた。
「……む? なんだこの美味そうな匂いは?」
彼の視線が、石板の上のステーキに釘付けになる。
「まさか……肉ですか? この不毛の大地で?」
「ええ。試食なさる?」
私は一切れを差し出した。
ガッポリはそれを口に放り込み、そして――。
「うまぁぁぁぁぁいっ!!!」
荒野に絶叫が響いた。
「なんだこれは! 濃厚な旨味! 溢れ出す肉汁! これは王侯貴族でも食べたことのない幻の味だ!」
さらに、私はコップに入れた炭酸水を渡した。
「こちらもどうぞ。お口直しに」
「ごくっ……プハァッ! なんだこのシュワシュワする水は! 爽快感がたまらん!」
ガッポリは震える手で私を指差した。
「ミ、ミシェル様……! 貴女は天才か! こんな商材をどこで見つけてきたのです!」
「そこの辺に歩いていたのを狩って、そこの地面を掘ったら出ました」
「規格外すぎる!」
ガッポリは即座に契約書を取り出した。
「買いましょう! 全量買い取ります! この肉と水を『悪役令嬢の荒野セット』として売り出せば、ボロ儲け間違いなしだ!」
「話が早くて助かるわ」
私は電卓(ゴールドモデル)を叩いた。
「ただし、条件があります」
「なんですかな? また5割ですか?」
「いいえ。今回は『物流』をお願いしたいの」
私は指を立てた。
「この場所は遠すぎるわ。だから、貴方の商会で定期便を出してちょうだい。その代わり、この肉と水の独占販売権をあげる」
「定期便……リスクはありますが、この味なら元は取れる!」
「それと、ついでに建築資材と、家具と、お風呂セットも運んできて」
「えっ」
「あと、最新のファッション雑誌と、紅茶の茶葉もね。ここは退屈だから」
「私をパシリに使う気ですか!?」
「嫌ならいいのよ? 他の商人に……」
「やります! 喜んで運ばせていただきます!」
ガッポリは再び血判を押した。
これで、ライフラインと物流ルートが確保された。
「毎度あり~」
私が契約書をしまうと、ガッポリが言った。
「そういえばミシェル様。王都からの『ニュース』も持ってきましたぞ」
「ニュース?」
ガッポリは一枚の号外新聞を取り出した。
『速報! 新・王太子(5歳)が即位! 摂政には財務大臣が就任!』
「あら、大臣が頑張るの音」
『元・王太子アレクセイ氏、筋肉留学先で「岩砕き」に成功! 「ミシェル見てるかー!」と絶叫』
「……見てないわよ」
『そして、国民が選ぶ「理想の上司ランキング」、圧倒的一位にミシェル・フォン・ローゼン嬢!』
「……辞退したいわ」
ガッポリは笑った。
「貴女はもう伝説の人ですよ。王都では『ミシェル様帰還嘆願デモ』が起きているとか」
「迷惑な話ね。私はここで、牛を焼いて暮らすのが幸せなの」
私はルーカスと顔を見合わせた。
「ね、ルーカス」
「はい。ステーキの焼き加減、レアにしておきました」
「最高よ」
こうして、私たちの荒野生活は、初日から「黒字経営」でスタートした。
何もない場所?
いいえ。
ここには、美味しい肉と、シュワシュワの水と、頼れるパートナーと、そして金脈がある。
これこそが、私が求めていた「楽園」なのかもしれない。
……まあ、翌日には「コッコ1号が巨大化して火を吹いた」という新たなトラブルが発生するのだけれど。
荒野の朝は、けたたましい咆哮で幕を開けた。
私たちのテントの前に立ちはだかるのは、体長5メートルはある巨大な猛牛。
全身が岩のように硬い皮膚で覆われ、鼻からは高熱の蒸気を噴き出している。
この辺りに生息するSランク魔獣、『ギガント・バッファロー』だ。
「……大きいわね」
私は寝起きのコーヒー(昨夜湧いた炭酸水で入れたアイスコーヒー)を飲みながら感想を漏らした。
「牛肉何年分かしら」
「おそらく、我々二人なら一生分です」
ルーカスが寝癖のついた頭で、ミスリルの鍬を構えた。
「ミシェル様、少し下がっていてください。肉質を傷つけないよう、眉間を一撃で仕留めます」
「お願い。霜降りの部分は残してね」
「御意!」
ドォォォォォン!!
ルーカスが地面を蹴った。
次の瞬間、彼の姿は消え、バッファローの巨体が宙に浮いた。
「耕せぇぇぇぇ!!」
ズバァァァン!!
鍬が閃光のように走る。
バッファローは断末魔を上げる暇もなく、綺麗に三枚におろされた状態で地面に着地した。
「……解体まで済ませるとは」
私は拍手を送った。
「素晴らしいわ、ルーカス。貴方、もう騎士に戻れないわね。精肉業者として大成するわ」
「貴女専用のブッチャーで構いません」
私たちは早速、新鮮な肉を焼いてみることにした。
炭酸水で肉を洗い、岩塩を振って、熱した石板の上で焼く。
ジュウウウウウウ……!
芳ばしい香りが荒野に広がる。
脂が乗っており、焼ける音だけで白飯が3杯いけそうだ。
「いただきます」
一口食べる。
「……っ!!」
私の目がカッと見開かれた。
「何これ……! 溶けたわ!」
「なんと……! 赤身なのに、口の中で解けるような食感……!」
「脂が甘い! でもしつこくない! これは……A5ランクの黒毛和牛を超えているわ!」
私は震えた。
この不毛の大地で、こんなグルメに出会えるとは。
「ルーカス、これよ!」
私は立ち上がった。
「この『ギガント・バッファローのステーキ』と、地下から湧き出た『天然微炭酸水』! これをセットにして売り出すのよ!」
「売る? 誰にですか? ここは無人の荒野ですよ?」
「人がいないなら、呼べばいいのよ」
私はニヤリと笑った。
「コンセプトは『秘境の三ツ星レストラン』。わざわざ危険な荒野を越えてでも食べたい、究極のジビエ料理! これはいけるわ!」
「さすがミシェル様。転んでもただでは起きないどころか、転んだ場所を観光地にする気ですね」
私たちは盛り上がった。
しかし、問題は「どうやって宣伝するか」だ。
王都への通信手段はないし、わざわざ広告を出しに行くのも面倒だ。
そう悩んでいた時だった。
「……ん?」
ルーカスが地平線の方角を見た。
「ミシェル様。……お客様です」
「え? 魔物じゃなくて?」
「いいえ。……馬車です。しかも、派手な」
砂煙を上げて近づいてくるのは、一台の馬車だった。
車輪がガタガタと悲鳴を上げているが、その装飾は見覚えがある。
金ピカの車体に、ドル袋のマーク。
「あいつだわ」
私は確信した。
馬車は私たちのテントの前で急停止した。
扉が開き、転がり出てきたのは、隣国の悪徳商人ガッポリ・モウカルだった。
「ゲホッ、ゲホッ! ……し、死ぬかと思った……!」
ガッポリは砂まみれになりながら、私を見るなり叫んだ。
「ミシェル様ぁぁぁ! 探しましたぞぉぉぉ!」
「あら、ガッポリさん。よくここがわかりましたね」
「わかりますとも! 金の匂いがしましたからな!」
彼はよろよろと立ち上がった。
「王都で噂を聞きましたぞ! 貴女が王城を去り、北の果てへ向かったと! これはビジネスチャンスだと思い、商魂だけで追いかけてきました!」
「ストーカー並みの執念ね」
「褒め言葉として受け取っておきます!」
ガッポリは鼻をひくつかせた。
「……む? なんだこの美味そうな匂いは?」
彼の視線が、石板の上のステーキに釘付けになる。
「まさか……肉ですか? この不毛の大地で?」
「ええ。試食なさる?」
私は一切れを差し出した。
ガッポリはそれを口に放り込み、そして――。
「うまぁぁぁぁぁいっ!!!」
荒野に絶叫が響いた。
「なんだこれは! 濃厚な旨味! 溢れ出す肉汁! これは王侯貴族でも食べたことのない幻の味だ!」
さらに、私はコップに入れた炭酸水を渡した。
「こちらもどうぞ。お口直しに」
「ごくっ……プハァッ! なんだこのシュワシュワする水は! 爽快感がたまらん!」
ガッポリは震える手で私を指差した。
「ミ、ミシェル様……! 貴女は天才か! こんな商材をどこで見つけてきたのです!」
「そこの辺に歩いていたのを狩って、そこの地面を掘ったら出ました」
「規格外すぎる!」
ガッポリは即座に契約書を取り出した。
「買いましょう! 全量買い取ります! この肉と水を『悪役令嬢の荒野セット』として売り出せば、ボロ儲け間違いなしだ!」
「話が早くて助かるわ」
私は電卓(ゴールドモデル)を叩いた。
「ただし、条件があります」
「なんですかな? また5割ですか?」
「いいえ。今回は『物流』をお願いしたいの」
私は指を立てた。
「この場所は遠すぎるわ。だから、貴方の商会で定期便を出してちょうだい。その代わり、この肉と水の独占販売権をあげる」
「定期便……リスクはありますが、この味なら元は取れる!」
「それと、ついでに建築資材と、家具と、お風呂セットも運んできて」
「えっ」
「あと、最新のファッション雑誌と、紅茶の茶葉もね。ここは退屈だから」
「私をパシリに使う気ですか!?」
「嫌ならいいのよ? 他の商人に……」
「やります! 喜んで運ばせていただきます!」
ガッポリは再び血判を押した。
これで、ライフラインと物流ルートが確保された。
「毎度あり~」
私が契約書をしまうと、ガッポリが言った。
「そういえばミシェル様。王都からの『ニュース』も持ってきましたぞ」
「ニュース?」
ガッポリは一枚の号外新聞を取り出した。
『速報! 新・王太子(5歳)が即位! 摂政には財務大臣が就任!』
「あら、大臣が頑張るの音」
『元・王太子アレクセイ氏、筋肉留学先で「岩砕き」に成功! 「ミシェル見てるかー!」と絶叫』
「……見てないわよ」
『そして、国民が選ぶ「理想の上司ランキング」、圧倒的一位にミシェル・フォン・ローゼン嬢!』
「……辞退したいわ」
ガッポリは笑った。
「貴女はもう伝説の人ですよ。王都では『ミシェル様帰還嘆願デモ』が起きているとか」
「迷惑な話ね。私はここで、牛を焼いて暮らすのが幸せなの」
私はルーカスと顔を見合わせた。
「ね、ルーカス」
「はい。ステーキの焼き加減、レアにしておきました」
「最高よ」
こうして、私たちの荒野生活は、初日から「黒字経営」でスタートした。
何もない場所?
いいえ。
ここには、美味しい肉と、シュワシュワの水と、頼れるパートナーと、そして金脈がある。
これこそが、私が求めていた「楽園」なのかもしれない。
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