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母の遺産の行方
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「そういえばさ、来望ちゃん、あーくらいくの株式優待券を持ってたけど、株、どれだけ保有してるの?」
毎年、9月末と3月末にあーくらいくの株式優待券が届く。
「実は……わからないんだ。父親らしき人が認知できないかわりの財産分与暝目で私に株式譲渡したと思うんだけど、株式を預けている証券会社がわからないし、配当金が振り込まれる口座持ってないし、株主総会の案内や上場株式配当等の支払通知書はうちに届いてないし、ただ、株式優待券だけが届く、意味わからないよね」
株式優待券の金額がMAX金額の2万4千円だから、1000株以上保有していると思われる。
確か、母の交通事故死による慰謝料と生命保険の保険金をあーくらいくの株式譲渡にあてたと弁護士から説明があった。
交通事故死の逸失利益が高額で慰謝料が3億円以上あった。
生命保険も12社かけていて、その死亡保険金が総額18億5千万円降りた。
それと、銀座のクラブのママを10年間していて愛人的な事もしてたのか貯蓄額が25億円ぐらいあった。
ふと、気づく。
母の遺産を私は渡されていない。
相続で引かれて43億円ぐらいだと思うけど、そのお金の行方がわからない。
中学1年の時の事で、法定代理人の弁護士が遺産管理を行っていて、父の会社を将来的に相続するためと、あーくらいくの株式購入に全て当てたと説明を受けた気はする。
株式優待券を使うために一花ちゃんと陽香ちゃんを誘い、和食レストラン天庵で女子会をしていて、この事実を思い出し、身震いする。
「あーくらいく、10年前の株式増資時に1株480円で5千株、4年前の自社株の売却時の時は1株320円で7千株、公募増資したんだよね。倒産寸前って噂されてたから、投資家達が紙切れになると懸念して手を出さなくて、それで個人が1億株保有してるみたい。株主名簿管理人の瑞樹銀行に株主名簿の閲覧請求したら個人情報保護の観点から匿名になってたとかで、スカイシーがその投資家を探してるらしい」
発行済株式総数は約2億5千万。
そのうち半分を個人投資家が保有してると聞いた。
母の遺産全て使ったら、あーくらいくの株を1億株保有していてもおかしくない。
「あーくらいくの株価、今、高値で1600円、安値が1560円。当時より3倍の株価だけど、経営悪化で下がってるから、売りに出すなら今だよね。景気が良かった年は配当金10億ぐらいあったと思うし、倒産して紙切れになっても、もうその分は儲けてると思うけど」
母の遺産を父に騙し取られ、あーくらい倒産回避の資産運用に使われていた。
学費と生活費、月40万円の仕送りで、親の責任をとってるとみせかけられていた。
母が亡くなり家族が誰も居なくなった私は、
私立中高一貫女子校に編入し、寮生活を送った。
長期休暇は帰る実家がないから、勉強目的で短期留学で海外のホストファミリーに預けられた。
「証券保管振替機構に問い合わせたらどこの証券会社と取引があるのか開示してもらえるはずだよ!!」
資産運用で株取引をしているしっかり者の一花ちゃんが、手続き方法を教えてくれた。
証券保管振替機構とは、証券を預かって管理している機関で、開示請求書に必要事項を記入して、必要書類とともに郵送すれば、取引情報が記載された資料を郵送してもらえる。
「筆頭株主、私だ!!」
配当金は支払い時に源泉徴収され指定銀行口座に振り込まれていて、その通帳を取り戻すために銀行で手続きを行う。
配当金だけで56億円貯まっていた。
経営赤字で配当金が全くなかった年もあったから、驚く。
口座番号を変更し、新たに銀行印を作って、登録変更を行なった。
「……あの一族は狂ってるからね。おじさんに隠し子いてもおかしくないし、隠し子から元愛人の遺産を預かる名目で、会社立て直しの資産運用で株購入に使ったと聞いても、やりそうとしか言えない」
一花ちゃんに打ち明けたら、私があーくらいくの社長の隠し子という事実だけ、びっくりされた。
「……筆頭株主が来望ちゃんか。証券を取り戻して銀行口座変更したから、おじさん、慌ててそう。狂ってるから来望ちゃんが命狙われたりしないか、心配。スカイシーに株式売却は辞めた方がいい。おばさんの方が狂ってるから。とにかく、あーくらいくを退職して、関わらない事をすすめる」
ママがあーくらいくの御令嬢で育った環境から重度の適応障害とパニック障害を患ったらしく、一花ちゃんは働いている私の事をいつも気にかけてくれていた。
毎年、9月末と3月末にあーくらいくの株式優待券が届く。
「実は……わからないんだ。父親らしき人が認知できないかわりの財産分与暝目で私に株式譲渡したと思うんだけど、株式を預けている証券会社がわからないし、配当金が振り込まれる口座持ってないし、株主総会の案内や上場株式配当等の支払通知書はうちに届いてないし、ただ、株式優待券だけが届く、意味わからないよね」
株式優待券の金額がMAX金額の2万4千円だから、1000株以上保有していると思われる。
確か、母の交通事故死による慰謝料と生命保険の保険金をあーくらいくの株式譲渡にあてたと弁護士から説明があった。
交通事故死の逸失利益が高額で慰謝料が3億円以上あった。
生命保険も12社かけていて、その死亡保険金が総額18億5千万円降りた。
それと、銀座のクラブのママを10年間していて愛人的な事もしてたのか貯蓄額が25億円ぐらいあった。
ふと、気づく。
母の遺産を私は渡されていない。
相続で引かれて43億円ぐらいだと思うけど、そのお金の行方がわからない。
中学1年の時の事で、法定代理人の弁護士が遺産管理を行っていて、父の会社を将来的に相続するためと、あーくらいくの株式購入に全て当てたと説明を受けた気はする。
株式優待券を使うために一花ちゃんと陽香ちゃんを誘い、和食レストラン天庵で女子会をしていて、この事実を思い出し、身震いする。
「あーくらいく、10年前の株式増資時に1株480円で5千株、4年前の自社株の売却時の時は1株320円で7千株、公募増資したんだよね。倒産寸前って噂されてたから、投資家達が紙切れになると懸念して手を出さなくて、それで個人が1億株保有してるみたい。株主名簿管理人の瑞樹銀行に株主名簿の閲覧請求したら個人情報保護の観点から匿名になってたとかで、スカイシーがその投資家を探してるらしい」
発行済株式総数は約2億5千万。
そのうち半分を個人投資家が保有してると聞いた。
母の遺産全て使ったら、あーくらいくの株を1億株保有していてもおかしくない。
「あーくらいくの株価、今、高値で1600円、安値が1560円。当時より3倍の株価だけど、経営悪化で下がってるから、売りに出すなら今だよね。景気が良かった年は配当金10億ぐらいあったと思うし、倒産して紙切れになっても、もうその分は儲けてると思うけど」
母の遺産を父に騙し取られ、あーくらい倒産回避の資産運用に使われていた。
学費と生活費、月40万円の仕送りで、親の責任をとってるとみせかけられていた。
母が亡くなり家族が誰も居なくなった私は、
私立中高一貫女子校に編入し、寮生活を送った。
長期休暇は帰る実家がないから、勉強目的で短期留学で海外のホストファミリーに預けられた。
「証券保管振替機構に問い合わせたらどこの証券会社と取引があるのか開示してもらえるはずだよ!!」
資産運用で株取引をしているしっかり者の一花ちゃんが、手続き方法を教えてくれた。
証券保管振替機構とは、証券を預かって管理している機関で、開示請求書に必要事項を記入して、必要書類とともに郵送すれば、取引情報が記載された資料を郵送してもらえる。
「筆頭株主、私だ!!」
配当金は支払い時に源泉徴収され指定銀行口座に振り込まれていて、その通帳を取り戻すために銀行で手続きを行う。
配当金だけで56億円貯まっていた。
経営赤字で配当金が全くなかった年もあったから、驚く。
口座番号を変更し、新たに銀行印を作って、登録変更を行なった。
「……あの一族は狂ってるからね。おじさんに隠し子いてもおかしくないし、隠し子から元愛人の遺産を預かる名目で、会社立て直しの資産運用で株購入に使ったと聞いても、やりそうとしか言えない」
一花ちゃんに打ち明けたら、私があーくらいくの社長の隠し子という事実だけ、びっくりされた。
「……筆頭株主が来望ちゃんか。証券を取り戻して銀行口座変更したから、おじさん、慌ててそう。狂ってるから来望ちゃんが命狙われたりしないか、心配。スカイシーに株式売却は辞めた方がいい。おばさんの方が狂ってるから。とにかく、あーくらいくを退職して、関わらない事をすすめる」
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