10 / 28
10
しおりを挟む
「A班、窓拭き作業における拭き残しを確認! 角度四十五度からの再突撃(リトライ)を命じます!」
「B班、床磨きの連携(リンク)が乱れています! 呼吸を合わせなさい、貴方たちの剣技はその程度ですか!」
私の怒号が、埃まみれのホールに響き渡る。
作戦開始から三時間。
公爵邸は、戦場さながらの熱気に包まれていた。
「へ、へいっ! A班、再突撃ィ!」
「B班、リズムを合わせろ! ワン、ツー、ワン、ツー!」
荒くれ者の騎士たちが、モップと雑巾を武器に必死に動いている。
彼らの額には汗が光り、その目にはいつしか「恐怖」ではなく「使命感」が宿り始めていた。
私は階段の踊り場を司令塔とし、全体を俯瞰していた。
「C班、廊下のワックスがけ完了しました!」
「D班、シャンデリアの分解清掃、敵(汚れ)の抵抗が激しいですが制圧しました!」
次々と上がる報告。
私は懐中時計を見ながら、的確に指示を飛ばす。
「よし。C班は直ちに食堂へ移動し、テーブルセッティングの準備。D班はそのままカーテンの洗濯へ移行。タイムスケジュール通りです、素晴らしい(グッジョブ)!」
「「「オオォォォッ!!」」」
騎士たちが野太い歓声を上げる。
単純な労働作業が、私の指揮(マネジメント)によって「攻略ゲーム」へと変換された瞬間だ。
彼らは今、汚れという敵を倒す快感に目覚めている。
「……信じられん」
その様子を、安全地帯であるバルコニーから眺めていたカシウスが、呆然と呟いた。
「あの言うことを聞かない連中が、あんなに楽しそうに雑巾がけをしてやがる……。俺の命令でも舌打ちする奴らだぞ?」
「当然です、閣下。彼らは軍人です。明確な目標(ゴール)と、達成時の報酬(インセンティブ)、そして効率的な指揮系統があれば、最高のパフォーマンスを発揮します」
私は手元のチェックシートに丸をつけながら答えた。
「報酬? 金でもやるのか?」
「いいえ。作業後の『特別配給』を約束しました」
「特別配給?」
「私が実家から持参した、最高級茶葉で淹れるミルクティーと、特製スコーンです。糖分は疲労回復に最適ですから」
「……たったそれだけで、この忠誠心かよ」
カシウスは信じられないという顔をしている。
男心(特に筋肉脳)を掴むのは、実は単純なのだ。
◇
夕暮れ時。
「オペレーション・クリーンナップ」は、完全勝利で幕を閉じた。
「す、すげぇ……床が光ってやがる……」
「俺の顔が映ってるぞ……!」
「空気が美味ぇ……!」
ピカピカに磨き上げられたホールで、騎士たちが感動に打ち震えている。
悪臭は消え、代わりに爽やかなレモンの香りが漂っている(私が調合した特製洗剤のおかげだ)。
「総員、整列!」
私の号令で、騎士たちがビシッと整列した。
その動きは、出会った時のダラダラした態度とは雲泥の差だ。
「本日の作戦、極めて優秀でした。当初の見積もりより十五分早い完了です。貴方たちの身体能力と団結力に敬意を表します」
私は深々と頭を下げた。
「ありがとう。おかげで今夜から、人間らしい生活が送れます」
その瞬間。
騎士たちの頬が赤く染まり、鼻息が荒くなった。
「ね、姉御ォォォッ!!」
「え?」
一人の大柄な騎士(副団長のガストンというらしい)が、感極まって叫んだ。
「一生ついていきます、姉御! 俺たち、掃除がこんなに楽しいなんて知らなかったっス!」
「そうだ! 俺たちのことを『不潔』じゃなくて『優秀』って褒めてくれたのは、姉御が初めてだ!」
「姉御! 次はどこを掃除しますか! 便所でもドブ川でも突撃しますぜ!」
「……姉御?」
私は眉をひそめた。
公爵家筆頭管理官および婚約者(仮)という肩書きが、いつの間にか『極道の妻』のような呼び名に変わっている。
「訂正を求めます。私は貴方たちの上司(ボス)の婚約者であり……」
「関係ねぇ! ボスより姉御の方が頼りになる!」
「姉御バンザイ! メリアドール姉御バンザイ!」
「「「バンザーイ!!」」」
胴上げされそうな勢いだ。
私は困惑し、カシウスの方を見た。
「閣下。彼らの指揮系統にバグが発生しています。再起動(リセット)が必要かと」
しかし、カシウスの様子がおかしい。
彼は腕組みをして柱に寄りかかり、眉間に深い皺を刻んで、あからさまに不機嫌オーラを出していた。
「……チッ」
「閣下? どうされました? 虫歯ですか?」
「違うわ! ……面白くねぇんだよ」
カシウスはスタスタと私に歩み寄ると、歓声を上げる騎士たちをギロリと睨みつけた。
「おいテメェら。調子に乗るなよ」
低い、地を這うようなドス黒い声。
『狂犬』の本気が漏れ出ている。
「ヒッ……ボ、ボス?」
騎士たちが凍りつく。
「メリアドールは俺の女だ。気安く『姉御』なんて呼んでんじゃねぇ。あと、俺より楽しそうに会話するな」
「えっ……」
騎士たちが顔を見合わせる。
そして、ニヤニヤとし始めた。
「もしかしてボス……嫉妬っスか?」
「ダセェ! 部下に焼き餅焼いてる!」
「姉御を取られると思ったんスね?」
「うっせぇ!! 全員、外周百周行ってこい! 今すぐだ!!」
「「「イエッサー!!」」」
騎士たちは「ヒューヒュー!」と囃し立てながら、脱兎のごとく屋敷から飛び出していった。
嵐が去った後のホールに、私とカシウスだけが残される。
「……ふん」
カシウスはプイと顔を背けた。
耳が赤い。
私は首を傾げた。
「閣下。なぜ彼らを走らせたのですか? せっかくのティータイム(報酬)が冷めてしまいます」
「お前が悪い」
「私? 業務遂行に不備が?」
「不備だらけだ。……俺への配慮が足りん」
カシウスは私の手首を掴み、グイと引き寄せた。
予期せぬ距離に、私の心臓がトクンと跳ねる。
「え……?」
「俺は、お前が俺の部下と仲良くするのが気に入らん。お前の指揮官は俺だろうが」
拗ねている。
完全に、お気に入りのオモチャを取られた子供だ。
私は瞬きをして、それからフッと息を吐いた。
「……独占欲(モノポリー)ですか。非生産的な感情ですね」
「うるさい。これは公爵としての命令だ」
「はいはい。では、契約書に『嫉妬対応手当』も追加しておきますね」
「……勝手にしろ」
カシウスは私の手を離さず、じっと見つめてくる。
「その代わり」
「はい?」
「今夜は俺の執務室に来い。……溜まりに溜まった書類仕事、手伝ってもらうからな」
口実は仕事。
だが、その瞳が訴えているのは、明らかに別の要望(リクエスト)だった。
『二人きりの時間が欲しい』という、わかりやすすぎるメッセージ。
(……可愛いところがあるじゃない)
私は計算機をポケットにしまい、小さく微笑んだ。
「承知いたしました。ただし、私の指導はスパルタですよ? 覚悟しておいてください」
「望むところだ」
カシウスはようやく機嫌を直し、ニカッと笑った。
こうして、私はガレリア帝国での初日を、騎士団長の座(非公式)と、拗ねる公爵の機嫌取りという業務で終えることになった。
だが、この時の私はまだ知らなかった。
この「姉御」という呼び名が、やがて国中に広まり、とんでもない誤解を生むことになる未来を。
「B班、床磨きの連携(リンク)が乱れています! 呼吸を合わせなさい、貴方たちの剣技はその程度ですか!」
私の怒号が、埃まみれのホールに響き渡る。
作戦開始から三時間。
公爵邸は、戦場さながらの熱気に包まれていた。
「へ、へいっ! A班、再突撃ィ!」
「B班、リズムを合わせろ! ワン、ツー、ワン、ツー!」
荒くれ者の騎士たちが、モップと雑巾を武器に必死に動いている。
彼らの額には汗が光り、その目にはいつしか「恐怖」ではなく「使命感」が宿り始めていた。
私は階段の踊り場を司令塔とし、全体を俯瞰していた。
「C班、廊下のワックスがけ完了しました!」
「D班、シャンデリアの分解清掃、敵(汚れ)の抵抗が激しいですが制圧しました!」
次々と上がる報告。
私は懐中時計を見ながら、的確に指示を飛ばす。
「よし。C班は直ちに食堂へ移動し、テーブルセッティングの準備。D班はそのままカーテンの洗濯へ移行。タイムスケジュール通りです、素晴らしい(グッジョブ)!」
「「「オオォォォッ!!」」」
騎士たちが野太い歓声を上げる。
単純な労働作業が、私の指揮(マネジメント)によって「攻略ゲーム」へと変換された瞬間だ。
彼らは今、汚れという敵を倒す快感に目覚めている。
「……信じられん」
その様子を、安全地帯であるバルコニーから眺めていたカシウスが、呆然と呟いた。
「あの言うことを聞かない連中が、あんなに楽しそうに雑巾がけをしてやがる……。俺の命令でも舌打ちする奴らだぞ?」
「当然です、閣下。彼らは軍人です。明確な目標(ゴール)と、達成時の報酬(インセンティブ)、そして効率的な指揮系統があれば、最高のパフォーマンスを発揮します」
私は手元のチェックシートに丸をつけながら答えた。
「報酬? 金でもやるのか?」
「いいえ。作業後の『特別配給』を約束しました」
「特別配給?」
「私が実家から持参した、最高級茶葉で淹れるミルクティーと、特製スコーンです。糖分は疲労回復に最適ですから」
「……たったそれだけで、この忠誠心かよ」
カシウスは信じられないという顔をしている。
男心(特に筋肉脳)を掴むのは、実は単純なのだ。
◇
夕暮れ時。
「オペレーション・クリーンナップ」は、完全勝利で幕を閉じた。
「す、すげぇ……床が光ってやがる……」
「俺の顔が映ってるぞ……!」
「空気が美味ぇ……!」
ピカピカに磨き上げられたホールで、騎士たちが感動に打ち震えている。
悪臭は消え、代わりに爽やかなレモンの香りが漂っている(私が調合した特製洗剤のおかげだ)。
「総員、整列!」
私の号令で、騎士たちがビシッと整列した。
その動きは、出会った時のダラダラした態度とは雲泥の差だ。
「本日の作戦、極めて優秀でした。当初の見積もりより十五分早い完了です。貴方たちの身体能力と団結力に敬意を表します」
私は深々と頭を下げた。
「ありがとう。おかげで今夜から、人間らしい生活が送れます」
その瞬間。
騎士たちの頬が赤く染まり、鼻息が荒くなった。
「ね、姉御ォォォッ!!」
「え?」
一人の大柄な騎士(副団長のガストンというらしい)が、感極まって叫んだ。
「一生ついていきます、姉御! 俺たち、掃除がこんなに楽しいなんて知らなかったっス!」
「そうだ! 俺たちのことを『不潔』じゃなくて『優秀』って褒めてくれたのは、姉御が初めてだ!」
「姉御! 次はどこを掃除しますか! 便所でもドブ川でも突撃しますぜ!」
「……姉御?」
私は眉をひそめた。
公爵家筆頭管理官および婚約者(仮)という肩書きが、いつの間にか『極道の妻』のような呼び名に変わっている。
「訂正を求めます。私は貴方たちの上司(ボス)の婚約者であり……」
「関係ねぇ! ボスより姉御の方が頼りになる!」
「姉御バンザイ! メリアドール姉御バンザイ!」
「「「バンザーイ!!」」」
胴上げされそうな勢いだ。
私は困惑し、カシウスの方を見た。
「閣下。彼らの指揮系統にバグが発生しています。再起動(リセット)が必要かと」
しかし、カシウスの様子がおかしい。
彼は腕組みをして柱に寄りかかり、眉間に深い皺を刻んで、あからさまに不機嫌オーラを出していた。
「……チッ」
「閣下? どうされました? 虫歯ですか?」
「違うわ! ……面白くねぇんだよ」
カシウスはスタスタと私に歩み寄ると、歓声を上げる騎士たちをギロリと睨みつけた。
「おいテメェら。調子に乗るなよ」
低い、地を這うようなドス黒い声。
『狂犬』の本気が漏れ出ている。
「ヒッ……ボ、ボス?」
騎士たちが凍りつく。
「メリアドールは俺の女だ。気安く『姉御』なんて呼んでんじゃねぇ。あと、俺より楽しそうに会話するな」
「えっ……」
騎士たちが顔を見合わせる。
そして、ニヤニヤとし始めた。
「もしかしてボス……嫉妬っスか?」
「ダセェ! 部下に焼き餅焼いてる!」
「姉御を取られると思ったんスね?」
「うっせぇ!! 全員、外周百周行ってこい! 今すぐだ!!」
「「「イエッサー!!」」」
騎士たちは「ヒューヒュー!」と囃し立てながら、脱兎のごとく屋敷から飛び出していった。
嵐が去った後のホールに、私とカシウスだけが残される。
「……ふん」
カシウスはプイと顔を背けた。
耳が赤い。
私は首を傾げた。
「閣下。なぜ彼らを走らせたのですか? せっかくのティータイム(報酬)が冷めてしまいます」
「お前が悪い」
「私? 業務遂行に不備が?」
「不備だらけだ。……俺への配慮が足りん」
カシウスは私の手首を掴み、グイと引き寄せた。
予期せぬ距離に、私の心臓がトクンと跳ねる。
「え……?」
「俺は、お前が俺の部下と仲良くするのが気に入らん。お前の指揮官は俺だろうが」
拗ねている。
完全に、お気に入りのオモチャを取られた子供だ。
私は瞬きをして、それからフッと息を吐いた。
「……独占欲(モノポリー)ですか。非生産的な感情ですね」
「うるさい。これは公爵としての命令だ」
「はいはい。では、契約書に『嫉妬対応手当』も追加しておきますね」
「……勝手にしろ」
カシウスは私の手を離さず、じっと見つめてくる。
「その代わり」
「はい?」
「今夜は俺の執務室に来い。……溜まりに溜まった書類仕事、手伝ってもらうからな」
口実は仕事。
だが、その瞳が訴えているのは、明らかに別の要望(リクエスト)だった。
『二人きりの時間が欲しい』という、わかりやすすぎるメッセージ。
(……可愛いところがあるじゃない)
私は計算機をポケットにしまい、小さく微笑んだ。
「承知いたしました。ただし、私の指導はスパルタですよ? 覚悟しておいてください」
「望むところだ」
カシウスはようやく機嫌を直し、ニカッと笑った。
こうして、私はガレリア帝国での初日を、騎士団長の座(非公式)と、拗ねる公爵の機嫌取りという業務で終えることになった。
だが、この時の私はまだ知らなかった。
この「姉御」という呼び名が、やがて国中に広まり、とんでもない誤解を生むことになる未来を。
0
あなたにおすすめの小説
冷遇妃マリアベルの監視報告書
Mag_Mel
ファンタジー
シルフィード王国に敗戦国ソラリから献上されたのは、"太陽の姫"と讃えられた妹ではなく、悪女と噂される姉、マリアベル。
第一王子の四番目の妃として迎えられた彼女は、王宮の片隅に追いやられ、嘲笑と陰湿な仕打ちに晒され続けていた。
そんな折、「王家の影」は第三王子セドリックよりマリアベルの監視業務を命じられる。年若い影が記す報告書には、ただ静かに耐え続け、死を待つかのように振舞うひとりの女の姿があった。
王位継承争いと策謀が渦巻く王宮で、冷遇妃の運命は思わぬ方向へと狂い始める――。
(小説家になろう様にも投稿しています)
婚約者様への逆襲です。
有栖川灯里
恋愛
王太子との婚約を、一方的な断罪と共に破棄された令嬢・アンネリーゼ=フォン=アイゼナッハ。
理由は“聖女を妬んだ悪役”という、ありふれた台本。
だが彼女は涙ひとつ見せずに微笑み、ただ静かに言い残した。
――「さようなら、婚約者様。二度と戻りませんわ」
すべてを捨て、王宮を去った“悪役令嬢”が辿り着いたのは、沈黙と再生の修道院。
そこで出会ったのは、聖女の奇跡に疑問を抱く神官、情報を操る傭兵、そしてかつて見逃された“真実”。
これは、少女が嘘を暴き、誇りを取り戻し、自らの手で未来を選び取る物語。
断罪は終わりではなく、始まりだった。
“信仰”に支配された王国を、静かに揺るがす――悪役令嬢の逆襲。
幼馴染以上、婚約者未満の王子と侯爵令嬢の関係
紫月 由良
恋愛
第二王子エインの婚約者は、貴族には珍しい赤茶色の髪を持つ侯爵令嬢のディアドラ。だが彼女の冷たい瞳と無口な性格が気に入らず、エインは婚約者の義兄フィオンとともに彼女を疎んじていた。そんな中、ディアドラが学院内で留学してきた男子学生たちと親しくしているという噂が広まる。注意しに行ったエインは彼女の見知らぬ一面に心を乱された。しかし婚約者の異母兄妹たちの思惑が問題を引き起こして……。
顔と頭が良く性格が悪い男の失恋ストーリー。
※流血シーンがあります。(各話の前書きに注意書き+次話前書きにあらすじがあるので、飛ばし読み可能です)
人生の全てを捨てた王太子妃
八つ刻
恋愛
突然王太子妃になれと告げられてから三年あまりが過ぎた。
傍目からは“幸せな王太子妃”に見える私。
だけど本当は・・・
受け入れているけど、受け入れられない王太子妃と彼女を取り巻く人々の話。
※※※幸せな話とは言い難いです※※※
タグをよく見て読んでください。ハッピーエンドが好みの方(一方通行の愛が駄目な方も)はブラウザバックをお勧めします。
※本編六話+番外編六話の全十二話。
※番外編の王太子視点はヤンデレ注意報が発令されています。
《本編完結》あの人を綺麗さっぱり忘れる方法
本見りん
恋愛
メラニー アイスナー子爵令嬢はある日婚約者ディートマーから『婚約破棄』を言い渡される。
ショックで落ち込み、彼と婚約者として過ごした日々を思い出して涙していた───が。
……あれ? 私ってずっと虐げられてない? 彼からはずっと嫌な目にあった思い出しかないんだけど!?
やっと自分が虐げられていたと気付き目が覚めたメラニー。
しかも両親も昔からディートマーに騙されている為、両親の説得から始めなければならない。
そしてこの王国ではかつて王子がやらかした『婚約破棄騒動』の為に、世間では『婚約破棄、ダメ、絶対』な風潮がある。
自分の思うようにする為に手段を選ばないだろう元婚約者ディートマーから、メラニーは無事自由を勝ち取る事が出来るのだろうか……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる