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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第四百九十二話 情報探し
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我輩、気配を消して、闇に溶け込んで進む……なんていう格好良いことはしておらず、普通に、廊下を歩いていた。水に覆われたこの世界で、どうやら建物の礎は全て石であるようで、随分と頑丈そうだ。
我輩が堂々と歩く中、たまに下半身が魚な者達が行き来する様子を見ることとなったが、彼らは大抵前を向いて泳いでおり、下を歩く我輩のことなど目に止めることはなかった。
ふぅむ、まずは、情報を集めるのだ。
そう思って、我輩、しばらく歩くものの、どこを探しても同胞の姿は見えない。いや、そもそも、我輩、まだ建物の中で、外にすら出られていなかった。
「にゃあ……? (やはり、同胞は居ないのだろうか……?)」
元の世界でも、水の中で生きる同胞が居るという話は聞いたことがない。しかし、もしかすると、そんな同胞も居るかもしれないと探しているのだが……やはり、見つからない。
困ったのだ。これでは、どうやって情報を集めたら良いのか分からないのだ。
『探索能力』は、知りたいことを明確にしていなければ、とりとめのない情報しか出てこない。一応、目的としてはバルディス達に合流することではあるものの、先程から、バルディス達のことを知っている者は見つからなかった。
「にゃー……(バルディス……)」
バルディス達ならば、無事であることは確実だ。しかし、何といっても連絡がつかない。『念話』を試してみても、うんともすんとも言わない。
「にゃっ(とにかく、探索なのだっ)」
そうして歩いていると、我輩の隣にずっと続いていた白い壁が途切れる。
「……ですの?」
「怖いわぁ」
そして、どこからともなく、誰かが話している声が聞こえて、我輩、ピンっと耳を立ててしっかりとその話に聞き耳を立てる。
「地上の者はあらかた捕らえたという話だったのに、どこから紛れ込んできたのかしら?」
「噂によれば、つい最近、地上から来たそうですわ」
「まぁっ、警備は万全だとのことでしたのにっ」
「そうですわよねぇ。全く、フィリア様のことにばかり気を取られてるからこんなことになるんですわ」
「全くです」
そんな噂話に、我輩、もしかして、彼女達はバルディス達のことを話しているのではないだろうかと考える。
ううむ? バルディス達は、この国の者達に見つかって、捕まってしまったのだろうか?
彼女達の話だけでは判然としないが、バルディス達が簡単に捕まるとは思えない。
とりあえず、この声の主を捜して、『探索能力』を使ってみるのだっ。
そうすれば、何か分かることがあるかもしれないと、我輩、急いで走るのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
タロ、バルディス達の手がかりをちょこっとゲット!
それでは、また!
我輩が堂々と歩く中、たまに下半身が魚な者達が行き来する様子を見ることとなったが、彼らは大抵前を向いて泳いでおり、下を歩く我輩のことなど目に止めることはなかった。
ふぅむ、まずは、情報を集めるのだ。
そう思って、我輩、しばらく歩くものの、どこを探しても同胞の姿は見えない。いや、そもそも、我輩、まだ建物の中で、外にすら出られていなかった。
「にゃあ……? (やはり、同胞は居ないのだろうか……?)」
元の世界でも、水の中で生きる同胞が居るという話は聞いたことがない。しかし、もしかすると、そんな同胞も居るかもしれないと探しているのだが……やはり、見つからない。
困ったのだ。これでは、どうやって情報を集めたら良いのか分からないのだ。
『探索能力』は、知りたいことを明確にしていなければ、とりとめのない情報しか出てこない。一応、目的としてはバルディス達に合流することではあるものの、先程から、バルディス達のことを知っている者は見つからなかった。
「にゃー……(バルディス……)」
バルディス達ならば、無事であることは確実だ。しかし、何といっても連絡がつかない。『念話』を試してみても、うんともすんとも言わない。
「にゃっ(とにかく、探索なのだっ)」
そうして歩いていると、我輩の隣にずっと続いていた白い壁が途切れる。
「……ですの?」
「怖いわぁ」
そして、どこからともなく、誰かが話している声が聞こえて、我輩、ピンっと耳を立ててしっかりとその話に聞き耳を立てる。
「地上の者はあらかた捕らえたという話だったのに、どこから紛れ込んできたのかしら?」
「噂によれば、つい最近、地上から来たそうですわ」
「まぁっ、警備は万全だとのことでしたのにっ」
「そうですわよねぇ。全く、フィリア様のことにばかり気を取られてるからこんなことになるんですわ」
「全くです」
そんな噂話に、我輩、もしかして、彼女達はバルディス達のことを話しているのではないだろうかと考える。
ううむ? バルディス達は、この国の者達に見つかって、捕まってしまったのだろうか?
彼女達の話だけでは判然としないが、バルディス達が簡単に捕まるとは思えない。
とりあえず、この声の主を捜して、『探索能力』を使ってみるのだっ。
そうすれば、何か分かることがあるかもしれないと、我輩、急いで走るのだった。
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タロ、バルディス達の手がかりをちょこっとゲット!
それでは、また!
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