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第二章 反撃のサナフ教国
第八十三話 リリナのバーにて(三)
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「おっと、そいつはいただけないな」
老人を殴るはずだった騎士の拳。それは、バルディスの手で受け止められていた。……力一杯に。
「ぎゃあぁぁぁっ!!」
バキボキッという音を立てて砕かれた拳に、騎士は堪らず悲鳴を上げてうずくまる。
「こいつっ! おいっ、ここはレジスタンスのアジトと断定する! 皆殺しにしろっ!!」
「「「はっ!」」」
バルディスに助けられた老人は、何が起こったか分からないというように、一瞬呆けたものの、騎士達の言葉を聞いて改めてナイフを握り直す。
「ご老人、俺達も加勢させていただこう」
「全く、タロに着いてきたらロクなことになりませんわね」
「手間、省けた。喜ばしい」
「それは、まぁ、認めますが」
ラーミアとディアムは、それぞれ自分の近くに居た騎士を倒し、バルディスの近くへと集まる。
「お、お客さ……いや、お前達は、何者だ?」
血がベッタリと付いたナイフを持ちながら警戒する老人。
「今は問答してる場合じゃないだろ? とにかく、騎士どもを倒すぞ」
バルディスは、そんな老人に、何でもないようにそんな答えを出すと、長剣を構える。
ふむ、我輩も、そろそろ登場した方が良いだろうか?
じっと影から様子を見守っていた我輩は、出るタイミングが分からずに、そう思考だけしてみる。
うむ、きっと、あの技を試す時が来たのだ。
そうとなれば、我輩、出るタイミングがとても重要になる。だから、その瞬間を、じっくりと見定める。そして……。
「かかれーっ!!」
今なのだ!
「にゃおーんっ!! (猫流奥義、ドッスンッ!!)」
我輩、バルディス達と騎士達とが激突する前に、高く、天井近くまで飛び上がり、そのまま我輩を中心に、騎士が居る範囲に特殊な魔力を伸ばし、落下する。……特殊な、重さを与えた魔力とともに。
「はっ!? ぐあぁぁぁあっ!!!」
「ぎゃあっ」
「がっ」
「ほげぇっ」
もちろん、騎士達は我輩にプレスされた。後に、これは重力魔法と呼ばれるものだと教えられるものの、この時の我輩は何も知らない。ただ、魔力を自分で操ってみたら、魔力に重さを与えられることを発見し、この技を思い付いたのだった。
「あー」
「……やってしまいましたわね」
「南無」
「……ほっ?」
我輩の活躍に、バルディスとラーミアは戦闘態勢を保ったまま呆れ、ディアムは何やら手を合わせている。そして、老人は、頭がついていかないらしく、ポカーンと大口を開けていた。
「ノルじいっ! 何があった!」
そうして、ひとまず入ってきた騎士だけは撃退したというタイミングで、我輩が開けようとしても開かなかった地下へ通じる床の扉が開く。そして、そこから出てきたのは、赤髪の青年と、その後ろに、この前出会った男の子の二人だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さてさて、猫が降ってくる予報は的中!
……タロは、随分と容赦がないです。
ディアムではないですが、潰された騎士達には合掌しておきましょう。
南~無。
それでは、また!
老人を殴るはずだった騎士の拳。それは、バルディスの手で受け止められていた。……力一杯に。
「ぎゃあぁぁぁっ!!」
バキボキッという音を立てて砕かれた拳に、騎士は堪らず悲鳴を上げてうずくまる。
「こいつっ! おいっ、ここはレジスタンスのアジトと断定する! 皆殺しにしろっ!!」
「「「はっ!」」」
バルディスに助けられた老人は、何が起こったか分からないというように、一瞬呆けたものの、騎士達の言葉を聞いて改めてナイフを握り直す。
「ご老人、俺達も加勢させていただこう」
「全く、タロに着いてきたらロクなことになりませんわね」
「手間、省けた。喜ばしい」
「それは、まぁ、認めますが」
ラーミアとディアムは、それぞれ自分の近くに居た騎士を倒し、バルディスの近くへと集まる。
「お、お客さ……いや、お前達は、何者だ?」
血がベッタリと付いたナイフを持ちながら警戒する老人。
「今は問答してる場合じゃないだろ? とにかく、騎士どもを倒すぞ」
バルディスは、そんな老人に、何でもないようにそんな答えを出すと、長剣を構える。
ふむ、我輩も、そろそろ登場した方が良いだろうか?
じっと影から様子を見守っていた我輩は、出るタイミングが分からずに、そう思考だけしてみる。
うむ、きっと、あの技を試す時が来たのだ。
そうとなれば、我輩、出るタイミングがとても重要になる。だから、その瞬間を、じっくりと見定める。そして……。
「かかれーっ!!」
今なのだ!
「にゃおーんっ!! (猫流奥義、ドッスンッ!!)」
我輩、バルディス達と騎士達とが激突する前に、高く、天井近くまで飛び上がり、そのまま我輩を中心に、騎士が居る範囲に特殊な魔力を伸ばし、落下する。……特殊な、重さを与えた魔力とともに。
「はっ!? ぐあぁぁぁあっ!!!」
「ぎゃあっ」
「がっ」
「ほげぇっ」
もちろん、騎士達は我輩にプレスされた。後に、これは重力魔法と呼ばれるものだと教えられるものの、この時の我輩は何も知らない。ただ、魔力を自分で操ってみたら、魔力に重さを与えられることを発見し、この技を思い付いたのだった。
「あー」
「……やってしまいましたわね」
「南無」
「……ほっ?」
我輩の活躍に、バルディスとラーミアは戦闘態勢を保ったまま呆れ、ディアムは何やら手を合わせている。そして、老人は、頭がついていかないらしく、ポカーンと大口を開けていた。
「ノルじいっ! 何があった!」
そうして、ひとまず入ってきた騎士だけは撃退したというタイミングで、我輩が開けようとしても開かなかった地下へ通じる床の扉が開く。そして、そこから出てきたのは、赤髪の青年と、その後ろに、この前出会った男の子の二人だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さてさて、猫が降ってくる予報は的中!
……タロは、随分と容赦がないです。
ディアムではないですが、潰された騎士達には合掌しておきましょう。
南~無。
それでは、また!
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