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「……なるほど。これが『北の黒狼』の巣、もとい居城ですか」
シリウスに案内され、ネリネがたどり着いたのは、険しい岩肌にへばりつくように建てられた石造りの巨大な屋敷だった。
外観は無骨そのもの。
飾り気のない灰色の壁、銃眼(じゅうがん)が備えられた窓、そして堀代わりの深い渓谷。
貴族の邸宅というよりは、最前線の要塞に近い。
「質実剛健。機能美を感じますわ。悪くありません」
ネリネは頷く。
無駄な装飾はメンテナンスコストがかかるだけだ。
防衛機能に特化したこの造りは、合理的で好感が持てる。
「……そうか。王都の煌びやかな城に比べれば、ただの石塊(いしくれ)だろうがな」
シリウスは熊を肩に担いだまま、ぶっきらぼうに答える。
「さあ、入れ。客間くらいは貸してやる」
彼は重厚な鉄の扉を蹴り開けた。
ギギギギ……と錆びついた蝶番(ちょうつがい)が悲鳴を上げる。
ネリネは期待に胸を膨らませ、その敷居をまたいだ。
そして、固まった。
「…………」
そこは、地獄の入り口だった。
広いエントランスホール。
本来なら来客を出迎えるべき場所には、泥だらけのブーツが山のように積まれ、壁にはひび割れた盾や折れた槍が無造作に立てかけられている。
床には正体不明の毛玉(魔獣の毛?)が西部劇の回転草のように転がり、空気中には汗と鉄錆、そして何かが腐ったような酸っぱい臭いが充満していた。
「……シリウス様」
ネリネは扇子で鼻と口を覆い、くぐもった声で呼ぶ。
「なんだ」
「ここは、魔獣の飼育小屋ですか? それともゴミ処理場?」
「俺の家だ」
シリウスは平然と答える。
「男所帯だからな。騎士団の連中も寝泊まりしているし、掃除なんぞしている暇があったら剣を振るう。それが辺境の流儀だ」
「却下します」
ネリネの声がワントーン低くなった。
「流儀? いいえ、これはただの『怠慢』です」
彼女は床に落ちていた何か(おそらく乾燥したパンの耳)を、汚いものを見る目で指差した。
「不衛生な環境は疫病のリスクを高め、兵士の健康を損ないます。乱雑な道具管理は、緊急時の出撃速度を低下させます。つまり、この汚さは『死』に直結する非効率の極みです!」
「う……」
シリウスが言葉に詰まる。
確かに、ここ数ヶ月で腹を壊す騎士が増えていたような気がする。
「それに、なにより……」
ネリネは目を吊り上げ、シリウスを睨みつけた。
「私の視界に『無秩序』が入ることが、生理的に許せませんわ!」
彼女は荷物の中から、真っ白なシルクのハンカチを取り出し、三角巾のように頭に巻いた。
さらに、ドレスの袖をまくり上げ、腰にリボンをきつく巻き直す。
「え、おい、何をする気だ?」
「決まっているでしょう。駆除(クリーニング)です」
ネリネはホールを見渡し、大声を張り上げた。
「総員、集合ぉぉぉぉッ!!!」
その声は、戦場の号令のように屋敷中に響き渡った。
ドタドタドタドタ!
二階や奥の部屋から、慌てふためいた騎士たちが駆けつけてくる。
「な、なんだ!? 敵襲か!?」
「魔獣が出たのか!?」
集まったのは、二十名ほどのむさ苦しい男たち。
全員、無精髭に寝癖、薄汚れた服を着ている。
彼らは、仁王立ちするドレス姿の美女(頭にハンカチ)を見て、ポカンと口を開けた。
「……女?」
「誰だ? 閣下の新しい獲物か?」
ザワつく騎士たち。
ネリネは扇子を指揮棒のように振り上げた。
「静粛に! 私は本日付けで、この屋敷の『環境改善アドバイザー』に就任しました、ネリネです!」
「は?」
「現状、この屋敷の汚染レベルは災害級です。よって、これより緊急掃討作戦を開始します! 敵はホコリ、カビ、そして貴方たちの染み付いたズボラ根性です!」
ネリネはシリウスの方を向く。
「閣下、指揮権をお借りしてもよろしいですね? これだけの人数、遊ばせておくのはリソースの無駄です」
「あ、ああ……好きにしろ。俺は熊を解体してくる」
シリウスはネリネの剣幕に押され、そそくさと厨房の方へ逃げていった。
最強の騎士も、怒れるオカン……もとい、几帳面な女性には勝てないらしい。
残された騎士たちが顔を見合わせる。
「おい、どうするんだ?」
「環境改善ってなんだ?」
ヒソヒソ話す彼らの前に、ネリネがスタスタと歩み寄る。
そして、一番近くにいた騎士の胸倉を掴み、笑顔で言った。
「聞こえませんでしたか? 『雑巾を持ってこい』と言ったのです」
「ひっ……!?」
その瞳の奥には、修羅が住んでいた。
「さあ、動く! 作戦名は『オペレーション・ホワイトニング』! 第一班は窓を開けて換気! 第二班は床の障害物を撤去! 第三班は私と共に水拭き特攻です!」
「イ、イエッサー!」
ネリネの気迫に飲まれ、騎士たちが反射的に敬礼する。
こうして、辺境騎士団対ゴミ屋敷の、壮絶な戦いが始まった。
「そこ! 雑巾の絞り方が甘いですわ! 水分含有率が高すぎると床が腐ります!」
「は、はいぃ!」
「そこの貴方! 槍を箒(ほうき)代わりに使わない! 道具への愛着の欠如は、武人としての恥ですわよ!」
「す、すみません!」
「天井の蜘蛛の巣! 立体機動で排除なさい! 高い身体能力を掃除に活かすのです!」
ネリネは的確かつ容赦のない指示を飛ばす。
自らもバケツを両手に持ち、廊下を滑るように移動しながら拭き掃除をこなす。
その動きは、舞踏会のダンスのように洗練されていた。
「掃除とは、ただ汚れを落とす作業ではありません! 空間を支配し、動線を最適化する『戦略』なのです!」
「せ、戦略……!」
騎士たちは洗脳され始めていた。
最初は嫌々だった彼らも、ネリネの合理的な指示に従って汚れが落ちていくにつれ、謎の達成感を覚え始めていたのだ。
「すげぇ……あのシミが消えたぞ!」
「窓ガラスが透明になった! 外が見える!」
「俺たちの家って、こんな色してたのか……」
二時間後。
熊の解体を終えたシリウスがホールに戻ってくると、そこには信じられない光景が広がっていた。
「……ここはどこだ?」
薄暗く淀んでいたホールは、窓から差し込む光で輝いていた。
床は鏡のように磨き上げられ、散乱していた武具はサイズ順に整然とラックに収められている。
そして、空気はおろか、花の香り(ネリネが持参したポプリ)すら漂っていた。
「おかえりなさいませ、閣下」
ホールの真ん中で、ネリネが優雅に一礼する。
多少、髪は乱れ、頬に煤(すす)がついているが、その表情は勝利の女神のように誇らしげだ。
「初期化(フォーマット)完了です。これでようやく、人間が住めるレベルになりましたわ」
「お、お前……これを全部やったのか?」
「私と、彼ら(部下)の成果です」
ネリネが視線を向けると、整列した騎士たちがビシッと敬礼した。
彼らの顔は疲労困憊していたが、どこか清々しい。
「閣下! 掃除とは戦略でありました!」
「汚れを落とすことは、心を磨くことだと教わりました!」
「姉さん……いや、ネリネ様、一生ついていきます!」
「…………」
シリウスは絶句した。
たった数時間で、荒くれ者の騎士団が完全に掌握されている。
魔獣よりも恐ろしい統率力だ。
ネリネは満足げに腕組みをする。
「さて、次は厨房の衛生管理と、食糧庫の在庫チェックですわね。閣下、熊肉の保管場所、あそこは温度が高すぎます。腐敗速度を計算に入れていないのですか?」
「あ、いや、あれは……」
「言い訳は不要です。直ちに改善案を提出しますので、承認のハンコをお願いします」
ネリネは懐からメモ帳を取り出し、シリウスに詰め寄る。
シリウスは一歩後ずさり、背中の大剣に手が伸びそうになった。
魔獣には勝てる。
だが、この「効率の化身」には、勝てる気がしない。
「……分かった。全部お前に任せる」
「賢明なご判断です」
ネリネは花が咲くような笑顔を見せた。
「では、今日からここを『世界一効率的で快適な辺境』に改造させていただきますわ。覚悟してくださいませ、閣下?」
シリウスは天を仰いだ。
静かだった(汚かった)男たちの城は、今日をもって崩壊した。
そして、新たな支配者による「改革」の幕が上がったのである。
その夜、ピカピカになった食堂で出された熊肉のステーキは、ネリネの指示による焼き加減とハーブ使いにより、今まで食べたことがないほど絶品だったという。
騎士たちは涙を流して肉を食らい、シリウスもまた、黙々と、しかしお代わりを三回した。
胃袋まで掌握されるのは、もはや時間の問題であった。
シリウスに案内され、ネリネがたどり着いたのは、険しい岩肌にへばりつくように建てられた石造りの巨大な屋敷だった。
外観は無骨そのもの。
飾り気のない灰色の壁、銃眼(じゅうがん)が備えられた窓、そして堀代わりの深い渓谷。
貴族の邸宅というよりは、最前線の要塞に近い。
「質実剛健。機能美を感じますわ。悪くありません」
ネリネは頷く。
無駄な装飾はメンテナンスコストがかかるだけだ。
防衛機能に特化したこの造りは、合理的で好感が持てる。
「……そうか。王都の煌びやかな城に比べれば、ただの石塊(いしくれ)だろうがな」
シリウスは熊を肩に担いだまま、ぶっきらぼうに答える。
「さあ、入れ。客間くらいは貸してやる」
彼は重厚な鉄の扉を蹴り開けた。
ギギギギ……と錆びついた蝶番(ちょうつがい)が悲鳴を上げる。
ネリネは期待に胸を膨らませ、その敷居をまたいだ。
そして、固まった。
「…………」
そこは、地獄の入り口だった。
広いエントランスホール。
本来なら来客を出迎えるべき場所には、泥だらけのブーツが山のように積まれ、壁にはひび割れた盾や折れた槍が無造作に立てかけられている。
床には正体不明の毛玉(魔獣の毛?)が西部劇の回転草のように転がり、空気中には汗と鉄錆、そして何かが腐ったような酸っぱい臭いが充満していた。
「……シリウス様」
ネリネは扇子で鼻と口を覆い、くぐもった声で呼ぶ。
「なんだ」
「ここは、魔獣の飼育小屋ですか? それともゴミ処理場?」
「俺の家だ」
シリウスは平然と答える。
「男所帯だからな。騎士団の連中も寝泊まりしているし、掃除なんぞしている暇があったら剣を振るう。それが辺境の流儀だ」
「却下します」
ネリネの声がワントーン低くなった。
「流儀? いいえ、これはただの『怠慢』です」
彼女は床に落ちていた何か(おそらく乾燥したパンの耳)を、汚いものを見る目で指差した。
「不衛生な環境は疫病のリスクを高め、兵士の健康を損ないます。乱雑な道具管理は、緊急時の出撃速度を低下させます。つまり、この汚さは『死』に直結する非効率の極みです!」
「う……」
シリウスが言葉に詰まる。
確かに、ここ数ヶ月で腹を壊す騎士が増えていたような気がする。
「それに、なにより……」
ネリネは目を吊り上げ、シリウスを睨みつけた。
「私の視界に『無秩序』が入ることが、生理的に許せませんわ!」
彼女は荷物の中から、真っ白なシルクのハンカチを取り出し、三角巾のように頭に巻いた。
さらに、ドレスの袖をまくり上げ、腰にリボンをきつく巻き直す。
「え、おい、何をする気だ?」
「決まっているでしょう。駆除(クリーニング)です」
ネリネはホールを見渡し、大声を張り上げた。
「総員、集合ぉぉぉぉッ!!!」
その声は、戦場の号令のように屋敷中に響き渡った。
ドタドタドタドタ!
二階や奥の部屋から、慌てふためいた騎士たちが駆けつけてくる。
「な、なんだ!? 敵襲か!?」
「魔獣が出たのか!?」
集まったのは、二十名ほどのむさ苦しい男たち。
全員、無精髭に寝癖、薄汚れた服を着ている。
彼らは、仁王立ちするドレス姿の美女(頭にハンカチ)を見て、ポカンと口を開けた。
「……女?」
「誰だ? 閣下の新しい獲物か?」
ザワつく騎士たち。
ネリネは扇子を指揮棒のように振り上げた。
「静粛に! 私は本日付けで、この屋敷の『環境改善アドバイザー』に就任しました、ネリネです!」
「は?」
「現状、この屋敷の汚染レベルは災害級です。よって、これより緊急掃討作戦を開始します! 敵はホコリ、カビ、そして貴方たちの染み付いたズボラ根性です!」
ネリネはシリウスの方を向く。
「閣下、指揮権をお借りしてもよろしいですね? これだけの人数、遊ばせておくのはリソースの無駄です」
「あ、ああ……好きにしろ。俺は熊を解体してくる」
シリウスはネリネの剣幕に押され、そそくさと厨房の方へ逃げていった。
最強の騎士も、怒れるオカン……もとい、几帳面な女性には勝てないらしい。
残された騎士たちが顔を見合わせる。
「おい、どうするんだ?」
「環境改善ってなんだ?」
ヒソヒソ話す彼らの前に、ネリネがスタスタと歩み寄る。
そして、一番近くにいた騎士の胸倉を掴み、笑顔で言った。
「聞こえませんでしたか? 『雑巾を持ってこい』と言ったのです」
「ひっ……!?」
その瞳の奥には、修羅が住んでいた。
「さあ、動く! 作戦名は『オペレーション・ホワイトニング』! 第一班は窓を開けて換気! 第二班は床の障害物を撤去! 第三班は私と共に水拭き特攻です!」
「イ、イエッサー!」
ネリネの気迫に飲まれ、騎士たちが反射的に敬礼する。
こうして、辺境騎士団対ゴミ屋敷の、壮絶な戦いが始まった。
「そこ! 雑巾の絞り方が甘いですわ! 水分含有率が高すぎると床が腐ります!」
「は、はいぃ!」
「そこの貴方! 槍を箒(ほうき)代わりに使わない! 道具への愛着の欠如は、武人としての恥ですわよ!」
「す、すみません!」
「天井の蜘蛛の巣! 立体機動で排除なさい! 高い身体能力を掃除に活かすのです!」
ネリネは的確かつ容赦のない指示を飛ばす。
自らもバケツを両手に持ち、廊下を滑るように移動しながら拭き掃除をこなす。
その動きは、舞踏会のダンスのように洗練されていた。
「掃除とは、ただ汚れを落とす作業ではありません! 空間を支配し、動線を最適化する『戦略』なのです!」
「せ、戦略……!」
騎士たちは洗脳され始めていた。
最初は嫌々だった彼らも、ネリネの合理的な指示に従って汚れが落ちていくにつれ、謎の達成感を覚え始めていたのだ。
「すげぇ……あのシミが消えたぞ!」
「窓ガラスが透明になった! 外が見える!」
「俺たちの家って、こんな色してたのか……」
二時間後。
熊の解体を終えたシリウスがホールに戻ってくると、そこには信じられない光景が広がっていた。
「……ここはどこだ?」
薄暗く淀んでいたホールは、窓から差し込む光で輝いていた。
床は鏡のように磨き上げられ、散乱していた武具はサイズ順に整然とラックに収められている。
そして、空気はおろか、花の香り(ネリネが持参したポプリ)すら漂っていた。
「おかえりなさいませ、閣下」
ホールの真ん中で、ネリネが優雅に一礼する。
多少、髪は乱れ、頬に煤(すす)がついているが、その表情は勝利の女神のように誇らしげだ。
「初期化(フォーマット)完了です。これでようやく、人間が住めるレベルになりましたわ」
「お、お前……これを全部やったのか?」
「私と、彼ら(部下)の成果です」
ネリネが視線を向けると、整列した騎士たちがビシッと敬礼した。
彼らの顔は疲労困憊していたが、どこか清々しい。
「閣下! 掃除とは戦略でありました!」
「汚れを落とすことは、心を磨くことだと教わりました!」
「姉さん……いや、ネリネ様、一生ついていきます!」
「…………」
シリウスは絶句した。
たった数時間で、荒くれ者の騎士団が完全に掌握されている。
魔獣よりも恐ろしい統率力だ。
ネリネは満足げに腕組みをする。
「さて、次は厨房の衛生管理と、食糧庫の在庫チェックですわね。閣下、熊肉の保管場所、あそこは温度が高すぎます。腐敗速度を計算に入れていないのですか?」
「あ、いや、あれは……」
「言い訳は不要です。直ちに改善案を提出しますので、承認のハンコをお願いします」
ネリネは懐からメモ帳を取り出し、シリウスに詰め寄る。
シリウスは一歩後ずさり、背中の大剣に手が伸びそうになった。
魔獣には勝てる。
だが、この「効率の化身」には、勝てる気がしない。
「……分かった。全部お前に任せる」
「賢明なご判断です」
ネリネは花が咲くような笑顔を見せた。
「では、今日からここを『世界一効率的で快適な辺境』に改造させていただきますわ。覚悟してくださいませ、閣下?」
シリウスは天を仰いだ。
静かだった(汚かった)男たちの城は、今日をもって崩壊した。
そして、新たな支配者による「改革」の幕が上がったのである。
その夜、ピカピカになった食堂で出された熊肉のステーキは、ネリネの指示による焼き加減とハーブ使いにより、今まで食べたことがないほど絶品だったという。
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