我輩は紳士である(猫なのに、異世界召喚されたのだが)

星宮歌

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第四章 騒乱のカレッタ小王国

第三百一話 分かれ道

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 分かれ道を前に、我輩と飼い主、そして『サポートシステム』達の話し合いが始まる。


「ふむ、ここは分かれた方が効率的だと思うのだが」

《お待ちください。このままでは、タロ様が迷子になってしまうのは必至、何か、対策を練らねば》

《私達もー、この中での道案内は妨害されててできないですしねー》

「にゃあ……(すまないのだ……)」


 話し合いの内容が主に、我輩の迷子っぷりのせいだというのがいただけないが、この中で迷子になることだけは勘弁してほしいのだ。


「ふむ、では、『サポートシステム』は……いや、二つも同じ名前があったら、ややこしいな。私の『サポートシステム』はシロ、タロの『サポートシステム』はタマとしよう。それで、まず前提として、シロとタマには機能の違いなどはあるのか?」

《……シロって、タマって、タロ様の両親の名前だったんじゃー……うん、忘れようっ。それで、機能の違いですかー? そうですね。先輩は主に、魔法の補助に特化してまして、私は情報収集に特化してますねー。まぁ、それでも、この中では無力ですけどー》

《タマ、私がタマ……嬉しいです》

《ちょっと先輩ー? トリップしてないで、話し合いに参加しましょうよー》

《はっ、ごほんっ。そうですね。大まかには、シロの言う通りです。具体的には、私はタロ様の魔力を引き出して、実際に魔法の行使までできますが、シロは魔法の方向性を示すことくらいしかできません。そして、シロは、移り変わる情報を一日おきに更新していきますが、私は常識的な情報しかお伝えできません》


 なぜか、飼い主が我輩の亡くなった両親の名前を『サポートシステム』につけた。ただ、確かに何となく両親に似ている気もしたので、そこは放置なのだ。


「ふむ、では、タロがまた分かれ道に当たった場合、元の場所に戻るよう指示をするのには何も問題はないのだな?」

《はっ、そうですねっ》

《それならー、先輩でもできますねー。ただ、タロ様には分かれ道の見落としがないように注意してもらわないといけないですけどー》

「にゃあ? (解決しそうなのだろうか?)」


 どうやら、我輩がしっかり目を凝らしていれば大丈夫そうという話に纏まりつつあり、我輩、ワクワクする。


《お任せください。タロ様。分かれ道を発見次第、戻ることを提案させていただきますので》

「にゃあ(分かったのだ)」

「もし、分かれ道に当たった場合は、この場所で待機しておくように。私も、分かれ道に当たったらすぐに戻る」

「にゃーっ(分かったのだっ)」


 そうして、我輩達はそれぞれの道を進み始めるのだった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


うーん、あまり進まない?

他の作品とは文字数が違うせいでそう思うのかも?

それでは、また!
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