31 / 49
031.
しおりを挟む
「あら、魔女の子どもが見つかったの? 魔人なんて獣人よりも数が少ないのに、よく見つけたわねぇ。すごいじゃないの」
国立調査団のロゼッタは、ルーチェの言葉に大変感心したようだ。アディを抱いた助手の青年は、まだ驚いたまま目を丸くしている。
「それで、緋色の魔獣が現れやすい時期や場所を知っておきたいと思いまして」
「魔女の子を緋色の魔獣に会わせたいのかしら?」
「できれば、そうしたいと思っています」
「そうねぇ。緋色の魔獣も黒髪の魔女も気まぐれだから、この日に絶対『魔境』から出てくる、という日はないのだけれど」
言いながら、ロゼッタは日付が書かれた地図を広げる。前回広げた地図は『魔境』周辺のものだったが、今回は国内の全体地図。さらに、日付の数とインクの色が違う。あれからロゼッタが魔女と魔獣の目撃例をそれぞれ国内地図に書き加えたのだという。
「黒と赤のインクにすればわかりやすいと言ってしまったばっかりに……」と助手の青年は嘆く。どうやら、ロゼッタは地図づくりにかなり没頭してしまったらしい。
「コレモンテ伯爵領とラルゴーゾラ侯爵領に関して言えば、黒髪の魔女は秋になるとよく目撃されているみたいね。このあたりなんか真っ黒だわ」
「この場所、この日付……あっ、葡萄酒の解禁日!」
「あら。魔女は葡萄酒が好きなのかしら? 魔の者は人間の食べ物をあまり食べないのだけれど、黒髪の魔女は例外なのかもしれないわねぇ」
のんびりとした口調でロゼッタは考察する。
魔の者は『魔境』に豊富にある「魔素」というものを摂取して生きながらえる。魔素が宿る樹木の果実を食べたり、魔石を食べたりするのだ。
もちろん、人間は食べることができない。摂取しても魔の者にはならない。ロゼッタは魔素のついた果実を食べたことがあるらしいが、「美味しくはなかったわねぇ」と優雅に微笑んだ。かなりまずかったらしい。
「黒髪の魔女は、もしかしたら、人間の食べ物に興味があるのかもしれないわね。このあたり、目撃情報のある夏は夏鰹がよく獲れるでしょう? 夏鰹の刺し身が食べられるのはこの時期だけだもの」
「では、ここは果樹園が旬を迎える時期ですね。農園がたくさんあるところですし」
「そうねぇ。このあたりは春鮭が遡上してくる時期、秋河豚の時期、ここは雪白菜。うふふ。素晴らしい考察だわ」
統計から法則性を導き出すことができたためか、ロゼッタは興奮気味にペンを走らせている。ルーチェは、どうすれば緋色の魔獣に会えるのかを考える。
「旬を迎える食べ物がある場所に、黒髪の魔女が緋色の魔獣を伴って現れる……ということなら、今の時期に現れそうなのは」
「春と夏の間に現れそうなのは、摘んだ花のジャムが作られるこのあたりか、夏鮃や夏鰤があがる漁港あたりかしら」
めぼしい場所に印をつけながら、二人は唸る。そして、苦笑する。不確定の要素が多すぎるため、範囲も候補も絞ることができないのだ。
「そんな賭けのようなことはできないわね」
「確実に現れる場所や時期があるといいのですけど」
「そうねぇ」
「……秋の葡萄酒の解禁日を待ってみます」
確実なのはその日だ。ルーチェとロゼッタは頷く。そんなとき、助手の腕の中で地図を眺めていたアディが「ニャア」と鳴いた。
「アディ? 何か気づいた?」
「ナーア、ニャ」
助手の腕から降りて、アディは地図の上に乗る。行儀が悪い、などとロゼッタが咎めることはない。興味深そうにアディを見つめている。
アディは地図の南のほう、王都周辺をぽんぽんと前足で踏みしめる。黒いインクで書かれた日付――年に一回程度の日付がいくつか並んでいる。
「ニャーア、ナ」
「黒髪の魔女が王都で目撃されている日? 日付も時期もバラバラだけれど……何か共通点があるのかな?」
「書き入れながら、不思議だったのよねぇ。春から夏にかけて、魔女が王都にやってくる理由。ちょうど今の時期ね。緋色の魔獣は目撃されていないみたいだから、おそらく魔女一人でやってきているのだと思うのだけれど」
ルーチェも首をひねりながら、その日付を紙に書き写していく。
魔女が王都にやってくる理由があるとすれば、国王に会いに来るか、自分の子どもに会いに来るかのどちらかのような気がしている。もちろん、何か旬の食べ物を食べに来ているだけなのかもしれないのだが。
「この法則性がわかれば、魔女の送迎にやってきた緋色の魔獣に会うことができるかもしれません。そういえば、ロゼッタ姉様、緋色の魔獣は大きさを変えられるみたいです」
「あら? そうなの? わたくし、魔女を背中に乗せられるくらいの大きさしか知らないのだけれど」
「兄が見たことがある大きさは、大型犬と同じくらいだったそうです」
「セヴェーロが言うなら間違いないわね」
ロゼッタは目撃例の記入された紙を眺めながら、「これは正確ではないのかもしれないわ」と頷く。
「黒髪の魔女のそばに、もしかしたら、大型犬くらいの大きさの魔獣がいたのかもしれないわねぇ。赤い犬と一緒にいたかどうかまでは記載されていないもの」
「では、黒髪の魔女の目撃情報を報告する際には、赤色の犬がそばにいたかどうかを一緒に報告するよう、聖教会に申し伝えておきます」
助手の青年の言葉から、ルーチェは魔女や魔獣の目撃例が聖教会を通じて集まっていることを知る。領主経由だけではなかったのだ。
「わたくしのほうで法則性を調べることができるといいのだけれど、そこまで手が回らなくてごめんなさいね」
「いえ、情報がいただけるだけで助かります」
「ねえねえ、ところで、ルーチェ。この子、普通の猫ではないわね?」
唐突に切り出されて、ルーチェは答えに窮する。ルーチェの膝の上に乗っているアディを見つめ、ロゼッタはニコニコと微笑んでいる。
「獣人かしら? 人化したほうが、さっきの説明はしやすかったんじゃないかしら? とも思ったのだけれど、信用していない人間を前に人化するのは危険ですものね。この子、可愛い上にとてもお利口さんなのねぇ」
ロゼッタは勘違いをしたまま頷いている。勘違いをさせたままでも問題はないと判断し、ルーチェは曖昧に微笑むだけだ。
「そういえば、ヴァレリオの話を聞いたかしら?」
ピクンとアディが耳を動かす。大臣からの結婚話のことだろうか、とルーチェは身構える。どこまで話が繋がっているのかはわからないため、アディが逃げないようにぎゅうと抱き寄せる。
「……何の話でしょう?」
「あの子ったら、外務大臣から賜った縁談を断ったんですって。侯爵家にとってはいい話なのにねぇ」
おそらく、侯爵夫人が伝えてきたのだろう。外務大臣の顔を潰してしまったと知り、あれから侯爵家は大騒ぎだったことだろう。ルーチェは苦笑する。
「ヴァレリオには、心に決めた人がいると聞いております」
「わたくし、それがルーチェのことだとずっと思っていたの。でも、違ったのね」
妙にもぞもぞしているアディを押さえつけながら、ルーチェは笑みを浮かべたままだ。
「あの子、外務大臣の前で『俺は第三王女と結婚する』と宣言してしまったのよ」
ロゼッタは笑い、アディは恥ずかしさのあまり逃げ出そうとする。ルーチェは笑顔を貼りつけたまま、この場を何とかやり過ごさなければならない。
「お母様は倒れるし、お父様は陛下宛ての書簡をしたため始めるし、それはもう大変だったみたいなの。アルロットもぐったりするわよねぇ」
「なるほど、アルロットが伝えてくれたのですね」
「ヴァレリオの片想いで終わりそうなのに、お父様は本気にしてしまったんですって。今朝は書簡をいつ持っていくかでひと悶着があったのではないかしら。陛下は今隣国で八国会議中ですもの」
ひとしきり笑ったロゼッタだったが、すぐに「わたくしのせいでもあるのだけれど」と複雑そうな表情を浮かべる。嫡女であるにもかかわらず、家督をヴァレリオに譲ってしまったために、弟が想い人と結ばれないことを案じている様子だ。
「アデリーナ王女殿下は、あなたの義理の妹君になるお方でしょう? その、わたくしが尋ねるのも筋違いなのだけれど……ヴァレリオの片想いは、片想いのままで終わりそうかしら?」
「……どうでしょう」
膝の上でおとなしくなったアディを撫で、ルーチェは微笑む。
「可能性は、ゼロではないと思います」
「そう。ゼロではないなら、ヴァレリオは頑張ってしまうわね」
「そうですね。体力だけはありますから」
「ルーチェと親戚になれるのですもの、ヴァレリオにはぜひ頑張ってもらいたいわ」
二人の言葉を、アディは顔を伏せて聞いていた。耳が忙しなくピクピクと動いているのを見て微笑みながら、ルーチェは金色の毛を撫でるのだった。
国立調査団のロゼッタは、ルーチェの言葉に大変感心したようだ。アディを抱いた助手の青年は、まだ驚いたまま目を丸くしている。
「それで、緋色の魔獣が現れやすい時期や場所を知っておきたいと思いまして」
「魔女の子を緋色の魔獣に会わせたいのかしら?」
「できれば、そうしたいと思っています」
「そうねぇ。緋色の魔獣も黒髪の魔女も気まぐれだから、この日に絶対『魔境』から出てくる、という日はないのだけれど」
言いながら、ロゼッタは日付が書かれた地図を広げる。前回広げた地図は『魔境』周辺のものだったが、今回は国内の全体地図。さらに、日付の数とインクの色が違う。あれからロゼッタが魔女と魔獣の目撃例をそれぞれ国内地図に書き加えたのだという。
「黒と赤のインクにすればわかりやすいと言ってしまったばっかりに……」と助手の青年は嘆く。どうやら、ロゼッタは地図づくりにかなり没頭してしまったらしい。
「コレモンテ伯爵領とラルゴーゾラ侯爵領に関して言えば、黒髪の魔女は秋になるとよく目撃されているみたいね。このあたりなんか真っ黒だわ」
「この場所、この日付……あっ、葡萄酒の解禁日!」
「あら。魔女は葡萄酒が好きなのかしら? 魔の者は人間の食べ物をあまり食べないのだけれど、黒髪の魔女は例外なのかもしれないわねぇ」
のんびりとした口調でロゼッタは考察する。
魔の者は『魔境』に豊富にある「魔素」というものを摂取して生きながらえる。魔素が宿る樹木の果実を食べたり、魔石を食べたりするのだ。
もちろん、人間は食べることができない。摂取しても魔の者にはならない。ロゼッタは魔素のついた果実を食べたことがあるらしいが、「美味しくはなかったわねぇ」と優雅に微笑んだ。かなりまずかったらしい。
「黒髪の魔女は、もしかしたら、人間の食べ物に興味があるのかもしれないわね。このあたり、目撃情報のある夏は夏鰹がよく獲れるでしょう? 夏鰹の刺し身が食べられるのはこの時期だけだもの」
「では、ここは果樹園が旬を迎える時期ですね。農園がたくさんあるところですし」
「そうねぇ。このあたりは春鮭が遡上してくる時期、秋河豚の時期、ここは雪白菜。うふふ。素晴らしい考察だわ」
統計から法則性を導き出すことができたためか、ロゼッタは興奮気味にペンを走らせている。ルーチェは、どうすれば緋色の魔獣に会えるのかを考える。
「旬を迎える食べ物がある場所に、黒髪の魔女が緋色の魔獣を伴って現れる……ということなら、今の時期に現れそうなのは」
「春と夏の間に現れそうなのは、摘んだ花のジャムが作られるこのあたりか、夏鮃や夏鰤があがる漁港あたりかしら」
めぼしい場所に印をつけながら、二人は唸る。そして、苦笑する。不確定の要素が多すぎるため、範囲も候補も絞ることができないのだ。
「そんな賭けのようなことはできないわね」
「確実に現れる場所や時期があるといいのですけど」
「そうねぇ」
「……秋の葡萄酒の解禁日を待ってみます」
確実なのはその日だ。ルーチェとロゼッタは頷く。そんなとき、助手の腕の中で地図を眺めていたアディが「ニャア」と鳴いた。
「アディ? 何か気づいた?」
「ナーア、ニャ」
助手の腕から降りて、アディは地図の上に乗る。行儀が悪い、などとロゼッタが咎めることはない。興味深そうにアディを見つめている。
アディは地図の南のほう、王都周辺をぽんぽんと前足で踏みしめる。黒いインクで書かれた日付――年に一回程度の日付がいくつか並んでいる。
「ニャーア、ナ」
「黒髪の魔女が王都で目撃されている日? 日付も時期もバラバラだけれど……何か共通点があるのかな?」
「書き入れながら、不思議だったのよねぇ。春から夏にかけて、魔女が王都にやってくる理由。ちょうど今の時期ね。緋色の魔獣は目撃されていないみたいだから、おそらく魔女一人でやってきているのだと思うのだけれど」
ルーチェも首をひねりながら、その日付を紙に書き写していく。
魔女が王都にやってくる理由があるとすれば、国王に会いに来るか、自分の子どもに会いに来るかのどちらかのような気がしている。もちろん、何か旬の食べ物を食べに来ているだけなのかもしれないのだが。
「この法則性がわかれば、魔女の送迎にやってきた緋色の魔獣に会うことができるかもしれません。そういえば、ロゼッタ姉様、緋色の魔獣は大きさを変えられるみたいです」
「あら? そうなの? わたくし、魔女を背中に乗せられるくらいの大きさしか知らないのだけれど」
「兄が見たことがある大きさは、大型犬と同じくらいだったそうです」
「セヴェーロが言うなら間違いないわね」
ロゼッタは目撃例の記入された紙を眺めながら、「これは正確ではないのかもしれないわ」と頷く。
「黒髪の魔女のそばに、もしかしたら、大型犬くらいの大きさの魔獣がいたのかもしれないわねぇ。赤い犬と一緒にいたかどうかまでは記載されていないもの」
「では、黒髪の魔女の目撃情報を報告する際には、赤色の犬がそばにいたかどうかを一緒に報告するよう、聖教会に申し伝えておきます」
助手の青年の言葉から、ルーチェは魔女や魔獣の目撃例が聖教会を通じて集まっていることを知る。領主経由だけではなかったのだ。
「わたくしのほうで法則性を調べることができるといいのだけれど、そこまで手が回らなくてごめんなさいね」
「いえ、情報がいただけるだけで助かります」
「ねえねえ、ところで、ルーチェ。この子、普通の猫ではないわね?」
唐突に切り出されて、ルーチェは答えに窮する。ルーチェの膝の上に乗っているアディを見つめ、ロゼッタはニコニコと微笑んでいる。
「獣人かしら? 人化したほうが、さっきの説明はしやすかったんじゃないかしら? とも思ったのだけれど、信用していない人間を前に人化するのは危険ですものね。この子、可愛い上にとてもお利口さんなのねぇ」
ロゼッタは勘違いをしたまま頷いている。勘違いをさせたままでも問題はないと判断し、ルーチェは曖昧に微笑むだけだ。
「そういえば、ヴァレリオの話を聞いたかしら?」
ピクンとアディが耳を動かす。大臣からの結婚話のことだろうか、とルーチェは身構える。どこまで話が繋がっているのかはわからないため、アディが逃げないようにぎゅうと抱き寄せる。
「……何の話でしょう?」
「あの子ったら、外務大臣から賜った縁談を断ったんですって。侯爵家にとってはいい話なのにねぇ」
おそらく、侯爵夫人が伝えてきたのだろう。外務大臣の顔を潰してしまったと知り、あれから侯爵家は大騒ぎだったことだろう。ルーチェは苦笑する。
「ヴァレリオには、心に決めた人がいると聞いております」
「わたくし、それがルーチェのことだとずっと思っていたの。でも、違ったのね」
妙にもぞもぞしているアディを押さえつけながら、ルーチェは笑みを浮かべたままだ。
「あの子、外務大臣の前で『俺は第三王女と結婚する』と宣言してしまったのよ」
ロゼッタは笑い、アディは恥ずかしさのあまり逃げ出そうとする。ルーチェは笑顔を貼りつけたまま、この場を何とかやり過ごさなければならない。
「お母様は倒れるし、お父様は陛下宛ての書簡をしたため始めるし、それはもう大変だったみたいなの。アルロットもぐったりするわよねぇ」
「なるほど、アルロットが伝えてくれたのですね」
「ヴァレリオの片想いで終わりそうなのに、お父様は本気にしてしまったんですって。今朝は書簡をいつ持っていくかでひと悶着があったのではないかしら。陛下は今隣国で八国会議中ですもの」
ひとしきり笑ったロゼッタだったが、すぐに「わたくしのせいでもあるのだけれど」と複雑そうな表情を浮かべる。嫡女であるにもかかわらず、家督をヴァレリオに譲ってしまったために、弟が想い人と結ばれないことを案じている様子だ。
「アデリーナ王女殿下は、あなたの義理の妹君になるお方でしょう? その、わたくしが尋ねるのも筋違いなのだけれど……ヴァレリオの片想いは、片想いのままで終わりそうかしら?」
「……どうでしょう」
膝の上でおとなしくなったアディを撫で、ルーチェは微笑む。
「可能性は、ゼロではないと思います」
「そう。ゼロではないなら、ヴァレリオは頑張ってしまうわね」
「そうですね。体力だけはありますから」
「ルーチェと親戚になれるのですもの、ヴァレリオにはぜひ頑張ってもらいたいわ」
二人の言葉を、アディは顔を伏せて聞いていた。耳が忙しなくピクピクと動いているのを見て微笑みながら、ルーチェは金色の毛を撫でるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
仕事で疲れて会えないと、恋人に距離を置かれましたが、彼の上司に溺愛されているので幸せです!
ぽんちゃん
恋愛
――仕事で疲れて会えない。
十年付き合ってきた恋人を支えてきたけど、いつも後回しにされる日々。
記念日すら仕事を優先する彼に、十分だけでいいから会いたいとお願いすると、『距離を置こう』と言われてしまう。
そして、思い出の高級レストランで、予約した席に座る恋人が、他の女性と食事をしているところを目撃してしまい――!?
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる