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「……不審です。極めて不審な動きが見受けられます」
執務室の窓から中庭を見下ろしながら、ネリネは怪訝な顔で呟いた。
時刻は夕暮れ時。
通常なら、騎士たちはネリネが考案した『効率的筋トレメニュー(地獄)』を終え、風呂上がりのプロテインを摂取している時間帯だ。
だが、今日は様子が違う。
彼らはコソコソと食堂の裏に集まり、何やらヒソヒソ話をしている。
時折、こちらをチラリと見ては、慌てて隠れたりしているのだ。
「あれは……反乱(クーデター)の兆候か? それとも、集団脱走の計画?」
ネリネは腕組みをし、思考を巡らせる。
「最近、野菜中心のメニューに変えたのが不満だったのでしょうか。それとも、私が導入した『挨拶運動』がストレスに? ……いずれにせよ、早期鎮圧が必要です」
彼女は扇子を手に取り、部屋を出ようとした。
その時、コンコン、と控えめなノックがあった。
「入れ」
現れたのは、辺境伯シリウスだった。
いつもならラフな格好の彼が、なぜか今日は少しきちんとしたシャツを着て、髪も撫で付けている(寝癖は直りきっていないが)。
そして、その大きな背中に、何かを隠しているように見えた。
「……閣下。珍しいですね、その格好は。何か式典でも?」
「い、いや。別に普通だ」
シリウスは咳払いをして、視線を泳がせる。
「ネリネ。少し……時間はあるか?」
「時間は『作る』ものです。現在のタスクは在庫管理表のチェックですが、貴方の要件の緊急度によっては優先順位を変更します」
「……あー、その、中庭に来てくれ。ちょっと話がある」
シリウスはそれだけ言うと、逃げるように部屋を出て行った。
ネリネは目を細める。
(呼び出し……? 解雇通告でしょうか? 『やはりお前の管理には耐えられない』と? ……ふむ、想定内です。その場合は退職金を割り増しで請求するまで)
ネリネは戦闘態勢(精神的な)を整え、中庭へと向かった。
***
中庭には、騎士たちが整列していた。
ボルグ副団長を筆頭に、ポポもいる。
彼らはネリネが現れると、なぜか緊張した面持ちで直立不動になった。
空気は重い。
シリウスが中央に立っている。
ネリネは彼らの前で立ち止まり、冷ややかに言い放った。
「それで? 何のご用でしょう。集団で賃上げ交渉ですか? それとも労働環境への抗議?」
「…………」
誰も答えない。
シリウスが一歩前に出た。
その顔は、魔獣と対峙する時よりも強張っている。
「ネリネ。今日は何の日だ?」
「何の日……?」
ネリネは首を傾げ、脳内カレンダーを検索する。
「本日は十月十日。……ああ、王都への税金納付期限まであと二週間ですね。資金繰りなら問題ありませんが」
「違う」
シリウスが首を振る。
「お前の、誕生日だろう」
「……は?」
ネリネは瞬きをした。
誕生日。
言われてみれば、そうだったかもしれない。
「ええ、戸籍上はそうです。ですが、それが何か?」
彼女は淡々と返す。
「誕生日は単なる『加齢の記録日』です。一年間の生存を確認する指標にはなりますが、祝うほどの生産性はありません。ケーキを食べるのもカロリー過多ですし、プレゼント交換など不用品が増えるだけのリスクです」
ネリネにとって、誕生日は平日となんら変わらない。
王都にいた頃も、父や継母、義理の姉妹からは無視されていたし、ギデオン王子に至っては日付すら覚えていなかった。
だから、彼女の中で誕生日は「存在しないイベント」として処理されていたのだ。
「……そう言うと思った」
シリウスは苦笑し、背中に隠していた手を出した。
「だが、ここは辺境だ。俺たちの流儀がある。……ほらよ」
彼が差し出したのは、無骨な、ゴツゴツとした何かだった。
「……なんですか、これは」
ネリネはそれを受け取った。
木製だ。
大きさはハンドボールほど。
表面はささくれ立っており、形は歪(いびつ)。
四本の棒が生えていて、上部に丸い突起がある。
「新種のキノコ? それとも、呪いの藁人形(わらにんぎょう)の失敗作でしょうか? 造形美の観点から言えば、評価はEランクですが」
「く、熊だ!」
シリウスが顔を真っ赤にして叫んだ。
「木彫りの熊だ! 魔除けのお守りなんだよ!」
「熊……?」
ネリネは物体をまじまじと観察する。
言われてみれば、この丸い突起は頭部に見えなくもない。
しかし、目と鼻の位置がアシンメトリーすぎて、ピカソの絵画のようだ。
「……これを、どこで購入されたのです? 製作者を教えてください。私がデザインの基礎を一から指導して差し上げます」
「お、俺が彫ったんだよ!」
「はい?」
ネリネの手が止まった。
「……閣下が?」
「ああ。……店なんかないからな、この辺には。三晩徹夜して彫った。……初めてやったから、その、不格好なのは分かってる」
シリウスはバツが悪そうに鼻を擦る。
周囲の騎士たちが口々に補足する。
「閣下、指に切り傷作りながら頑張ってたんすよ!」
「俺たちが手伝おうとしたら『一人でやる』って聞かなくて!」
「姉さん……じゃなくてネリネ様、受け取ってやってください!」
ネリネは呆然とした。
シリウス・グラン。
最強の騎士にして、剣一本で魔獣を屠る男。
その彼が、慣れない彫刻刀を握り、夜な夜な木屑にまみれて、こんな不細工な熊を作っていた?
「……非効率です」
ネリネがポツリと漏らす。
「三晩の徹夜? 睡眠不足は判断力を低下させます。貴方の時給単価を考えれば、プロの職人に発注した方が遥かに低コストで高品質なものが手に入ったはずです。これは、著しいリソースの無駄遣いです!」
いつもの小言。
だが、その声はいつになく震えていた。
ネリネは手の中の木彫りの熊を見つめる。
歪な形。
磨き残しのある表面。
しかし、そこには確かな「熱」がこもっていた。
シリウスが自分のために費やした時間。
不器用な彼が込めた思い。
それらは、ネリネが得意とする計算式では、どうしても数値化できないものだった。
「……だが、お前は必要だと言っただろう」
シリウスがボソリと言う。
「俺のことを『優良物件』だと。……投資家への、配当だと思え」
「配当……」
ネリネは熊を胸に抱きしめた。
木の温もりが、ドレス越しに伝わってくる。
胸の奥が、変な感じだった。
計算が合わない。
こんなガラクタ(失礼)、市場価値はゼロだ。
なのに、王都で王子から贈られたどの宝石よりも、重く、価値があるように感じてしまう。
この感情を、論理的に説明する言葉が見つからない。
「……計算、できません」
「あん?」
「この熊の資産価値です。減価償却も、市場価格も、算出不能です。……データエラーですわ」
ネリネは顔を上げ、扇子で口元を隠した。
隠さないと、見たこともないような締まりのない表情を見せてしまいそうだったからだ。
「……ですが、受け取りを拒否すると、閣下の労働時間が無駄になりますので。今回は特別に、受領して差し上げます」
精一杯のツンデレ(照れ隠し)。
シリウスは、その扇子の向こうにある、少し潤んだ瞳を見て取ったのか、フッと笑った。
「そうか。ならよかった」
「おめでとうございます、ネリネ様!」
「おめでとう!」
騎士たちがクラッカー(手作り)を鳴らす。
パーン、と紙吹雪が舞う中、ポポが花冠を持ってきてネリネの頭に乗せた。
「ネリネ、おめでとう!」
「……貴方たち、暇なのですか? 掃除は終わったのですか?」
ネリネは憎まれ口を叩きながらも、こみ上げる笑みを抑えきれなかった。
「ふふっ……ああ、もう! こんな非生産的な時間は初めてですわ!」
彼女は木彫りの熊を、宝物のように強く握りしめた。
「大切にします。……いえ、厳重に保管します。これは我が領の『重要文化財』ですので!」
「大げさだ」
シリウスが笑い、その大きな手でネリネの頭(花冠の上から)をポンと撫でた。
「誕生日おめでとう、ネリネ」
その手の暖かさに、ネリネは初めて「幸せ」という非合理的な感情の正体を知った気がした。
(……やられましたわ。これでは、どんなに条件の良い転職先があっても、もうここを離れられませんもの)
それは、彼女の人生で最も計算外で、最も素晴らしい「誤算」であった。
その夜、ネリネの部屋のデスクの一番目立つ場所には、不細工な木彫りの熊が飾られた。
彼女は寝る前にそれに向かって「おやすみ」と小さく声をかけ、いつもより少しだけ安らかな眠りについたという。
執務室の窓から中庭を見下ろしながら、ネリネは怪訝な顔で呟いた。
時刻は夕暮れ時。
通常なら、騎士たちはネリネが考案した『効率的筋トレメニュー(地獄)』を終え、風呂上がりのプロテインを摂取している時間帯だ。
だが、今日は様子が違う。
彼らはコソコソと食堂の裏に集まり、何やらヒソヒソ話をしている。
時折、こちらをチラリと見ては、慌てて隠れたりしているのだ。
「あれは……反乱(クーデター)の兆候か? それとも、集団脱走の計画?」
ネリネは腕組みをし、思考を巡らせる。
「最近、野菜中心のメニューに変えたのが不満だったのでしょうか。それとも、私が導入した『挨拶運動』がストレスに? ……いずれにせよ、早期鎮圧が必要です」
彼女は扇子を手に取り、部屋を出ようとした。
その時、コンコン、と控えめなノックがあった。
「入れ」
現れたのは、辺境伯シリウスだった。
いつもならラフな格好の彼が、なぜか今日は少しきちんとしたシャツを着て、髪も撫で付けている(寝癖は直りきっていないが)。
そして、その大きな背中に、何かを隠しているように見えた。
「……閣下。珍しいですね、その格好は。何か式典でも?」
「い、いや。別に普通だ」
シリウスは咳払いをして、視線を泳がせる。
「ネリネ。少し……時間はあるか?」
「時間は『作る』ものです。現在のタスクは在庫管理表のチェックですが、貴方の要件の緊急度によっては優先順位を変更します」
「……あー、その、中庭に来てくれ。ちょっと話がある」
シリウスはそれだけ言うと、逃げるように部屋を出て行った。
ネリネは目を細める。
(呼び出し……? 解雇通告でしょうか? 『やはりお前の管理には耐えられない』と? ……ふむ、想定内です。その場合は退職金を割り増しで請求するまで)
ネリネは戦闘態勢(精神的な)を整え、中庭へと向かった。
***
中庭には、騎士たちが整列していた。
ボルグ副団長を筆頭に、ポポもいる。
彼らはネリネが現れると、なぜか緊張した面持ちで直立不動になった。
空気は重い。
シリウスが中央に立っている。
ネリネは彼らの前で立ち止まり、冷ややかに言い放った。
「それで? 何のご用でしょう。集団で賃上げ交渉ですか? それとも労働環境への抗議?」
「…………」
誰も答えない。
シリウスが一歩前に出た。
その顔は、魔獣と対峙する時よりも強張っている。
「ネリネ。今日は何の日だ?」
「何の日……?」
ネリネは首を傾げ、脳内カレンダーを検索する。
「本日は十月十日。……ああ、王都への税金納付期限まであと二週間ですね。資金繰りなら問題ありませんが」
「違う」
シリウスが首を振る。
「お前の、誕生日だろう」
「……は?」
ネリネは瞬きをした。
誕生日。
言われてみれば、そうだったかもしれない。
「ええ、戸籍上はそうです。ですが、それが何か?」
彼女は淡々と返す。
「誕生日は単なる『加齢の記録日』です。一年間の生存を確認する指標にはなりますが、祝うほどの生産性はありません。ケーキを食べるのもカロリー過多ですし、プレゼント交換など不用品が増えるだけのリスクです」
ネリネにとって、誕生日は平日となんら変わらない。
王都にいた頃も、父や継母、義理の姉妹からは無視されていたし、ギデオン王子に至っては日付すら覚えていなかった。
だから、彼女の中で誕生日は「存在しないイベント」として処理されていたのだ。
「……そう言うと思った」
シリウスは苦笑し、背中に隠していた手を出した。
「だが、ここは辺境だ。俺たちの流儀がある。……ほらよ」
彼が差し出したのは、無骨な、ゴツゴツとした何かだった。
「……なんですか、これは」
ネリネはそれを受け取った。
木製だ。
大きさはハンドボールほど。
表面はささくれ立っており、形は歪(いびつ)。
四本の棒が生えていて、上部に丸い突起がある。
「新種のキノコ? それとも、呪いの藁人形(わらにんぎょう)の失敗作でしょうか? 造形美の観点から言えば、評価はEランクですが」
「く、熊だ!」
シリウスが顔を真っ赤にして叫んだ。
「木彫りの熊だ! 魔除けのお守りなんだよ!」
「熊……?」
ネリネは物体をまじまじと観察する。
言われてみれば、この丸い突起は頭部に見えなくもない。
しかし、目と鼻の位置がアシンメトリーすぎて、ピカソの絵画のようだ。
「……これを、どこで購入されたのです? 製作者を教えてください。私がデザインの基礎を一から指導して差し上げます」
「お、俺が彫ったんだよ!」
「はい?」
ネリネの手が止まった。
「……閣下が?」
「ああ。……店なんかないからな、この辺には。三晩徹夜して彫った。……初めてやったから、その、不格好なのは分かってる」
シリウスはバツが悪そうに鼻を擦る。
周囲の騎士たちが口々に補足する。
「閣下、指に切り傷作りながら頑張ってたんすよ!」
「俺たちが手伝おうとしたら『一人でやる』って聞かなくて!」
「姉さん……じゃなくてネリネ様、受け取ってやってください!」
ネリネは呆然とした。
シリウス・グラン。
最強の騎士にして、剣一本で魔獣を屠る男。
その彼が、慣れない彫刻刀を握り、夜な夜な木屑にまみれて、こんな不細工な熊を作っていた?
「……非効率です」
ネリネがポツリと漏らす。
「三晩の徹夜? 睡眠不足は判断力を低下させます。貴方の時給単価を考えれば、プロの職人に発注した方が遥かに低コストで高品質なものが手に入ったはずです。これは、著しいリソースの無駄遣いです!」
いつもの小言。
だが、その声はいつになく震えていた。
ネリネは手の中の木彫りの熊を見つめる。
歪な形。
磨き残しのある表面。
しかし、そこには確かな「熱」がこもっていた。
シリウスが自分のために費やした時間。
不器用な彼が込めた思い。
それらは、ネリネが得意とする計算式では、どうしても数値化できないものだった。
「……だが、お前は必要だと言っただろう」
シリウスがボソリと言う。
「俺のことを『優良物件』だと。……投資家への、配当だと思え」
「配当……」
ネリネは熊を胸に抱きしめた。
木の温もりが、ドレス越しに伝わってくる。
胸の奥が、変な感じだった。
計算が合わない。
こんなガラクタ(失礼)、市場価値はゼロだ。
なのに、王都で王子から贈られたどの宝石よりも、重く、価値があるように感じてしまう。
この感情を、論理的に説明する言葉が見つからない。
「……計算、できません」
「あん?」
「この熊の資産価値です。減価償却も、市場価格も、算出不能です。……データエラーですわ」
ネリネは顔を上げ、扇子で口元を隠した。
隠さないと、見たこともないような締まりのない表情を見せてしまいそうだったからだ。
「……ですが、受け取りを拒否すると、閣下の労働時間が無駄になりますので。今回は特別に、受領して差し上げます」
精一杯のツンデレ(照れ隠し)。
シリウスは、その扇子の向こうにある、少し潤んだ瞳を見て取ったのか、フッと笑った。
「そうか。ならよかった」
「おめでとうございます、ネリネ様!」
「おめでとう!」
騎士たちがクラッカー(手作り)を鳴らす。
パーン、と紙吹雪が舞う中、ポポが花冠を持ってきてネリネの頭に乗せた。
「ネリネ、おめでとう!」
「……貴方たち、暇なのですか? 掃除は終わったのですか?」
ネリネは憎まれ口を叩きながらも、こみ上げる笑みを抑えきれなかった。
「ふふっ……ああ、もう! こんな非生産的な時間は初めてですわ!」
彼女は木彫りの熊を、宝物のように強く握りしめた。
「大切にします。……いえ、厳重に保管します。これは我が領の『重要文化財』ですので!」
「大げさだ」
シリウスが笑い、その大きな手でネリネの頭(花冠の上から)をポンと撫でた。
「誕生日おめでとう、ネリネ」
その手の暖かさに、ネリネは初めて「幸せ」という非合理的な感情の正体を知った気がした。
(……やられましたわ。これでは、どんなに条件の良い転職先があっても、もうここを離れられませんもの)
それは、彼女の人生で最も計算外で、最も素晴らしい「誤算」であった。
その夜、ネリネの部屋のデスクの一番目立つ場所には、不細工な木彫りの熊が飾られた。
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