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最近の産婦人科のサービスは素晴らしい。
妊婦健診でエコーの動画毎回DVDに焼いて渡してくれる。
妊娠中にネガティブになる心情が、この動画を見ていると慰められ、この子のためならなんでもできると思ってしまう……。
この子の父親はわたしの幼稚園時代からの幼馴染で高校卒業までは気づいたら側にいるような相手だった。
でも、今はわたしはブラックベンチャーIT企業の社畜化したシステムエンジニアであいつは、大手ベンチャーIT企業の社長……。
一夜の過ちで妊娠してしまったけど、あいつに「責任とって結婚しろ」はわたしも嫌だから言いたくないし、「養育費を出せ」は惨めで言いたいけど言えない。
でも、すくすく育つ中の人の動画を見てると産んで育てたい。
だけど、ブラックベンチャーIT企業に勤務してるから子育てをしながら仕事を続けるのは無理だ。
悪阻を乗り切り安定期に入ってお腹は少しずつ大きくなってきたけど、徹夜勤務有りのWebサイトの運営開発の仕事を続けないといけない。
*****
「困るな……無計画に妊娠なんかされたら困るよ。結婚せずにシングルマザーやるの?実家に頼れるの?君に仕事を抜けられたら困るし、続けられても何かトラブル起きた時に対処できないならいても意味ないし、申し訳ないけど、お産前に会社辞めてくれる?」
5ヶ月目に入り、直属の上司に妊娠した事を伝えたらそう言われた。
システムエンジニアの仕事は派遣会社に登録してフリーランスで請け負う事ができる。
やりがいのある仕事だったけど、働き続けるのは無理だとわかってた。
ぎりぎりまで勤めて、それからしばらくはフリーランスで自宅で仕事をしながら子供をしていくしかないと思いつつも、安月給で激務な会社で勤めてたのもあり、貯蓄が少なくて途方にくれてた。
♢♢♢♢
GWに祖父の三回忌の法要があり、東京から京都の実家に戻る。
お腹はぽっこり出たぐらいで、
『舞結ちゃん太った?WEBサイトの運営と開発が仕事だからデスクワークで徹夜勤務あるんだっけ?もう30歳近いんだから、運動した方がいいよ!!』
遠い親戚のおじさんからの刺々しい一言。ブラックベンチャーIT企業勤務でも、名前だけは大手だから、わたしの父も母も自慢に話題にするのもあり、妬みからセクハラまがいの事を言われる。
三回忌の法要を終え、実家に戻り、お腹が目立たないワンピースに着替えて、出かける。
『太った、太った』と言われて気分が悪いのと、父と母に妊娠してる事がバレたら嫌だから1泊2日で帰省したけど東京に戻りたい気分だった。
今から東京に帰ると言い出せず、夜遅くに戻ってシャワーを浴びてからすぐに寝て、明日の朝一に東京へ戻る事に決めた。
*****
「舞結、京都に帰省してたんだーー!!」
京都駅ビル内の漫画喫茶で時間を潰そうと思って京都駅まで出てきたら、アルマーニのスーツを着た遠坂駿平と出くわした。
そして、
「………舞結、太った?ブラックベンチャーIT企業勤務は大変だな!!」
悪阻で5kg痩せて3kg増えて、トータルでは-2kg減なのに、元々細い体系なのもあり、ぽっこりしたお腹と気持ちばかり膨らんだ胸のせいで、久しぶりに会った人に太ったと勘違いされた。
「うちの会社にくるか?うちもブログと動画投稿サイトを始めたからサイトの運営と開発ができる人間を探してたし。
うちは4交代制にして社員を社畜化してないから、ジムに通う時間できるぞ!!」
昔ののりでわたしをからかってくる駿平を睨みつける。
昔、『胸がない。色気がない。男にしか見えない』と馬鹿にされてた。
10年ぶりにあった幼馴染とお酒に飲まれてやらかして、しかも中に遺伝子を放出して子供を作っておきながら、『太った?』と言われ、ブラックベンチャーIT企業に勤務してる事を馬鹿にされて腹が立った。
「あんたのせいで妊娠して、わたしは出産前にブラックベンチャーIT企業はクビになり、でも、シングルマザーで子供を育てていかないといけないの!!」
こいつに誠意というものがあるなら養育費を払ってくれるかもしれない。
中の人は可愛い。
でも流れる血の半分がこいつだと思うと悔しい……。
シングルマザーになる事で仕事も日常も自由が効かなくなる。
せめて、愛する人と結婚して子供ができて一緒に子育てをするなら良かった。
できてしまったから仕方がないと覚悟は決めたけど、わたしを孕ませた駿平に対し、不満をぶちまけてしまった。
「………えっ、年末のあの一夜で?
舞結、色気ないし社畜で処女だったから、たぶん他の男の子供を孕むなんてないよな……。
子供ができたらしゃあないな。
責任取る。結婚しよう。
養育費だけを払って女に子供を産ませ育てさせる男だと思われたら会社の印象が悪くなるし、親同士が仲良すぎだから俺らのせいで仲を壊すのもあれだしな。
でも、俺達、子供の親はしても夫婦関係は無しで、お互い干渉し合わず仮面夫婦になろう」
……漫画喫茶で漫画を読み耽る予定が駿平にJRに乗せられ、長岡京駅の実家に連れていかれた。
*****
「おじさん、おばさん、舞結を妊娠させてしまいました。なので、舞結と結婚させて下さい。舞結とお腹の中の子供は必ず幸せにします!!」
うちの玄関を開け、出てきた父と母に駿平は頭を下げて言った。
父が怒って殴るとかしないかなっと思ってたのに、
「舞結と駿平くんが結婚したらいいなって駿平くんのお父さんとお母さんと話してたんだよ。
めでたいな。
妊娠がきっかけでなく先に結婚して欲しかったけど、でも孫ができた事は喜ばしい。
駿平くんの御両親を呼んで今夜は祝いをしよう!!」
父も母も大喜びで駿平の御両親がビールと日本酒と近くの料亭でオードブルを購入してきて、わたしはお酒は飲めないから先に寝ると、20時過ぎにシャワーを浴びて部屋に戻った。
駿平との結婚について、わたしが部屋に戻って寝てる間に勝手に勧められていた。
朝起きたら、わたしの両親しかいなくて、両親から今後についての段取りを聞く。
式は産後にあげる事にし、GW中に駿平の住んでいる品川駅側のタワーに引っ越すよう駿平の家の住所と鍵を渡された。
そして、ブラックベンチャーIT企業を辞めて駿平の仕事を手伝うよう親から説得された。
ブラックベンチャーIT企業は、駿平が手を回し会社を買収したらしく、GW明けに会社に行ったら席がなかった。
ちなみに駿平のマンションには引っ越してない。
わたしは駿平に結婚に対する同意はしてない。
ブラックベンチャーIT企業勤務でも月に28万円貰っていたからそれがなくなり、これからの生活をどうするか悩んだ。
派遣会社へ行き、【サイバーラボ】以外のシステム開発の仕事を紹介して貰い、フリーランスで働く事にした。
仕事を詰め込みなんとか月28万円稼ぐも、ブラックベンチャーIT企業勤務よりも仕事がハードで、寝る間を惜しんでシステム開発をした。
妊婦健診でエコーの動画毎回DVDに焼いて渡してくれる。
妊娠中にネガティブになる心情が、この動画を見ていると慰められ、この子のためならなんでもできると思ってしまう……。
この子の父親はわたしの幼稚園時代からの幼馴染で高校卒業までは気づいたら側にいるような相手だった。
でも、今はわたしはブラックベンチャーIT企業の社畜化したシステムエンジニアであいつは、大手ベンチャーIT企業の社長……。
一夜の過ちで妊娠してしまったけど、あいつに「責任とって結婚しろ」はわたしも嫌だから言いたくないし、「養育費を出せ」は惨めで言いたいけど言えない。
でも、すくすく育つ中の人の動画を見てると産んで育てたい。
だけど、ブラックベンチャーIT企業に勤務してるから子育てをしながら仕事を続けるのは無理だ。
悪阻を乗り切り安定期に入ってお腹は少しずつ大きくなってきたけど、徹夜勤務有りのWebサイトの運営開発の仕事を続けないといけない。
*****
「困るな……無計画に妊娠なんかされたら困るよ。結婚せずにシングルマザーやるの?実家に頼れるの?君に仕事を抜けられたら困るし、続けられても何かトラブル起きた時に対処できないならいても意味ないし、申し訳ないけど、お産前に会社辞めてくれる?」
5ヶ月目に入り、直属の上司に妊娠した事を伝えたらそう言われた。
システムエンジニアの仕事は派遣会社に登録してフリーランスで請け負う事ができる。
やりがいのある仕事だったけど、働き続けるのは無理だとわかってた。
ぎりぎりまで勤めて、それからしばらくはフリーランスで自宅で仕事をしながら子供をしていくしかないと思いつつも、安月給で激務な会社で勤めてたのもあり、貯蓄が少なくて途方にくれてた。
♢♢♢♢
GWに祖父の三回忌の法要があり、東京から京都の実家に戻る。
お腹はぽっこり出たぐらいで、
『舞結ちゃん太った?WEBサイトの運営と開発が仕事だからデスクワークで徹夜勤務あるんだっけ?もう30歳近いんだから、運動した方がいいよ!!』
遠い親戚のおじさんからの刺々しい一言。ブラックベンチャーIT企業勤務でも、名前だけは大手だから、わたしの父も母も自慢に話題にするのもあり、妬みからセクハラまがいの事を言われる。
三回忌の法要を終え、実家に戻り、お腹が目立たないワンピースに着替えて、出かける。
『太った、太った』と言われて気分が悪いのと、父と母に妊娠してる事がバレたら嫌だから1泊2日で帰省したけど東京に戻りたい気分だった。
今から東京に帰ると言い出せず、夜遅くに戻ってシャワーを浴びてからすぐに寝て、明日の朝一に東京へ戻る事に決めた。
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「舞結、京都に帰省してたんだーー!!」
京都駅ビル内の漫画喫茶で時間を潰そうと思って京都駅まで出てきたら、アルマーニのスーツを着た遠坂駿平と出くわした。
そして、
「………舞結、太った?ブラックベンチャーIT企業勤務は大変だな!!」
悪阻で5kg痩せて3kg増えて、トータルでは-2kg減なのに、元々細い体系なのもあり、ぽっこりしたお腹と気持ちばかり膨らんだ胸のせいで、久しぶりに会った人に太ったと勘違いされた。
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うちは4交代制にして社員を社畜化してないから、ジムに通う時間できるぞ!!」
昔ののりでわたしをからかってくる駿平を睨みつける。
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10年ぶりにあった幼馴染とお酒に飲まれてやらかして、しかも中に遺伝子を放出して子供を作っておきながら、『太った?』と言われ、ブラックベンチャーIT企業に勤務してる事を馬鹿にされて腹が立った。
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朝起きたら、わたしの両親しかいなくて、両親から今後についての段取りを聞く。
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ブラックベンチャーIT企業は、駿平が手を回し会社を買収したらしく、GW明けに会社に行ったら席がなかった。
ちなみに駿平のマンションには引っ越してない。
わたしは駿平に結婚に対する同意はしてない。
ブラックベンチャーIT企業勤務でも月に28万円貰っていたからそれがなくなり、これからの生活をどうするか悩んだ。
派遣会社へ行き、【サイバーラボ】以外のシステム開発の仕事を紹介して貰い、フリーランスで働く事にした。
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※小説家なろうサイト様にも載せています。
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