ちょいクズ社畜の異世界ハーレム建国記

油揚メテオ

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第五章 領地発展編

第173話 メンバー選び

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 エレインといい感じに汗をかいてから外に出ると、辺りは薄暗くなっていた。
 今日もいっぱいセックスして充実した1日だった。
 爽やかな疲労を感じながら、身体を伸ばすと心地よい。

「うう……」

 そんな時、後ろの方でエレインの呻く声が聞こえた。
 腰の辺りを押さえながら、よろよろしている。
 体調でも悪いのだろうか。

「犯しすぎなんです!! なんで5回もするんですか!?」

 真っ赤な顔でそんな事を言われた。
 体調が悪いのではなく、アクメってただけらしい。
 良かった良かった。

「どこが良いんですか!? ……というか、ちょっと毎日熱心に犯しすぎじゃないですか? ……そ、そんなに私のこと……」

 エレインは顔を真っ赤にしながらモジモジしている。
 何を言いたいのかはわからないが、可愛かった。
 ちょっとこの場で6回目をお願いしたくなるくらい可愛かった。

 エレインは何かを決意したように、俺に熱い視線を向ける。

「そ、そんなに……私のこと好きなんですか?」

 そう言ってエレインは自分の唇をキュッと噛んだ。
 ついこの前まで処女だったとは思えない程、エレインは女の顔をしていた。
 一言で言うとすげえそそる。

 ただ思うのだ。
 この女は何を勘違いしているんだ、と。
 若い頃だったら、ここで適当な事を言ってズブズブと泥沼に沈んでいくところだが、俺は酸いも甘いも経験した32歳だ。
 ここはきっぱり言っておかなければなるまい。

「いや? 別に?」

 そう言ってみたら、エレインはビシっと固まった。
 そして、ダラダラと汗を流し始める。

「べ、別にって……じゃあ、なんで毎日私を抱くんですか!? そ、その、すごい真剣な感じで……す、すごく、そ、その……あ、愛されている感じがするんですけど……」

 愛しているわけないけど、エレインを抱く時はマジで真剣だ。
 そんなの当たり前である。

 何やら動転しているエレインを落ち着かせるようにその細い肩を抱き寄せる。
 毎日がんばって犯したお陰で、これくらいのスキンシップは許してくれるようになったのだ。
 努力の賜物である。
 ついでに、エレインの耳元で決め台詞を囁いてみた。

「こんな極上の身体を抱くんだから、真剣になるに決まっているだろう?」

 ちょっとカッコイイ事を言ってしまった。
 俺って結構ナルシストかもしれない。

「これだからクズは!!!」

 しかし、エレインはなぜか俺をディスってから顔を両手で覆ってしまった。
 渾身の決め台詞が不発とはこれいかに。

「ただの身体目当てじゃないですか!? ……いえ、閣下がクズなのは元からなので私が悪いんですが……ああ、私としたことが……しっかりしなくては……このままではルーナ様達のように頭がパーになってしまうわ……」

 なにやらブツブツ言いながらルーナのことまでディスりだした。
 というか達て。

 とりあえず、エレインの肩にまわしていた手をススッと移動させて乳を揉む。
 努力の賜物でこれくらいのスキンシップは――。

「触らないで下さい! 変態!」

 しかし、エレインに手をバシッと叩かれてしまった。
 ええ!?
 努力の賜物は!?

「先程は私がどうかしておりました。いいですか? 前にも言いましたけどレイプは重犯罪ですからね!? 今後は控えて下さい! ……し、しばらくは」

 そ、そんな……。
 しばらくって事は1日くらいは開けなきゃいけないのだろうか。
 しょんぼりである。


 ころころした何かが足に当たったのは、そんな時だった。
 まだ土のついたジャガイモだった。
 ジャガイモの転がって来た方を見てみると、そこにいたのはメグだった。
 今日のメグは暖かそうなモコモコの白いコートを着ていた。
 メイドインルーナのコートだろうか。
 黒髪と褐色肌に白いモコモココートがよく似合っている。
 メグの足元にはカゴが転がっていて、どうやらジャガイモの入っていたカゴを落としたようだ。

「ち、ちわげんかしてる……コウさまがあたらしい女とちわげんかしてる……」

 メグはそんな事を言って何故かわなわなと震えていた。

「どこが痴話喧嘩なんですか!? エッチな上司を叱っていただけです!」

 エレインがプンスカ怒っているのだが。
 エッチな上司って俺のことだろうか。
 エッチなのは紛れもない事実だけど、俺って上司だったのか。
 部下にしては当たりがキツイ気がするんだが。

「ほ、ほうこくしなきゃ……ルーナさんにほうこくしなきゃ……お嫁さんなかまとして……」

 そう言って、メグが爆弾に点火しながら立ち去ろうとするので、その首根っこを捕まえた。
 なぜ話をややこしくしようとするのか。

「ううー! なにをするんですか!? はなしてください! コウさまのうわきものー!」

 首根っこを掴まれてぷらんとしたメグがジタバタ暴れる。
 まあ、浮気者だけれども。
 小柄なメグは本当に軽い。
 ちゃんと飯を食べているのか心配になるくらいだ。

「これをやるから、ルーナには黙ってろ」

 そう言って、ポケットから飴玉を取り出してメグの口に放り込む。
 アン餌付け用に常備しているのだ。

「なんですか! こんなものー! 大人の女であるわたしはこんなものでだまされませんよ!? ……むぐむぐ」

 そんな事を言いながら、飴玉を口の中でころころと転がすメグ。
 食べてるじゃねえか。

「だいたい、他の女なんてかまってないで、はやくわたしと赤ちゃんつくってくれなきゃこまりますよ!」

 メグは俺にぷらんと吊るされたまま、腕を組んで怒っていた。
 いや、赤ちゃんを作るのはやぶさかじゃないんだが。
 なんかメグって色気がなー。
 最近はアンの方が色気がある気さえする。
 バカっぽいからだろうか。

「赤ちゃんって……閣下……この子にも手を出されているんですか……本当に見境のないクズ野郎ですね」

 エレインに凍てつく目線を向けられた。
 メグは16歳だから合法だというのに。

「まあいいです。それよりもあなた、ちょっと村の主だった方々を集めてくれますか? 閣下のお家で大切な話がありますので」

「た、たいせつなはなし……? そ、そんなたいやくを……わたしに……」

 メグは何やらごくりと生唾を飲み込んでいた。

「わ、わかりました! 村のみんなをあつめます!」

 メグがそう言うので地面に下ろしてやる。

「き、きんきゅー! きんきゅー! みんなあつまってくださいー!!」

 メグはそんな事を叫びながらたたーっと走り去っていった。
 なんか大げさにしすぎている気がして一抹の不安を覚えるのだが。
 まあ、これでルーナにややこしいことをチクるのはすっかり忘れただろう。
 エレインのファインプレーだ。
 ところで。

「大事な話ってなんだ?」

「閣下が出兵される件についてですよ! 魔族侵攻の時期が来たって先程申し上げたでしょう!?」

 あ、ああ!
 そうだった。
 エレインとセックスしてたら嫌なことは全部忘れていたのだ。



 エレインを連れて家に帰ると、髪を後ろで縛ってまとめて腕まくりをしたルーナが出迎えてくれた。
 何やら気合の入った様子だ。

「おかえり。昼間、お前の作ってくれたオコノミヤキが美味しかったから、夜は私ががんばるからな! そうしないと、妻の威厳が……」

 よくわからないが、がんばって夕食を作ってくれていたらしい。
 そういえば、キッチンの方からいい匂いがする。
 それは大変結構なのだが。
 なによりも。

「その髪型いいな……」

 金髪を後ろで束ねたルーナは、新鮮な感じがしていつもより三割増しで美人に見える。

「え、ええ!? あ、ありがとう……えへへ! も、もう一生ほどかない!」

 ルーナが嬉しそうに抱きついてきた。
 可愛い。
 一生ほどかないのはやりすぎだけど。

「ご、ごほん! ……あの、私もいるので抱き合うのは控えて頂きたいんですが……というか息を吸う様に公序良俗を乱すのはなんなんですか?」

 気まずそうに咳払いをしたエレインに怒られてしまった。
 公序良俗なんてこの村には存在しないのに。

「……お前もいたのか……コウしか目に入らなかった……」

 不満そうにルーナが離れる。
 柔らかい感触が名残惜しかった。

「どれだけ目が悪いんですか!?」

 まあ、普通にエレインと並んで入ってきたからな。
 眼科に行った方がいいレベルだ。

 そんな時、家のドアが勢い良く開かれた。

「コウさんに何かあったって本当ですか!?」

 ミレイが血相を変えて入ってくる。
 メグの大げさな呼び出しを勘違いしたのだろう。
 全く人騒がせな。

「コウが病気って聞いたんだけど!?」

 続いて、顔を青くしたセレナも入ってくる。

「アサギリさんが不治の病に冒されたって聞きましたぞ! ははっは!」

 なぜか大爆笑した筋肉まで入ってきた。
 俺が不治の病でなぜ爆笑するのかわからない。
 新手のいじめかな。

 というか、どんどんおかしな話になっていく気がしてきた。
 メグはどんな伝え方したのか。

「領主様が亡くなったって聞いたんですが……」

 ケイトさんがそんな事を言いながら飛び込んできた。
 どうしよう。
 ついに俺、死んだらしい。

「領主様が死んだから、ルーナ様が次の夫を探してるって聞いただ! オラ立候補するべ!」

「オラはミレイ様を貰うべ!」

「オラはリュディアさんを!!」

 野球バカ達がふざけた事を言いながら家に入ってくる。
 俺が死んだというのに、なぜか嬉しそうだった。
 このダメ人間共……。
 ルーナたちを渡すわけないだろうが。

「お、オイラはセレナ姉ちゃんを……ふへへ」

 そして、往年のスケベオヤジのような顔をしたカー坊までやってきた。
 セレナは俺のなので、何ふざけたこと言ってんだよと思うのだが。

「……せ、セレナ様を……あの子、勇者だべ……」

「お、おう……なかなか思ってても言えることじゃないべ……」

 野球バカ達がカー坊に畏敬の眼差しを向けていた。
 言いたいことは色々あるが、最強のセレナを狙うとは……カー坊恐ろしい子。

 というかですよ。

「俺、生きてっから!!!」

 とりあえず、そう突っ込むと皆が俺をきょとんとした顔で見つめた。
 そして、大爆笑。

「ホントだべ! 生きてたべ!」

「まあ、領主様が簡単に死ぬわけないべなー!」

 そう言いながら、大爆笑した野球バカたちに肩をバシバシと叩かれた。
 本当にいじめなのかな?

「……も、もう……心配させないでよ」

 そう言って、セレナがむにゅっと抱きしめてくれる。
 セレナは相変わらず暖かくていい匂いがした。

「あ、当たってる! なんかおっきいのがコウの顔に当たってる! 浮気だぞ! うわーん!」

 泣きべそをかいたルーナがセレナを引き剥がしにかかる。
 気持ちいいので、このままでいいのだが。

「……本当に一時はどうなることかと思いましたよ」

 ミレイがそう言いながら、ホッとした顔をしていた。

「…………というか、なんなんですかこの騒ぎは」

 エレインがわらわらと集まってきた村人達を見て、ドン引きしていた。
 俺んちの居間は人が集まりすぎてすし詰め状態で、家の外にも村人たちが集まっているようだった。
 まあ、この騒ぎはエレインの人選ミスのせいなのだが。

「はあはあ! 村じゅうの人にこえをかけてきましたよっ!」

 そんな時、肩で息をついたメグが家に入ってきた。
 戦犯のご帰還だ。

「お前、ちょっとそこに正座しろ」

「ええ!?」



 しばらくして、大集合してしまった村の人達には代表者を残して帰ってもらった。
 残ったのは、ミレイとセレナ、ヴァンダレイジジイとロビンジジイ、リュディアとキリア、ダナンさんだった。
 皆にはテーブルに座ってもらってルーナがお茶を出している。
 居間の隅では、メグが泣きべそをかきながら正座している。
 あの後、エレインとセレナにこっぴどく怒られたのだ。

「……ぐすっ、わ、わたしは……たいやくをまかされたので、あの手この手でみんなをあつめただけなのに……」

 どんな手を使えば、俺が死んでルーナ達の次の旦那選びに発展するのか。

「それで、大事な話ってなんなんですか?」

 反省中のメグを尻目にそんな声を上げたのは、なんかモブキャラみたいな男だった。
 なんつったっけなこいつ。
 ええと、ピー、ピー。

「ピーナッツチンコじゃないか。いたのか」

「ピートだよ!! チンコってなんだよっ!」

 そうだった。ピートだった。
 なんかピーナッツみたいなチンコだったのは覚えていたのだが。

「ずっと前からいたよ! お前が大変だって聞いたからこの家に4番目に駆けつけたのに!」

 また微妙な順番だった。
 駆けつけたものの、印象的なセリフを言わなかったのだろう。
 弟のカー坊の方がよっぽど面白いことを言う。

「ええとですね、魔族侵攻の時期になりました。アサギリ閣下が出兵されますので軍事関係の方は準備をお願いします。……たったこれだけのセリフを言うのにどれだけの騒ぎを起こすのですか、この村は……」

 そう言った後、エレインはブツブツと文句を言う。

「え、ええ!? また戦!?」

 ルーナがティーポットを落としながら、顔を蒼白にしている。

「うわあああ! コウさんが死んじゃうー!」

 ミレイはそう言って、ベシャっとテーブルに顔をうつ伏せた。

「お、落ち着きなさいよ。またいつもの時期が来たってだけじゃないの……」

 そう言ったセレナは手に持ったティーカップをガクガクと震わせていた。
 中身のお茶がばしゃばしゃとこぼれていく。

 なんというか。
 こういう反応をされると、まるで俺の死が確定しているようで鬱になるからやめてもらいたい。
 戦争と言ってもフェルさんの背中に乗っているだけの簡単なお仕事だって言うのに。
 面倒くさいけどさ。

「よ、ようし! 今回こそは戦功を立てるぞ!」

 そんな事を言いながら、ピートが鼻息を荒くしている。
 ついでに、がたがたと震えていた。
 というか、何を言っているんだこの雑魚は。

「言っておくけどお前は連れて行かないぞ?」

 なんか行く気になっているので、早めに釘を刺しておいた。

「えええ!? な、なんで?」

「だってお前弱いじゃん」

「ぐはああ!」

 ピートが胸を抑えてうずくまる。
 本当のことを言い過ぎてしまっただろうか。

「……こ、これでも毎日必死に訓練しているんだ! コウ! 俺がどれだけ強くなったのか試してみて――ぶべらっ!」

 とりあえず殴ってみたら、ピートが錐揉み状になって宙を舞った。
 そのまま床に落ちて意識を失う。
 一発殴った程度で気絶とか。
 弱いにも程があるだろう。
 まあ、これで連れて行かなくても納得するだろう。

 前回の蛮族戦でピートは本当に足手まといだった。
 もう二度と戦争には連れて行かない。
 怪我でもしたら大変だし。

「せめて話し終わってから殴って上げたほうが良かったんじゃ……?」

 優しいミレイがそんな事を言っていた。
 ピートなんかを心配するなんてミレイは本当にいい子だ。
 話し終えるのを待ったからと言って結果は変わらないと思うが。

「龍神王様! 私たちは絶対についていきます! ねえ、騎士団長?」

 小柄なキリアがそう言ってダナンさんを仰ぎ見る。

「は、はい」

 ダナンさんが何故か焦りながら応えていた。
 まあ、ダークエルフの皆さんはフェルさんと一緒に飛んでいればいいのだ。
 連れってても危険はないだろう。
 暇になったらエッチできるし。
 そう考えたら連れて行かない選択肢はないな。

「じゃあ、一緒に行くか」

「はい! 一生懸命、龍神王様のお役に立ちますね! ねえ、騎士団長?」

「は、はい」

 キリアが元気よく応えてくれた。
 可愛いババアだ。

「じゃあ、早速戦の準備に行くか。なあ、騎士団長?」

「え、ええ」

 リュディアがそう言って立ち上がると、ダークエルフ3人娘はそのまま家を出ていこうとする。
 準備なんかしなくったって、俺と一緒に空を飛んでいるだけの簡単なお仕事なのだ。
 あんまり頑張りすぎなくてもいいと思う。
 そんな事を考えながら、とりあえずダナンさんの巨乳をもみもみしておいた。
 相変わらず見事な巨乳だった。
 すごく柔らかい。

「まあ、よろしくな」

「……はい。龍神王様」

 ダナンさんは頬を染めて、艶やかな笑みを浮かべていた。
 エロい。

「……今の流れでダナンだけ胸を触ってもらえるのっておかしくないですか? まあ、私なんてヒラだから仕方ないんですが……」

「……そうやって我をないがしろにして……本当にどれだけ我をメロメロにすれば気が済むんだ……はあはあ」

 なにやら不満そうなキリアと、欲情したリュディアはダナンさんを連れて出ていく。
 これで今日はお開きだろうか。
 そろそろルーナと夕食を食べてセックスするか。

「今回は儂も行くぞい!」

 しかし、空気を読めないヴァンダレイジジイがそんな事を言い出した。
 せっかく解散ムードだったのに。
 というか年寄りの冷や水は危ないっつーに。
 戦争なんか行かずにアンと遊んでろよと思うのだ。

「年寄り扱いするでないわ! だいたい貴様は儂には勝てんじゃろうが!!」

 はあ!?
 誰が死ぬ寸前のジジイに勝てないって!?
 腹立つジジイだわー。
 まあ、100歩譲って勝てないとしてもである。

「……俺の留守中、村を守っていてくれよ」

 そんな大義名分があったはずだ。

「ふんっ! 儂なんていなくともセレナ殿がおれば村は安全じゃろうが!」

 ヴァンダレイジジイがセレナをチラリと見ながら言う。
 この村に来てしばらく経つだけあって、流石にジジイもセレナの強さに気づいたらしい。
 まあ、そうなんだけどさー。
 最近、ジジイとケンカした後は必ずぜーはー言ってるのが気になる。
 いくら妖怪じみた強さのジジイとは言え、体力はないのだ。
 戦争に行くのは危ない気がするんだけどなー。
 まあ、俺と一緒にフェルさんに乗ってればいいんだろうけど。
 ジジイと二人乗りなんて絶対にしたくないし。
 そもそもこのジジイ、うるさくてめんどくさいし。
 ここはなんとしても丸め込もう。

「まあでも、セレナも一応女の子だからさー。やっぱりジジイが残ってくれた方が安心というか――」

「つべこべとやかましい!! もう行くったら行くんじゃ!! 絶対に行くんじゃ!!!」

 真っ赤な顔で怒鳴り散らしたジジイに言葉を遮られてしまった。
 駄々をこねるジジイって誰得だろうか。

「女の子扱いとか……こ、困るのだけれど」

 セレナがそんな事を言いながら、真っ赤な顔で俺の裾を掴んでいた。
 可愛い。

「……セレナ殿。そんな訳で申し訳ないが、村のことはよろしく頼み申す。アンの事も」

 ヴァンダレイジジイがセレナに向かってペコリと頭を下げる。
 あのジジイに頭を下げさせるとは。
 さすがセレナサンだ。

「任せなさい。貴方の留守中はアンはうちで預かるわ。本当は私がコウに付いていければ一番良いのだけれど、ちょっと事情があってね。だから、コウのことはよろしくお願いね?」

「……ヴァンダレイ、私からも頼む。コウをよろしくな。ぐすっ」

 セレナが頭を下げると、泣きべそをかいていたルーナまでもがジジイにペコリと頭を下げる。
 こんなスルメジジイによろしくされてもと思うのだが。

「この老骨に鞭打って必ず」

 そう言ってヴァンダレイジジイがセレナとルーナに頷いていた。
 なんかジジイを連れて行くのは確定な流れになってきた。
 まあフェルさんに乗せとけば安全だろう。
 ジジイとフェルさんにタンデムって全然テンション上がらないけど。

「……そういえば、ヒルダさんはどうしたんですか? 魔術師のあの人も戦力になると思うのですが」

 エレインがそんな事を言い出した。
 そう言えば、あの巨乳なギャル魔術師を見てない。
 メグは村人全員に声をかけたと言っていたのだが。

「あ、ヒルダさんはさむいから行かないって言ってましたよー!」

 正座したままのメグが脳天気に言った。
 まあ、たしかに寒いもんな、最近。

「…………本当にあの人は、この村に何しに来たんでしょうか」

 エレインはそんな風に呆れていたのだが。
 ヒルダさんがこの村に来たのは俺に抱かれるためだと思うんだ。
 王様の気の利いたお歳暮みたいなものだろう。
 近いうちに抱いてやらねば。

「うう、ぐすっ……そ、それでコウはいつ戦に出発しなきゃいけないんだ?」

 ルーナが泣きじゃくりながら言う。
 本当によく泣く女だ。

「ええと、10日後にフレジア平原に集合ですから、急いで準備しなきゃいけないですね。というか、こういう時代ですから戦支度は常に万全にしておいて下さいね」

 エレインが眼鏡をクイッとさせながら答えてくれた。
 フェルさんなら半日で着くので後9日半は遊んでていいだろう。

「じゃあ、それまでもう離れない! うわーん、コウ! さみしい!」

 ルーナが泣きながら抱きついてきた。
 よしよし、可愛い奴め。
 離れないならずっとセックスしてやるからな。

「ちょっと! さみしいのはお前だけじゃないのよ!? わ、私も離れないからっ!」

 セレナまでむにゅっと抱きついてきた。
 おっきいのが顔に当たって心地いい。
 セレナもちゃんとかわいがってやるからな。

 そう思いながら、2人をギュッと抱きしめた。

「な、なんでお前までくっついてくるんだ!? これからは夫婦の大事な時間なんだからお前は遠慮しろー!」

「はあ!? 夫婦とか何言ってんの!? 今そんなこと関係ないでしょう!? 空気を読みなさいバカ娘」

「ええええ!? 夫婦とか関係ないのか……そういえば、学生時代に空気を読めブスってよく言われた……で、でも、コウは私の夫なんだから抱きついて良いのは私だけじゃないかー!!」

 なんかセレナがルーナのトラウマをほじくり返してケンカしだした。
 止めたほうがいいんだろうけど。
 なんだろう。
 なんか股間がバキバキになっている。
 ルーナとセレナが抱きついているせいだと思うが、これがいわゆる戦の前は滾るという奴だろうか。
 なんか戦国武将っぽくてかっこいい。

「……一応言っておきますけど、コウさんがバキバキなのはいつもですからね?」

 ミレイが水を刺してきたが、こっそりと背中に抱きついて来るのが可愛かった。

 これからめんどくさい戦争に行くのだ。
 それまでは女を抱きまくろうと思った。
 ふと、いつもと変わらない気がしたが、きっと気のせいだろう。
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