近未来判事「タクヤ」

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事件簿008 『白波看板』その7

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角五郎は、手下にも角右衛門にも、決して破ってはならない掟を定めていた。

一、その家が困る金は盗んではならない。

一、人を傷つけてはならない。

一、女を手込めにしてはならない。

角右衛門が25歳の頃、角五郎は跡目を譲ってこの世を去った。
最後の言葉は「手下がこれを破ったら親分のお前が責任を取れ。」だった。
その後も、関東を中心に大いに暴れまくった角右衛門だったが、角五郎の掟はしっかりと守り続けた。

角右衛門が40歳を過ぎた頃。
いつものように参謀格の前砂の捨造と酒を飲んでいた。

「俺たちも、もういい歳だ。そろそろ隠居でもして余生を愉しんでもいい頃じゃねぇかな。」

「うむ。手下も100人を越えたが、それぞれがいい仕事をしている。頃合いかもしれねぇな。」

「なにより捨造。お前のその腹はどうだ。もう天井には上れめぇ。」

「くっくっく。それを言うなら、お前の白髪。闇夜にカラスどころか闇夜にツルだぜ。」

「よし。あと一仕事終わったら二人ともきっぱりと引退しようぜ。」
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