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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第四百八十六話 叫び
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タロの魔法による大爆発に巻き込まれた俺達は、散り散りになりながらも、どうにか生きていた。
「生きてる……」
「うん、生きてる、ね」
ちなみに、俺の側に居たのはマギウス一人。他の面々は、現在どこにいるのか不明だ。
「……タロには、しっかりお説教が必要だね」
「あぁ、俺が何とか言っておこう」
幸い、腕輪に破損は見られず、爆発に巻き込まれた末、溺れるなんてことにはなっていない。いや、そもそも……。
「ここは、ボスティア海国か?」
あまり人気はないものの、俺達が落ちた場所は、どうにもボスティア海国内らしく、空気がある場所だった。これなら、腕輪も必要ないだろう。
珊瑚に囲まれた砂場の奥には、ポツリポツリと、瓦屋根の建物が見える。
「えっと、これから、どうする?」
周りの様子を確認したマギウスは、困ったように俺へと問いかけてきて、俺も今一度考えてみる。
「……まずは、現地の者と接触してみることにするか」
現在、ボスティア海国とルビーナ商国との間は険悪だ。だから、もしかしたらこの国では追われる身になるかもしれないが、まずは接触してみないことには分からない。
「えっ? いきなり?」
「あぁ、さすがに、いきなり殺されそうになることはないと思うからな」
その言葉を撤回しなければならなくなるのは、そう遠くない話だった。
「あの、すみません」
家の庭らしき場所で、珊瑚の世話をしている魚人の女性を見つけて、俺は思いきって声をかけてみる。
「はー……い? ……きゃあぁぁぁあっ! 人間よぉぉぉおっ!」
俺達を見た瞬間、凄まじい悲鳴を上げた女性に、俺達は咄嗟に不味いと感づく。
「人間だとっ!」
「エリザ!」
「俺達でとっちめてやるっ」
物騒な言葉も聞こえ初めて、俺達はとにかく逃げの一手を選択するしかない。
「だから言ったじゃないかぁっ」
「すまんっ!」
マギウスの抗議にとにかく短い謝罪を返して、俺達は懸命に走る。幸い、魚人は海中でなければ素早く動けないため、そう長く走ることなく、彼ら彼女らをまくことに成功する。
「はぁっ、はぁっ」
「すまない。マギウス」
運動不足なのか、息を切らすマギウスに、俺は改めて謝罪する。
「もう、不用意に、声、かけちゃダメだから……」
息を整えながらそう告げるマギウスに、俺は素直にうなずく。
「あぁ……。とりあえず、しっかりと隠れて作戦を練ろう」
「うん」
そうして、俺達はまずは身を隠すことを優先するのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回、ディアム視点?
それでは、また!
「生きてる……」
「うん、生きてる、ね」
ちなみに、俺の側に居たのはマギウス一人。他の面々は、現在どこにいるのか不明だ。
「……タロには、しっかりお説教が必要だね」
「あぁ、俺が何とか言っておこう」
幸い、腕輪に破損は見られず、爆発に巻き込まれた末、溺れるなんてことにはなっていない。いや、そもそも……。
「ここは、ボスティア海国か?」
あまり人気はないものの、俺達が落ちた場所は、どうにもボスティア海国内らしく、空気がある場所だった。これなら、腕輪も必要ないだろう。
珊瑚に囲まれた砂場の奥には、ポツリポツリと、瓦屋根の建物が見える。
「えっと、これから、どうする?」
周りの様子を確認したマギウスは、困ったように俺へと問いかけてきて、俺も今一度考えてみる。
「……まずは、現地の者と接触してみることにするか」
現在、ボスティア海国とルビーナ商国との間は険悪だ。だから、もしかしたらこの国では追われる身になるかもしれないが、まずは接触してみないことには分からない。
「えっ? いきなり?」
「あぁ、さすがに、いきなり殺されそうになることはないと思うからな」
その言葉を撤回しなければならなくなるのは、そう遠くない話だった。
「あの、すみません」
家の庭らしき場所で、珊瑚の世話をしている魚人の女性を見つけて、俺は思いきって声をかけてみる。
「はー……い? ……きゃあぁぁぁあっ! 人間よぉぉぉおっ!」
俺達を見た瞬間、凄まじい悲鳴を上げた女性に、俺達は咄嗟に不味いと感づく。
「人間だとっ!」
「エリザ!」
「俺達でとっちめてやるっ」
物騒な言葉も聞こえ初めて、俺達はとにかく逃げの一手を選択するしかない。
「だから言ったじゃないかぁっ」
「すまんっ!」
マギウスの抗議にとにかく短い謝罪を返して、俺達は懸命に走る。幸い、魚人は海中でなければ素早く動けないため、そう長く走ることなく、彼ら彼女らをまくことに成功する。
「はぁっ、はぁっ」
「すまない。マギウス」
運動不足なのか、息を切らすマギウスに、俺は改めて謝罪する。
「もう、不用意に、声、かけちゃダメだから……」
息を整えながらそう告げるマギウスに、俺は素直にうなずく。
「あぁ……。とりあえず、しっかりと隠れて作戦を練ろう」
「うん」
そうして、俺達はまずは身を隠すことを優先するのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
次回、ディアム視点?
それでは、また!
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