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ドワイラルク編
第10話 コミュニケーション
しおりを挟むメンクの村に戻った俺とネアは、イズンたちにコアマンティスの長であるレッドコアマンティスの亡骸を、メンクの村の広場の真ん中に広げていた。
ちなみに、村に到着する前にネアの《ゲート》から俺の魔法の袋へとレッドコアマンティスの亡骸は移しておいたので、ネアの《ゲート》がバレるわけでもなく、ただ俺が持っている魔法の袋が目立つだけで終わっていた。
しかしそんなことよりも、メンクの村の人たちはイズンを含めてレッドコアマンティスの存在を知らなかったらしく、魔法の袋よりもその赤い体を持つ巨大なレッドコアマンティスに、驚きを隠せない様子であった。
そのため、俺は巣を潰したことやコアマンティスを生み出していた元凶がレッドコアマンティスであると伝えると、それを聞いた村の人たちはそれはもう、喜びに喜んで俺とネアを囲い、各々感謝の言葉を告げてきた。
「レイさん、ネアさん。本当に……本当にありがとうございます! このご恩は、一生忘れることはないでしょう……!」
「いやいや……これは俺たちがやりたかったことをやっただけの自己満足だから、そんな重く捉えないでくれ。それと、もしかしたらまだ残党が残っているかもしれないから、夜になったらまた俺が──」
「その点については、大丈夫だぜ」
突然聞き覚えのない声が聞こえたので、俺はふと後ろを振り返ってみる。
すると、そこにはガタイのいい男が立っており、身にまとっている武具を見るからに冒険者であった。
そんな男の後ろには仲間だと思われる冒険者が男女含めて三人いて、この男がこのパーティーのリーダーであると、一目で理解できた。
「おっと、自己紹介が遅れたな。オレはギール。ドワイラルクの冒険者ギルドでBランク冒険者として活動している。この度は、護衛として雇われている俺たちが不在のときにこの村を守ってくれ、感謝する」
「……別に、普通さ。俺の名はレイ。よろしくな、ギール」
ギールに手を差し伸べられたため、俺はその手を掴んで握手を交わす。
ゴツゴツとしていて、常日頃から剣を握っている手だ。アーラスで最強と名高いジークも、ギールのような手をしていた。
それに比べ、俺の手はまだ柔らかい。
一応マメなどはできているものの、パッと手を見るだけでギールの方が何倍も何十倍も剣を振っていることが分かるほど、ギールの手は岩のように硬かった。
そんなふうにギールと握手を交わしていると、突然ギールの後ろで立っているフードを被った魔法使いの女性から魔力のようなものを飛ばされるのを、俺は《魔力探知》で感じ取った。
そのため、とりあえず俺は《魔力操作》のスキルで自分の魔力を操り、その魔法使いの女性から放たれる魔力を打ち消すことにした。
すると、それに驚いたのかその女性は少しだけ体をビクッと跳ね上がらせており、深々と被った帽子からチラッとこちらを見てなにやら体を震わせていた。
しかし、それについてわざわざ言及などしようものならば、確実に面倒事に巻き込まれてしまうので、俺はあえて無視をすることにした。
「……それにしても、コアマンティスの巣を潰すだけでなく、レッドコアマンティスを討伐してしまうなんて、キミたちはまだ若いのに腕がいいんだな。よければ、出身ギルドとギルドランクを教えてくれないか?」
「俺とネア──あ、ネアってのは俺の隣にいるこいつの名前なのだが、俺はアーラス出身の冒険者で、ネアは無所属だ。ちなみに、俺のギルドランクはDランクだ」
「ふむふむ、なるほど──って、Dランクと無所属? それ、なにかの間違いじゃないか……?」
そう言われても、真実を答えたまでなので間違いなんてあるわけがない。
だが、一応俺は自分のギルドカードをギールに手渡しするのだが、それを見たギールは目を大きく見開いており、それを見たギールの仲間たちも声には出さなかったものの、驚きをあらわにしていた。
「……Dランクで、コアマンティスだけでなくレッドコアマンティスすらも倒してしまうとは……キミは、いったい何者なんだ?」
突然ギールが変なことを訊ねてくるので、俺はギルドカードを返してもらいつつも、腕を組んで自分の意見を捻り出した。
「……強いて言うなら、どこにでもいるただの冒険者さ。俺は、俺の力を人のために使えれば、ギルドランクなんてどうでもいいって思っている。ギルドランクなんて、しょせんは飾りだと認識しているしな」
「……なら、キミはSランク冒険者に興味はないのか?」
「知り合いにSランク冒険者が二人いるのだが、確かにその二人は活躍しているし、多分名前を出せばギールたちでも知っているかもしれない。でも、俺はSランクとか興味はない。冒険者として、誰かのためになれるなら本望だ」
きっと、ギールたちは知らない。
少し前まで俺はコアマンティスどころか、ゴブリンすらも下手したら倒せない、落ちこぼれだったことを。
言ってしまえば、今持っている俺の力もしょせんはスキルのおかげだ。
だが、俺は慢心などはしない。
無能力者だったからこそ、俺はもっともっと高みを目指したいし、この力で救える者がいるのなら、俺はこの力を振るい続けるつもりだ。
「……変わった奴がいるもんだ。この世界は広いな」
「そうか? あんただって、冒険者になったのは人を助けるためじゃないのか? だから、この村を守るためにわざわざ大変な護衛を買ってでてるんだろ?」
「あぁ、まさにその通りだ。この世に、キミみたいな冒険者がいてよかったと思う。まぁ、それはさておき……ぜひ、今日は休んでほしい。夜の見回りは、オレたちの仕事だからな」
「……じゃあ、その言葉に甘えることにする。ありがとな」
俺は足元に転がしておいたレッドコアマンティスの亡骸をもう一度魔法の袋に収納し、ネアを連れてイズンに用意してもらった空き部屋のある小屋を目指す。
道中でまたまた村の人たちに感謝の言葉を告げられつつも、俺たちはやっとの思いで泊まらせてもらっている小屋へとたどり着くことができていた。
「はぁ……疲れたな」
『……そう?』
「あぁ。ネアがレッドコアマンティスに襲われたときは、どうなることかと」
正直、生きた心地がしなかった。
ネアがレッドコアマンティスにトドメを刺したときなんか、安堵のあまり膝をついてしまったくらいだ。
だから、今回はそこまで肉体的な疲労はしておらず、精神的な疲労のせいで疲れているのである。
巣を潰したのもネアだし、俺がやったことなんて《熱線球生成・放出》を使用してコアマンティスを一網打尽、レッドコアマンティスを瀕死に追い込んだくらいだ。
それこそ今回一番頑張ったのはネアであるのだが、当の本人はそんなことなどこれっぽっちも感じておらず、今は俺の隣で服を脱いでいた。
──服を、脱いで……?
「ネ、ネア!? お、お前っ、なんで服を!?」
『……だって、ジメジメして気持ち悪い』
湿度の高いネチャクの森にいたのだからそうかもしれないが、それでも突然服を脱がれると心臓に悪いため、やめてほしいところだ。
いくら子供っぽいネアでも、その体は正直子供と呼ぶには相応しくないため、目のやり場に困るのである。
『……ねぇ、レイ。あれ、またやってほしい』
「……あれ? あ、あぁ……あれか。分かった。じゃあ、とりあえず……ベッドで座っていてくれ」
『…………ん』
羞恥心を覚えるようなことはなく、上半身を隠さずにベッドに向かっていくネアを見て、俺はとりあえず自分を落ち着かせることにした。
これは決して、そういう意味ではない。
ネアはただ湿気によってジメッとした服を脱いだだけで、それ以上でもそれ以下でもないのだ。
だから、俺はネアの脱いだ服を洋服がけに通し、風当たりのいい場所にぶら下げておく。
そして一方のネアは、ベッドの上でバサッと豪快に漆黒の翼を広げ、どこか気持ちよさそうに一息ついていた。
「……ネア、頼むから今後人前で服を脱ぐとかはやめてくれよ? ネアは女の子なんだからさ」
『……服を脱いだら、なにか悪いことがあるの?』
「そりゃ……男は欲望に忠実な生き物だからな。ネアの体を見て、欲情する奴がいたら大変だろ」
『……欲情? よく分からないけど……レイも男だから、レイもそうなの?』
まさかの質問に、俺は固まってしまう。
だがネアは決して俺を冷やかすために聞いたのではなく、純粋に疑問を抱いたから聞いたという感じであった。
「違うといったら嘘になるが、少なくとも俺はネアを襲うようなことはない」
『……服を脱いだら、襲われるの?』
「あぁ、危険だぞ。痛いことだってされるし、汚いことだってされる。穢れるのは、嫌だろ?」
『……うん、ネアは綺麗な方がいい。だから、レイがやめろって言うなら、ネアはやめる』
どうやらネアは分かってくれたらしく、今は近くにあったシーツを引っ張って自分の体を隠していた。
正直、今の状況だとそっちの方が色々とあれなのだが、それを言う必要性は皆無なので、俺は魔法の袋からある物を取り出してからネアの後ろに座った。
「じゃあ、ネア。触るぞ?」
『……うん』
俺は魔法の袋から取り出したブラシを手に、ネアの背中の肩甲骨辺りから生える翼にそっと触れながら、優しくブラシを当てる。
するとネアの体がピクっと跳ねるが、それはほんの一瞬であり、俺は力を入れることなくブラシを動かし、羽根を一枚一枚丁寧に手入れしていった。
「どうだ、痛くないか?」
『……うん、大丈夫…………』
触り心地のいい、立派な翼である。
実は、俺がネアの翼の手入れをするのは今日で二回目である。
最初はメンクの村に到着する前に野営をしたときで、夜にネアが隠していた翼を広げてどこかむず痒そうにしていたので、そこでブラシを使って手入れをしたところ、どうやらネアのお気に召したらしい。
俺は、そんないつまでも触っていたいくらい触り心地のいい翼に触れることができるし、ネアも一人では中々できない翼の手入れができるため、お互いにウィンウィンの関係なのである。
だが、少しだけ問題点はある。
『……んっ……はぁ……はぁ…………』
「…………」
無意識だとは思うのだが、ネアは翼を触られるとなぜか艶かしい声を口にするのだ。
そのせいで、初めてネアの翼を手入れされた翌日の朝、ポッチョに「お楽しみは、もう少し夜が更けてからにした方が──」などと、勘違いをされてしまったくらいである。
『…………あっ……そこ、いい…………』
「そ、そうか……」
それに、このときネアは自分の感情を包み隠さず口にするので、それはそれで心臓に悪く、自分でも心臓が動いていることが分かる。
そのため、俺は心の中で「煩悩滅却煩悩滅却」と繰り返しながらも、自分の理性をなんとか保ちながらネアの翼の手入れに専念することにした──
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