【完結】邪神が転生 ！ 潮来 由利凛と愉快な仲間たち

中間テスト ①

【明日菜side】

「明日菜、明日菜、中間テストの勉強をしてきたの？」

 友人である鉾田ほこた星華せいかが話しかけてきました。

「ええ、バッチリみんな大江戸ファミリーで試験対策の勉強をしてきたわよ」
私が返事をすると、

「普通は『勉強なんて、ぜんぜんしていないよ、アハハッ』なんて言う処なのに明日菜は正直だねぇ～」
 同じく友人である麻生あそう秋穂あきほが話しに交じってきたのです。

 星崋と秋穂は幼馴染みな上に私の母と二人の母は親友だったこともあり家族ぐるみの付き合いがあるのです。

「やっぱり、英里香のお母さん、楓かえでさんの攻略法を使っているの？」
星華が、可笑しな事を聞いて来ました。

「攻略法って、何？
私のお母さんが『何か』したの？」
英里香までが話しに加わって来ましたが、他の兄妹達も興味があるのか私達の輪に入って来ます。

「お母さんから聞いたんだけど、英里香のお母さん『楓さん』が学生時代に当時の大江戸ファミリーに『試験攻略法』で勉強して好成績を修めていたらしいのよ。
 私達のお母さんも楓おばさんから攻略法を買っていたらしいわよ。
『見た目は優等生、中身はちゃっかり者』だと言っていたわ」

「うん、うん 『夏休みの宿題も大江戸さん家に写しに行って、由利子先生に見つかって皆で怒られた』と、懐かしそうに言っていたわ」
秋穂も言っている事から事実のようですね。

「つまり俺達は、母ちゃん達と親子そろって由利子オバチャン………由利子先生に世話に成っている訳かぁ～。
 母ちゃん達も なかなかヤンチャだったようだな」
嵐お兄様も楽しそうに話しに加わります。
 私達は、神や、女神時代には親子のコミュニケーションが薄かったのですが、人間に転生してからは親の愛情をたっぷり受けて育ちました。
 これ程、人間に転生した事を感謝したことはありません。
もちろん、甘やかされた訳では無いので、何処かのワガママお嬢様のように、
「🌟矢、馬にお成りなさい！ 」
なんて、恥ずかしいマネなんてしません！
 アレは私とは関係ありません たら ありません！ 

「当時の大江戸ファミリー、貴女たちのお母さん達も仲が良かったらしいけど、貴女たち兄妹も本当に仲が良いわねぇ」
彼女達四人組のリーダー大洗おおあらい伊緒いおも話しに加わってきましたね。

 私達の父である大江戸仁じんとお母様たちが婚約する前は、彼女達の母親と一緒に居ることが多かったそうです。

「話しは変わるけど、お母さん達が此処ここの生徒だった頃のスマホの画像を見せて貰ったんだけど…………由利子先生の姿が当時と変わらないからビックリしたわ！」

「そうそう、私と星華とお母さん達で見ていたのだけど、今も昔も顔もスタイルも変わらない由利子先生の事をお母さんに話したら、美容の秘訣を聞き出すように頼まれちゃったわ」

「「 ……と、云う訳で、由利子先生の美魔女の秘訣を教えて！
私達の『お小遣いアップ!』の為にもお願い！」」

 秋穂と星華がお願いをして来たのだけど…………

「それはなぁ～、規則正しい生活と適度な運動が大事なんだよ。
良かったな、私の秘訣が解って！
 それと、お前達の母親、秋奈あきなと聖子に言っとけ！
『後で学園の剣道部道場に来るように』とな。
全く、母親に成っても成長しないなぁ～、彼奴等アイツラは」

 秋穂、星華、伊緒が 恐々と後ろを振り返ると、ニッコリ笑っている由利子おば様と偵察ていさつに出ていたハズの神栖かみす由美子が由利子おば様にがっかりホールドされて捕まっていたのでした。