18 / 207
"指輪の君"
到着
しおりを挟む
朝の内に、宿舎の後片付けを終えた商隊の面々は、けが人を宿舎に残し、数時間遅れでオウクへと出発した。
残り半日の道程は、出発が遅れた事もあり、昼までに着くスケジュールには狂いが出たが、目立った支障も無く終わり、ソウタたちはヨクセ商会オウク支店に到着した。
「――みんな、ご苦労だったな」
トウベイは、店の奥にある居間に、ソウタを始めとする護衛衆を集めた。
「みんなのおかげで、とりあえずの仕事を終えられた……感謝してる。
本来の予定じゃあ、明日からテンラク様に向う予定だったが、品不足だから、全部の荷をココで解くコトになっちまった。
雇っておいて悪ぃが、護衛を頼むのは、ここまでとさせて貰う……」
トウベイからの突然の発表に、皆から動揺の声が漏れる。
「――もちろん、商会の勝手な都合だから、給金は往復した分をちゃんと払わせて貰うし、荷を全部守ってくれたから、ボーナスも着けてる――だから、許してくれ!」
トウベイは、皆に向けて深々と頭を下げた。
「トウベイさん、頭を上げてくれ!」
「そうだぜっ!、別に、ありえねぇハナシじゃ、ねぇんだしよ」
皆、実直なトウベイの対応に感銘し、彼を慰める謝辞が絶え間なく起こる…
「……ありがとよ、――じゃ、給金を渡すから、並んでくれ」
トウベイは金が入った袋を持って、皆に配り出した。
「――ほい、おタマちゃん」
「ありがと、おじさん――」
タマが、袋を受け取ると――
――ズシッ……
「――重っ?!、えっ!、うわっ!、こんなに?!」
――想像以上に入っていたらしい、給金袋の重みに驚き、思わず開けて中身を覗いてしまう。
「ははっ♪、おタマちゃんにとっては、初めての給金だもんな。
でも、それは"ウチだから"だぜ?、他所はもっと安いし、今回はあんなコトもあったからなぁ……それは、肝に命じときなよ?
それに、これから流者として生きてく、おタマちゃんへの俺からの"餞別"も入ってる――もう、腹ぁ空かせて、街道で行き倒れてるんじゃねぇぞぉ~!」
トウベイは、そう言いながら破顔し、くしゃくしゃとタマの頭を撫でる。
「うん!、アタシ頑張るよ!、おじさん!」
タマは、嬉し涙をまぶたに溜めて、トウベイの頬に頬摺りをした。
「はは――じゃっ、次はソウタだ」
タマの頬擦りに照れながら、トウベイはソウタにも給金袋を渡す。
「ああ――って!、俺のも重いぞ!?」
「ソウタは、元から、オウクまでってハナシだったが――みんなと同じく、往復込みの額で払わせてもらった」
「おいおい、オリエさんにバレたら……大目玉を喰らっちまうぜ?」
「なぁに、ウチのお嬢は、"侠気"ってモンを解かる人だから、俺の判断を責めはしねぇよ。
逆に――あれだけの仕事をしてくれたおめぇに、約定分しか払ってねぇのがバレた方が、俺の首が飛ぶってモンさ」
トウベイは、そう言って、自分の首をポンポンと叩く。
「――じゃあ、貰っとくよ。
でも、頼みたいコトがあったんだが、言い辛くなっちまったなぁ」
「頼みてぇコト?」
「ああ、風呂と、着替えをするための部屋を貸して欲しい。
流石に、今のみすぼらしいカッコじゃ、ちょいと"会うのが憚られちまう人"のトコに行くのが、オウクに来た目的でな」
ソウタは伸びた顎鬚を擦りながら、しかめた面を見せる。
「なんでぇ、そんなコトかよ。
おい!、ソウタに風呂を沸かしてやってくれ!」
トウベイはそう言って、店の者に風呂焚きを命じた。
「――お~~~~っ!」
居間に集まっている、トウベイや"元"護衛衆の面々は、珍しいモノでも観たかの様な歓声を挙げた。
その珍しいモノというのは、風呂に入り終え、着替えも済ませた――ソウタの姿である。
蓄えたままとなっていた、顎鬚をキレイさっぱり剃り落とし、髪も、雑ではあるが相応な長さに切り揃えており、みすぼらしさは失せている。
着替えた衣服の様は、白い羽織りにグレーの袴という出で立ちで――これは、ツクモでは主に軍務に関わっている、公者の正装に近い。
「へぇ~……」
トウベイは、腕組みをしながらニヤニヤと笑って、ソウタの様をまじまじと見据える。
「――ったく、なんだよ!
俺は、いつから見世物になったんだぁ?」
ソウタは、苦笑いを造り、原因と思われる自分の格好を見る。
「その着物――どこで誂えたんだ?、しかも、かなり値が張る反物で作ってるだろ?」
トウベイは、鋭い目線をソウタの着物に向け、何度も頷きながら、着物の裾を手に取る。
流石は、物資輸送のプロ――トウベイも、物の目利きには自信がある。
「――アヤコ様が、旅立つ時に、手紙まで添えて、荷物に入れてくれたんだ。
『着るなり売るなりは、あなたの判断に任せます』
――ってな。
まさか、んなモン売るワケにはいかねぇから、一応"勝負服"として、荷に入れっぱなしにしてたのを、引っ張り出したんだよ」
「流石は、ハクキの姫様だな……御目が高ぇぜ」
トウベイは、惚れ惚れとした表情で、ソウタの着物の裾から手を離す。
「ねぇねぇ!、そんな大事な服を着るなんてさ、もしかして――恋人とかと会うの?」
――と、タマはまったく遠慮無しに、ソウタに尋ねた。
「バーカ、違うよ。
確かに、会うつもりでいるのは女性だけど、別にそういう相手じゃねぇよ」
ソウタは、苦笑いを見せて、タマの眉間を小突いた。
「ふ~ん……でも、アヤしいなぁ。
そんな"お洒落な指輪"までして、会うのが恋人じゃないなんて、信じられないなぁ~?」
――手元をよく見ると、ソウタは左手の人差し指に、地金が白金で、金糸の龍が巻きつく様なデザインの、これまた高級そうな指輪をしていた。
「これは――その人と会うための"目印"なのさ。
じゃあ――行って来るかね、きっと、忙しいんだろうから、今日は会えなくても……せめて、来てる事ぐらいは、知らせておきたいからよ」
ソウタは、そう言って、徐に店から出て行った。
ソウタとタマの会話を、ぼんやりと聞いていたトウベイは――
(――あれ?、そういや……"白金に金糸の龍の指輪"って、何か"特別な意味"が……あったはずだよな?
う~ん……なんだっけ?)
――数日後、トウベイは、この時思った疑問の答えを、オウビに戻ってから思い出し、彼は全身を震わせて、気を失いそうになる。
"白金に金糸の龍の指輪"とは――"皇"が、"特別な信頼を寄せている者へ、直に渡す贈り物"の事を指し、それは大概――"後の夫として、指名した相手に渡す"のが、慣例であるという事を……
残り半日の道程は、出発が遅れた事もあり、昼までに着くスケジュールには狂いが出たが、目立った支障も無く終わり、ソウタたちはヨクセ商会オウク支店に到着した。
「――みんな、ご苦労だったな」
トウベイは、店の奥にある居間に、ソウタを始めとする護衛衆を集めた。
「みんなのおかげで、とりあえずの仕事を終えられた……感謝してる。
本来の予定じゃあ、明日からテンラク様に向う予定だったが、品不足だから、全部の荷をココで解くコトになっちまった。
雇っておいて悪ぃが、護衛を頼むのは、ここまでとさせて貰う……」
トウベイからの突然の発表に、皆から動揺の声が漏れる。
「――もちろん、商会の勝手な都合だから、給金は往復した分をちゃんと払わせて貰うし、荷を全部守ってくれたから、ボーナスも着けてる――だから、許してくれ!」
トウベイは、皆に向けて深々と頭を下げた。
「トウベイさん、頭を上げてくれ!」
「そうだぜっ!、別に、ありえねぇハナシじゃ、ねぇんだしよ」
皆、実直なトウベイの対応に感銘し、彼を慰める謝辞が絶え間なく起こる…
「……ありがとよ、――じゃ、給金を渡すから、並んでくれ」
トウベイは金が入った袋を持って、皆に配り出した。
「――ほい、おタマちゃん」
「ありがと、おじさん――」
タマが、袋を受け取ると――
――ズシッ……
「――重っ?!、えっ!、うわっ!、こんなに?!」
――想像以上に入っていたらしい、給金袋の重みに驚き、思わず開けて中身を覗いてしまう。
「ははっ♪、おタマちゃんにとっては、初めての給金だもんな。
でも、それは"ウチだから"だぜ?、他所はもっと安いし、今回はあんなコトもあったからなぁ……それは、肝に命じときなよ?
それに、これから流者として生きてく、おタマちゃんへの俺からの"餞別"も入ってる――もう、腹ぁ空かせて、街道で行き倒れてるんじゃねぇぞぉ~!」
トウベイは、そう言いながら破顔し、くしゃくしゃとタマの頭を撫でる。
「うん!、アタシ頑張るよ!、おじさん!」
タマは、嬉し涙をまぶたに溜めて、トウベイの頬に頬摺りをした。
「はは――じゃっ、次はソウタだ」
タマの頬擦りに照れながら、トウベイはソウタにも給金袋を渡す。
「ああ――って!、俺のも重いぞ!?」
「ソウタは、元から、オウクまでってハナシだったが――みんなと同じく、往復込みの額で払わせてもらった」
「おいおい、オリエさんにバレたら……大目玉を喰らっちまうぜ?」
「なぁに、ウチのお嬢は、"侠気"ってモンを解かる人だから、俺の判断を責めはしねぇよ。
逆に――あれだけの仕事をしてくれたおめぇに、約定分しか払ってねぇのがバレた方が、俺の首が飛ぶってモンさ」
トウベイは、そう言って、自分の首をポンポンと叩く。
「――じゃあ、貰っとくよ。
でも、頼みたいコトがあったんだが、言い辛くなっちまったなぁ」
「頼みてぇコト?」
「ああ、風呂と、着替えをするための部屋を貸して欲しい。
流石に、今のみすぼらしいカッコじゃ、ちょいと"会うのが憚られちまう人"のトコに行くのが、オウクに来た目的でな」
ソウタは伸びた顎鬚を擦りながら、しかめた面を見せる。
「なんでぇ、そんなコトかよ。
おい!、ソウタに風呂を沸かしてやってくれ!」
トウベイはそう言って、店の者に風呂焚きを命じた。
「――お~~~~っ!」
居間に集まっている、トウベイや"元"護衛衆の面々は、珍しいモノでも観たかの様な歓声を挙げた。
その珍しいモノというのは、風呂に入り終え、着替えも済ませた――ソウタの姿である。
蓄えたままとなっていた、顎鬚をキレイさっぱり剃り落とし、髪も、雑ではあるが相応な長さに切り揃えており、みすぼらしさは失せている。
着替えた衣服の様は、白い羽織りにグレーの袴という出で立ちで――これは、ツクモでは主に軍務に関わっている、公者の正装に近い。
「へぇ~……」
トウベイは、腕組みをしながらニヤニヤと笑って、ソウタの様をまじまじと見据える。
「――ったく、なんだよ!
俺は、いつから見世物になったんだぁ?」
ソウタは、苦笑いを造り、原因と思われる自分の格好を見る。
「その着物――どこで誂えたんだ?、しかも、かなり値が張る反物で作ってるだろ?」
トウベイは、鋭い目線をソウタの着物に向け、何度も頷きながら、着物の裾を手に取る。
流石は、物資輸送のプロ――トウベイも、物の目利きには自信がある。
「――アヤコ様が、旅立つ時に、手紙まで添えて、荷物に入れてくれたんだ。
『着るなり売るなりは、あなたの判断に任せます』
――ってな。
まさか、んなモン売るワケにはいかねぇから、一応"勝負服"として、荷に入れっぱなしにしてたのを、引っ張り出したんだよ」
「流石は、ハクキの姫様だな……御目が高ぇぜ」
トウベイは、惚れ惚れとした表情で、ソウタの着物の裾から手を離す。
「ねぇねぇ!、そんな大事な服を着るなんてさ、もしかして――恋人とかと会うの?」
――と、タマはまったく遠慮無しに、ソウタに尋ねた。
「バーカ、違うよ。
確かに、会うつもりでいるのは女性だけど、別にそういう相手じゃねぇよ」
ソウタは、苦笑いを見せて、タマの眉間を小突いた。
「ふ~ん……でも、アヤしいなぁ。
そんな"お洒落な指輪"までして、会うのが恋人じゃないなんて、信じられないなぁ~?」
――手元をよく見ると、ソウタは左手の人差し指に、地金が白金で、金糸の龍が巻きつく様なデザインの、これまた高級そうな指輪をしていた。
「これは――その人と会うための"目印"なのさ。
じゃあ――行って来るかね、きっと、忙しいんだろうから、今日は会えなくても……せめて、来てる事ぐらいは、知らせておきたいからよ」
ソウタは、そう言って、徐に店から出て行った。
ソウタとタマの会話を、ぼんやりと聞いていたトウベイは――
(――あれ?、そういや……"白金に金糸の龍の指輪"って、何か"特別な意味"が……あったはずだよな?
う~ん……なんだっけ?)
――数日後、トウベイは、この時思った疑問の答えを、オウビに戻ってから思い出し、彼は全身を震わせて、気を失いそうになる。
"白金に金糸の龍の指輪"とは――"皇"が、"特別な信頼を寄せている者へ、直に渡す贈り物"の事を指し、それは大概――"後の夫として、指名した相手に渡す"のが、慣例であるという事を……
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる