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繋ぎ止める理由
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誕生日を明けた朝。3月の初めとはいえ何も身につけずに眠るには少し寒い。
キングサイズのベッドに布団に1人取り残され目覚めた私は、しばらく何とも言えない焦燥感にかられた。
「……仕事行かないといけないから、帰ろう……」
深酒をしたから二日酔いをしてしまい、頭痛と吐き気で体調が悪いけど、ベッドから起き上がるとシャワーを浴び、徒歩5分の所にある単身向けの賃貸マンションに戻る。
ホテルに1人取り残されるなら、寝落ちする前に自分のマンションに帰りたかった。
目覚めた時に隣に彼がいない寂しさ。
そして、朝からバタバタと出勤準備で慌てないといけないから、最高の一夜ではなく最悪な一夜と思ってしまう。
****
「宮坂さん、昨日は最高なひとときを過ごされました?」
後輩の新井愛美ちゃんが出勤早々に私に話かけてきた。
「……昨日は7時に上がったからごめんね。納期に間に合いそう?」
「……難しそうです。宮坂さん、申し訳ないですが、手伝って下さい」
入社5年目で主任になり、PLをしてる私は5人部下をつけて貰い、システムやアプリの開発の責任者を任されてる。
「……わかった。トップイオンのレジシステムは私がやるから、四ツ谷大塚のweb学習システムの物件に取り掛かって」
部下に任せた仕事は最後までさせないといけないと思いつつ、甘い私は中途半端にプログラミングされたデータを受け取り黙々と仕上げるためにキーボードを叩く。
無心になり、仕事に打ち込む事で、大貴との関係についてを考えないようにしてた。
「結奈、誕生日おめでとう!!28歳か、行き遅れになる前にとっとと結婚しろよ!!」
昼休みが終わる直前に従兄弟の朔兄がわざわざ誕生日プレゼントを持ってきてくれた。
東條朔弥 32歳 独身
ソミーグループ創業者一族の後継者
「……ありがとう。朔兄もいい加減結婚したら!!お爺様がまた縁談をダメにしたと嘆いてたよ」
「俺は政略結婚は絶対にしない。家柄だけでお飾りな頭が悪い仕事ができない女を嫁にしたくない。じゃっ」
兄弟のように育った朔兄は、マサチューセッツ工科大学をトップ層で卒業し、その後8年間AppleとGoogleで勤めた優秀な男でIT関係のノウハウに関してスペシャリストな知識を持ってる。
『結奈、俺がプリえもんを開発する!!』
と豪語してた朔兄はロボット開発とプリえもんの不思議道具で開発が可能な物に関して製品化させようとしてる。
『俺だけではプリえもんは造るのは無理だ。4月に俺のマブダチをアメリカから呼び寄せた!!』
ソミーがロボット関連の子会社を設立させたのは朔兄のせい。
信頼できる能力がある人材を社長にしたいと、朔兄が大貴に目を向け指名したから、大貴は新規事業で多忙な業務に就く事になった。
婚期が遅れたり、関係がダメになったら朔兄のせいだとプレゼントで渡されたノートパソコンを入れるのにちょうどいいエルメスのバッグを手に持ち腹の底で思った。
ソミー創業者一族の血筋で、両親が物心がつく前に事故で亡くなり、朔兄の両親に引き取られ、朔兄が私の親代わりと兄のように接してくれた。
朔兄が大貴が私の将来の夫になると思い子会社として設立したソミーロボットテクノロジーの社長を大貴に任せたんだと思うけど、大貴と私は恋人同士だったけど、距離が離れると気持ちも離れてしまう関係だったんだと思う。
大貴の私に対する態度も、私がソミー創業者一族の血筋と知って変わった。
部下で欲求が溜まった時に発散する位置づけだった私が実はソミー創業者一族の娘で、私と結婚したら子会社の経営を任せて貰える。
大貴は私自身でなく社会的地位を得るために私との関係を続けようとしてる気がする。
大貴から誕生日プレゼントで渡されたハリーウィストンのネックレス。
とてもお洒落で綺麗だったけどつける気にならなかった。
キングサイズのベッドに布団に1人取り残され目覚めた私は、しばらく何とも言えない焦燥感にかられた。
「……仕事行かないといけないから、帰ろう……」
深酒をしたから二日酔いをしてしまい、頭痛と吐き気で体調が悪いけど、ベッドから起き上がるとシャワーを浴び、徒歩5分の所にある単身向けの賃貸マンションに戻る。
ホテルに1人取り残されるなら、寝落ちする前に自分のマンションに帰りたかった。
目覚めた時に隣に彼がいない寂しさ。
そして、朝からバタバタと出勤準備で慌てないといけないから、最高の一夜ではなく最悪な一夜と思ってしまう。
****
「宮坂さん、昨日は最高なひとときを過ごされました?」
後輩の新井愛美ちゃんが出勤早々に私に話かけてきた。
「……昨日は7時に上がったからごめんね。納期に間に合いそう?」
「……難しそうです。宮坂さん、申し訳ないですが、手伝って下さい」
入社5年目で主任になり、PLをしてる私は5人部下をつけて貰い、システムやアプリの開発の責任者を任されてる。
「……わかった。トップイオンのレジシステムは私がやるから、四ツ谷大塚のweb学習システムの物件に取り掛かって」
部下に任せた仕事は最後までさせないといけないと思いつつ、甘い私は中途半端にプログラミングされたデータを受け取り黙々と仕上げるためにキーボードを叩く。
無心になり、仕事に打ち込む事で、大貴との関係についてを考えないようにしてた。
「結奈、誕生日おめでとう!!28歳か、行き遅れになる前にとっとと結婚しろよ!!」
昼休みが終わる直前に従兄弟の朔兄がわざわざ誕生日プレゼントを持ってきてくれた。
東條朔弥 32歳 独身
ソミーグループ創業者一族の後継者
「……ありがとう。朔兄もいい加減結婚したら!!お爺様がまた縁談をダメにしたと嘆いてたよ」
「俺は政略結婚は絶対にしない。家柄だけでお飾りな頭が悪い仕事ができない女を嫁にしたくない。じゃっ」
兄弟のように育った朔兄は、マサチューセッツ工科大学をトップ層で卒業し、その後8年間AppleとGoogleで勤めた優秀な男でIT関係のノウハウに関してスペシャリストな知識を持ってる。
『結奈、俺がプリえもんを開発する!!』
と豪語してた朔兄はロボット開発とプリえもんの不思議道具で開発が可能な物に関して製品化させようとしてる。
『俺だけではプリえもんは造るのは無理だ。4月に俺のマブダチをアメリカから呼び寄せた!!』
ソミーがロボット関連の子会社を設立させたのは朔兄のせい。
信頼できる能力がある人材を社長にしたいと、朔兄が大貴に目を向け指名したから、大貴は新規事業で多忙な業務に就く事になった。
婚期が遅れたり、関係がダメになったら朔兄のせいだとプレゼントで渡されたノートパソコンを入れるのにちょうどいいエルメスのバッグを手に持ち腹の底で思った。
ソミー創業者一族の血筋で、両親が物心がつく前に事故で亡くなり、朔兄の両親に引き取られ、朔兄が私の親代わりと兄のように接してくれた。
朔兄が大貴が私の将来の夫になると思い子会社として設立したソミーロボットテクノロジーの社長を大貴に任せたんだと思うけど、大貴と私は恋人同士だったけど、距離が離れると気持ちも離れてしまう関係だったんだと思う。
大貴の私に対する態度も、私がソミー創業者一族の血筋と知って変わった。
部下で欲求が溜まった時に発散する位置づけだった私が実はソミー創業者一族の娘で、私と結婚したら子会社の経営を任せて貰える。
大貴は私自身でなく社会的地位を得るために私との関係を続けようとしてる気がする。
大貴から誕生日プレゼントで渡されたハリーウィストンのネックレス。
とてもお洒落で綺麗だったけどつける気にならなかった。
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