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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第四百八十二話 パックン!
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「にゃあ、にゃあ、にゃあ……(水怖い、水怖い、水怖い……)」
「結局大丈夫だったろう? タロ?」
「にゃあぁっ! (危うく死にかけたのだっ!)」
バルディスが我輩を抱きかかえたまま飛び降りた時、我輩、完全にパニックになって……腕輪に思いっきり魔力を流してしまったのだ。結果、腕輪は破損。『結界』は消失。全身に海水を被った我輩を見て、バルディスが気づいて慌てて腕輪をもう一つ着けてくれたため、改めて『結界』を張ることができたものの、もう二度と、海へ飛び降りるなんて恐怖は味わいたくないものだ。
そうして、我輩達、今はゆっくりゆっくり、海中を下降していた。この腕輪の効果で、我輩達、海の中を少しずつ沈むことができるのだ。
「それにしても、静か」
「そうですね、あれだけの妨害が嘘のようです」
ディアムとラーミアの言葉に、我輩、恐る恐る周りを確認してみる。
「……にゃぁ……(……水だらけなのだ……)」
そこに移ったのは、恐怖映像でしかなかった。
「まぁ、今から何かが出てくるかもしれないわけだし、気を抜くなよ?」
「「御意」」
「うん」
「了解」
「はいっ」
ヨナも含めた全員が返事をする中、我輩だけはバルディスの腕の中で目を閉じて震え続ける。
「にゃー、にゃー……(これは夢、夢なのだ……)」
もう、この青い世界には一秒たりとも居たくはない。しかし、これからこの青い世界を突き抜けた先のボスティア海国に向かわなければならないことを考えると……我輩、もう、泣きたいのだ。
「いよいよ、フィリアを助けられる……」
ヨナが、まだ見えないボスティア海国がある下を見つめてそう言うのと同時だった。その方向で、大きな影が揺らいだのは。
「っ」
「何か来るぞっ!」
「『結界』の強化をしてくださいっ!」
「ふにゃあぁあっ(にゃにごとなのだぁあっ)」
バルディスやラーミアの言葉に、我輩、海中という事実からいとも容易くパニックに陥る。そして……。
「なっ」
「嘘でしょうっ」
「逃げろ!」
「うわぁぁっ」
「くっ」
「きゃあぁぁあっ!」
下を見ていたバルディス達は、全員が青ざめて、その場から離脱しようとする。それもそのはず。下からは、大きな歯並びが迫っていたのだから。
「ふにゃあぁぁあっ!! (怖いのだぁぁあっ!!)」
もう何が何だか分からない我輩はそう叫んで……。
パクンッと、下から迫っていたその口は、我輩達を呑み込むのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ボスティア海国、入国……。
うん、これで入国はできるんですよ?
……多分。
それでは、また!
「結局大丈夫だったろう? タロ?」
「にゃあぁっ! (危うく死にかけたのだっ!)」
バルディスが我輩を抱きかかえたまま飛び降りた時、我輩、完全にパニックになって……腕輪に思いっきり魔力を流してしまったのだ。結果、腕輪は破損。『結界』は消失。全身に海水を被った我輩を見て、バルディスが気づいて慌てて腕輪をもう一つ着けてくれたため、改めて『結界』を張ることができたものの、もう二度と、海へ飛び降りるなんて恐怖は味わいたくないものだ。
そうして、我輩達、今はゆっくりゆっくり、海中を下降していた。この腕輪の効果で、我輩達、海の中を少しずつ沈むことができるのだ。
「それにしても、静か」
「そうですね、あれだけの妨害が嘘のようです」
ディアムとラーミアの言葉に、我輩、恐る恐る周りを確認してみる。
「……にゃぁ……(……水だらけなのだ……)」
そこに移ったのは、恐怖映像でしかなかった。
「まぁ、今から何かが出てくるかもしれないわけだし、気を抜くなよ?」
「「御意」」
「うん」
「了解」
「はいっ」
ヨナも含めた全員が返事をする中、我輩だけはバルディスの腕の中で目を閉じて震え続ける。
「にゃー、にゃー……(これは夢、夢なのだ……)」
もう、この青い世界には一秒たりとも居たくはない。しかし、これからこの青い世界を突き抜けた先のボスティア海国に向かわなければならないことを考えると……我輩、もう、泣きたいのだ。
「いよいよ、フィリアを助けられる……」
ヨナが、まだ見えないボスティア海国がある下を見つめてそう言うのと同時だった。その方向で、大きな影が揺らいだのは。
「っ」
「何か来るぞっ!」
「『結界』の強化をしてくださいっ!」
「ふにゃあぁあっ(にゃにごとなのだぁあっ)」
バルディスやラーミアの言葉に、我輩、海中という事実からいとも容易くパニックに陥る。そして……。
「なっ」
「嘘でしょうっ」
「逃げろ!」
「うわぁぁっ」
「くっ」
「きゃあぁぁあっ!」
下を見ていたバルディス達は、全員が青ざめて、その場から離脱しようとする。それもそのはず。下からは、大きな歯並びが迫っていたのだから。
「ふにゃあぁぁあっ!! (怖いのだぁぁあっ!!)」
もう何が何だか分からない我輩はそう叫んで……。
パクンッと、下から迫っていたその口は、我輩達を呑み込むのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ボスティア海国、入国……。
うん、これで入国はできるんですよ?
……多分。
それでは、また!
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