409 / 412
第三章 少女期 女神編
第四百八話 混戦の果て(鋼視点)
しおりを挟む
「う、うわぁ……これ、ピンチ?」
「……んっ……」
現在、ぼく達は、いきなり邪神となった神々への対処で追い詰められていた。ぼく達が拾ったのは、ほとんど戦闘に向かない神ばかり。しかし、それでも、力を合わせてこられたらこんなにも厄介なのだとは思いもしなかった。
芸術の神によって、様々な錯覚を覚えるステージへと強制的に連れ去られ、愛の神達のラブソングによって、頭の中が溶けそうになる。変態の神は、なぜかネシスを執拗に追い回し、(脳内)花畑の神は……あぁ、いや、これは、特に何もなかった。とにかく、チマチマとした嫌がらせじみた神々の力によって、ぼく達は、まともな戦闘が行えないまでになっていた。
早く打開しなければ、とは思うものの、誰が敵なのかも判然としない。とにかく、ネシスとは離れないでいようと思っていれば、いつの間にか、ネシスは偽の神によって偽物と入れ替えられるという有様。
「っ、レインボードラゴン達!?」
どこから来るか分からない隠密性に長けた攻撃。視覚は様々な錯覚アートによって頼りにならず、聴覚も、ラブソングのせいでまともに働かない。犯人は分かっているのに、その姿を見つけ出せない状態で見つけたのは、上空を飛行するレインボードラゴン達。そして……。
「なっ!?」
レインボードラゴン達に向けて、いつの間にかぼく達を囲んでいた邪神の軍勢が、一斉攻撃を仕掛ける様子が見える。
(不味いっ、レインボードラゴン達は、一体でも欠けたら弱くなるっ)
七体が揃っていなければ力が発揮できないレインボードラゴン達。これだけの攻撃を受ければ、何体かは脱落してもおかしくはない。特に、つい先程まで重傷を負っていた六男あたりは危険だ。しかし、焦ったところで、レインボードラゴン達への攻撃を止めることはできない。そう、考えた直後、凄まじい爆音とともに、レインボードラゴン達へ攻撃が着弾する。
「っ! 皆っ!!」
レインボードラゴン達が居るということは、近くにリリアナ様も居るはずで、あれほどの攻撃を受けて無事であるとは思えなかった。それでも、ぼくは、声をあげずにはいられなくて、未だに続く攻撃の嵐の中へ飛び込もうとして……。
「待て、コウ」
とても、懐かしくて、しかし、遠い昔に失ったはずのその声に、思わず足を止める。
「え……ぁ…………」
懐かしい一つに束ねた黒髪。赤く、鋭い光を帯びた瞳。女神であるはずなのに、いつもいつも、好んで執事服を身に纏う彼女は……なぜか、黒衣を纏って、そこに立っていた。
「アメリア……?」
それは、コルトとしての記憶の中にある、大切な仲間の姿だった。
「……んっ……」
現在、ぼく達は、いきなり邪神となった神々への対処で追い詰められていた。ぼく達が拾ったのは、ほとんど戦闘に向かない神ばかり。しかし、それでも、力を合わせてこられたらこんなにも厄介なのだとは思いもしなかった。
芸術の神によって、様々な錯覚を覚えるステージへと強制的に連れ去られ、愛の神達のラブソングによって、頭の中が溶けそうになる。変態の神は、なぜかネシスを執拗に追い回し、(脳内)花畑の神は……あぁ、いや、これは、特に何もなかった。とにかく、チマチマとした嫌がらせじみた神々の力によって、ぼく達は、まともな戦闘が行えないまでになっていた。
早く打開しなければ、とは思うものの、誰が敵なのかも判然としない。とにかく、ネシスとは離れないでいようと思っていれば、いつの間にか、ネシスは偽の神によって偽物と入れ替えられるという有様。
「っ、レインボードラゴン達!?」
どこから来るか分からない隠密性に長けた攻撃。視覚は様々な錯覚アートによって頼りにならず、聴覚も、ラブソングのせいでまともに働かない。犯人は分かっているのに、その姿を見つけ出せない状態で見つけたのは、上空を飛行するレインボードラゴン達。そして……。
「なっ!?」
レインボードラゴン達に向けて、いつの間にかぼく達を囲んでいた邪神の軍勢が、一斉攻撃を仕掛ける様子が見える。
(不味いっ、レインボードラゴン達は、一体でも欠けたら弱くなるっ)
七体が揃っていなければ力が発揮できないレインボードラゴン達。これだけの攻撃を受ければ、何体かは脱落してもおかしくはない。特に、つい先程まで重傷を負っていた六男あたりは危険だ。しかし、焦ったところで、レインボードラゴン達への攻撃を止めることはできない。そう、考えた直後、凄まじい爆音とともに、レインボードラゴン達へ攻撃が着弾する。
「っ! 皆っ!!」
レインボードラゴン達が居るということは、近くにリリアナ様も居るはずで、あれほどの攻撃を受けて無事であるとは思えなかった。それでも、ぼくは、声をあげずにはいられなくて、未だに続く攻撃の嵐の中へ飛び込もうとして……。
「待て、コウ」
とても、懐かしくて、しかし、遠い昔に失ったはずのその声に、思わず足を止める。
「え……ぁ…………」
懐かしい一つに束ねた黒髪。赤く、鋭い光を帯びた瞳。女神であるはずなのに、いつもいつも、好んで執事服を身に纏う彼女は……なぜか、黒衣を纏って、そこに立っていた。
「アメリア……?」
それは、コルトとしての記憶の中にある、大切な仲間の姿だった。
64
あなたにおすすめの小説
《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?
桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。
だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。
「もう!どうしてなのよ!!」
クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!?
天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる