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「あ、あのぉ……空気が重い気がするんですけどぉ……?」
モカが首をコテンと傾げる。
その背後では、彼女を護衛してきた王宮騎士たちが、剣の柄に手をかけて震えていた。
無理もない。
彼らの目の前にいるのは、王都の騎士団ですら手を焼くと言われる『荒くれ熊』の異名を持つ冒険者や、裏社会の用心棒たちなのだから。
「おいコラ、そこのキラキラした騎士サマよぉ」
常連のモヒカン男(名前はジャックというらしい)が、ドスの効いた声で凄む。
「俺たちの『聖域(カフェ)』に土足で踏み込んでくるとは、いい度胸じゃねぇか。あぁ?」
「ひっ……! 我々は、王太子殿下の命により……!」
「王太子だか明太子だか知らねぇが、姉御の店で揉め事はご法度だ。表へ出な。可愛がってやるよ」
ジャックが指の関節をポキポキと鳴らすと、周りの強面たちも一斉に立ち上がった。
騎士たちが後ずさる。
一触即発。
店が鮮血で染まるまで秒読み段階だ。
「ストップ!!」
私がカウンターをバンと叩くと、全員の動きがピタリと止まった。
「ジャック、座りなさい。お客様を脅してはダメと言ったでしょう」
「へ、へい! すんません姉御! つい条件反射で!」
「騎士の方々も、武器から手を離して。ここは茶を飲む場所です。血の味がお好みなら、トマトジュースを出しますけれど?」
私の氷点下の視線に、騎士たちが慌てて手を離す。
とりあえず流血沙汰は回避できたようだ。私は大きく息を吐き、モカに向き直った。
「それで、モカさん。貴女、ここで何をしているの?」
「えっとぉ、ランバート様が『ウーロンがいないと計算が合わない! 連れ戻せ!』って叫んでてぇ……。私もウーロン様のお茶が飲みたくなったので、ついてきちゃいました!」
「ついてきたって、ここは王都から馬車で三日もかかるのよ?」
「えへへ、途中で馬車が壊れたり、崖から落ちたりしたんですけど、なんか着きました!」
「……」
崖から落ちて無傷。
さすがヒロイン補正、生存能力だけはゴキブリ並みだ。
「それで? 連れ戻しに来たということは、私を捕縛するつもり?」
「いいえぇ! 私、ウーロン様に謝りたくて!」
「謝る?」
モカがトテトテとカウンターに歩み寄り、私の手を取った。
その目は潤んでいて、子犬のようだ。
「私が鈍臭いせいで、ウーロン様がいなくなっちゃって……。王宮のみんなも困ってるんです。特にギルバート様とか、目の下にクマを作って死にそうな顔で『茶……茶をくれ……』ってゾンビみたいに彷徨いてて」
「あの仕事中毒(ワーカーホリック)、まだ生きてたのね」
「だから、私がお手伝いします!」
「はい?」
モカがキラキラした目で宣言した。
「ウーロン様が一人でお店を切り盛りするのは大変だと思って! 私がアルバイトします! これでも私、実家では『家事手伝いのプロ』って呼ばれてたんですよぉ!」
「いや、結構よ。間に合ってるから」
「そんなこと言わずにぃ! さあ、エプロンはどこですかぁ?」
制止する間もなく、モカがカウンターの中に入り込んでくる。
そして、あろうことかセイロンが予備で置いていたフリル付きエプロンを装着してしまった。
「よーし、頑張るぞぉ! あ、あのお客様にお茶を出せばいいんですね!」
モカがお盆の上に、熱々の紅茶が入ったカップを三つ載せる。
向かう先は、一番奥の席に座る、顔に大きな傷があるスキンヘッドの巨漢だ。
「ちょ、待ちなさい! それはまだ……!」
「お待たせしましたぁ~!」
モカが元気よく歩き出す。
しかし。
何もない平らな床で、彼女の足が謎の挙動を見せた。
「きゃっ!?」
「あ」
スローモーションのように、モカの体が宙を舞う。
同時にお盆から放たれた三つのカップが、美しい放物線を描いて飛んでいく。
その着地点は――スキンヘッドの巨漢の、顔面。
バッシャァァァァン!!
「熱っっっつつつつ!!?」
熱湯(紅茶)の直撃を受けた巨漢が悲鳴を上げて飛び上がった。
店内が静まり返る。
やってしまった。
あいつはこの辺りでも有名な『人斬りゴブ』だ。キレたら店ごと燃やされかねない。
「て、てめぇ……! 何しやがる……!」
ゴブが真っ赤な顔で(怒りと熱さで)立ち上がり、腰の剣に手をかけた。
「あわわわ! ご、ごめんなさいぃ! 私、ドジでぇ……!」
モカが慌てて駆け寄り、ハンカチで彼の顔を拭こうとする。
だが、その拍子に彼女の足が、ゴブの足を踏んづけた。
しかも、ピンポイントで小指を。
全体重を乗せたヒールで。
グシャッ。
「ぎゃあああああああ!!?」
ゴブが白目を剥いて崩れ落ちた。
一撃必殺。
あの巨体を、たったワンアクションで沈めたのだ。
「す、すごい……」
店内の誰かが呟いた。
「あいつ、あの『人斬りゴブ』を瞬殺しやがった……!」
「しかも、熱湯で視界を奪ってからの、急所(小指)攻撃……!」
「計算され尽くした動きだ……なんて無駄のない暗殺術なんだ……!」
「え?」
荒くれ者たちが戦慄の眼差しでモカを見る。
違う。
それはただのドジだ。
しかし、彼らのフィルターを通すと、モカの天然行動が『達人の技』に変換されてしまっていた。
「あ、あのぉ……大丈夫ですかぁ?」
モカが心配そうにゴブを揺する。
ゴブはピクピクと痙攣しながら、恐怖に引きつった顔で言った。
「ま、参りました……! 姉御……いや、大姉御(おおあねご)!」
「おおあねご?」
モカが首を傾げる。
「すげぇ! この子、只者じゃねぇぞ!」
「さすがウーロンの姉御の知り合いだ!」
「おい、この子にも敬礼だ!」
「「「お疲れ様です! 大姉御!」」」
店中の強面たちが、一斉にモカに向かって頭を下げた。
「えへへ、なんか褒められちゃいましたぁ」
モカが照れ臭そうに笑う。
私は頭を抱えて、カウンターに突っ伏した。
「……セバスチャン」
「はい、お嬢様」
「この店、もう終わりかもしれない」
「いえ、むしろ最強の防衛戦力が加わったと考えるべきかと。物理攻撃のジャック、魔法攻撃のセイロン、そして不確定要素(カオス)のモカ様。死角はありません」
「私の胃に死角ができそうよ……」
そこへ、モカがニコニコしながら戻ってきた。
「ウーロン様ぁ! お仕事、楽しいですねぇ!」
「楽しんでいるのは貴女だけよ。……それで? 騎士たちはどうするの?」
入り口に取り残された騎士たちが、完全に空気に飲まれて立ち尽くしている。
隊長らしき男がおずおずと口を開いた。
「あ、あの……ウーロン嬢。我々は殿下の命令で……」
「帰りなさい」
私は冷たく言い放った。
「見ての通り、私は今、この街の『顔役』として忙しいのです。王都のいざこざに関わっている暇はありません」
「しかし、国の財政が……!」
「それは殿下が作った借金でしょう? 自分で返済計画を立てるのが筋というものです。……ああ、そうだ」
私は一枚の紙をカウンターから取り出し、サラサラとペンを走らせた。
「これを殿下に渡しなさい」
「こ、これは?」
「『債務整理の心得』と『優良な闇金……じゃなくて、金融業者のリスト』です。まずはここから金を借りて、当面の利息を払いなさいとお伝えして」
「そ、そんな……」
「それと、モカさんはしばらく預かります」
「えっ!?」
驚く騎士とモカ。
私はニヤリと笑った。
「だって、彼女を帰したら、また殿下の近くで何か壊すでしょう? 国宝とか。それなら、ここに置いて私が監視(管理)しておいた方が、国の損失は少なくて済むはずよ」
「あ、あぁ……確かに……」
騎士たちが深く納得した顔をする。
彼らもまた、モカの破壊活動に悩まされていた被害者なのだろう。
「わぁい! ウーロン様と一緒にいられるんですかぁ? やったぁ!」
モカが無邪気に喜んで飛び跳ねる。
その拍子に、カウンターの上の花瓶がガシャンと落ちて割れた。
「……弁償代は労働で返してもらうからね」
「はぁい! 体で払いますぅ!」
「言い方に気をつけなさい」
こうして、私の店には『最強の用心棒(ジジイ)』に続き、『最終兵器(ドジっ子)』が加わることになった。
騎士たちは「くれぐれも……くれぐれもお願いします」と涙ながらにモカを私に託し、逃げるように王都へ帰っていった。
店内に戻った平穏(?)。
だが、私は知っていた。
この騒動が、さらなる大物を呼び寄せる狼煙(のろし)になることを。
「ふふ……賑やかになってきたのぅ、オーナー」
セイロンがのんきにお茶を啜る。
「他人事だと思って。……次は誰が来るのかしらね。まさか王太子本人が来るなんてことはないでしょうけど」
私は冗談めかして言った。
だが、世の中には『フラグ』という概念が存在することを、私はまだ軽視していたのである。
その翌日。
店の前に、見覚えのある金髪の男が、農民のような変装(バレバレ)をして立っているのを発見した時、私は無言で店のシャッターを下ろすことになる。
モカが首をコテンと傾げる。
その背後では、彼女を護衛してきた王宮騎士たちが、剣の柄に手をかけて震えていた。
無理もない。
彼らの目の前にいるのは、王都の騎士団ですら手を焼くと言われる『荒くれ熊』の異名を持つ冒険者や、裏社会の用心棒たちなのだから。
「おいコラ、そこのキラキラした騎士サマよぉ」
常連のモヒカン男(名前はジャックというらしい)が、ドスの効いた声で凄む。
「俺たちの『聖域(カフェ)』に土足で踏み込んでくるとは、いい度胸じゃねぇか。あぁ?」
「ひっ……! 我々は、王太子殿下の命により……!」
「王太子だか明太子だか知らねぇが、姉御の店で揉め事はご法度だ。表へ出な。可愛がってやるよ」
ジャックが指の関節をポキポキと鳴らすと、周りの強面たちも一斉に立ち上がった。
騎士たちが後ずさる。
一触即発。
店が鮮血で染まるまで秒読み段階だ。
「ストップ!!」
私がカウンターをバンと叩くと、全員の動きがピタリと止まった。
「ジャック、座りなさい。お客様を脅してはダメと言ったでしょう」
「へ、へい! すんません姉御! つい条件反射で!」
「騎士の方々も、武器から手を離して。ここは茶を飲む場所です。血の味がお好みなら、トマトジュースを出しますけれど?」
私の氷点下の視線に、騎士たちが慌てて手を離す。
とりあえず流血沙汰は回避できたようだ。私は大きく息を吐き、モカに向き直った。
「それで、モカさん。貴女、ここで何をしているの?」
「えっとぉ、ランバート様が『ウーロンがいないと計算が合わない! 連れ戻せ!』って叫んでてぇ……。私もウーロン様のお茶が飲みたくなったので、ついてきちゃいました!」
「ついてきたって、ここは王都から馬車で三日もかかるのよ?」
「えへへ、途中で馬車が壊れたり、崖から落ちたりしたんですけど、なんか着きました!」
「……」
崖から落ちて無傷。
さすがヒロイン補正、生存能力だけはゴキブリ並みだ。
「それで? 連れ戻しに来たということは、私を捕縛するつもり?」
「いいえぇ! 私、ウーロン様に謝りたくて!」
「謝る?」
モカがトテトテとカウンターに歩み寄り、私の手を取った。
その目は潤んでいて、子犬のようだ。
「私が鈍臭いせいで、ウーロン様がいなくなっちゃって……。王宮のみんなも困ってるんです。特にギルバート様とか、目の下にクマを作って死にそうな顔で『茶……茶をくれ……』ってゾンビみたいに彷徨いてて」
「あの仕事中毒(ワーカーホリック)、まだ生きてたのね」
「だから、私がお手伝いします!」
「はい?」
モカがキラキラした目で宣言した。
「ウーロン様が一人でお店を切り盛りするのは大変だと思って! 私がアルバイトします! これでも私、実家では『家事手伝いのプロ』って呼ばれてたんですよぉ!」
「いや、結構よ。間に合ってるから」
「そんなこと言わずにぃ! さあ、エプロンはどこですかぁ?」
制止する間もなく、モカがカウンターの中に入り込んでくる。
そして、あろうことかセイロンが予備で置いていたフリル付きエプロンを装着してしまった。
「よーし、頑張るぞぉ! あ、あのお客様にお茶を出せばいいんですね!」
モカがお盆の上に、熱々の紅茶が入ったカップを三つ載せる。
向かう先は、一番奥の席に座る、顔に大きな傷があるスキンヘッドの巨漢だ。
「ちょ、待ちなさい! それはまだ……!」
「お待たせしましたぁ~!」
モカが元気よく歩き出す。
しかし。
何もない平らな床で、彼女の足が謎の挙動を見せた。
「きゃっ!?」
「あ」
スローモーションのように、モカの体が宙を舞う。
同時にお盆から放たれた三つのカップが、美しい放物線を描いて飛んでいく。
その着地点は――スキンヘッドの巨漢の、顔面。
バッシャァァァァン!!
「熱っっっつつつつ!!?」
熱湯(紅茶)の直撃を受けた巨漢が悲鳴を上げて飛び上がった。
店内が静まり返る。
やってしまった。
あいつはこの辺りでも有名な『人斬りゴブ』だ。キレたら店ごと燃やされかねない。
「て、てめぇ……! 何しやがる……!」
ゴブが真っ赤な顔で(怒りと熱さで)立ち上がり、腰の剣に手をかけた。
「あわわわ! ご、ごめんなさいぃ! 私、ドジでぇ……!」
モカが慌てて駆け寄り、ハンカチで彼の顔を拭こうとする。
だが、その拍子に彼女の足が、ゴブの足を踏んづけた。
しかも、ピンポイントで小指を。
全体重を乗せたヒールで。
グシャッ。
「ぎゃあああああああ!!?」
ゴブが白目を剥いて崩れ落ちた。
一撃必殺。
あの巨体を、たったワンアクションで沈めたのだ。
「す、すごい……」
店内の誰かが呟いた。
「あいつ、あの『人斬りゴブ』を瞬殺しやがった……!」
「しかも、熱湯で視界を奪ってからの、急所(小指)攻撃……!」
「計算され尽くした動きだ……なんて無駄のない暗殺術なんだ……!」
「え?」
荒くれ者たちが戦慄の眼差しでモカを見る。
違う。
それはただのドジだ。
しかし、彼らのフィルターを通すと、モカの天然行動が『達人の技』に変換されてしまっていた。
「あ、あのぉ……大丈夫ですかぁ?」
モカが心配そうにゴブを揺する。
ゴブはピクピクと痙攣しながら、恐怖に引きつった顔で言った。
「ま、参りました……! 姉御……いや、大姉御(おおあねご)!」
「おおあねご?」
モカが首を傾げる。
「すげぇ! この子、只者じゃねぇぞ!」
「さすがウーロンの姉御の知り合いだ!」
「おい、この子にも敬礼だ!」
「「「お疲れ様です! 大姉御!」」」
店中の強面たちが、一斉にモカに向かって頭を下げた。
「えへへ、なんか褒められちゃいましたぁ」
モカが照れ臭そうに笑う。
私は頭を抱えて、カウンターに突っ伏した。
「……セバスチャン」
「はい、お嬢様」
「この店、もう終わりかもしれない」
「いえ、むしろ最強の防衛戦力が加わったと考えるべきかと。物理攻撃のジャック、魔法攻撃のセイロン、そして不確定要素(カオス)のモカ様。死角はありません」
「私の胃に死角ができそうよ……」
そこへ、モカがニコニコしながら戻ってきた。
「ウーロン様ぁ! お仕事、楽しいですねぇ!」
「楽しんでいるのは貴女だけよ。……それで? 騎士たちはどうするの?」
入り口に取り残された騎士たちが、完全に空気に飲まれて立ち尽くしている。
隊長らしき男がおずおずと口を開いた。
「あ、あの……ウーロン嬢。我々は殿下の命令で……」
「帰りなさい」
私は冷たく言い放った。
「見ての通り、私は今、この街の『顔役』として忙しいのです。王都のいざこざに関わっている暇はありません」
「しかし、国の財政が……!」
「それは殿下が作った借金でしょう? 自分で返済計画を立てるのが筋というものです。……ああ、そうだ」
私は一枚の紙をカウンターから取り出し、サラサラとペンを走らせた。
「これを殿下に渡しなさい」
「こ、これは?」
「『債務整理の心得』と『優良な闇金……じゃなくて、金融業者のリスト』です。まずはここから金を借りて、当面の利息を払いなさいとお伝えして」
「そ、そんな……」
「それと、モカさんはしばらく預かります」
「えっ!?」
驚く騎士とモカ。
私はニヤリと笑った。
「だって、彼女を帰したら、また殿下の近くで何か壊すでしょう? 国宝とか。それなら、ここに置いて私が監視(管理)しておいた方が、国の損失は少なくて済むはずよ」
「あ、あぁ……確かに……」
騎士たちが深く納得した顔をする。
彼らもまた、モカの破壊活動に悩まされていた被害者なのだろう。
「わぁい! ウーロン様と一緒にいられるんですかぁ? やったぁ!」
モカが無邪気に喜んで飛び跳ねる。
その拍子に、カウンターの上の花瓶がガシャンと落ちて割れた。
「……弁償代は労働で返してもらうからね」
「はぁい! 体で払いますぅ!」
「言い方に気をつけなさい」
こうして、私の店には『最強の用心棒(ジジイ)』に続き、『最終兵器(ドジっ子)』が加わることになった。
騎士たちは「くれぐれも……くれぐれもお願いします」と涙ながらにモカを私に託し、逃げるように王都へ帰っていった。
店内に戻った平穏(?)。
だが、私は知っていた。
この騒動が、さらなる大物を呼び寄せる狼煙(のろし)になることを。
「ふふ……賑やかになってきたのぅ、オーナー」
セイロンがのんきにお茶を啜る。
「他人事だと思って。……次は誰が来るのかしらね。まさか王太子本人が来るなんてことはないでしょうけど」
私は冗談めかして言った。
だが、世の中には『フラグ』という概念が存在することを、私はまだ軽視していたのである。
その翌日。
店の前に、見覚えのある金髪の男が、農民のような変装(バレバレ)をして立っているのを発見した時、私は無言で店のシャッターを下ろすことになる。
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