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本編
真実は小説より奇なり……だけど、これWeb小説でしたね。
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【シエスタside】
ジークフリート王子との話し合いが終わりアルフォンス様の部屋に戻ると何故か、カタリナ様が待っていました。
「……お帰りなさい、シエスタさん。
私、アルフォンス様から婚約辞退されてしまいましたわ。
アルフォンス様は、貴女との結婚を考えているそうよ。
バーボン伯爵家も貴女との結婚には賛成しているそうだけど…………その様子だと貴女……シエスタさんは知らなかったようね 」
知っている訳が無いでしょう !
せっかく私が苦労してカタリナ様から婚約破棄されないように頑張ったのに、何してくれやがりますか !
確かにアルフォンス様のことは嫌いじゃないですが、貴族の仲間入りなんて面倒で嫌です !
しかし、今のアルフォンス様に言ったら私の為に貴族籍を簡単に捨てそうで恐いです。
一人の女としては嬉しいですが、愛だけでは生きていけません。
愛と云う植物にはお金と云う水が必要なのです。
アルフォンス様を真っ当な人間に矯正したのは良いのですが、私に依存するように成ってしまったのは誤算でしたね。
ここまで死亡フラグをへし折ったので、もう大丈夫でしょう。
私がアルフォンス様の元から居なくなれば、カタリナ様とやり直しをするかも知れないですね。
契約魔法は恐いですが、バーボン伯爵家からは、お暇を貰いましょう……ね……
ホロリ……ハラハラと涙が出て来て止まりません。
この世界にも花粉症があるのでしょうか ?
「お姉ちゃんの意地っ張り !
アルフォンスのことが好きなんでしょう !
昔のお姉ちゃんなら他人に遠慮なんてしなかったのに、恋をするとお姉ちゃんも乙女に成るんだね。
フフフ、新発見だね、菜豊お姉ちゃん 」
カタリナ様……カタリナが何故、私の前世の名前を知っているのでしょうか ?!
「 菜豊お姉ちゃん、叶多だよ、私 」
ヘッ ?
一瞬、思考が止まってしまいました。
「叶多、貴女まで死んでしまったと云うのですか !?」
「お姉ちゃん、落ち着いて。
私は一応、天寿を全うしたと思うよ。
これでも曾孫まで居るんだから ! 」
カタリナの笑顔が、あの頃の叶多に重なりました。
正直、怒涛の展開についていけません。
しかし、これだけは判ります。
私が、只のメイドで妹が貴族令嬢に転生したことです。
私をWeb小説のモブですか、いい度胸です。
神でも女神でも会ったら、文句どころか、1発殴っても罰は当たらないと思います。
「あのね、お姉ちゃん、お姉ちゃんの死亡原因は…………
「あっ、言わないで良いですよ。
世の中、知らない方が良いこともあるでしょうから。
ろくでもない死にかたをしたのでしょう」
「……うん、助かる。
お姉ちゃんには、まだまだ話したいことが沢山あるんだよ !
お姉ちゃんがファンだったルシアンさんのWeb小説
【クッキー!クッキー!クッキー!】
には、続編があるんだよ !」
虫食い状態だった記憶がよみがえりました。
何と云う安直なタイトルなんでしょうか。
だからフォロワーが一桁な底辺作者は……
「フォロワーが二桁に成った記念で続編を書いたみたいだけど、前作で死んだはずのアルフォンスとシエスタが生きて居たんだよ !
通りすがりのスーパードクター、カーダ=ネクタルが蘇生魔法で生き返りさせたんだよ ! 」
何と云うことを !
昔のジ◌ンプ漫画みたいなことをするなんて !
今時、流行らないですよ。
これだから底辺作者は……
「それでね、シエスタにも隠された秘密が有って…………
ア~、私の平穏が遠退いていきます。
そろそろシエスタしたいです、シエスタだけに。
其処、笑う処ですよ !
冗談でも言わないとやってられません !
ジークフリート王子との話し合いが終わりアルフォンス様の部屋に戻ると何故か、カタリナ様が待っていました。
「……お帰りなさい、シエスタさん。
私、アルフォンス様から婚約辞退されてしまいましたわ。
アルフォンス様は、貴女との結婚を考えているそうよ。
バーボン伯爵家も貴女との結婚には賛成しているそうだけど…………その様子だと貴女……シエスタさんは知らなかったようね 」
知っている訳が無いでしょう !
せっかく私が苦労してカタリナ様から婚約破棄されないように頑張ったのに、何してくれやがりますか !
確かにアルフォンス様のことは嫌いじゃないですが、貴族の仲間入りなんて面倒で嫌です !
しかし、今のアルフォンス様に言ったら私の為に貴族籍を簡単に捨てそうで恐いです。
一人の女としては嬉しいですが、愛だけでは生きていけません。
愛と云う植物にはお金と云う水が必要なのです。
アルフォンス様を真っ当な人間に矯正したのは良いのですが、私に依存するように成ってしまったのは誤算でしたね。
ここまで死亡フラグをへし折ったので、もう大丈夫でしょう。
私がアルフォンス様の元から居なくなれば、カタリナ様とやり直しをするかも知れないですね。
契約魔法は恐いですが、バーボン伯爵家からは、お暇を貰いましょう……ね……
ホロリ……ハラハラと涙が出て来て止まりません。
この世界にも花粉症があるのでしょうか ?
「お姉ちゃんの意地っ張り !
アルフォンスのことが好きなんでしょう !
昔のお姉ちゃんなら他人に遠慮なんてしなかったのに、恋をするとお姉ちゃんも乙女に成るんだね。
フフフ、新発見だね、菜豊お姉ちゃん 」
カタリナ様……カタリナが何故、私の前世の名前を知っているのでしょうか ?!
「 菜豊お姉ちゃん、叶多だよ、私 」
ヘッ ?
一瞬、思考が止まってしまいました。
「叶多、貴女まで死んでしまったと云うのですか !?」
「お姉ちゃん、落ち着いて。
私は一応、天寿を全うしたと思うよ。
これでも曾孫まで居るんだから ! 」
カタリナの笑顔が、あの頃の叶多に重なりました。
正直、怒涛の展開についていけません。
しかし、これだけは判ります。
私が、只のメイドで妹が貴族令嬢に転生したことです。
私をWeb小説のモブですか、いい度胸です。
神でも女神でも会ったら、文句どころか、1発殴っても罰は当たらないと思います。
「あのね、お姉ちゃん、お姉ちゃんの死亡原因は…………
「あっ、言わないで良いですよ。
世の中、知らない方が良いこともあるでしょうから。
ろくでもない死にかたをしたのでしょう」
「……うん、助かる。
お姉ちゃんには、まだまだ話したいことが沢山あるんだよ !
お姉ちゃんがファンだったルシアンさんのWeb小説
【クッキー!クッキー!クッキー!】
には、続編があるんだよ !」
虫食い状態だった記憶がよみがえりました。
何と云う安直なタイトルなんでしょうか。
だからフォロワーが一桁な底辺作者は……
「フォロワーが二桁に成った記念で続編を書いたみたいだけど、前作で死んだはずのアルフォンスとシエスタが生きて居たんだよ !
通りすがりのスーパードクター、カーダ=ネクタルが蘇生魔法で生き返りさせたんだよ ! 」
何と云うことを !
昔のジ◌ンプ漫画みたいなことをするなんて !
今時、流行らないですよ。
これだから底辺作者は……
「それでね、シエスタにも隠された秘密が有って…………
ア~、私の平穏が遠退いていきます。
そろそろシエスタしたいです、シエスタだけに。
其処、笑う処ですよ !
冗談でも言わないとやってられません !
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