俺の番が最凶過ぎるっ

星宮歌

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第二章 復活と変化

第二十四話 屋敷の現状

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 レイの話しでは、禁域の前で起こった戦いのことが街で有名な話になったらしく、しかも、それが盛りに盛られた原型を留めない英雄譚っぽくなって、触発された商売の神達がひとまず屋台を出したのだとか……。


「で、なんで、僕の家は観光地みたいになってるの?」

「それが、戦いの中で、屋敷とともに英雄が現れたような話が捏造されておりまして……観光客にとって、この屋敷は聖地と化しているようです」


 一応、秩序の神によって、屋敷そのものに近づけるのはここに住む者や客のみとなっている。しかし、ミーハーの神なんかがレイ達のファンになってしまい、色々と……本当に、色々と混沌としてしまっているようだ。


「……このまま屋敷を元の場所に戻した時の弊害って、かなり大きいよね」

「……はい。恐らくは」


 つまりは、屋敷を元の場所に戻すことは大変な作業であり、面倒臭いことこの上ない状態と言える。


「……とりあえず、屋敷に行く」


 様々な良い匂いを漂わせた屋台を通り過ぎ、ルカは屋敷の中へと入る。


「屋敷の修繕は完璧に終えております。また、訓練に関しましても力を入れたので、全員が三枚羽程度ならば一対一でも勝てるほどに成長しております。最も強い者は、五枚羽の足止めができる程度でしょうか」

「それは、淫の神達も含めての評価?」

「はい、一柱の淫の神が、五枚羽として覚醒いたしましたので、そのようになります」


 戦力強化としては、どうやら随分と進んでいるらしい。と、そこで、ルカは屋敷の中をズンズン進んでいた足を止める。


「ねぇ、その子は今、屋敷に居るの?」

「はい、呼び出しましょうか?」

「うん、お願い。僕は、部屋に居るから」


 レイが一礼して姿を消すのを眺めたルカは、宣言通り、自室へと向かい……部屋の扉を開けて絶句する。


「「「おかえりなさいませっ、主様!!」」」


 特に気配を探知しようとしていなかったルカ。いや、それでも、それなりに気配に敏感だったはずのルカは、しっかりと気配を消していた彼らの姿に、一瞬ビクリと肩を鳴らして、そこに居た神達の姿に頬を引きつらせる。


「……」

「主様っ! 私達、気配消すのを上手くなったでしょう!」

「我々の副神格は、しっかりと戦闘に特化したものになりましたよっ」

「主様が目覚められたこと、我々一同、心よりお喜び申し上げます」


 スキンヘッドでバッチリメイクを施した、ファー付きのドレスを纏った男神と、聖職者のような長いローブを纏った真っ白な長髪の男神、金の髪をオールバックに整えてビシッとスーツを纏った知的な印象を持つ男神。彼らを見て、ルカはただ一言を告げた。


「誰?」
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