天才小児外科医から溺愛されちゃいました

鳴宮鶉子

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授かった命

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「心愛先生と一輝先生、そういう関係だったんだ」

子作りを始めてから1年、やっと子供を授かる事ができた。

「自然妊娠か。年齢が年齢だから心配だけど、心愛先生の卵巣年齢若かったし、子宮もきれいだったから大丈夫だと思う。一輝先生の精子に問題なく、相性が良ければ、無事に元気な子、産まれてくるね!!」

妊娠検査薬で陽性が出たのに、その2週間後に出血して3回、化学流産をした。

私37歳、一輝先生45歳。

ステップファミリーで血縁のない兄妹と思われてるけど、実は異母兄妹。

綾音先生に異母兄妹という事は伝えず一輝先生との関係を伝え、妊娠した事を報告し、実家の産婦人科クリニックで健診をお願いした。

「NIPTの結果だけど、……陰性、染色体異常はありませんでした!!」

新型出生前診断(NIPT)は高い精度で胎児の染色体疾患を検出できるスクリーニング検査。
NIPT検査とは、母体から採血し、DNAの断片をコンピュータにかけ、遺伝子の量を分析することによって異常を検知し、胎児のダウン症など3つの染色体疾患を調べる検査。
NIPTは精度が99%以上と高く、検査の開始も10週0日目という早期から可能で、妊娠している子が染色体異常があるかどうかが気になり、綾音先生に検査に出して貰った。

その結果が陰性で、染色体異常はないとわかり安心する。


府立病院の各科の部長にはNIPTの結果が出た後、報告し、シングルで育てる意志を伝えた。
妊娠12週と悪阻が酷い時期で新生児手術の執刀がキツく、2週間お休みを頂いた。

母と瀬戸父先生、涼真先生にはまだ話せていない。

母も瀬戸父先生も72歳と79歳と高齢なため、小児科クリニックは経営しても府立病院でのヘルプの仕事は辞めた。

年齢的に流産死産する可能性があるからと、各科の部長に妊娠した事を他言無用でお願いした。


安定期が過ぎて堕胎できない週数になり、重い腰を上げ、母と瀬戸父先生に妊娠報告をしに実家へ向かう。

10月28日、日曜日の昼下がり。

「お母さん、お父さん、驚かないで聞いて欲しい。あのね、私、一輝先生の子を授かったの。今、妊娠22週」

一輝先生と話し合い、異母兄妹なのに、身体関係を持って妊娠してしまった事を正直に打ち明ける事にした。

NIPT検査で染色体異常がない事は判明した。
綾音先生に超音波検査でしっかり診て貰って異常はなかった。

「おめでたいね。私と大輝さん、おばあちゃんとおじいちゃんになるのね」

年齢的にはひいおばあちゃん、ひいおじいちゃんの2人。

孫が誕生する事を喜んでくれてる。

「私と一輝先生、異母兄妹の関係なのに子供作ってしまったんだよ!!」

初孫が産まれると喜んでいる母に戸惑う。
血縁の濃さから染色体異常が出て子供に重い先天性疾患が出る可能性があるのに、母はあっけらかんとしている。

「妊娠中にトラブル起きてないみたいだから、染色体異常起きてないでしょ?」

「………」

染色体異常のある子を妊娠したら、羊水過多や切迫早産とか母親にも異常が出て、管理入院になる事が多い。

「NIPT検査か羊水検査受けたよね、どうだった?」

「NIPT検査受けて、陰性だった」

「じゃあ、問題ない。染色体異常あって重度の先天性疾患があっても、心愛と一輝くんなら必死に治療して、子供を幸せにする」

母の言葉が、とても嬉しかった。
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