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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第五百六十九話 旅の終わり
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リリーヌ公爵家の者は、身分剥奪の上、十年間の強制労働の後、極刑に処されることが決まった。しかも、その処刑方法は獰猛な海洋生物に食わせるという残酷なもので、ボスティア海国においては最も重い罰なのだそうだ。
そして、ボスティア海国とルビーナ商国の関係は、両国の姫、フィリアとヨナの活躍でどうにか改善に向かっている。さすがに長く続いた険悪な状況が簡単に変わることはないだろうが、ボスティア海国の方が歩み寄りの姿勢を強く見せていることから、数年以内には元の関係に戻れるだろうと予想される。
「それで、ヨナから欠片は回収できたのか?」
「にゃっ(もちろんなのだっ)」
ボスティア海国の『邪神の眼』と、ルビーナ商国の『邪神の眼』をそれぞれ攻略しようとしたところ、案外時間がかかってしまったが、その間に、二国がどうなったのかの情報を集めることはできた。そして、ヨナの欠片も、今日、ようやく回収できたらしかった。
「こちらに付き合わせてすまなかったのだ」
「いや、俺達も、二ヵ国の情報は知っておきたかったからな」
ちなみに、ヨナとフィリアの二人は、両国の平和の象徴として、お互いにお互いの国を訪問することが多くなったらしい。そんなフィリアの護衛は、ハーレの部隊が行うことになったらしいとも聞いている。
ハーレ自身は、親族が治める領地の復興にも尽力しているとかで、休む暇もないとか。
フィフィーの方は、すっかり水竜様に心酔して……なぜか、タロの石像が近々立つらしいとの話も聞いた。水竜としての姿ではなく、タロとしての姿を祀るところが、何ともフィフィーらしいと言えそうだが、まぁ、こればかりは止めることもできない。せいぜい、タロが喜んでくれることを祈るしかない。
「邪神教徒もあらかた押さえたのだろう?」
「うむ、バッチリなのだ。これで、後はミルテナ帝国とファルシス魔国を残すのみ、といった具合なのだ」
「そうか……なら、そろそろ行くか?」
「うむ、それでは、皆を呼んでくるとしよう」
ケントが立ち去って、ラーミア達を呼びにいく。
「にゃー? (バルディス、大丈夫なのか?)」
「……あぁ、多分な」
それまでずっと、足元でじっとしていたタロは、案外鋭く、俺の不安を見抜いている。
「にゃっ(ならば良いのだっ)」
ファルシス魔国。次に行く場所は、そこしかあり得ない。しかし、国を開けている間、どこまで邪神の手が迫っているのかが分からない。弟のアーディスに聞く限り、深刻な事態には至っていないも思われるが、それも実際に見てみないことには分からないのだ。
「にゃっ(我輩が、ずっと側に居るのだ)」
「それは、心強いな」
もうすぐ、ラーミア達が集まってくる。そして、ナージャさえくれば、後は『転移』で一瞬にして、城へと戻れる。
「おーほほほほほっ! 皆さん、揃いましたわねっ! それでは、『転移』!」
これで、長い旅も終わる。俺達は、光に包まれて、ルビーナ商国を後にするのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とりあえず、これでルビーナとボスティアのお話は終わりです。
次、いよいよ最終章。
それでは、また!
そして、ボスティア海国とルビーナ商国の関係は、両国の姫、フィリアとヨナの活躍でどうにか改善に向かっている。さすがに長く続いた険悪な状況が簡単に変わることはないだろうが、ボスティア海国の方が歩み寄りの姿勢を強く見せていることから、数年以内には元の関係に戻れるだろうと予想される。
「それで、ヨナから欠片は回収できたのか?」
「にゃっ(もちろんなのだっ)」
ボスティア海国の『邪神の眼』と、ルビーナ商国の『邪神の眼』をそれぞれ攻略しようとしたところ、案外時間がかかってしまったが、その間に、二国がどうなったのかの情報を集めることはできた。そして、ヨナの欠片も、今日、ようやく回収できたらしかった。
「こちらに付き合わせてすまなかったのだ」
「いや、俺達も、二ヵ国の情報は知っておきたかったからな」
ちなみに、ヨナとフィリアの二人は、両国の平和の象徴として、お互いにお互いの国を訪問することが多くなったらしい。そんなフィリアの護衛は、ハーレの部隊が行うことになったらしいとも聞いている。
ハーレ自身は、親族が治める領地の復興にも尽力しているとかで、休む暇もないとか。
フィフィーの方は、すっかり水竜様に心酔して……なぜか、タロの石像が近々立つらしいとの話も聞いた。水竜としての姿ではなく、タロとしての姿を祀るところが、何ともフィフィーらしいと言えそうだが、まぁ、こればかりは止めることもできない。せいぜい、タロが喜んでくれることを祈るしかない。
「邪神教徒もあらかた押さえたのだろう?」
「うむ、バッチリなのだ。これで、後はミルテナ帝国とファルシス魔国を残すのみ、といった具合なのだ」
「そうか……なら、そろそろ行くか?」
「うむ、それでは、皆を呼んでくるとしよう」
ケントが立ち去って、ラーミア達を呼びにいく。
「にゃー? (バルディス、大丈夫なのか?)」
「……あぁ、多分な」
それまでずっと、足元でじっとしていたタロは、案外鋭く、俺の不安を見抜いている。
「にゃっ(ならば良いのだっ)」
ファルシス魔国。次に行く場所は、そこしかあり得ない。しかし、国を開けている間、どこまで邪神の手が迫っているのかが分からない。弟のアーディスに聞く限り、深刻な事態には至っていないも思われるが、それも実際に見てみないことには分からないのだ。
「にゃっ(我輩が、ずっと側に居るのだ)」
「それは、心強いな」
もうすぐ、ラーミア達が集まってくる。そして、ナージャさえくれば、後は『転移』で一瞬にして、城へと戻れる。
「おーほほほほほっ! 皆さん、揃いましたわねっ! それでは、『転移』!」
これで、長い旅も終わる。俺達は、光に包まれて、ルビーナ商国を後にするのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とりあえず、これでルビーナとボスティアのお話は終わりです。
次、いよいよ最終章。
それでは、また!
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