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第一章 幼少期編
第五十五話 お父様撃沈
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「なん、だと……」
「あらあら、うふふ」
パーティーが終わり、ホストである私達は、引き上げてすぐに、お父様の執務室で報告会を行った。これは、パーティーを行う前から決めていたことで、もしも私を害する人間が居た場合、すぐに対処を行うための措置だ。
しかし、その報告会でお父様は愕然とした表情で立ち尽くし、お継母様は楽しそうに笑っている。ついでに、私の守護者代表としてついてきていたローランは、どことなく面白くなさそうな顔で私の後ろに待機していた。
「ユ、ユミリア……お父様は、耳がおかしくなったようだ。もう一度……もう一度、話してはくれないか?」
信じられない、信じたくない、といった様子のお父様を前に、私はニコリと笑う。
「ですから、私、好きな人ができましたっ! あの方は、運命の人ですっ」
「…………」
小さな拳を握り、力強く宣言した私だったが、なぜか、お父様からの返事がない。
「あらあら、よほどショックだったのでしょうね。気絶していますわ」
お継母様に言われて、お父様の顔を見てみると、直立不動のまま白目を剥いていた。
「お父様……」
さすがに、この光景には私もどうして良いものか分からない。
気絶したお父様を前にオロオロとしていると、ふいに、お継母様が柔らかく微笑む。
「それで、ユミリアちゃん? その方は何という名前の方なの?」
「はっ、そうだっ! まだ男と決まったわけでは「可愛い男の子ですっ」なん、だと……」
一瞬、復活したお父様だったが、私の一言でズーンと落ち込み、四つん這いになる。しかし、対称的に、お継母様の方は目をキラキラさせて私を見つめてくる。
「男の子、つまりは、ラブロマンスの始まりですわねっ」
「そうなんですっ、お継母様!」
どうやら、お継母様とは話が合いそうだと感じ取った私はすぐに、長くなるだろうからとお継母様に席を勧める。お父様は……ちゃんと椅子に座るよう言ってはみたものの、四つん這いから復活しなかったため、そのままだ。そして、ローランは護衛だからと固辞したので、私対お継母様というプチ女子会の状態となる。
「それでっ、お相手の方はどんな方だったのです?」
「みゅっ、彼は、黒目黒髪のイルト様という方ですっ。たれ目の優しそうな顔立ちの方で、私、一目惚れしたんですっ」
「まぁまぁっ、その特徴から考えると、その方はイルト・ラ・リーリス殿下ですわねっ! ユミリアちゃん、お相手は第二王子様ですわっ。これは、気合いを入れて勝ち取らねばなりませんわよ?」
「みゅっ、ですので、どうぞお継母様には私へのご教授をいただきたいと思いますっ」
「まぁまぁまぁっ! もちろんですわっ! ユミリアちゃんとお揃いの黒目黒髪の第二王子殿下には、是非ともユミリアちゃんのお婿さんになってもらわなければなりませんわよねっ」
「お継母様……」
「ユミリアちゃん……」
そして、お互いにうなずき合い、イルト様を振り向かせるための協力関係を築き上げる。
「あー、ユミリア様……旦那様が燃え尽きたぞ?」
途中、そんなローランの声が聞こえた気がしたものの、私はイルト様を振り向かせる作戦立案に夢中で、お継母様と満足いくまでの話ができるまで、そちらに視線を向けることはなかった。
「あらあら、うふふ」
パーティーが終わり、ホストである私達は、引き上げてすぐに、お父様の執務室で報告会を行った。これは、パーティーを行う前から決めていたことで、もしも私を害する人間が居た場合、すぐに対処を行うための措置だ。
しかし、その報告会でお父様は愕然とした表情で立ち尽くし、お継母様は楽しそうに笑っている。ついでに、私の守護者代表としてついてきていたローランは、どことなく面白くなさそうな顔で私の後ろに待機していた。
「ユ、ユミリア……お父様は、耳がおかしくなったようだ。もう一度……もう一度、話してはくれないか?」
信じられない、信じたくない、といった様子のお父様を前に、私はニコリと笑う。
「ですから、私、好きな人ができましたっ! あの方は、運命の人ですっ」
「…………」
小さな拳を握り、力強く宣言した私だったが、なぜか、お父様からの返事がない。
「あらあら、よほどショックだったのでしょうね。気絶していますわ」
お継母様に言われて、お父様の顔を見てみると、直立不動のまま白目を剥いていた。
「お父様……」
さすがに、この光景には私もどうして良いものか分からない。
気絶したお父様を前にオロオロとしていると、ふいに、お継母様が柔らかく微笑む。
「それで、ユミリアちゃん? その方は何という名前の方なの?」
「はっ、そうだっ! まだ男と決まったわけでは「可愛い男の子ですっ」なん、だと……」
一瞬、復活したお父様だったが、私の一言でズーンと落ち込み、四つん這いになる。しかし、対称的に、お継母様の方は目をキラキラさせて私を見つめてくる。
「男の子、つまりは、ラブロマンスの始まりですわねっ」
「そうなんですっ、お継母様!」
どうやら、お継母様とは話が合いそうだと感じ取った私はすぐに、長くなるだろうからとお継母様に席を勧める。お父様は……ちゃんと椅子に座るよう言ってはみたものの、四つん這いから復活しなかったため、そのままだ。そして、ローランは護衛だからと固辞したので、私対お継母様というプチ女子会の状態となる。
「それでっ、お相手の方はどんな方だったのです?」
「みゅっ、彼は、黒目黒髪のイルト様という方ですっ。たれ目の優しそうな顔立ちの方で、私、一目惚れしたんですっ」
「まぁまぁっ、その特徴から考えると、その方はイルト・ラ・リーリス殿下ですわねっ! ユミリアちゃん、お相手は第二王子様ですわっ。これは、気合いを入れて勝ち取らねばなりませんわよ?」
「みゅっ、ですので、どうぞお継母様には私へのご教授をいただきたいと思いますっ」
「まぁまぁまぁっ! もちろんですわっ! ユミリアちゃんとお揃いの黒目黒髪の第二王子殿下には、是非ともユミリアちゃんのお婿さんになってもらわなければなりませんわよねっ」
「お継母様……」
「ユミリアちゃん……」
そして、お互いにうなずき合い、イルト様を振り向かせるための協力関係を築き上げる。
「あー、ユミリア様……旦那様が燃え尽きたぞ?」
途中、そんなローランの声が聞こえた気がしたものの、私はイルト様を振り向かせる作戦立案に夢中で、お継母様と満足いくまでの話ができるまで、そちらに視線を向けることはなかった。
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