2 / 5
いつも一緒に居たから
しおりを挟む
大学を卒業して、違う会社に就職した2人。
勤め先は同じ東京、京橋のオフィス街。
会社帰りに少しでも逢いたい……。
でも、それができなかった。
文房具メーカーの商品企画部で、女の子向けのボールペンのデザイナーをしているわたし。
そして、医療機器メーカーで内視鏡の開発業務をしてる蓮。
入社3年目、まだまだ一人前とは言えないけれど、仕事を任せて貰えるようになった。
お互い、任された仕事を熟すために、毎日残業し、休日出勤で週末も仕事をする日々を過ごしていた。
「結衣、お疲れ。今日は早いな。俺は今日も午前様かな……」
今日の勤務を終え、オフィスビルを出てから蓮にLINE通話をかける。
「そっか。じゃ、一緒に帰れないね」
人通りの多いオフィス街をわたしは、しょんぼりと歩く。
疲れた顔をしたサラリーマンが行き交う街並みに溶け込み、駅へ向かう。
「ごめんな。納期間近で、週末も仕事になりそう。夜にメシ食いに行く時間を作れるよう努力はする。
結衣の方は、仕事は落ち着いた?」
「わたしの方は落ち着いてるかな。マーケティング部からあがったデータ結果を見ながら、新商品のデザインを描いてる。だから、今週は残業はしても休日出勤にはならないと思う」
「そっかあ、先週、逢えなかったから、今週は逢いたいな」
週始めの月曜日。
蓮の仕事が多忙で、週末に逢えなかった……。
「駅に着いた。仕事頑張ってね」
「おぅ」
オフィス街とはいえ、わたしが夜道を1人歩いて駅まで行くのが心配だという蓮。
いつも、駅までの道のりを、蓮とLINE通話で話しながら歩く。
蓮とは逢えてない……。
でも、毎日、LINEで繋がってる。
実家暮らしのわたしと蓮。
国立大学付属中高一貫校で出会い、大学も、国立T大に進んだ。
学校という場で、常に側に入られたのに、就職してからは就職先が違うから、接点がないから、逢えない……。
実家から出て、1人暮らしをしたら、蓮が気軽にわたしの家に来てくれるかなって思う。
でも、わたしの父が厳しくて、同棲は許してくれなく、わたしが家を出る事も許してくれない。
実家暮らしは、家事を母がしてくれるから、とても助かる。
*****
PM11:00
一軒家の実家に着き、シャワーを浴びて、母が用意してくれてるサラダと野菜スープを食べ、皿を軽く洗い、流しに置いておく。
そして、ベッドに寝転んで、今ハマってる携帯小説を読みふける。
クリエーターさん、今日は寝落ちかな……。
更新が無くて、寂しいな。
ランダム表示の純愛っぽい小説を選び、読んでみる。
恋愛小説を読みながら、わたしも、蓮とLOVE loveしたい……と思う。
蓮と逢いたくても逢えない寂しさを恋愛小説を読んで、我慢してる。
オフィスラブ系のハッピーエンドの小説を選び、読み進める……。
最近は、泥沼化したストーリーが多いな……。
修羅場修羅場で、はらはらする。
そして、◯描写の大振る舞いストーリーに、ため息をつく……。
最近、蓮とLINE通話でしか話してないから、御無沙汰なわたし。
できちゃった婚ストーリー、憧れるかも……。
そんな事になったら、蓮、父に八つ裂きにされるけど。
1人、寂しく、ベッドに転がり、携帯小説を読みふけ、寝落ちし、また、次の日が来る……。
蓮に逢えないのが、とても寂しい……。
蓮の温もりを感じたい。
勤め先は同じ東京、京橋のオフィス街。
会社帰りに少しでも逢いたい……。
でも、それができなかった。
文房具メーカーの商品企画部で、女の子向けのボールペンのデザイナーをしているわたし。
そして、医療機器メーカーで内視鏡の開発業務をしてる蓮。
入社3年目、まだまだ一人前とは言えないけれど、仕事を任せて貰えるようになった。
お互い、任された仕事を熟すために、毎日残業し、休日出勤で週末も仕事をする日々を過ごしていた。
「結衣、お疲れ。今日は早いな。俺は今日も午前様かな……」
今日の勤務を終え、オフィスビルを出てから蓮にLINE通話をかける。
「そっか。じゃ、一緒に帰れないね」
人通りの多いオフィス街をわたしは、しょんぼりと歩く。
疲れた顔をしたサラリーマンが行き交う街並みに溶け込み、駅へ向かう。
「ごめんな。納期間近で、週末も仕事になりそう。夜にメシ食いに行く時間を作れるよう努力はする。
結衣の方は、仕事は落ち着いた?」
「わたしの方は落ち着いてるかな。マーケティング部からあがったデータ結果を見ながら、新商品のデザインを描いてる。だから、今週は残業はしても休日出勤にはならないと思う」
「そっかあ、先週、逢えなかったから、今週は逢いたいな」
週始めの月曜日。
蓮の仕事が多忙で、週末に逢えなかった……。
「駅に着いた。仕事頑張ってね」
「おぅ」
オフィス街とはいえ、わたしが夜道を1人歩いて駅まで行くのが心配だという蓮。
いつも、駅までの道のりを、蓮とLINE通話で話しながら歩く。
蓮とは逢えてない……。
でも、毎日、LINEで繋がってる。
実家暮らしのわたしと蓮。
国立大学付属中高一貫校で出会い、大学も、国立T大に進んだ。
学校という場で、常に側に入られたのに、就職してからは就職先が違うから、接点がないから、逢えない……。
実家から出て、1人暮らしをしたら、蓮が気軽にわたしの家に来てくれるかなって思う。
でも、わたしの父が厳しくて、同棲は許してくれなく、わたしが家を出る事も許してくれない。
実家暮らしは、家事を母がしてくれるから、とても助かる。
*****
PM11:00
一軒家の実家に着き、シャワーを浴びて、母が用意してくれてるサラダと野菜スープを食べ、皿を軽く洗い、流しに置いておく。
そして、ベッドに寝転んで、今ハマってる携帯小説を読みふける。
クリエーターさん、今日は寝落ちかな……。
更新が無くて、寂しいな。
ランダム表示の純愛っぽい小説を選び、読んでみる。
恋愛小説を読みながら、わたしも、蓮とLOVE loveしたい……と思う。
蓮と逢いたくても逢えない寂しさを恋愛小説を読んで、我慢してる。
オフィスラブ系のハッピーエンドの小説を選び、読み進める……。
最近は、泥沼化したストーリーが多いな……。
修羅場修羅場で、はらはらする。
そして、◯描写の大振る舞いストーリーに、ため息をつく……。
最近、蓮とLINE通話でしか話してないから、御無沙汰なわたし。
できちゃった婚ストーリー、憧れるかも……。
そんな事になったら、蓮、父に八つ裂きにされるけど。
1人、寂しく、ベッドに転がり、携帯小説を読みふけ、寝落ちし、また、次の日が来る……。
蓮に逢えないのが、とても寂しい……。
蓮の温もりを感じたい。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
21
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる