天才小児外科医から溺愛されちゃいました

鳴宮鶉子

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NICU看護師と新生児専門医  1

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子供が命を落とし兼ねる病状は転倒や誤飲による事故や免疫が弱い故の感染症の悪化もあるけど、大半が先天性疾患によるもの。

先天性疾患を持って産まれた事で苦しんでいる子供達に寄り添ってきて、助けたいと思ってきた。
医学が進歩し、病気を持って産まれてきても命を救う事ができるようにはなったけれど、完治にはならず、病気と共存して生きていく事になり、生きづらさは残る。

妊活の段階で先天性疾患が起きにくくなる薬を飲む事で遺伝子疾患のない授精卵になり、妊娠中の栄養状態が良ければお腹の中で健康な子供が育つではないかと頭によぎったから。


****

「心愛、夏休み、大阪の母子医療センターでNICU看護師をしない?」

長期休暇に入ると勉強のためを踏まえ母に頼まれ、病棟看護師として総合病院の小児科病棟でバイトをしてる。

新生児特定集中治療室NICU。
早産や低体重、そして先天性の疾患・障害を持つ新生児の治療を行い、成長発達を支援していく部署。
NICUに入院している赤ちゃんは保育器の中で過ごし、保育器の周りには赤ちゃんの状態を示すモニターや人工呼吸器、輸液ポンプなど、数多くの医療機器が並んでいて、体重が2,000gを超え状態が安定するまで入院している。

「する!!」


地域周産期母子医療センタ-は地域の産科と小児科の拠点病院として、周産期に関わるより高度な医療を行うことができる医療施設。

小児科クリニックを開業したけれど、母は私に病院を継げとは言わない。
総合病院での雇われ医師だと夜勤は必須で、シングルマザーという立場なのもあり日勤で働くために開業した。

小児科クリニックを開業しても、救命救急センターから夜にヘルプで呼ばれ駆けつけていたから、私はいつも着いていくか家に取り残されるかで結局は孤独な日々を少したけれど、病気で苦しんでいる子供を救うために母が病院に駆けつけているとわかってたから我慢できた。

先天性疾患を防ぐ事ができれば、病気で苦しむ子供は産まれずにすむ。

日本周産期・新生児医学会の周産期専門医(新生児)を取得し、先天性疾患のある赤ちゃんのファーストドクターとなり、成長に携わっていきたい。
できるなら産婦人科医の資格も取得し、周産期専門医(母体・胎児)と生殖医療専門医の資格も取得したけれど、ダブルホルダーで医師免許をとる事は難しい。

新生児集中ケア認定看護師を取得してNICU担当看護師のバイトに率先して入り、先天性疾患を持って産まれた赤ちゃんの看護に携わり、後期研修医になる5年後までに進む科を決断したいと考えている。


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