ゲームの世界に転移したおっさん…でも3000年後の世界でした。

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闘技大会の準備

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生徒会はクラスのリーダーを集めて闘技大会の打ち合わせを始めていた。
4つの組に分かれて闘うのが闘技大会の醍醐味である。
火、水、風、土の基本属性を組として使用している。
各クラスはこのどれかにランダムで振り分けられる。
これが公平に決められているのかを確認するために私はカルファフィス君と一緒に椅子に座らせられている。
そして、大体こういった話し合いは激化するという。

「だから!俺たちはこのチームは嫌だ!」

「ですから、公平に生徒会の方で決めさせてもらいました!」

「そんなのそっちで工作できるだろ!」

「それは…」

「ほら!なんも言えねぇんだろ?なら、やり直せよ!ほら!」

…下を向いてしまった生徒会のメンバー…かな?
助けてあげるか…。

「生徒会が公平に決めたと言っているのだが?」

「学園長…しかし、納得いきません!」

「彼らを決めたのは他でもない君たちだ。生徒会のメンバーを決めるのに我々教職員は関わっていない。一度生徒会として活動することを君たちが認めたのに自分が不利になった時だけ生徒会を認めないというのは…スジが通らないと思うがね?」

「ですが!」

「彼女らも一生懸命頑張っていると思うぞ?…それに、私は不公平が嫌いだ。そんなことがあったら…容赦なく停学もしくは退学にして見せよう。だから、引きなさい」

「…わかりました」

「…えっと、話を続けさせてもらいますぅ!個人の部の今年の景品は学園長がミネルヴァ様が作られたアイテムを景品にされるとのことでしたのでーーー」

「ま!まて!今なんと言った!」

「うぅ、ですから、ミネルヴァ様が作られたアイテムが景品なのです」

「ど、どういうことですか!学園長!」

「ん?いや、だって君たちの中には3000年前のことを研究してるチームがあるのだろう?なら、ミネルヴァの作品が一つくらいあったとしてもいいのではないか?」

「確かにそれはそうなのですが…神国がなにか言ってこないでしょうか?」

「私の所有物だ。それに関してなにか言うとのことであれば…戦争になるかもしれんな。まぁ、私の敗北は有り得ないがね?」

「ですが…神国は回復魔法の使い手がたくさんいますし…」

「回復魔法なんて誰でも手に入れられるだろう?…もしかして知らないのか?」

「ど、どういうことでしょうか?…我々はミネルヴァ様の加護が薄いから回復魔法が使えないのだと言われてきたのですが?」

「うーん、ミネルヴァを知ってる私からすると…そんなことはないと思うぞ?なぜなら、ミネルヴァはどの魔法も甲乙つけがたいって言って平均に伸ばしていたからな…私も一部属性ならミネルヴァには勝てていたのだが火、水、風、土魔法に関しては向こうの扱い方のほうが上だったしなぁ…回復魔法に関しては私の方が得意だったくらいだ」

厨二病っぽいキャラクターでゲームをやってたから光や闇、雷と氷が得意だったなんて恥ずかしくて言えない…。

「馬鹿らしい…ヒューマンがそんなに長生きできるわけねぇだろ」

「ヒューマンは確かに60歳くらいでなくなりますね…ですが私には寿命なんて無いに等しいのですよ」

「それこそありえない話だ」

「そうですね…私もあまり現実と受け入れてないので自由にとらえてください。そうですね…君たちよりかは3000年前のことに詳しいもの…とでも」

「それはありえない!あんたはこの学園に入学した記録すらないじゃないか!」

「ほぅ…それをどこで?」

「教頭が言っていたのを聞いていたんだ!」

「ふむ…なるほど、確かに私はこの学園に入学したことは無いな…」

「だろぅ!だから!」

「有り得ない…と?これはおかしな話だ。3000年前にこの学校はなかった。ニュクスたちが努力して作り上げた教育機関…それこそがこの学園だ。3000年前になかった学校にどうして私が入れるのだ?」

「それは…」

「君たちは恵まれている。平民ではお金を出せずこの学園に来ることすらできない…この学園に来れないということは一概には言えないが識字率がどうしても低くなるということだ。文字の読み書きができないとなると平民から上へと上がることは出来ない。なぜなら、知識は本にあり、教師は本を読んでくることを前提に授業するからだ。まぁ、だからこそ私は今奨学金制度を儲けようとしているのだが…おっと、君たちには関係の無いことだったな忘れてくれ。さて、この話は終了でいいのかな?終了でいいなら私達はこれくらいで失礼させてもらうよ?」
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