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セカンド・シーズン

ゴオニンジャー VS ハカイスルンダー ③

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【 アカインジャーside 】

    『こうがくめいさい光学迷彩

   最初に大魔王様から説明された時には、意味が解らなかったが………
今、こうして『オレオレ大帝国』の帝都『ジガジサンスキー』の上空に居るのに、誰も気が付かない。
   今回は、キンナンジャーとシロインジャーが交代しての出動だ。
てっきり、キンナンジャーが愚図ぐずるかと思っていたら、

「おいらは、喜んで此処ここに残るよ。
皆が帰ってくるまでに夜食を作っているから頑張ってくれよ !」

   シロインジャーは、出番が来て喜んでいるが………


   俺達、ゴオニンジャーとハカイスルンダーは『変身ベルト』に付いている『光学迷彩』を発動させてから特殊ゴーグルをセットした。
これもヘパイストス様の発明で光学迷彩で隠れた仲間も認識出来る優れ物だ
…………鍛冶神は凄いなぁ~、大魔王様の頼みとは云え 直ぐに発明するなんて優秀な神様なんだな !

   プロトタイプのハカイスルンダーの変身ベルトには、その機能が付いていなかったので『パワーアップキット』をベルトに取り付けてから、シロインジャーが使用法を教えていた。

「………ハカイスルンダーが裏切って『オレオレ大帝国』にくとは思わないのか、お前達の大魔王は ? 」

「 ………… 私も大魔王様に同じ質問をしたけど『 裏切られて笑われるのは大魔王 恭華だから気にすることは無いわ !   むしろ、インペリアル・ナイトのハカイスルンダーが自分の価値をおとしめる行為をれば、どうなるかは優秀な彼に解らない訳は無いでしょう 』
と、言っていましたよ 」

「 …………クッ クッ クッ、やはり大魔王は手強いな !
そこまで信用されてしまえば裏切れ無いし、裏切るつもりも無くなるではないか !」

   いやいや、大魔王様の事だから 裏切った場合の対象もしていると思うぞ !
あの方恭華さまは、そんな殊勝しゅしょうな人では無いからな !


   深夜、闇夜に紛れてラストプッチンが住んでいる宮殿『クレクレムリン』に忍びこんだ。
   事前に忍び込んでいた『隠密戦隊おんみつせんたい カクレンジャー隠れんじゃー達が食事や飲料水に眠り薬を仕込んでいたおかげで、護衛騎士もメイド達も『スヤスヤ』と眠っている。

   そして、俺達はラストプッチンの寝室にたどり着いた。
中の様子を、ハムえもん偵察用ロボットに調べともらうと ラストプッチンがベッドで寝ているだけで、護衛もメイドも居なかった。

   ここからは、女性であるギンナンジャーとシロインジャーの出番だ。
俺とアオインジャーは部屋の前で待機して ハカイスルンダーとクロインジャーはラストプッチンの執務室に忍び込んで重要書類をスパイカメラで撮影することを頼んだ。

   しばらくするとギンナンジャー達が部屋から戻って来たのと同時にクロインジャー達も戻って来た。

「 よし、撤収するぞ ! 」

   俺達は、すみやかにグレート・イバラキに戻り魔王国に戻ることになった。

♟♞♝♜♛♚♙♘♗♖♕♔


    翌朝、睡眠薬から目覚めた宮殿は大騒ぎに成った。
しかし、ラストプッチンは『自身は無事だ ! 』と告げて 護衛騎士やメイドの入室を許さなかった。

   ラストプッチンの寝室には、魔王国製のゆがみの無い大きな鏡と魔王国製実はジパング製の化粧品とシャンプーやリンスのセットが置かれていた。

   ラストプッチン こと プリンプリンは化粧を施された自分の姿を鏡に写して見惚れていた。

   この世界では普通は手に入らない歪みの無い大きな鏡に加えて、綺麗に化粧をされた自分に驚愕きょうがくしていたのだ。

   プリンプリンも大帝とは云え女性である。
美の追究はしていたけれども、この世界の化粧品は遅れている。

   説明書が化粧品と一緒に置かれているので、それを読んでから試しに化粧水を手に付けてみると 肌に吸い込まれるように馴染んだ。

   一緒に大魔王 恭華からの手紙がえられており、それを読んだ プリンプリン こと 大帝 ラストプッチンは 東大陸への侵略戦争を中止した。
   代わりに東大陸の魔王国との貿易と経済協力の為の条約が成された。

   魔王国からの大量の食料や嗜好品しこうひんなどが輸入されてオレオレ大帝国の貴族から平民までが喜び、ラストプッチンを『名君めいくん』としてたたえたのであった。

   後に ラストプッチンは『叡知えいちの女王』として歴史に名を残すことに成る。
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