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第六章 邪神
第五百七十一話 魔王城の探索
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「悪神ロンド」
「ひゃいっ!」
飼い主が藁人形に向かって声をかけると、藁人形はガタガタ震えながら返事をする。
うむ、そういえば、我輩を悪戯で召喚した神だったのだ。
ようやくその存在を思い出した我輩は、一人納得しながら、飼い主と藁人形のやり取りを見守る。
「ここに『結界』を張り、バルディス達を瘴気から守ることはできるな?」
「えっ、あの、ボク、あんまり力が残ってないというか……」
「やれるな?」
「はははは、はいっ、や、やらせていただきますぅっ!」
藁人形の叫びに満足そうにうなずいた飼い主は、早速藁人形へと『結界』を張るよう脅……促して、それを確認するや否や、何か言いたそうにしていた二号へと声をかける。
「とりあえず、これで探索ができるのだ。さっさとコアを壊して、瘴気を払ってしまうのだ」
「……分かった。聞きたいことは、全部終わってから聞くことにする」
そうして、我輩達は、飼い主の指示の下、一緒になってこのファルシス魔国魔王城を探索することにする。
「道案内は、ケルトに任せたのだ。私達は、戦闘を主に担当しよう」
「にゃっ(頑張るのだっ)」
「分かった。効率よく探索できるよう、案内しよう」
我輩達は、『光源』を使って瘴気の影を退けながら進み始める。すると、道の端々で、倒れている魔族を見つけることとなった。
「……メイド、か……どうやら、食事を運ぶ途中だったらしいな」
食べ物が乗った皿が、少し離れた場所で放置されているワゴンに存在するのを見つけ、二号が眉を潜める。
「うむ、まだ息はあるのだ。あの悪神のところに送っておくのだ」
「待て」
飼い主が、レディの息があると告げたことに安堵していると、『転移』を発動させようとした飼い主に、二号が待ったをかける。
「うむ?」
「にゃ? (『転移』しないのか?)」
「いや、違う。『転移』は魔力の負担が大きいだろうから、二人ではなく私が何とかしようと思ってな。温存は必要だろう?」
ふむ? 『転移』が負担?
「……うむ、ならば、ケルトに任せるのだ」
『転移』のどこが負担になるのか分からなかった我輩だが、飼い主にはちゃんと伝わったらしい。飼い主の言葉にうなずいたケルトは、さっさとメイドを転移させてしまう。
「ここから先にも、まだ生きている者が居るかもしれない。その都度、私が『転移』で運ぼう」
「うむ、任せたのだ」
「にゃっ(分かったのだっ)」
よくは分からないが、二号は何やら張り切っているように見える。こういう時は、二号に任せるのが良いだろうと、我輩、飼い主に同意しておく。そして、しばらく探索を続けていると……我輩達は、それに出会うこととなった。
「ひゃいっ!」
飼い主が藁人形に向かって声をかけると、藁人形はガタガタ震えながら返事をする。
うむ、そういえば、我輩を悪戯で召喚した神だったのだ。
ようやくその存在を思い出した我輩は、一人納得しながら、飼い主と藁人形のやり取りを見守る。
「ここに『結界』を張り、バルディス達を瘴気から守ることはできるな?」
「えっ、あの、ボク、あんまり力が残ってないというか……」
「やれるな?」
「はははは、はいっ、や、やらせていただきますぅっ!」
藁人形の叫びに満足そうにうなずいた飼い主は、早速藁人形へと『結界』を張るよう脅……促して、それを確認するや否や、何か言いたそうにしていた二号へと声をかける。
「とりあえず、これで探索ができるのだ。さっさとコアを壊して、瘴気を払ってしまうのだ」
「……分かった。聞きたいことは、全部終わってから聞くことにする」
そうして、我輩達は、飼い主の指示の下、一緒になってこのファルシス魔国魔王城を探索することにする。
「道案内は、ケルトに任せたのだ。私達は、戦闘を主に担当しよう」
「にゃっ(頑張るのだっ)」
「分かった。効率よく探索できるよう、案内しよう」
我輩達は、『光源』を使って瘴気の影を退けながら進み始める。すると、道の端々で、倒れている魔族を見つけることとなった。
「……メイド、か……どうやら、食事を運ぶ途中だったらしいな」
食べ物が乗った皿が、少し離れた場所で放置されているワゴンに存在するのを見つけ、二号が眉を潜める。
「うむ、まだ息はあるのだ。あの悪神のところに送っておくのだ」
「待て」
飼い主が、レディの息があると告げたことに安堵していると、『転移』を発動させようとした飼い主に、二号が待ったをかける。
「うむ?」
「にゃ? (『転移』しないのか?)」
「いや、違う。『転移』は魔力の負担が大きいだろうから、二人ではなく私が何とかしようと思ってな。温存は必要だろう?」
ふむ? 『転移』が負担?
「……うむ、ならば、ケルトに任せるのだ」
『転移』のどこが負担になるのか分からなかった我輩だが、飼い主にはちゃんと伝わったらしい。飼い主の言葉にうなずいたケルトは、さっさとメイドを転移させてしまう。
「ここから先にも、まだ生きている者が居るかもしれない。その都度、私が『転移』で運ぼう」
「うむ、任せたのだ」
「にゃっ(分かったのだっ)」
よくは分からないが、二号は何やら張り切っているように見える。こういう時は、二号に任せるのが良いだろうと、我輩、飼い主に同意しておく。そして、しばらく探索を続けていると……我輩達は、それに出会うこととなった。
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