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「――果たし状、ですか」
翌日の午後。
私が温室で薬草(換金用)の状態をチェックしていると、セバスチャン……ではなく、ガレリアの老執事が一枚の羊皮紙を持ってきた。
そこには、ミミズがのたうち回ったような、見覚えのある下手な字が踊っていた。
『カシウス公爵に告ぐ! 我が愛するメリアドールを賭け、神聖なる決闘を申し込む! 今日の夕刻、中庭にて待つ! 逃げればガレリアの恥と思え! ジェラルド』
「……暇人(ヒマジン)ですね」
私は羊皮紙を丸め、肥料箱に放り込もうとした。
「待て待て。肥料にするな」
背後からカシウスが現れ、私の手から羊皮紙をひょいと取り上げた。
彼は文面を読むと、ニヤリと凶悪な笑みを浮かべた。
「面白い。受けてやろうじゃないか」
「閣下? 時間の無駄(コスト)です。決闘など野蛮ですし、万が一、貴方が怪我をすれば治療費がかかります」
「安心しろ。あの程度のモヤシっ子、指一本で十分だ。それに……」
カシウスは私を見て、目を細めた。
「白黒はっきりつけさせたいんだろ? あいつに、二度とお前に近づかないよう、絶望的な敗北(トラウマ)を植え付けてやる」
「……教育的指導ということですか。ならば止めません」
私は薬草についたアブラムシを指で弾き飛ばした。
「ただし、条件があります。十八時からの夕食までには終わらせてください。今日のメインは鴨肉のローストですので、冷めると味が落ちます」
「了解だ。三分で片付ける」
◇
夕刻。
ガレリア公爵邸の中庭に、奇妙な対陣が出来上がっていた。
一方は、黒い軍服を着こなし、余裕の笑みを浮かべるカシウス公爵。
もう一方は、レンタル衣装屋で借りたと思われる、サイズが微妙に合っていない白騎士風の衣装を着たジェラルド殿下。
そして審判席(ガーデンチェア)には、私と、なぜか見物人としてポップコーンを用意しているミナ様。
「よく来たな、泥棒猫の公爵!」
ジェラルド殿下が剣を抜き、ビシッとカシウスに突きつけた。
「今日こそメリアドールを返してもらう! 勝った方が彼女を手に入れる……それが男のルールだ!」
「勝手に私を賞品にしないでください。人権侵害です」
私がすかさずツッコミを入れるが、殿下は聞こえていないフリをした。
「ルールはどうする? 剣か? 魔法か? それとも素手で殴り合うか?」
カシウスが首をコキコキと鳴らす。
その音だけで、ジェラルド殿下の顔色が青ざめた。
「や、野蛮な暴力は禁止だ! 私は知性派だからな!」
「はぁ? じゃあ何で勝負するんだ」
「『愛の深さ』だ!!」
ジェラルド殿下が高らかに宣言した。
「どちらがよりメリアドールを理解し、必要としているか……それを言葉で競う『プレゼンテーション対決』だ!」
「……」
カシウスがポカンとし、私を見た。
私は無言で「却下しますか?」という目配せを送ったが、カシウスは肩を震わせて笑い出した。
「くくっ……いいだろう! その腐った性根、言葉で叩き切ってやる!」
こうして、史上稀に見る『メリアドール争奪・愛のプレゼン大会』が幕を開けた。
「先行は私だ!」
ジェラルド殿下が胸を張り、私に向かって熱い視線を送った。
「メリアドール! 私が君を必要とする理由、それは『過去』だ!」
「過去?」
「そうだ! 君と私は幼い頃から共に過ごしてきた! 君が初めて自転車に乗れた日も、君が初めて計算機を買ってもらって喜んだ日も、私は全て知っている!」
殿下は涙ぐみながら語りかける。
「君の頑固さも、可愛げのなさも、全て受け入れてきたのは私だ! 私ほど君の歴史(ヒストリー)を知る男はいない! だからこそ、君は私の元に帰るべきなのだ!」
「……」
私は手元の採点表にペンを走らせた。
『過去の共有データ:評価D』。
過去のデータは参考にはなるが、未来の利益を保証するものではない。むしろ「可愛げがない」というネガティブ情報を保持している点はリスク要因だ。
「以上だ! どうだ、この絆の深さ!」
殿下がドヤ顔でターンを決める。
ミナ様が「パチパチ~、長すぎて眠くなりましたぁ」と拍手する。
「次、俺だな」
カシウスが一歩前に出た。
彼は私を見据え、短く、力強く言い放った。
「俺がお前に提示するのは『未来』と『自由』だ」
「……ほう」
私のペンが止まる。
「俺は、お前の過去など知らん。だが、今のお前の能力(スキル)を誰よりも高く評価している。お前が計算機を叩いている時の楽しそうな顔も、敵を論破する時の生き生きとした目も、俺は気に入っている」
カシウスはニヤリと笑った。
「俺の隣にいれば、お前は好きなだけその才能を発揮できる。金も、権限も、俺の持てる全てをお前の自由にさせてやる。……どうだ?」
ズキュン。
私の胸の奥で、何かが撃ち抜かれた音がした。
『将来性:評価SSS』。
『自己実現の可能性:無限大』。
完璧なプレゼンだ。投資家なら全財産を突っ込むレベルである。
「くっ……! そ、そんな物質的な条件など、愛ではない!」
ジェラルド殿下が焦って叫ぶ。
「メリアドール! 思い出してくれ! 君は私のために、毎日お弁当を作ってくれたじゃないか! あれは愛だろう!?」
「いいえ。あれは王宮の食堂の栄養バランスが悪く、殿下が壊血病になるリスクを回避するための健康管理業務です」
「なっ……!?」
「それに殿下。貴方の主張は『貴方が私を必要としている』という一方的な需要(デマンド)のみです。私にとってのメリット(供給)が提示されていません」
私は冷徹に指摘した。
「対してカシウス閣下は、私のニーズを的確に把握し、Win-Winの関係を構築するプランを提示しました。ビジネスパートナーとして、どちらが優秀かは明白です」
「ビ、ビジネスじゃない! 私は結婚の話をしているんだぞ!?」
「結婚こそ、人生最大の共同経営事業です。赤字確実の物件(あなた)と合併する経営者がどこにいますか?」
「ぶふっ!」
殿下が吐血(精神的な)して膝をついた。
「とどめだ、王子」
カシウスがゆっくりと殿下に歩み寄る。
「お前は、彼女を『自分のために』利用しようとした。だが俺は、彼女が『彼女らしくあるために』支えたいと思っている。……その器の違いが、勝敗の分かれ目だ」
カシウスは見下ろすように告げた。
「消えろ。二度と俺の『最高のパートナー』に近づくな」
その言葉の重みに、殿下は完全に圧倒された。
涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、這いつくばる。
「ううっ……覚えてろぉぉ! いつか必ず、後悔させてやるからなぁ!」
殿下は捨て台詞を吐き、ヨロヨロと立ち上がって走り去っていった。
その後ろを、ミナ様がポップコーンの袋を抱えて追いかける。
「あ、待ってぇジェラルド様ぁ! まだおやつが残ってますぅ!」
嵐が去った中庭に、静寂が戻る。
「……終わったな」
カシウスが振り返り、肩をすくめた。
所要時間、二分四十五秒。
宣言通りだ。
「お疲れ様でした、閣下。素晴らしいプレゼンテーションでした」
私は立ち上がり、拍手を送った。
「そうか? 本音を言っただけだが」
「それが重要です。……特に『金も権限も自由にしていい』という部分は、契約書に追記してもよろしいですか?」
「……お前なぁ」
カシウスは苦笑し、私の頭をガシガシと撫でた。
「ムードのない奴だ。そこは『抱いて!』とか言って飛び込んでくるところだろ」
「飛び込むと衝撃で頸椎を痛める恐れがあります」
「理屈っぽい口も、今は愛おしいけどな」
カシウスは私の腰を引き寄せ、耳元で囁いた。
「鴨肉のロースト、冷める前に戻るぞ。……その後は、デザート(俺)も味わっていいぞ?」
「……胃もたれしそうなので、遠慮しておきます」
「つれないねぇ」
私たちは笑い合いながら、夕食の待つダイニングへと戻っていった。
ジェラルド殿下との対決は、私の圧勝――いや、カシウスとの絆の強さを証明するだけの、ただの通過儀礼(イベント)に終わったのだった。
だが、私はまだ気づいていなかった。
逃げ去った殿下の隣にいた、あの「空気が読めないヒロイン」ミナ様が、実は意外な爆弾を隠し持っていることを。
翌日の午後。
私が温室で薬草(換金用)の状態をチェックしていると、セバスチャン……ではなく、ガレリアの老執事が一枚の羊皮紙を持ってきた。
そこには、ミミズがのたうち回ったような、見覚えのある下手な字が踊っていた。
『カシウス公爵に告ぐ! 我が愛するメリアドールを賭け、神聖なる決闘を申し込む! 今日の夕刻、中庭にて待つ! 逃げればガレリアの恥と思え! ジェラルド』
「……暇人(ヒマジン)ですね」
私は羊皮紙を丸め、肥料箱に放り込もうとした。
「待て待て。肥料にするな」
背後からカシウスが現れ、私の手から羊皮紙をひょいと取り上げた。
彼は文面を読むと、ニヤリと凶悪な笑みを浮かべた。
「面白い。受けてやろうじゃないか」
「閣下? 時間の無駄(コスト)です。決闘など野蛮ですし、万が一、貴方が怪我をすれば治療費がかかります」
「安心しろ。あの程度のモヤシっ子、指一本で十分だ。それに……」
カシウスは私を見て、目を細めた。
「白黒はっきりつけさせたいんだろ? あいつに、二度とお前に近づかないよう、絶望的な敗北(トラウマ)を植え付けてやる」
「……教育的指導ということですか。ならば止めません」
私は薬草についたアブラムシを指で弾き飛ばした。
「ただし、条件があります。十八時からの夕食までには終わらせてください。今日のメインは鴨肉のローストですので、冷めると味が落ちます」
「了解だ。三分で片付ける」
◇
夕刻。
ガレリア公爵邸の中庭に、奇妙な対陣が出来上がっていた。
一方は、黒い軍服を着こなし、余裕の笑みを浮かべるカシウス公爵。
もう一方は、レンタル衣装屋で借りたと思われる、サイズが微妙に合っていない白騎士風の衣装を着たジェラルド殿下。
そして審判席(ガーデンチェア)には、私と、なぜか見物人としてポップコーンを用意しているミナ様。
「よく来たな、泥棒猫の公爵!」
ジェラルド殿下が剣を抜き、ビシッとカシウスに突きつけた。
「今日こそメリアドールを返してもらう! 勝った方が彼女を手に入れる……それが男のルールだ!」
「勝手に私を賞品にしないでください。人権侵害です」
私がすかさずツッコミを入れるが、殿下は聞こえていないフリをした。
「ルールはどうする? 剣か? 魔法か? それとも素手で殴り合うか?」
カシウスが首をコキコキと鳴らす。
その音だけで、ジェラルド殿下の顔色が青ざめた。
「や、野蛮な暴力は禁止だ! 私は知性派だからな!」
「はぁ? じゃあ何で勝負するんだ」
「『愛の深さ』だ!!」
ジェラルド殿下が高らかに宣言した。
「どちらがよりメリアドールを理解し、必要としているか……それを言葉で競う『プレゼンテーション対決』だ!」
「……」
カシウスがポカンとし、私を見た。
私は無言で「却下しますか?」という目配せを送ったが、カシウスは肩を震わせて笑い出した。
「くくっ……いいだろう! その腐った性根、言葉で叩き切ってやる!」
こうして、史上稀に見る『メリアドール争奪・愛のプレゼン大会』が幕を開けた。
「先行は私だ!」
ジェラルド殿下が胸を張り、私に向かって熱い視線を送った。
「メリアドール! 私が君を必要とする理由、それは『過去』だ!」
「過去?」
「そうだ! 君と私は幼い頃から共に過ごしてきた! 君が初めて自転車に乗れた日も、君が初めて計算機を買ってもらって喜んだ日も、私は全て知っている!」
殿下は涙ぐみながら語りかける。
「君の頑固さも、可愛げのなさも、全て受け入れてきたのは私だ! 私ほど君の歴史(ヒストリー)を知る男はいない! だからこそ、君は私の元に帰るべきなのだ!」
「……」
私は手元の採点表にペンを走らせた。
『過去の共有データ:評価D』。
過去のデータは参考にはなるが、未来の利益を保証するものではない。むしろ「可愛げがない」というネガティブ情報を保持している点はリスク要因だ。
「以上だ! どうだ、この絆の深さ!」
殿下がドヤ顔でターンを決める。
ミナ様が「パチパチ~、長すぎて眠くなりましたぁ」と拍手する。
「次、俺だな」
カシウスが一歩前に出た。
彼は私を見据え、短く、力強く言い放った。
「俺がお前に提示するのは『未来』と『自由』だ」
「……ほう」
私のペンが止まる。
「俺は、お前の過去など知らん。だが、今のお前の能力(スキル)を誰よりも高く評価している。お前が計算機を叩いている時の楽しそうな顔も、敵を論破する時の生き生きとした目も、俺は気に入っている」
カシウスはニヤリと笑った。
「俺の隣にいれば、お前は好きなだけその才能を発揮できる。金も、権限も、俺の持てる全てをお前の自由にさせてやる。……どうだ?」
ズキュン。
私の胸の奥で、何かが撃ち抜かれた音がした。
『将来性:評価SSS』。
『自己実現の可能性:無限大』。
完璧なプレゼンだ。投資家なら全財産を突っ込むレベルである。
「くっ……! そ、そんな物質的な条件など、愛ではない!」
ジェラルド殿下が焦って叫ぶ。
「メリアドール! 思い出してくれ! 君は私のために、毎日お弁当を作ってくれたじゃないか! あれは愛だろう!?」
「いいえ。あれは王宮の食堂の栄養バランスが悪く、殿下が壊血病になるリスクを回避するための健康管理業務です」
「なっ……!?」
「それに殿下。貴方の主張は『貴方が私を必要としている』という一方的な需要(デマンド)のみです。私にとってのメリット(供給)が提示されていません」
私は冷徹に指摘した。
「対してカシウス閣下は、私のニーズを的確に把握し、Win-Winの関係を構築するプランを提示しました。ビジネスパートナーとして、どちらが優秀かは明白です」
「ビ、ビジネスじゃない! 私は結婚の話をしているんだぞ!?」
「結婚こそ、人生最大の共同経営事業です。赤字確実の物件(あなた)と合併する経営者がどこにいますか?」
「ぶふっ!」
殿下が吐血(精神的な)して膝をついた。
「とどめだ、王子」
カシウスがゆっくりと殿下に歩み寄る。
「お前は、彼女を『自分のために』利用しようとした。だが俺は、彼女が『彼女らしくあるために』支えたいと思っている。……その器の違いが、勝敗の分かれ目だ」
カシウスは見下ろすように告げた。
「消えろ。二度と俺の『最高のパートナー』に近づくな」
その言葉の重みに、殿下は完全に圧倒された。
涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら、這いつくばる。
「ううっ……覚えてろぉぉ! いつか必ず、後悔させてやるからなぁ!」
殿下は捨て台詞を吐き、ヨロヨロと立ち上がって走り去っていった。
その後ろを、ミナ様がポップコーンの袋を抱えて追いかける。
「あ、待ってぇジェラルド様ぁ! まだおやつが残ってますぅ!」
嵐が去った中庭に、静寂が戻る。
「……終わったな」
カシウスが振り返り、肩をすくめた。
所要時間、二分四十五秒。
宣言通りだ。
「お疲れ様でした、閣下。素晴らしいプレゼンテーションでした」
私は立ち上がり、拍手を送った。
「そうか? 本音を言っただけだが」
「それが重要です。……特に『金も権限も自由にしていい』という部分は、契約書に追記してもよろしいですか?」
「……お前なぁ」
カシウスは苦笑し、私の頭をガシガシと撫でた。
「ムードのない奴だ。そこは『抱いて!』とか言って飛び込んでくるところだろ」
「飛び込むと衝撃で頸椎を痛める恐れがあります」
「理屈っぽい口も、今は愛おしいけどな」
カシウスは私の腰を引き寄せ、耳元で囁いた。
「鴨肉のロースト、冷める前に戻るぞ。……その後は、デザート(俺)も味わっていいぞ?」
「……胃もたれしそうなので、遠慮しておきます」
「つれないねぇ」
私たちは笑い合いながら、夕食の待つダイニングへと戻っていった。
ジェラルド殿下との対決は、私の圧勝――いや、カシウスとの絆の強さを証明するだけの、ただの通過儀礼(イベント)に終わったのだった。
だが、私はまだ気づいていなかった。
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