婚約破棄されたわたしにエリート同期が愛を捧ぐ

鳴宮鶉子

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最高レベルの恋人

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「…………」

東條教授の部屋で家焼肉を食べた後、片付けをせずに遠坂課長の部屋に行ったのは覚えてる。

遠坂課長に腕枕をされて抱きしめられて眠ってたわたし。
遠坂課長とわたし、なにも身につけてない。

そして……昨日の夜もヤラカシタみたい。

「……中には出してない」

それは……避妊とはいわない。

さすがに3日間同じ服を身につけたくなく遠坂課長と1階のスーパーへ行く。
スーパー内にユニクロがあって、下着とTシャツとGパンを購入し、化粧水を購入した。

「藤宮……結婚前提で付き合おう。俺、藤宮を裏切らないし大事にするから」

シャワーを浴びて着替えてからリビングに戻ると遠坂課長に抱きしめられて告白された。

「うん。わたしを遠坂課長の彼女にして下さい」

「ありがとう。藤宮…でなくて愛音。俺の事、今から蓮翔って呼んで」

そう言うと蓮翔はわたしに誓いのキスのような、触れるだけのキスをわたしの唇に落とした。

家焼肉の片付けをしに東條教授の部屋に行こうとしたら、「親父にさせればいい。愛音と2人でいたい」と蓮翔に言われ、ランチに出かけ、銀座のティファニーでペアリングを購入してお互いの左手薬指にはめた。

「仕事中もつけるの?結婚してないのに……」

「近い将来するし、愛音につけたい。愛音を俺のもんだと会社の奴らに見せつけたい」

付き合おう前はドSな同期の上司様だったのが、今は甘くて優しい。

たぶん……溺愛ってやつ。

18時に早めの夕食でイタリアンのお店に連れて行って貰った。
食事を終えてから、蓮翔はわたしを実家に送り届けてくれた。

わたしが極上にカッコよくしかも勤め先の課長を彼氏として紹介をしたから、父と母は驚いてた。

『愛音さんと結婚前提でお付き合いさせて頂きます』

丁寧に挨拶をした蓮翔に父と母は好印象を持ったようだった。

幼馴染に婚約してた恋人を寝取られたわたしを不憫に思ってた父と母だけど、極上なエリートな上司とわたしがお付き合いを始めた事を心底喜んでた。

「和馬くんより数段いい男を愛音が捕まえてくれたから、お母さん、鼻が高いわ!!」

幼馴染に婚約してた恋人を寝取られた娘を恥に思ってた母……。
『男より仕事ができるから恋人に愛想つかされた』的な事を近所の主婦友達が言っていて肩身が狭かったようだった。

「結婚に関しては考えるから、だからでき婚だけはしたくないから避妊をきちんとして!!」

会社から徒歩20分のところにある蓮翔のマンションがあり、平日の夜も時々お泊まりをして、わたしと蓮翔は順調に交際をしていった。

年に1度、ゼミのOBと在籍生が集まって大規模な飲み会が行われる。

「愛音ちゃん、斎藤が夏恒例の飲み会に夫婦で参加するって返信してきたけどどうする?」

6月の初めの土曜日の夜、東條教授の家で東條教授がインターネットで取り寄せたタバラ蟹と毛蟹を蓮翔とビールを飲みながら食べてた。

和馬が礼香を連れて飲み会に参加すると聞き、気持ちが塞ぐ。
AI関係のエンジニアが集まって酒を飲みながら最新技術について話すこの飲み会は勉強になるから毎年楽しみにしてた。

「この際だ、今月末にまでに蓮翔と籍入れて夫婦になって蓮翔を連れて飲み会に参加したら?
蓮翔、俺の息子で名が知られてるAIシステムエンジニアでこの容姿だろ、斎藤をギャフンと言わせてやれ!!」

東條教授がとんでもないことを提案してきた。
和馬がわたしの親友の礼香とデキ婚をし、わたしと挙式する予定だった結婚式場でそのまま式を挙げた事を、ゼミのOB含めみんなが怒ってくれてる。
わたしとの結婚式と思って結婚式に参列しようとしたOB達が相手の女性がわたしじゃないとわかるって祝いだけ置いて帰ったらしく、和馬はわたしと別れた事でゼミの人間関係が風当たりがかなり悪くなった。

「東條ゼミのアイドルを傷つけたのに、嫁を連れてのこのこと飲み会に参加する斎藤に大恥をかかそう!!」

和馬に大恥をかかすためだけに蓮翔と結婚するのは違う気がする……。

「そうだな。その飲み会、夫婦なら同席できるようだし、愛音、籍だけひとまず入れて、式は11月ぐらいに挙げようか」

「愛音ちゃんのご両親への説得は俺も付き合うから。善は急げで蟹を持って、愛音ちゃんの実家へ行こう!!」

東條教授が発泡スチロールの箱に毛蟹を3杯とタバラ蟹を2杯入れて車のキーを持ち、ビールを飲みながら蟹を食べてほろ酔い状態のわたしと蓮翔を車に乗せて、わたしの実家に車を走らせた。





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