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第二章
19.リュカの疑問
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オルガ様が馬車に乗り、僕から離れていく。どんどん、離れていく。
胸が押し潰されそうなほど、つらく、苦しく、寂しい。さっきまで触れていたのに。さっきまで触れ合っていたのに。さっきまで、さっきまで……。
「成人、おめでとう!」
周りの声で我に返る。
そうだ、感傷に浸っている場合じゃない。僕にはまだやり残したことがある。
オルガ様は「殺しては駄目」と言っていたけれど、いくら彼女の頼みでもそれは約束できない。オルガ様がいなくなったことで、あの男が死ぬほど後悔する姿が見られるなら、溜飲を下げてもいい。でも、そうでないのなら、僕は父を殺さねばならない。
世話係の服を回収し、裏門から本部に戻る。周りには誰もいない。儀式が終わったあとは、聖職者や貴族たちは王城のパーティーに参列するはずだ。だから、安心して総主教様の部屋に腕輪を戻しに行く。
案の定、総主教様の部屋には鍵もかかっておらず、世話係の少年たちも誰もいない。腕輪は簡単に衣装部屋に戻すことができた。これでオルガ様の不在発覚はさらに遅れるだろうと算段して、寮の自分の部屋に帰る。
オルガ様が着ていた世話係の服の匂いを嗅いで、彼女が刺繍してくれた花を見て、想いを馳せる。ちゃんと逃げ切ることができているといいのだけど。
そして、この服は洗濯しないでおくことに決めた。オルガ様の残り香を、しばらくは楽しんでいたい。
同じ部屋を使っているポールに勝手に洗濯されてしまわないようにクローゼットにしまい、ついでに隠してある小瓶の数に過不足がないか確認する。
全部で五本。赤色の瓶が一本に、黄色が四本。総主教様からもらって、オルガ様に使えなかった赤色にだけ、避妊薬が入っている。
さて、この小瓶をどうしようか。
媚薬の味を知る総主教様の世話係をこれで買収しようか。それとも、明日のパーティーの料理の中に無差別に混入させてやろうか。
いや、父を殺すとき――ここぞという場面で使わなければ意味がない。父を一人きりにするために、料理の中に混入させるのが一番だろう。しかし、邸に侵入するのは難しい。警備の目も、使用人たちの目もある。
父の飲み物に混入させ、塔へ来るように仕向けるのが一番手っ取り早いとわかっているが、明日のパーティーの中で父にそんな隙があるだろうか。
いや、隙ならいくらでも作れるはずだ。何しろ、四本もある。少量ずつグラスへ入れていき、体調不良を引き起こす人間を多数作ってやればいい。どさくさに紛れて父のグラスにも入れてしまえばいい。
オルガ様の不在がわかったら、おそらく僕の荷物はあらためられるはずだ。それまでに決行しないといけない。だとすると、やはり婚約披露宴に出入りできるよう、総主教様のそばに侍るしかないか――。
そんなふうに計画していたとき、突然、コンコンとドアがノックされる。飛び上がるほど驚く。ポールが帰ってきたのかもしれない。年下のポールは、いつもちゃんとノックをするのだ。慌てて小瓶を隠し、ドアの向こうに声をかける。
「誰? ポール?」
「いいえ。リュカ様でございますね? 私はある高貴なお方の使いの者でございます。少々お話したいことがございます」
高貴なお方、と聞いて思いつくのは一人しかいない。セドリック第二王子、僕の父。
父が何の用だ? まさか、もうオルガ様の不在が発覚したのか? それは、早すぎる。
「用件は何ですか?」
「モラン地方行きの駅馬車に乗った方を守りたいならば、言うことを聞いてください」
――バレている。
震えながらドアを開けると、長身の男が立っている。華美ではないが仕立ての良い真っ黒な服を着た男は、するりと僕の部屋へと入室してきた。
バレていたなんて……完璧な計画だと思ったのに。
「……僕をどうするつもりですか? 殺しますか?」
「あなたの返答次第です」
男は室内をぐるりと見回したあと、僕を見下ろした。
「あなたが持っている薬を分けていただけますね?」
「薬?」
「総主教様の部屋からくすねた、媚薬です。いくつお持ちですか?」
どうしてそれを、と思わず口にしそうになる。けれど、オルガ様が乗った駅馬車の行き先までわかっている男に、そんなことを聞くこと自体、愚かなことだ。
父がそれを何に使うのか、非常に気になる。まさか、オルガ様を捕らえて使うつもりじゃないだろうな?
「あなたが逃した方には使わないので、ご心配なく。しかし、あなたが応じてくださらないのであれば、あなたを弑して薬を奪い、駅馬車が不幸な落石事故に遭うことは決まっています。いくつお持ちですか?」
「……五つです」
「では、そのうちの四つを分けていただきます。むろん、ただでとは申しません。ここに金貨と銀貨を用意してございますので、交換いたしましょう」
言うことを聞かなければ、彼は躊躇うことなく僕を殺すだろう。服のどこかに刃物を隠し持っているはずだ。それくらい、わかる。ここに武器はない。僕だって命が惜しい。オルガ様に再会するまでは死ねないのだ。
クローゼットから黄色の小瓶を四つ取り出す。男は四本の小瓶を受け取り、袋の中へと隠す。そして、同じくらいの大きさの袋を僕に差し出した。
「確かに。これは媚薬のみですか?」
「はい。避妊薬は混ざっていません。避妊薬入りのものが良ければ、一本だけありますが」
「……いいえ、必要ないでしょう。出処がわからない媚薬だけが必要なので」
何のために、とは聞かない。聞きたいけど、聞いたら僕が殺されるだけだ。僕が死ぬわけにはいかない。
袋は、ずっしりと重い。かなりの額の金貨と銀貨が入っているみたいだ。これを持ってオルガ様を追いかければ、何年かは共に暮らせるのだろう。何年かは。全然、足りないのだ。
父はオルガ様がいなくなったことを知り、媚薬を使って手当たり次第に女と関係するつもりなんだろう。オルガ様の代わりを探し始めるんだ。本当に、馬鹿な男だな。どこまでも愚かな男。
「……父は、オルガ様がいなくなったと知って、どんな顔をしていましたか?」
男は、一瞬の間、逡巡する。父の顔でも思い出しているのだろう。
けれど、彼の次の言葉は、僕の想像を超えていた。
「まだご存知ないでしょうね。ご子息の成人を喜び、陽気に踊っていらっしゃいますよ」
「……え?」
「あぁ、我が主は王子ではありません。むろん、主の名を明かすことはいたしませんが、彼が絶望する顔をご覧になりたいのであれば、こちらをどうぞ」
男が差し出した紙は、高級なものであろう、表面も裏面もまっすぐで美しい――婚約披露宴の、招待状。これがあれば、明日ならいつでも王城に出入りできる。
驚く僕に、一言だけ言葉を残して、彼は去っていった。
「彼の動向を気にしているのは、あなただけではないのですよ」
僕の予想を超える何かが、僕の知らないところで動いている。それだけは、確かだ。
オルガ様が塔の上にいることを知る者は少ない。だから、僕が食事や着替えを持っていつも通りにしていれば、その不在が明るみに出ることはない。
成人の儀の翌日には婚約披露宴が催されることもあり、貴族が羽目を外すこともない。ジョエルから小瓶を手渡されることもなかった。
「総主教様はまだ王城にいらっしゃるんですか?」
ジョエルに尋ねると、「そりゃ、聖教会の最高位であらせられるから、簡単には抜け出せないだろうなぁ」と神妙な顔をして頷く。どうやら、媚薬が塗られたカップはまだ誰も使っていないようだ。あれを使ったら大変なことになる。ジョエルが気づかないわけがない。
……明日は総主教様の部屋には立ち入らないようにしよう。
「明日も来るのか?」
「いえ、明日は用がありますので」
「せっかく髪の結い方を教えようと思ったのに、そりゃ残念だ」
「すみません」
総主教様と一緒に行動しなくても良くなった。招待状を手に入れたからだ。王城への出入りに制限がなくなったのだから、総主教様を利用することもない。
しかし、媚薬を手に入れた人物が何者なのか、まだわからない。王城へ行ったが最後、その人物に捕らえられる可能性もある。招待状が罠であるという可能性も視野にいれて行動すべきだ。
「ほくろの新人、あれから見てないけど、誰の世話係なんだ?」
「僕も案内しろと言われただけなので、何とも」
「そっか。貴族が集まると、不可思議なことが起きるもんだな。隣国のカルロス王子のご子息があんなに美形だとは思わなかったしさぁ」
カルロス王子、はオルガ様の相手だった男だ。見た目は麗しくないが、心根は優しい王子だったと記憶している。
「隣国の王子の息子、も我が国の成人の祝いを?」
「あぁ。コレット様の婚約者なんじゃないか? 明日の婚約披露宴に出席するんだろ」
「なるほど、それは初耳でした。ドミニク様の婚約者は、ガリマール侯爵家の令嬢だと伺っていますが」
「そうそう。ちょっと頼りない、ぽーっとしたお嬢様、な。ドミニク様は王位を継がないから、抜けてるご令嬢でも構わないんだろ」
第一王子の娘コレット様には、しっかり者の隣国の王子の息子を。第二王子の息子ドミニク様には、頼りない令嬢を。政治的な思惑があるのは間違いない。
まぁ、僕には関係のない話だ。第二王子の息子だとしても、それを名乗ることはしないつもりだ。一生。
しかし、「ある高貴な方」は僕の出自を知っている。父親がセドリック王子であることも、そして、オルガ様が塔の上に監禁されていたことさえも。
僕やオルガ様を利用して、何かの計画を遂行しようとしている人物が誰なのか――僕は、わからないなりに何となく想像する。その人物は、確かに高貴な方に違いないのだけど、確信は持てない。それに、媚薬を何に使うのか、僕にはさっぱりわからなかったのだ。
胸が押し潰されそうなほど、つらく、苦しく、寂しい。さっきまで触れていたのに。さっきまで触れ合っていたのに。さっきまで、さっきまで……。
「成人、おめでとう!」
周りの声で我に返る。
そうだ、感傷に浸っている場合じゃない。僕にはまだやり残したことがある。
オルガ様は「殺しては駄目」と言っていたけれど、いくら彼女の頼みでもそれは約束できない。オルガ様がいなくなったことで、あの男が死ぬほど後悔する姿が見られるなら、溜飲を下げてもいい。でも、そうでないのなら、僕は父を殺さねばならない。
世話係の服を回収し、裏門から本部に戻る。周りには誰もいない。儀式が終わったあとは、聖職者や貴族たちは王城のパーティーに参列するはずだ。だから、安心して総主教様の部屋に腕輪を戻しに行く。
案の定、総主教様の部屋には鍵もかかっておらず、世話係の少年たちも誰もいない。腕輪は簡単に衣装部屋に戻すことができた。これでオルガ様の不在発覚はさらに遅れるだろうと算段して、寮の自分の部屋に帰る。
オルガ様が着ていた世話係の服の匂いを嗅いで、彼女が刺繍してくれた花を見て、想いを馳せる。ちゃんと逃げ切ることができているといいのだけど。
そして、この服は洗濯しないでおくことに決めた。オルガ様の残り香を、しばらくは楽しんでいたい。
同じ部屋を使っているポールに勝手に洗濯されてしまわないようにクローゼットにしまい、ついでに隠してある小瓶の数に過不足がないか確認する。
全部で五本。赤色の瓶が一本に、黄色が四本。総主教様からもらって、オルガ様に使えなかった赤色にだけ、避妊薬が入っている。
さて、この小瓶をどうしようか。
媚薬の味を知る総主教様の世話係をこれで買収しようか。それとも、明日のパーティーの料理の中に無差別に混入させてやろうか。
いや、父を殺すとき――ここぞという場面で使わなければ意味がない。父を一人きりにするために、料理の中に混入させるのが一番だろう。しかし、邸に侵入するのは難しい。警備の目も、使用人たちの目もある。
父の飲み物に混入させ、塔へ来るように仕向けるのが一番手っ取り早いとわかっているが、明日のパーティーの中で父にそんな隙があるだろうか。
いや、隙ならいくらでも作れるはずだ。何しろ、四本もある。少量ずつグラスへ入れていき、体調不良を引き起こす人間を多数作ってやればいい。どさくさに紛れて父のグラスにも入れてしまえばいい。
オルガ様の不在がわかったら、おそらく僕の荷物はあらためられるはずだ。それまでに決行しないといけない。だとすると、やはり婚約披露宴に出入りできるよう、総主教様のそばに侍るしかないか――。
そんなふうに計画していたとき、突然、コンコンとドアがノックされる。飛び上がるほど驚く。ポールが帰ってきたのかもしれない。年下のポールは、いつもちゃんとノックをするのだ。慌てて小瓶を隠し、ドアの向こうに声をかける。
「誰? ポール?」
「いいえ。リュカ様でございますね? 私はある高貴なお方の使いの者でございます。少々お話したいことがございます」
高貴なお方、と聞いて思いつくのは一人しかいない。セドリック第二王子、僕の父。
父が何の用だ? まさか、もうオルガ様の不在が発覚したのか? それは、早すぎる。
「用件は何ですか?」
「モラン地方行きの駅馬車に乗った方を守りたいならば、言うことを聞いてください」
――バレている。
震えながらドアを開けると、長身の男が立っている。華美ではないが仕立ての良い真っ黒な服を着た男は、するりと僕の部屋へと入室してきた。
バレていたなんて……完璧な計画だと思ったのに。
「……僕をどうするつもりですか? 殺しますか?」
「あなたの返答次第です」
男は室内をぐるりと見回したあと、僕を見下ろした。
「あなたが持っている薬を分けていただけますね?」
「薬?」
「総主教様の部屋からくすねた、媚薬です。いくつお持ちですか?」
どうしてそれを、と思わず口にしそうになる。けれど、オルガ様が乗った駅馬車の行き先までわかっている男に、そんなことを聞くこと自体、愚かなことだ。
父がそれを何に使うのか、非常に気になる。まさか、オルガ様を捕らえて使うつもりじゃないだろうな?
「あなたが逃した方には使わないので、ご心配なく。しかし、あなたが応じてくださらないのであれば、あなたを弑して薬を奪い、駅馬車が不幸な落石事故に遭うことは決まっています。いくつお持ちですか?」
「……五つです」
「では、そのうちの四つを分けていただきます。むろん、ただでとは申しません。ここに金貨と銀貨を用意してございますので、交換いたしましょう」
言うことを聞かなければ、彼は躊躇うことなく僕を殺すだろう。服のどこかに刃物を隠し持っているはずだ。それくらい、わかる。ここに武器はない。僕だって命が惜しい。オルガ様に再会するまでは死ねないのだ。
クローゼットから黄色の小瓶を四つ取り出す。男は四本の小瓶を受け取り、袋の中へと隠す。そして、同じくらいの大きさの袋を僕に差し出した。
「確かに。これは媚薬のみですか?」
「はい。避妊薬は混ざっていません。避妊薬入りのものが良ければ、一本だけありますが」
「……いいえ、必要ないでしょう。出処がわからない媚薬だけが必要なので」
何のために、とは聞かない。聞きたいけど、聞いたら僕が殺されるだけだ。僕が死ぬわけにはいかない。
袋は、ずっしりと重い。かなりの額の金貨と銀貨が入っているみたいだ。これを持ってオルガ様を追いかければ、何年かは共に暮らせるのだろう。何年かは。全然、足りないのだ。
父はオルガ様がいなくなったことを知り、媚薬を使って手当たり次第に女と関係するつもりなんだろう。オルガ様の代わりを探し始めるんだ。本当に、馬鹿な男だな。どこまでも愚かな男。
「……父は、オルガ様がいなくなったと知って、どんな顔をしていましたか?」
男は、一瞬の間、逡巡する。父の顔でも思い出しているのだろう。
けれど、彼の次の言葉は、僕の想像を超えていた。
「まだご存知ないでしょうね。ご子息の成人を喜び、陽気に踊っていらっしゃいますよ」
「……え?」
「あぁ、我が主は王子ではありません。むろん、主の名を明かすことはいたしませんが、彼が絶望する顔をご覧になりたいのであれば、こちらをどうぞ」
男が差し出した紙は、高級なものであろう、表面も裏面もまっすぐで美しい――婚約披露宴の、招待状。これがあれば、明日ならいつでも王城に出入りできる。
驚く僕に、一言だけ言葉を残して、彼は去っていった。
「彼の動向を気にしているのは、あなただけではないのですよ」
僕の予想を超える何かが、僕の知らないところで動いている。それだけは、確かだ。
オルガ様が塔の上にいることを知る者は少ない。だから、僕が食事や着替えを持っていつも通りにしていれば、その不在が明るみに出ることはない。
成人の儀の翌日には婚約披露宴が催されることもあり、貴族が羽目を外すこともない。ジョエルから小瓶を手渡されることもなかった。
「総主教様はまだ王城にいらっしゃるんですか?」
ジョエルに尋ねると、「そりゃ、聖教会の最高位であらせられるから、簡単には抜け出せないだろうなぁ」と神妙な顔をして頷く。どうやら、媚薬が塗られたカップはまだ誰も使っていないようだ。あれを使ったら大変なことになる。ジョエルが気づかないわけがない。
……明日は総主教様の部屋には立ち入らないようにしよう。
「明日も来るのか?」
「いえ、明日は用がありますので」
「せっかく髪の結い方を教えようと思ったのに、そりゃ残念だ」
「すみません」
総主教様と一緒に行動しなくても良くなった。招待状を手に入れたからだ。王城への出入りに制限がなくなったのだから、総主教様を利用することもない。
しかし、媚薬を手に入れた人物が何者なのか、まだわからない。王城へ行ったが最後、その人物に捕らえられる可能性もある。招待状が罠であるという可能性も視野にいれて行動すべきだ。
「ほくろの新人、あれから見てないけど、誰の世話係なんだ?」
「僕も案内しろと言われただけなので、何とも」
「そっか。貴族が集まると、不可思議なことが起きるもんだな。隣国のカルロス王子のご子息があんなに美形だとは思わなかったしさぁ」
カルロス王子、はオルガ様の相手だった男だ。見た目は麗しくないが、心根は優しい王子だったと記憶している。
「隣国の王子の息子、も我が国の成人の祝いを?」
「あぁ。コレット様の婚約者なんじゃないか? 明日の婚約披露宴に出席するんだろ」
「なるほど、それは初耳でした。ドミニク様の婚約者は、ガリマール侯爵家の令嬢だと伺っていますが」
「そうそう。ちょっと頼りない、ぽーっとしたお嬢様、な。ドミニク様は王位を継がないから、抜けてるご令嬢でも構わないんだろ」
第一王子の娘コレット様には、しっかり者の隣国の王子の息子を。第二王子の息子ドミニク様には、頼りない令嬢を。政治的な思惑があるのは間違いない。
まぁ、僕には関係のない話だ。第二王子の息子だとしても、それを名乗ることはしないつもりだ。一生。
しかし、「ある高貴な方」は僕の出自を知っている。父親がセドリック王子であることも、そして、オルガ様が塔の上に監禁されていたことさえも。
僕やオルガ様を利用して、何かの計画を遂行しようとしている人物が誰なのか――僕は、わからないなりに何となく想像する。その人物は、確かに高貴な方に違いないのだけど、確信は持てない。それに、媚薬を何に使うのか、僕にはさっぱりわからなかったのだ。
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