近未来判事「タクヤ」

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事件簿007 『名人長二』その27

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警察の最初の取調べで貴陽は、自分を刺そうとした定子が、過って自身で刺したと証言していた。
ところが、取り調べの捜査員から、定子が実は自分の義理の母親、と聞かされてから証言を一転させた。

「定子さんは自分が殺しました。赤ん坊だった頃に殺されかけたと聞いて、許せないと思いました。」

不自然な証言の変化ではあったが、包丁も貴陽の工房にあったもの、被疑者が自白している状況では殺人罪で起訴するしかなかった。

法廷でも貴陽は自分が定子を殺したと証言し続けた。
関係者の誰もが、殺人罪は確定で情状酌量の有無が焦点になるものと思われた。

ところが、弁護人から急遽申請された一人の証人が、法廷の空気を一変させた。

「まさか、まさかよねぇ!超驚きの展開!!サスペンス小説顔負け。」

裁判官席で居眠りしていたボクは、どうやら最高のシーンを見逃してしまったようだ。

「サエ!早く続きを教えてくれよぉ!」
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