イケメンドクターな元彼の監禁的包囲網

夫婦になれますか？

アメリカにいる父からサマーバケーションを使って日本に帰国するとLINEメッセージがきた。
10日間日本に滞在するとの事で、いつもは私の賃貸マンションに泊まるか一緒に旅行に出かけたりして過ごしてるけど、今年は蓮翔くんがいるからそういうわけにはいかず、頭を抱える。

父には蓮翔くんと再会して、お付き合いをしていて同居しいると伝えてる。
父は全てに関して完璧な蓮翔くんの事を気に入ってる。


「ーー凛音、お父さん、7月13日から23日に日本に来るんだろっ」

小型GPSだけでなく、私のiCloudを同期させたiPhoneを作りLINEのチェックもしてる。
浮気を疑われたり、逃げると思われて、また足枷つけて部屋に監禁されるよりはマシと思って好きにしたらと思ってしまうぐらい、蓮翔くんの異常愛に慣れてしまった。

「凛音の部屋で泊まって貰えばいいよ。布団セットをインターネットショッピングで取り寄せた」

父を歓迎するために、石川の美味しい日本酒も取り寄せたらしい。

「凛音との結婚赦してくれるかな。1度別れた事になってるからな」

7月20日にの付き合った記念日に籍を入れたいと蓮翔くんは考えてる。

この日、私は蓮翔くんに小説投稿サイトいちごカフェで恋愛小説を投稿してる事がばれてしまい、『この事を学校の友達にバラされたくなければ付き合え』と脅されて彼女にさせられた。

『俺と恋愛小説みたいな恋、しようぜ！！』

恋愛小説から逸脱した交際を経験させて貰った。

蓮翔は、彼氏彼女だった6年間、浮気を1度もした事がなかった。
常に私を側に置いていて、溺愛彼氏をしてた。

大学に入ってから私が日本にいた約半年間。
同じ教養科目を受講してたから、講義の間は側にいた。
だけど、蓮翔くんはサークル、私はバイトに明け暮れてたのもありすれ違ってた。

でも、蓮翔くんは浮気はしなかった。

サークルの先輩に誘われて合コンに駆り出されても、他の女性をあしらっていたと聞いた。

蓮翔くんと再会して監禁から同居をしてるけど、身体関係は一切ない。
監禁とか盗聴とか犯罪的な事をやらかしている蓮翔くんだけど、それは私の同意が無いとやってはいけないと思ってるらしい。
だから、空き部屋を私の部屋にしてくれて、シングルベッドを購入してくれた。

「蓮翔くん、今のこの関係で結婚するの？蓮翔くん、多忙だからあまり家にいないし、同居人にもなってないと思う」

身体関係ある無しはともかく、今のこの関係で結婚して夫婦としてやっていけるか不安でならない。

「ーー凛音が俺から逃げれなくなるよう籍だけ先に入れさせて。そして、もう一度、最初から始めよう。凛音に俺の事を好きになって貰えるよう努力するから」

溺愛を通り越し狂愛の域まで到達してる蓮翔さん。
彼の私への異常な執着を落ち着かせるためにも籍を入れた方がいいのかもしれないと、籍を入れる事に承諾し、婚姻届にサインした。