悪役令嬢の生産ライフ

星宮歌

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第二章 少女期 瘴気編

第二百四十七話 宇宙へ

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(さて、と……準備万端、かな?)


 あれからさらに三日、つまりは、目覚めてから六日が経った今日、ようやく、宇宙でのドラゴン退治への許可が下りた。そこでどういった話し合いがなされたのかまでは分からないものの、私に着いてくるのは、ミーシャ、イルト王子、メリーさんの三人らしい。


「お姉様、宇宙に行くということは、また、宇宙船を使うんですよね?」

「うん、ミーシャは、乗ったことあるの?」

「はい。以前、イルト殿下のために色々な素材を集めていらした時、少しだけ」

「そっか。このメンバーで、初めての人って居るのかな?」

「……居ないですね」

「なら、説明は不要だね。庭の一角に出すから、早く乗り込んで行こう」


 そうして、庭に移動した私達は、この日のために開けてもらった広いスペースを前に立ち止まる。


「ストレージの、宇宙船っと」


 設計図は見たし、一度メンテナンスも行った宇宙船。それは、SF映画なら脱出用の船としか思えないほどに小さく、丸いフォルムをしていた。


「いつ見ても、これが宇宙船というのが信じられません」

「中は、広いよ?」

「はい、分かっています」


 魔法と科学の合作であるこの宇宙船は、小さな見た目に反して、中は大型ショッピングモールが二つ三つあっても余裕があるくらいに広い。空間拡張を魔法で行った結果、そんなとんでもない広さになっており、他にも重力魔法やら時魔法やらなんていう特殊な魔法も使用したハチャメチャな空間だ。

 とりあえず、中に入って、廊下を突き進み、重厚な扉を三つほど潜り抜け、さらに廊下を突き進んだところで、制御室へと到着する。


「じゃあ、私はここで操縦をするから、その間、娯楽ルームでも何でも、探索してくると良いよ。着く頃に、放送をかけるから」


 この宇宙船は、普通に自動操縦機能もついているのだが、多少の設定はしなければならない。それさえ終われば、私も自由に動けるのだが、今は、一人でゆっくりしたかった。


「分かりました。もし、合流できるようであれば、お姉様も一緒に色々と回りましょう」

「うん、そうだね」


 一人になりたいという気持ちを理解しながらも、一応そう声をかけてくれたミーシャに返事をして、コントロールパネルへと向かう。ミーシャ達が、別の部屋へと移動したのを確認した私は、そこでようやく、大きく息を吐く。


「初めての宇宙。初めての討伐……うん、帰りたい気持ちが衰えたわけじゃないけど、ちょっと、ワクワクするかもっ」


 宇宙船に、目的地の入力を行い、起動させたところで、私は前と左右、そして、天井を現在の外の景色が映るように設定して、フカフカの椅子に腰かけたのだった。
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