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その悪魔は不意に…(探偵の場合)
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(ご注意:異常な死に方を表現したシーンがあります)
初雪となった金曜日の夜のこと……
日本全国を震撼させている、数々の怪死事件の傾向に気付いた者がいた。
東京都C区のテナントビルの最上階に自宅&事務所をもつ、四十五歳のX探偵だった。
「それは……総ての犠牲者が、みな独身だったということなのさ……」
ちなみに、そのX探偵も……
「オレも、花の独身サマなんだけどさ……」
来年の正月……その事をテレビの特番で、発表しようとしていたのだ。
「これを発表したら、国会でも議論になり、少子化担当大臣あたりが……独身の皆さん、死にたくなかったら、さっさと結婚しましょー! てなことを言い出すかもな……」
そのための原稿を、ノートパソコンを使って作成の真っ最中だった。
彼は立ち上がると、窓から景色を見ながら、
「今の問題は、来年も起きるのか……? ってことと、オレはどうして犠牲にならないのか……?」
下に見える雪化粧した通りに人影は皆無だった。
「ここは静かでいいね……。ちょっと寂しすぎるけど……時間が時間だもんな……」
後ろのキッチンからは、湯の沸いたのを告げる音がしている。
その湯でインスタントラーメンを作り、テーブルでの夜食とした。
前には、やさしい中年女の事務員が買ってきてくれた、ショートケーキが一個あった。
「あのオバサン、きょうがオレの誕生日だって、よく知ってたな……」
ラーメンを食べ終えると、またタバコで一服してから、再度パソコンに向った。
「よし、これでだいたい出来たな……」
ノートパソコンから離れると、コーヒーを入れ、カップを手にしたまま席に戻って呆然となった。 液晶モニターの原稿の内容は総て消え、ドクロの絵になっていたからだ。
「なんだー、これはー? 誰かがハッキングしたのかな……。まーいい、半分以上の内容は、USBメモリーに保存してあるから……」
ノートパソコンを閉じると、気分転換に、
「ちょうどケーキがあるし、コーヒーも入れたから、オヤツタイムとしよう……」
椅子に座った。すると薄暗い向こう側に少女がいた。
黒いドレス姿で長い髪が似合っている、とても可愛い少女だった。
「おじちゃん、見付けたー」
「あれ、君は? どこから入ったの? オレを見付けにきたの?」
すると少女は、フッと消えた。
その途端、X探偵の体は、顔がケーキに向いた状態で固まった。
彼が困っていると、その口にケーキが飛び込んできた。
ワーオ! ウググ……
ようやく食べ終えて下を見ると、まだケーキがあった。
「お前が、あの……」
また口に飛び込んできた。
やがて、また少女が現れて、
「おじちゃん、もうすぐだよ」
ニコッと笑って消えた。
そういう状況が、さらに次から次へと続き……ついにX探偵は失神して、後ろに倒れた。
が、彼の姿もフッと消えた。
直後、一面銀世界の、テナントビルの裏通りに、ドスン! と何かが落ちてきた。
体がぱんぱんに張りつめたX探偵だった。
白い地面に叩きつけられてグッタリした彼の口から、赤く染まったケーキの残骸が出てきた。
現れた少女は、そのケーキの一部を彼の鼻に突っ込んで、
「おじちゃん、メリークリスマス。一緒に遊ぼうね」
すぐ向こうにある海岸からの潮風が、そんな彼をとむらっているようだった。
翌朝、それを発見した通行人からの通報で、駆け付けた刑事たちは愕然とした。
「こんな事がクリスマスに起きるとは……」
そのビルの管理人の証言で、X探偵と判明した。
しかし……彼が倒れていた側のテナントビルの壁面には窓がなかった。
また、屋上のドアにはカギがかかっていた上、そのドアを開閉した形跡もなかった。
刑事や鑑識科員たちは、その状況に首をかしげながら、
「彼はいったい、どこから落ちたんだろう……?」
初雪となった金曜日の夜のこと……
日本全国を震撼させている、数々の怪死事件の傾向に気付いた者がいた。
東京都C区のテナントビルの最上階に自宅&事務所をもつ、四十五歳のX探偵だった。
「それは……総ての犠牲者が、みな独身だったということなのさ……」
ちなみに、そのX探偵も……
「オレも、花の独身サマなんだけどさ……」
来年の正月……その事をテレビの特番で、発表しようとしていたのだ。
「これを発表したら、国会でも議論になり、少子化担当大臣あたりが……独身の皆さん、死にたくなかったら、さっさと結婚しましょー! てなことを言い出すかもな……」
そのための原稿を、ノートパソコンを使って作成の真っ最中だった。
彼は立ち上がると、窓から景色を見ながら、
「今の問題は、来年も起きるのか……? ってことと、オレはどうして犠牲にならないのか……?」
下に見える雪化粧した通りに人影は皆無だった。
「ここは静かでいいね……。ちょっと寂しすぎるけど……時間が時間だもんな……」
後ろのキッチンからは、湯の沸いたのを告げる音がしている。
その湯でインスタントラーメンを作り、テーブルでの夜食とした。
前には、やさしい中年女の事務員が買ってきてくれた、ショートケーキが一個あった。
「あのオバサン、きょうがオレの誕生日だって、よく知ってたな……」
ラーメンを食べ終えると、またタバコで一服してから、再度パソコンに向った。
「よし、これでだいたい出来たな……」
ノートパソコンから離れると、コーヒーを入れ、カップを手にしたまま席に戻って呆然となった。 液晶モニターの原稿の内容は総て消え、ドクロの絵になっていたからだ。
「なんだー、これはー? 誰かがハッキングしたのかな……。まーいい、半分以上の内容は、USBメモリーに保存してあるから……」
ノートパソコンを閉じると、気分転換に、
「ちょうどケーキがあるし、コーヒーも入れたから、オヤツタイムとしよう……」
椅子に座った。すると薄暗い向こう側に少女がいた。
黒いドレス姿で長い髪が似合っている、とても可愛い少女だった。
「おじちゃん、見付けたー」
「あれ、君は? どこから入ったの? オレを見付けにきたの?」
すると少女は、フッと消えた。
その途端、X探偵の体は、顔がケーキに向いた状態で固まった。
彼が困っていると、その口にケーキが飛び込んできた。
ワーオ! ウググ……
ようやく食べ終えて下を見ると、まだケーキがあった。
「お前が、あの……」
また口に飛び込んできた。
やがて、また少女が現れて、
「おじちゃん、もうすぐだよ」
ニコッと笑って消えた。
そういう状況が、さらに次から次へと続き……ついにX探偵は失神して、後ろに倒れた。
が、彼の姿もフッと消えた。
直後、一面銀世界の、テナントビルの裏通りに、ドスン! と何かが落ちてきた。
体がぱんぱんに張りつめたX探偵だった。
白い地面に叩きつけられてグッタリした彼の口から、赤く染まったケーキの残骸が出てきた。
現れた少女は、そのケーキの一部を彼の鼻に突っ込んで、
「おじちゃん、メリークリスマス。一緒に遊ぼうね」
すぐ向こうにある海岸からの潮風が、そんな彼をとむらっているようだった。
翌朝、それを発見した通行人からの通報で、駆け付けた刑事たちは愕然とした。
「こんな事がクリスマスに起きるとは……」
そのビルの管理人の証言で、X探偵と判明した。
しかし……彼が倒れていた側のテナントビルの壁面には窓がなかった。
また、屋上のドアにはカギがかかっていた上、そのドアを開閉した形跡もなかった。
刑事や鑑識科員たちは、その状況に首をかしげながら、
「彼はいったい、どこから落ちたんだろう……?」
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