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第八章 異世界の中の異世界とか、本当に勘弁してほしいです
9.アレクシスの話②
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乾いた風の吹く日の朝でした。いつものように弟子たちは食事を作り掃除をし、その日に店へ魔法を取りに来る客について確認をしていました。
先にお話していましたが、われはほかの人間と違い、昼と夜の逆さまな生活をしておりました。
というのも、昼は世のものごとが隙間なく動いていて忙しなく、われは窓から明るい陽光が差していると、家にいるだけで責められている心地になってしまうのです。数え切れないほどたくさんの人間が同じ空の下で活動していると思うと、どこか恐ろしくも感じていました。
夜は違います。日暮れあとからの、しっとりと緩んだ暗闇は、そんなわれに寄り添ってくれる時間なのです。昼よりも深く呼吸ができましたし、何より夜というのは、どこか許される気配があります。
闇のなか蝋燭に火を灯し、自室で書物を読み漁っては新しい魔法の編み上げや依頼を解決できるよう考えるのは、心穏やかな日々でした。
そうして朝、遠くで活動を始める人々の気配を感じながらに眠りに落ちていたものです。
話を戻しましょう。そのある日の朝、われの庭に珍客が舞い込みました。
幼い子どもです。十にも届かない少女で、がりがりに痩せてぼろ布を纏っていました。
もとの色もわからないほどに汚れた髪と肌、獣のような体臭をさせていて、こちらを見上げるその瞳は手負いの野生の生きもののようでした。疑り深い土色の瞳、濁ったなか確かに宿る猜疑と知恵の光が印象的でした。
朝は本来眠る時間なのですが、そのときわれは眠気を覚えながらも、ある魔法を試したくなり庭に干しておいた壷と布とを取りに出たところでした。その子が壁際にうずくまっているのに気づいたのです。われの家は砂漠の一般的な家よりも高めのレンガ塀で囲まれていますから、それはひどく奇妙なことでした。奇妙だし、何より怪しい。弟子たちを呼べばよかったものの、なぜかわれはそうしなかった。そしてあろうことか自室へ招きいれ、簡単な食べ物と水とを与えてやったのです。それから足にちょっとした傷があったので、治癒の魔法も。
なぜ、と思うでしょうね。
われだって今思えばよくもそんな大胆なことをと思います。ただ先んじてお話しましたように、われはずっと友人なるものに焦がれておりました。
人を求めるくせ、恐れてもいた。ないものねだりです。だからこそ相手が小さな少女ということもあって、われはこの大胆をしたのでしょう。
少女の、こちらを見透かすような瞳に居心地が悪くなりつつも、弟子たち以外の人間との接触に内心は右往左往しつつも、悠然と余裕あるように振舞いました。少女といくつか言葉を交わしながら、われはなんともいえない心持ちになりました。
それは喜びだったのだと、あとで気づきました。弟子たちとも、店を訪なう人間とも違い、少女と私は完全に対等であったから。少女はべつに治癒を求めていなかったし、われも気まぐれに一方的に施しただけでしたので、今までの人生で必ずあった利害というものがわれと少女の間にはなかったわけです。あったのは完璧な対等さだったのです。われは舞い上がりました。
少女がどうしてわれの庭でにうずくまっていたのかを問いたださないまま、少女は昼前に庭から出て行きました。中庭の壁、そこにある腰ほどまでの高さの茂みの奥、どうやら少女が通れる程度の穴があるようでした。大きさはあれど古い家でしたので、レンガの崩れを見落としていたのでしょう。茂みの前で、最後にちらりとこちらを見た瞳を今でも思い出すことができます。われが今までに触れたことのない種類の瞳でありました。
※
「触れたことのない種類の瞳?」
私は想像するために繰り返した。アレクシスはうなずく。
「人と関わったことのないわれにはうまく形容できないのです。あるいは戦場で兵士が子猫を見つけたときのような瞳、あるいは空腹の蛇が毒をもつ蛙を前にしたときのような瞳。わかりません。それもこれも、いまのわれの心情を乗せてしまった表現かもしれないので」
私はよくわからなかったけど、アレクシスが何とか伝えようとしていることに敬意を払って、小さくうなずいた。
「それで、少女はそれからも来たのね」
「そう。少女はそれからも、われの庭を訪れるようになった。庭の香草(ハーブ)、タイムの花の咲く前であったから、あれは夏の初めのころでした」
※
その日から少女は、定期的にわれの庭を訪れるようになりました。夜明け前くらい、日の昇るころのわずかな時間にするりとやってきては、気まぐれに帰っていくことが多かったです。
ですのでわれは眠気を覚えながらも、今日は来るだろうか、それとも明日だろうかと緊張しながら寝付けなかったものです。そして少女が来ると、ちっとも待ってなんかいなかったというふうに部屋へ入れ、干し棗や庭に成っていたイチジクなどを食べながら、ぽつりぽつりと話などをしました。相変わらず弟子たちには少女のことを知らせぬままに。
少女はわれを名の知れた魔法使いと知らなかったようでした。書棚や部屋の器具の様子からそうと知ってからは、ぶっきらぼうに魔法というものの仕組みについて尋ねられることもありましたが、基本的に少女は無表情で、取り立てて何にも興味を持っていないように見えました。話をすると言っても、われが一方的に質問をしたり、感じたことを話すばかりで、少女は答えたくない質問は聞こえなかったように聞き流し、相づちだけを気まぐれにうったりしていました。
つまりわれの家にいても、少女はちっとも楽しそうではなかったわけです。ならばどうしてわれの家へ来るのだろうと、一度尋ねてみたことがあります。少女はやはり無感動な顔で、迷惑ならもうこないとだけ言いました。
われはこの少女に対して、空洞を埋めるためのほとんど最後の機会のように思っていたので、あわてて首を横に振ったものです。どこを触ったら逃げ出すかわからない獣みたいな少女でした。それでもわれは、やはり一切の利害のない間柄に酔い痴れました。楽しそうに見えずとも少女が自分の意思でここに来ていて、われのそばにいたのです。
そういう日々がしばらく続きました。夕暮れに吹く風が心地よく冷たいものに変わったころ。夏が終わり、秋の来るのも目前というころまで。
われの話など、少女の年代を考えればつまらぬものだったでしょう。魔法の話しかろくにできない。なんとかお互い楽しめることはないかと考え、われは気まぐれに文字を教えてみました。少女は文字を解さなかったので、手習い程度にいくらか。ほら、羊とかイチジクとか、水とか数字などは読めると市場でも役に立つでしょう。そうしたら意外にも少女はするすると理解し記憶していきました。乾いた土が水を吸い込むみたいに。少女はやはり無機質な面持ちでしたが、褒めると頬が紅潮したりもしていたので、もしかしたら楽しみを覚えていたのかもしれません。
そしてある日のことです。少女が簡単な書物を上手に音読しました。習いたての文字をもう会得したのかと私が褒めると、彼女は微笑んだのです。われが驚く間もなく、少女はしまったというように眉を寄せ、たちまちその表情は失われてしまったけれども。砂に描いた模様を木の棒でならしたように、あとかたもなく。
しかしその一瞬の微笑みはわれの胸に灼きつきました。その微笑みを見たとき、心臓のあたりに湯をとぽとぽと注がれたのかとすら思いました。それは内側からわれをあたため、全身の血流をめぐり、再び戻ってきてもなおあたたかかった。ずっと虚ろに響いていた空洞がこれで埋まったのだと、われは天にも昇る心地でありました。そしてわれが与えられたように、われも少女にそういうものを与えていると思い込んでいました。
われとは対照的に、まるで泥団子を食べさせられたような表情で、われをちらりと上目遣いで見上げて少女は帰っていきました。
普段ならその様子をおかしいと思えたでしょうが、われは有頂天でちっともそれを気にかけませんでした。
それがわれが少女を見た最後です。
※
「最後って、そのときが?」
そう、とかすれた声のあとで、アレクシスはゆっくりと告げた。
「そのすぐにあと。少女はわれと弟子たちとが飲み水としている甕に眠り薬を混ぜ、われが作りためておいた魔法をすべて盗み去りました。少女の父親に指示をされて」
私は言葉を失った。
「もちろん目覚めたあとで弟子たちがその一件を落着させてくれました。あんたは会ったことがあるんでしたね? あの二人は仲は良くないが、どちらも優秀なんですよ」
アレクシスは窓の外を見るそぶりで空中を眺めた。日の光を受けて舞うほこりの数でも数えるように目を細めた。
「われが絶望したのは、彼らが盗みを働いたことに対してではありません。われの心をあたためたあの微笑み、渇望したあの少女の微笑みが贋物の心の上にあったという、その事実に対してなのですよ」
先にお話していましたが、われはほかの人間と違い、昼と夜の逆さまな生活をしておりました。
というのも、昼は世のものごとが隙間なく動いていて忙しなく、われは窓から明るい陽光が差していると、家にいるだけで責められている心地になってしまうのです。数え切れないほどたくさんの人間が同じ空の下で活動していると思うと、どこか恐ろしくも感じていました。
夜は違います。日暮れあとからの、しっとりと緩んだ暗闇は、そんなわれに寄り添ってくれる時間なのです。昼よりも深く呼吸ができましたし、何より夜というのは、どこか許される気配があります。
闇のなか蝋燭に火を灯し、自室で書物を読み漁っては新しい魔法の編み上げや依頼を解決できるよう考えるのは、心穏やかな日々でした。
そうして朝、遠くで活動を始める人々の気配を感じながらに眠りに落ちていたものです。
話を戻しましょう。そのある日の朝、われの庭に珍客が舞い込みました。
幼い子どもです。十にも届かない少女で、がりがりに痩せてぼろ布を纏っていました。
もとの色もわからないほどに汚れた髪と肌、獣のような体臭をさせていて、こちらを見上げるその瞳は手負いの野生の生きもののようでした。疑り深い土色の瞳、濁ったなか確かに宿る猜疑と知恵の光が印象的でした。
朝は本来眠る時間なのですが、そのときわれは眠気を覚えながらも、ある魔法を試したくなり庭に干しておいた壷と布とを取りに出たところでした。その子が壁際にうずくまっているのに気づいたのです。われの家は砂漠の一般的な家よりも高めのレンガ塀で囲まれていますから、それはひどく奇妙なことでした。奇妙だし、何より怪しい。弟子たちを呼べばよかったものの、なぜかわれはそうしなかった。そしてあろうことか自室へ招きいれ、簡単な食べ物と水とを与えてやったのです。それから足にちょっとした傷があったので、治癒の魔法も。
なぜ、と思うでしょうね。
われだって今思えばよくもそんな大胆なことをと思います。ただ先んじてお話しましたように、われはずっと友人なるものに焦がれておりました。
人を求めるくせ、恐れてもいた。ないものねだりです。だからこそ相手が小さな少女ということもあって、われはこの大胆をしたのでしょう。
少女の、こちらを見透かすような瞳に居心地が悪くなりつつも、弟子たち以外の人間との接触に内心は右往左往しつつも、悠然と余裕あるように振舞いました。少女といくつか言葉を交わしながら、われはなんともいえない心持ちになりました。
それは喜びだったのだと、あとで気づきました。弟子たちとも、店を訪なう人間とも違い、少女と私は完全に対等であったから。少女はべつに治癒を求めていなかったし、われも気まぐれに一方的に施しただけでしたので、今までの人生で必ずあった利害というものがわれと少女の間にはなかったわけです。あったのは完璧な対等さだったのです。われは舞い上がりました。
少女がどうしてわれの庭でにうずくまっていたのかを問いたださないまま、少女は昼前に庭から出て行きました。中庭の壁、そこにある腰ほどまでの高さの茂みの奥、どうやら少女が通れる程度の穴があるようでした。大きさはあれど古い家でしたので、レンガの崩れを見落としていたのでしょう。茂みの前で、最後にちらりとこちらを見た瞳を今でも思い出すことができます。われが今までに触れたことのない種類の瞳でありました。
※
「触れたことのない種類の瞳?」
私は想像するために繰り返した。アレクシスはうなずく。
「人と関わったことのないわれにはうまく形容できないのです。あるいは戦場で兵士が子猫を見つけたときのような瞳、あるいは空腹の蛇が毒をもつ蛙を前にしたときのような瞳。わかりません。それもこれも、いまのわれの心情を乗せてしまった表現かもしれないので」
私はよくわからなかったけど、アレクシスが何とか伝えようとしていることに敬意を払って、小さくうなずいた。
「それで、少女はそれからも来たのね」
「そう。少女はそれからも、われの庭を訪れるようになった。庭の香草(ハーブ)、タイムの花の咲く前であったから、あれは夏の初めのころでした」
※
その日から少女は、定期的にわれの庭を訪れるようになりました。夜明け前くらい、日の昇るころのわずかな時間にするりとやってきては、気まぐれに帰っていくことが多かったです。
ですのでわれは眠気を覚えながらも、今日は来るだろうか、それとも明日だろうかと緊張しながら寝付けなかったものです。そして少女が来ると、ちっとも待ってなんかいなかったというふうに部屋へ入れ、干し棗や庭に成っていたイチジクなどを食べながら、ぽつりぽつりと話などをしました。相変わらず弟子たちには少女のことを知らせぬままに。
少女はわれを名の知れた魔法使いと知らなかったようでした。書棚や部屋の器具の様子からそうと知ってからは、ぶっきらぼうに魔法というものの仕組みについて尋ねられることもありましたが、基本的に少女は無表情で、取り立てて何にも興味を持っていないように見えました。話をすると言っても、われが一方的に質問をしたり、感じたことを話すばかりで、少女は答えたくない質問は聞こえなかったように聞き流し、相づちだけを気まぐれにうったりしていました。
つまりわれの家にいても、少女はちっとも楽しそうではなかったわけです。ならばどうしてわれの家へ来るのだろうと、一度尋ねてみたことがあります。少女はやはり無感動な顔で、迷惑ならもうこないとだけ言いました。
われはこの少女に対して、空洞を埋めるためのほとんど最後の機会のように思っていたので、あわてて首を横に振ったものです。どこを触ったら逃げ出すかわからない獣みたいな少女でした。それでもわれは、やはり一切の利害のない間柄に酔い痴れました。楽しそうに見えずとも少女が自分の意思でここに来ていて、われのそばにいたのです。
そういう日々がしばらく続きました。夕暮れに吹く風が心地よく冷たいものに変わったころ。夏が終わり、秋の来るのも目前というころまで。
われの話など、少女の年代を考えればつまらぬものだったでしょう。魔法の話しかろくにできない。なんとかお互い楽しめることはないかと考え、われは気まぐれに文字を教えてみました。少女は文字を解さなかったので、手習い程度にいくらか。ほら、羊とかイチジクとか、水とか数字などは読めると市場でも役に立つでしょう。そうしたら意外にも少女はするすると理解し記憶していきました。乾いた土が水を吸い込むみたいに。少女はやはり無機質な面持ちでしたが、褒めると頬が紅潮したりもしていたので、もしかしたら楽しみを覚えていたのかもしれません。
そしてある日のことです。少女が簡単な書物を上手に音読しました。習いたての文字をもう会得したのかと私が褒めると、彼女は微笑んだのです。われが驚く間もなく、少女はしまったというように眉を寄せ、たちまちその表情は失われてしまったけれども。砂に描いた模様を木の棒でならしたように、あとかたもなく。
しかしその一瞬の微笑みはわれの胸に灼きつきました。その微笑みを見たとき、心臓のあたりに湯をとぽとぽと注がれたのかとすら思いました。それは内側からわれをあたため、全身の血流をめぐり、再び戻ってきてもなおあたたかかった。ずっと虚ろに響いていた空洞がこれで埋まったのだと、われは天にも昇る心地でありました。そしてわれが与えられたように、われも少女にそういうものを与えていると思い込んでいました。
われとは対照的に、まるで泥団子を食べさせられたような表情で、われをちらりと上目遣いで見上げて少女は帰っていきました。
普段ならその様子をおかしいと思えたでしょうが、われは有頂天でちっともそれを気にかけませんでした。
それがわれが少女を見た最後です。
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「最後って、そのときが?」
そう、とかすれた声のあとで、アレクシスはゆっくりと告げた。
「そのすぐにあと。少女はわれと弟子たちとが飲み水としている甕に眠り薬を混ぜ、われが作りためておいた魔法をすべて盗み去りました。少女の父親に指示をされて」
私は言葉を失った。
「もちろん目覚めたあとで弟子たちがその一件を落着させてくれました。あんたは会ったことがあるんでしたね? あの二人は仲は良くないが、どちらも優秀なんですよ」
アレクシスは窓の外を見るそぶりで空中を眺めた。日の光を受けて舞うほこりの数でも数えるように目を細めた。
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