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第二章 異質な神界
第八十三話 連行と説明
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「ちょっ、ちょっと待ってください! フィオナちゃん? どういうことなのか、説明してくださいっ」
ラルフとデート、ということで、この場から逃れようとしたものの、思いの外、早く正気に戻ったレレアによって止められてしまいました。
「その、わ、私達、お友達でしょう? 力になれることがあるなら、教えてほしいの……」
しかも、引き止める理由はとても健気なもの。
(絶対、レレアの方がヒロインに向いてますね)
レレアを巻き込みたくないのであれば、ここは拒否一択。しかし、この世界出身の協力者が居ないというのも考えものではあります。
「……とりあえず、場所を移しましょう。ラルフも、良いですか?」
「フィーが良いなら、構わないよ」
「ちょーっと待ったぁ!! ラルフっ! 今日こそ俺と話をぶへっ」
「それでは参りましょうか」
ラルフを気安く呼び止めようとしたデ、デ、デ……デッドボール? まぁ、とにかく、そんな名前だったような気がする誰かを適当に取り出したバットで打ちのめすと、レレアを連れて、いつもの空き教室へと向かう。
『えっ? あれ? 良いのです?』とか、『ディアルス君、死んでません?』とか、『ま、待ってくださいっ。こっちって、曰く付きの教室が並ぶ場所じゃあ……』とか、レレアは道中とてもうるさくしていましたが、そこら辺は『気にしないでください』の一言だけで返事をして、何の変哲もない教室へと入ります。ちなみに、チャイムが鳴って授業開始の合図はあったものの、サボりは決定です。
「こ、ここって、幽霊が出るって噂の場所ですよね? その、不良達ですら近寄らないくらいに危険で、ここに来た神は軒並み呪われるって噂の……」
涙目で震えるレレアを椅子に座らせて、扉もしっかりと閉めて、退路を断ってあげます。
「怖がる必要はありませんよ。だってそれ、私達の仕業ですから」
「ふぇ?」
「うん、僕達だけの場所がほしくて、使っても問題なさそうな空き教室を占領するために、色々とやったよね」
「えぇっ!?」
具体的に何をしたかという説明は、きっと、レレアを怯えさせるだけなので控えるとして、ここは安全だと伝えることにします。
「というわけで、ここは安全です。そして、秘密の話をするにはもってこいの場所でもあります」
「そ、そう……いえ、フィオナちゃんだから、そこまで不思議ではないけど、フィオナちゃん達も安全なら、良かったです」
怯えていたくせに、私達の心配もしているレレア。余計にヒロイン気質ではないかと思いますが、ひとまずそれは置いておくとして、どこまでを話すか頭の中で纏めてみます。
(全ては、ダメですしね)
レレアは、私達が異世界から来た神だとは知りません。そして、それを教えるつもりもありません。となれば、私達が伝えられる情報も限られてきます。
「レレア。これから話すことは、とても、ショックかもしれませんが、落ち着いて聞いてもらえますか?」
そう尋ねると、レレアはじっと真剣な目で私を見つめた後、コクリとうなずきます。
「フィオナちゃんが嘘を吐くわけがないって知ってるから、大丈夫ですっ」
いつの間にか生まれている奇妙な信頼に苦笑をしてしまった私は、すぐに、気を取り直して話を始めました。
ラルフとデート、ということで、この場から逃れようとしたものの、思いの外、早く正気に戻ったレレアによって止められてしまいました。
「その、わ、私達、お友達でしょう? 力になれることがあるなら、教えてほしいの……」
しかも、引き止める理由はとても健気なもの。
(絶対、レレアの方がヒロインに向いてますね)
レレアを巻き込みたくないのであれば、ここは拒否一択。しかし、この世界出身の協力者が居ないというのも考えものではあります。
「……とりあえず、場所を移しましょう。ラルフも、良いですか?」
「フィーが良いなら、構わないよ」
「ちょーっと待ったぁ!! ラルフっ! 今日こそ俺と話をぶへっ」
「それでは参りましょうか」
ラルフを気安く呼び止めようとしたデ、デ、デ……デッドボール? まぁ、とにかく、そんな名前だったような気がする誰かを適当に取り出したバットで打ちのめすと、レレアを連れて、いつもの空き教室へと向かう。
『えっ? あれ? 良いのです?』とか、『ディアルス君、死んでません?』とか、『ま、待ってくださいっ。こっちって、曰く付きの教室が並ぶ場所じゃあ……』とか、レレアは道中とてもうるさくしていましたが、そこら辺は『気にしないでください』の一言だけで返事をして、何の変哲もない教室へと入ります。ちなみに、チャイムが鳴って授業開始の合図はあったものの、サボりは決定です。
「こ、ここって、幽霊が出るって噂の場所ですよね? その、不良達ですら近寄らないくらいに危険で、ここに来た神は軒並み呪われるって噂の……」
涙目で震えるレレアを椅子に座らせて、扉もしっかりと閉めて、退路を断ってあげます。
「怖がる必要はありませんよ。だってそれ、私達の仕業ですから」
「ふぇ?」
「うん、僕達だけの場所がほしくて、使っても問題なさそうな空き教室を占領するために、色々とやったよね」
「えぇっ!?」
具体的に何をしたかという説明は、きっと、レレアを怯えさせるだけなので控えるとして、ここは安全だと伝えることにします。
「というわけで、ここは安全です。そして、秘密の話をするにはもってこいの場所でもあります」
「そ、そう……いえ、フィオナちゃんだから、そこまで不思議ではないけど、フィオナちゃん達も安全なら、良かったです」
怯えていたくせに、私達の心配もしているレレア。余計にヒロイン気質ではないかと思いますが、ひとまずそれは置いておくとして、どこまでを話すか頭の中で纏めてみます。
(全ては、ダメですしね)
レレアは、私達が異世界から来た神だとは知りません。そして、それを教えるつもりもありません。となれば、私達が伝えられる情報も限られてきます。
「レレア。これから話すことは、とても、ショックかもしれませんが、落ち着いて聞いてもらえますか?」
そう尋ねると、レレアはじっと真剣な目で私を見つめた後、コクリとうなずきます。
「フィオナちゃんが嘘を吐くわけがないって知ってるから、大丈夫ですっ」
いつの間にか生まれている奇妙な信頼に苦笑をしてしまった私は、すぐに、気を取り直して話を始めました。
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