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逃げ出した姫君 side隼人
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奏音と俺の関係は奏音が産まれる前から始まってた。
奏音はお隣に住んでる10歳年下の母の友人の娘で、赤ん坊の頃から俺の側にいて、一人っ子の俺にとって、妹のような存在だった。
システムエンジニアとして活躍している理人おじさんとプログラマーをしてる琴音おばさんにからシステム開発を教わりながら仕事を手伝ってた俺は小さい奏音のお世話を引き受けてた。
学校が終わったら保育園に奏音を迎えにいき、奏音を膝の上に座らせ、俺は毎日、理人おじさんに頼まれたプログラムを組んでた。
情報システムの天才的な才能とセンスを持って産まれた奏音。
俺がパソコンを触ってるのをみていただけだったのに、5歳の時にプログラミング言語を覚え、高速ブラインドタッチで入力しシステムを構築した奏音をみて、俺はあまりの衝撃にしばらく呆然とした。
奏でるようにパソコンのキーボードを叩く5歳児の奏音に恋情を抱いてしまった。
ーー 俺はロリコンじゃない
当時、奏音の世話を焼きながら葛藤したのを覚えてる。
幼児から大人に成長していくのを隣で見守っていた俺は、奏音を俺好みの女に育てた。
小さい頃から俺に預けられてたのもあり、奏音は俺に憧れに近い好意を抱いてた。
奏音と恋人関係になったのは、俺が22歳で奏音が12歳の時だった。
大人になれば10歳の歳の差なんて気にする事ではないが、胸も膨らみ始めたばかりで女性らしい丸みのない幼児体型の奏音との交際は人にいえる関係ではなかった。
恋愛に興味を持ち始めた12歳の奏音に誘われ自制を効かせたが、他の男に奏音がなびくのが赦せなくて手をだしてしまった。
最後まではしなかったが、可愛い奏音が俺の手で乱れ快楽に堕ちる姿をみたくて、毎日のように奏音の身体を弄び、そして、奏音も俺の欲情を発散させてくれた。
ーー 奏音が大人になったら結婚する
俺は奏音が結婚できる歳になったら奏音を嫁にし、一生を共に歩むと決めた。
理人おじさんと琴音おばさんが交通事故を見せかけ殺害された後、財産と慰謝料を狙った親戚が奏音を連れていこうとしたが、なんとか親戚をお金で黙らせ奏音を俺に預けて貰った。
ーー俺は奏音を異常なぐらいに愛してる。
インターンシップで俺の会社に入ってから、奏音から拒絶されるようになった。
なんでそんな態度をとるようになったか、俺は理解できなかった。
奏音を嫁にし副社長にするまでに、エブサイトをポータルサイトとしての知名度を上げたかった。
オフィスを構えてからは、早朝から深夜まで働いた。
サーバーが落ちたり、開かなかったりなどのトラブルが毎日のように起きて、その対応に追われた。
平日に寂しい思いをさせたからなのか、奏音が俺の浮気を疑ったりひっつきもっつきで、そんな可愛い奏音に週末癒されてた。
あまりの可愛さに自制が効かなくなりそうになり、なんとか抑える日々を送ってた。
****
「中条、相葉、奏音にいいよってる男いないか?」
「いない、いない!!チームSで黙々と仕事してるよ」
インターンシップできた奏音を中条と相葉が指揮をとってるエブサイトのエリートチームに預けた。
「仕事中は問題ないけど、昼休憩とか仕事が終わった後にインターンシップが同じ高専のメンバーとご飯を食べに行ったりしてるね」
「……はっ、高専メンバーに奏音に言い寄ってる奴がいるのか!!」
「いない、いない!!タダ、お前の悪名高さが奏音ちゃんに伝わってるのは間違いない!!」
28歳の俺は年齢的に若いから、俺より歳が上の中途採用の社員からどうしても下にみられてしまう。
オフィスを構えてから3年で、ほぼ毎日開発運営部署を巡回をし社員教育に力を入れていて、社員にバカにされないよう威厳を持たないといけないとつつい𠮟咤していた。
それとニューストピックスや情報サイトのライターに起用している女性社員達からら婚約者がいる事を公にし左手薬指にペアリングをつけて牽制してるのに言い寄られ、冷たくあしらってるのもあり、俺は鬼社長というイメージを持たれてしまった。
「……奏音に距離を置かれてるのはそのせいなのか?」
「鬼みたいに仕事ばかり押し付けるから愛想をつかれたんじゃないか?高専メンバーと仲良く遊びたいのに奏音ちゃんだけ過酷な部署にいかせて可哀想に」
インターンシップが始まって2週目から、奏音は家では仕事をせず、夜もTシャツとショートパンツ姿でソッポを向いて寝てた。
冷戦が始まった週の週末。
なんとか関係を修復させたくて、渋谷ショッピングに付き合う。
いつもみたいに夕方に連れろうとしたら嫌がり、だから無理矢理タクシーに乗せ連れ帰った。
奏音の保護者代わりだから当然の事をしたと思ってが、
『子供扱いしないで。後……私は仕事の道具じゃない。そっとしといて。じゃなかった、実家のマンションに戻るから!!』
と、機嫌を害し、余計に拒絶されてしまった。
「……門限18時って小学生か!!お前が酷すぎる」
赤ん坊の頃から世話を焼いてたのもあり、ついつい子供扱いしてしまって、それて奏音が哀しそうな表情をしたり機嫌を損ねる事はたびたびあった。
「亡くなった奏音の両親の代わりに、成人するまでは親代わりを務めないといけない。夜遊びするようになったらいけないだろ?」
門限を21時まで伸ばせばいいのか。
奏音に対してどう接したらいいかわからず苦悩する。
反抗期の娘を持つ父親の気分だった。
****
「今日で高専組のインターンシップは終了だな。3分の1は夏休みが終わるまでバイトで残るが、後は断られた。ちなみに奏音ちゃんもこないって」
奏音とすれ違って2週間が経った。
奏音のiPhoneに小型盗聴器を仕込み、高専メンバーとの会話を盗み聞きする。
夜は真っ直ぐマンションに戻ってるから一安心だが、昼休憩に高専メンバーとの会話に色々考えさせられた。
高専メンバーは女子学生が多く、歳は若いが大学生より即戦力になる教育を受けている。
奏音の参観に出席をし、そう感じた。
落ち着いてるチームの所にインターンシップの学生を配置したのもあり、仕事の後に大学生と飲みに行ってた社員がいて、それで大学生を贔屓したとかで騒いでいて、心当たりはないが、女子大生に俺が言い寄られてた事になっていた。
毎日のように、昼休憩にファミレスかカフェでそういう愚痴大会が繰り広げられ、奏音に悪影響だと思ったが見守った。
だが、最終日の仕事終わりに居酒屋ビル内のカラオケへいき、21時過ぎても解散をせずにいたから心配になり仕事を中条と相葉に押し付け、外で待ち伏せをした。
イヤホンをつけて会話を盗み聞きする。エブサイトがブラック企業だと言われ腹正しさを感じるも、言われても仕方がないと反省をする。
インターンシップ期間に奏音は俺に対して、経営者としての素質がないと失望し、俺から離れようとしたのかもしれない。
奏音をマンションに連れて帰り、奏音が高専を卒業するまでは最後までしないと自制を効かせてたが、俺は無理矢理、最後までやった。
ーー 高専を辞めさせ、奏音を共同経営者として俺の側に置く。
俺には奏音が必要だった。
その結果……奏音が家出をしてしまった。
奏音はお隣に住んでる10歳年下の母の友人の娘で、赤ん坊の頃から俺の側にいて、一人っ子の俺にとって、妹のような存在だった。
システムエンジニアとして活躍している理人おじさんとプログラマーをしてる琴音おばさんにからシステム開発を教わりながら仕事を手伝ってた俺は小さい奏音のお世話を引き受けてた。
学校が終わったら保育園に奏音を迎えにいき、奏音を膝の上に座らせ、俺は毎日、理人おじさんに頼まれたプログラムを組んでた。
情報システムの天才的な才能とセンスを持って産まれた奏音。
俺がパソコンを触ってるのをみていただけだったのに、5歳の時にプログラミング言語を覚え、高速ブラインドタッチで入力しシステムを構築した奏音をみて、俺はあまりの衝撃にしばらく呆然とした。
奏でるようにパソコンのキーボードを叩く5歳児の奏音に恋情を抱いてしまった。
ーー 俺はロリコンじゃない
当時、奏音の世話を焼きながら葛藤したのを覚えてる。
幼児から大人に成長していくのを隣で見守っていた俺は、奏音を俺好みの女に育てた。
小さい頃から俺に預けられてたのもあり、奏音は俺に憧れに近い好意を抱いてた。
奏音と恋人関係になったのは、俺が22歳で奏音が12歳の時だった。
大人になれば10歳の歳の差なんて気にする事ではないが、胸も膨らみ始めたばかりで女性らしい丸みのない幼児体型の奏音との交際は人にいえる関係ではなかった。
恋愛に興味を持ち始めた12歳の奏音に誘われ自制を効かせたが、他の男に奏音がなびくのが赦せなくて手をだしてしまった。
最後まではしなかったが、可愛い奏音が俺の手で乱れ快楽に堕ちる姿をみたくて、毎日のように奏音の身体を弄び、そして、奏音も俺の欲情を発散させてくれた。
ーー 奏音が大人になったら結婚する
俺は奏音が結婚できる歳になったら奏音を嫁にし、一生を共に歩むと決めた。
理人おじさんと琴音おばさんが交通事故を見せかけ殺害された後、財産と慰謝料を狙った親戚が奏音を連れていこうとしたが、なんとか親戚をお金で黙らせ奏音を俺に預けて貰った。
ーー俺は奏音を異常なぐらいに愛してる。
インターンシップで俺の会社に入ってから、奏音から拒絶されるようになった。
なんでそんな態度をとるようになったか、俺は理解できなかった。
奏音を嫁にし副社長にするまでに、エブサイトをポータルサイトとしての知名度を上げたかった。
オフィスを構えてからは、早朝から深夜まで働いた。
サーバーが落ちたり、開かなかったりなどのトラブルが毎日のように起きて、その対応に追われた。
平日に寂しい思いをさせたからなのか、奏音が俺の浮気を疑ったりひっつきもっつきで、そんな可愛い奏音に週末癒されてた。
あまりの可愛さに自制が効かなくなりそうになり、なんとか抑える日々を送ってた。
****
「中条、相葉、奏音にいいよってる男いないか?」
「いない、いない!!チームSで黙々と仕事してるよ」
インターンシップできた奏音を中条と相葉が指揮をとってるエブサイトのエリートチームに預けた。
「仕事中は問題ないけど、昼休憩とか仕事が終わった後にインターンシップが同じ高専のメンバーとご飯を食べに行ったりしてるね」
「……はっ、高専メンバーに奏音に言い寄ってる奴がいるのか!!」
「いない、いない!!タダ、お前の悪名高さが奏音ちゃんに伝わってるのは間違いない!!」
28歳の俺は年齢的に若いから、俺より歳が上の中途採用の社員からどうしても下にみられてしまう。
オフィスを構えてから3年で、ほぼ毎日開発運営部署を巡回をし社員教育に力を入れていて、社員にバカにされないよう威厳を持たないといけないとつつい𠮟咤していた。
それとニューストピックスや情報サイトのライターに起用している女性社員達からら婚約者がいる事を公にし左手薬指にペアリングをつけて牽制してるのに言い寄られ、冷たくあしらってるのもあり、俺は鬼社長というイメージを持たれてしまった。
「……奏音に距離を置かれてるのはそのせいなのか?」
「鬼みたいに仕事ばかり押し付けるから愛想をつかれたんじゃないか?高専メンバーと仲良く遊びたいのに奏音ちゃんだけ過酷な部署にいかせて可哀想に」
インターンシップが始まって2週目から、奏音は家では仕事をせず、夜もTシャツとショートパンツ姿でソッポを向いて寝てた。
冷戦が始まった週の週末。
なんとか関係を修復させたくて、渋谷ショッピングに付き合う。
いつもみたいに夕方に連れろうとしたら嫌がり、だから無理矢理タクシーに乗せ連れ帰った。
奏音の保護者代わりだから当然の事をしたと思ってが、
『子供扱いしないで。後……私は仕事の道具じゃない。そっとしといて。じゃなかった、実家のマンションに戻るから!!』
と、機嫌を害し、余計に拒絶されてしまった。
「……門限18時って小学生か!!お前が酷すぎる」
赤ん坊の頃から世話を焼いてたのもあり、ついつい子供扱いしてしまって、それて奏音が哀しそうな表情をしたり機嫌を損ねる事はたびたびあった。
「亡くなった奏音の両親の代わりに、成人するまでは親代わりを務めないといけない。夜遊びするようになったらいけないだろ?」
門限を21時まで伸ばせばいいのか。
奏音に対してどう接したらいいかわからず苦悩する。
反抗期の娘を持つ父親の気分だった。
****
「今日で高専組のインターンシップは終了だな。3分の1は夏休みが終わるまでバイトで残るが、後は断られた。ちなみに奏音ちゃんもこないって」
奏音とすれ違って2週間が経った。
奏音のiPhoneに小型盗聴器を仕込み、高専メンバーとの会話を盗み聞きする。
夜は真っ直ぐマンションに戻ってるから一安心だが、昼休憩に高専メンバーとの会話に色々考えさせられた。
高専メンバーは女子学生が多く、歳は若いが大学生より即戦力になる教育を受けている。
奏音の参観に出席をし、そう感じた。
落ち着いてるチームの所にインターンシップの学生を配置したのもあり、仕事の後に大学生と飲みに行ってた社員がいて、それで大学生を贔屓したとかで騒いでいて、心当たりはないが、女子大生に俺が言い寄られてた事になっていた。
毎日のように、昼休憩にファミレスかカフェでそういう愚痴大会が繰り広げられ、奏音に悪影響だと思ったが見守った。
だが、最終日の仕事終わりに居酒屋ビル内のカラオケへいき、21時過ぎても解散をせずにいたから心配になり仕事を中条と相葉に押し付け、外で待ち伏せをした。
イヤホンをつけて会話を盗み聞きする。エブサイトがブラック企業だと言われ腹正しさを感じるも、言われても仕方がないと反省をする。
インターンシップ期間に奏音は俺に対して、経営者としての素質がないと失望し、俺から離れようとしたのかもしれない。
奏音をマンションに連れて帰り、奏音が高専を卒業するまでは最後までしないと自制を効かせてたが、俺は無理矢理、最後までやった。
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