141 / 207
誓いの一歩
前触れ
しおりを挟む
そして、迎えた公開裁判の日――その日は皆、何時もよりは少し早く労役を終た。
夕焼けが、遠くの空へと滲み、少し辺りが薄暗くなり始めた時分、オウクの広場には、"集まった"というよりは、"動員された"と言う方が適当な、多くの人々が鈴なりに列挙していた。
その列挙した群集の周りには、武装した数百名に及ぶ南コクエ兵。
彼奴らは、それを囲うように2列に立ち――片方は、その集まった群集と、広場に簡易的に設けられた、白州が敷かれた野外法廷の中を見やり、もう片方は、背を合わせて立ち、広場へとやって来る者を監視する体勢である。
「同志ユキオ――同志の皆が広場へと集まり、それを警護する役目の兵の配置、完了した次第との事にございます」
その様子を、御所のバルコニーから見据えるユキオの下に、現状の報告が届いた。
「ご苦労様です。
さて、いよいよですねぇ……この世界に数千年に亘って蔓延った、詐欺師一族が糾弾される時が」
ユキオは、周りに同じく居る他の皆導志七人衆へと目配せをして、確かめ合う様に頷き合う。
「それにしても、同志ヨシミツと、共に発った同志たちがよもや、オウビの恥者たちに遅れを取るとは……」
頷き合いながら、昨日――オウビ軍に手痛く敗れ、オウクまで逃げ帰って来たヨシミツと、南コクエ軍の事について、カズオが触れる。
「尾花栗毛の馬に乗って現われた、鬼面を被った刀聖と、その後ろに連れた界気使いの女人――その女人が放った、天変地異規模の界気術に因って、五千はいたはずの同志たちが殲滅されてしまうとは……正直、にわかには信じ難い話ではありますが、戻った同志たちの誰もが、挙ってそう述べた以上、真実と思うしかないのでしょう」
ミズホは、その話題になると、額に冷や汗を滲ませ、身震いして群集の人並みを見詰める。
そんな二人が述べた、彼らにとっては良くない話題を遮る様に、ユキオは目を瞑ったまま、パンと手を叩く。
「御二人ともお止めなさい――これから始まるのは、我らの悲願である共営社会実現への革命が、次の段階へ移る大事な道程。
民のモノであるべきこの社会に、我が物顔で蔓延る――"君主"という、害虫の駆除を始める慶事なのですから」
ユキオは渋い顔をして、不満気で苛立ちも覗く態度で、側に置かれた盃を手にし――
「――同志たちの死を悼むのは当然ですし、それを悔やむのも当たり前。
ですが皆様は、一体何を脅えているのです?、我らの背と傍らには、この歪な社会からの解放を望む、多くの同志たちの思いがある――そんな崇高な我らと、その思いを我らに委ねた同志たちが、恥者の様な俗物の味方をしている、刀聖とその一党に屈す道理が無いでしょう?」
――そう言って、注がれている酒を咽元に煽った。
「ふっ♪、天変地異規模の界気術?
どうせ、前以って仕掛けていた、爆薬の類に引火させた、子供地味た手品に過ぎませんよ。
界気は、個々に行える限度と上限がある能力――それこそ、そこの席で裁かれ様としている者が言う様な、"神"とやらの所業だとでも言うのですか?」
盃を卓に戻しながら、ユキオは完全に馬鹿にした体で、不敵に笑ってグッと拳を握る。
「その、鬼面の手品師――刀聖は必ず、この公開裁判に現われるはずっ!
あの皇を捕らえ、それを今まで生かしているのも……全てはこのため。
我らが成す革命が後の世には、神格された英傑など、必要無いのですからっ!」
ユキオは、ギリっと歯を軋らせ、遠くに見えるオウクの街並みを見据えた。
(――さぁて、お望みどおり、来てやったぜ。
このわざとらしい、サトコを餌にしたお招きに応えてな)
まるで、バルコニーでの会話を聞いていた様に、民衣を着て群集の中に紛れたソウタは、ユキオたちの様子を睨み、その鋭い眼光で見上げていた。
その他にも、広場近くの3階立ての宿の屋上には、弓を構えたギンも居た。
(一昨日の夜から潜むのには、少々骨が折れそうだとは思ったが――この、あからさまに潜まれては困る場に、人員はもちろん配せず、警戒している素振りも無いとは、"南コク軍はやっつけ武士の集まりだ"という戯れ言は、どうやら本当だったな)
ギンは、野外法廷を眼下に見据えた体制で弓を構え、その効く遠目で、広場を警備している南コク兵の姿に、呆れた表情を向けながら、心中ではそう呟く。
(まあ何より、この宿の亭主が、シュウイチと恩顧の者だというのが、楽に事を運べた最大の理由ではあるがな)
ギンは、側に置かれた、宿の名前が塗られた茶碗を見てニヤッと笑う。
(ふう……民衣を着ていただけで、武器の類の検査も無かったな。
これで良く、一介の軍と名乗れたモノだ)
(ダサくて着たくはなかったけど、民衣のおかげで楽々だね♪)
ソウタからは、少し離れた人並みの中には、タマやヨシゾウも潜んでおり、合図があれば、何時でも動ける体勢でその時を待つ。
「皆――手筈は心得ておるな?」
「ええ、何時でもっ!」
同じく――群集に紛れたシュウイチたちと、彼らがこっそり募った、南コクに反抗する意思のある者たちも、この広場へと集まり、小声で頷きながら、ソウタたちの決行を待っていた。
「さあ――来いっ!」
「くっ!」
そんな状況の最中に、法廷へと連れて来られたのは――件の裁判の被告人であるサトコではなく、険しい表情で周りを取り囲む、傍聴者たるオウクの民たちを見渡すカオリだった。
カオリの民衣は、この寒空に半袖――そして、そのスラリと長い脚を惜しげもなく晒した、膝上までしか隠れない造り。
恐らく、女性としては大柄な体躯であるから、用意出来る民衣の寸が足りないのだろう。
それに、顔には殴られ、蹴られたと思うべき痣が多数見受けられ、晒している腕や脚にも生々しい傷痕。
何より、ツクモの女性にとって、膝を晒すのは、観念的に恥辱に値する恰好である。
(カオリさんっ!)
そのカオリの様を観たソウタは、悔しげに唇を噛む。
(それに、後ろから付いて来てるのは――っ!)
同じく、カオリの様を見やるタマの視線の先には、カオリを見張る様に、短槍を担いで付いて来ている猫族の女。
彼女にとっては、母であるスズの姿があった。
(うふ♪、うふふふ――っ!
ついにアタシ、本気で母さんと殺り合えるんだぁ……これが、"ムシャブルイ"って奴なのかなぁ?)
タマは、スズの姿を凝視し、震える拳を抑えながら不気味に微笑むのだった。
夕焼けが、遠くの空へと滲み、少し辺りが薄暗くなり始めた時分、オウクの広場には、"集まった"というよりは、"動員された"と言う方が適当な、多くの人々が鈴なりに列挙していた。
その列挙した群集の周りには、武装した数百名に及ぶ南コクエ兵。
彼奴らは、それを囲うように2列に立ち――片方は、その集まった群集と、広場に簡易的に設けられた、白州が敷かれた野外法廷の中を見やり、もう片方は、背を合わせて立ち、広場へとやって来る者を監視する体勢である。
「同志ユキオ――同志の皆が広場へと集まり、それを警護する役目の兵の配置、完了した次第との事にございます」
その様子を、御所のバルコニーから見据えるユキオの下に、現状の報告が届いた。
「ご苦労様です。
さて、いよいよですねぇ……この世界に数千年に亘って蔓延った、詐欺師一族が糾弾される時が」
ユキオは、周りに同じく居る他の皆導志七人衆へと目配せをして、確かめ合う様に頷き合う。
「それにしても、同志ヨシミツと、共に発った同志たちがよもや、オウビの恥者たちに遅れを取るとは……」
頷き合いながら、昨日――オウビ軍に手痛く敗れ、オウクまで逃げ帰って来たヨシミツと、南コクエ軍の事について、カズオが触れる。
「尾花栗毛の馬に乗って現われた、鬼面を被った刀聖と、その後ろに連れた界気使いの女人――その女人が放った、天変地異規模の界気術に因って、五千はいたはずの同志たちが殲滅されてしまうとは……正直、にわかには信じ難い話ではありますが、戻った同志たちの誰もが、挙ってそう述べた以上、真実と思うしかないのでしょう」
ミズホは、その話題になると、額に冷や汗を滲ませ、身震いして群集の人並みを見詰める。
そんな二人が述べた、彼らにとっては良くない話題を遮る様に、ユキオは目を瞑ったまま、パンと手を叩く。
「御二人ともお止めなさい――これから始まるのは、我らの悲願である共営社会実現への革命が、次の段階へ移る大事な道程。
民のモノであるべきこの社会に、我が物顔で蔓延る――"君主"という、害虫の駆除を始める慶事なのですから」
ユキオは渋い顔をして、不満気で苛立ちも覗く態度で、側に置かれた盃を手にし――
「――同志たちの死を悼むのは当然ですし、それを悔やむのも当たり前。
ですが皆様は、一体何を脅えているのです?、我らの背と傍らには、この歪な社会からの解放を望む、多くの同志たちの思いがある――そんな崇高な我らと、その思いを我らに委ねた同志たちが、恥者の様な俗物の味方をしている、刀聖とその一党に屈す道理が無いでしょう?」
――そう言って、注がれている酒を咽元に煽った。
「ふっ♪、天変地異規模の界気術?
どうせ、前以って仕掛けていた、爆薬の類に引火させた、子供地味た手品に過ぎませんよ。
界気は、個々に行える限度と上限がある能力――それこそ、そこの席で裁かれ様としている者が言う様な、"神"とやらの所業だとでも言うのですか?」
盃を卓に戻しながら、ユキオは完全に馬鹿にした体で、不敵に笑ってグッと拳を握る。
「その、鬼面の手品師――刀聖は必ず、この公開裁判に現われるはずっ!
あの皇を捕らえ、それを今まで生かしているのも……全てはこのため。
我らが成す革命が後の世には、神格された英傑など、必要無いのですからっ!」
ユキオは、ギリっと歯を軋らせ、遠くに見えるオウクの街並みを見据えた。
(――さぁて、お望みどおり、来てやったぜ。
このわざとらしい、サトコを餌にしたお招きに応えてな)
まるで、バルコニーでの会話を聞いていた様に、民衣を着て群集の中に紛れたソウタは、ユキオたちの様子を睨み、その鋭い眼光で見上げていた。
その他にも、広場近くの3階立ての宿の屋上には、弓を構えたギンも居た。
(一昨日の夜から潜むのには、少々骨が折れそうだとは思ったが――この、あからさまに潜まれては困る場に、人員はもちろん配せず、警戒している素振りも無いとは、"南コク軍はやっつけ武士の集まりだ"という戯れ言は、どうやら本当だったな)
ギンは、野外法廷を眼下に見据えた体制で弓を構え、その効く遠目で、広場を警備している南コク兵の姿に、呆れた表情を向けながら、心中ではそう呟く。
(まあ何より、この宿の亭主が、シュウイチと恩顧の者だというのが、楽に事を運べた最大の理由ではあるがな)
ギンは、側に置かれた、宿の名前が塗られた茶碗を見てニヤッと笑う。
(ふう……民衣を着ていただけで、武器の類の検査も無かったな。
これで良く、一介の軍と名乗れたモノだ)
(ダサくて着たくはなかったけど、民衣のおかげで楽々だね♪)
ソウタからは、少し離れた人並みの中には、タマやヨシゾウも潜んでおり、合図があれば、何時でも動ける体勢でその時を待つ。
「皆――手筈は心得ておるな?」
「ええ、何時でもっ!」
同じく――群集に紛れたシュウイチたちと、彼らがこっそり募った、南コクに反抗する意思のある者たちも、この広場へと集まり、小声で頷きながら、ソウタたちの決行を待っていた。
「さあ――来いっ!」
「くっ!」
そんな状況の最中に、法廷へと連れて来られたのは――件の裁判の被告人であるサトコではなく、険しい表情で周りを取り囲む、傍聴者たるオウクの民たちを見渡すカオリだった。
カオリの民衣は、この寒空に半袖――そして、そのスラリと長い脚を惜しげもなく晒した、膝上までしか隠れない造り。
恐らく、女性としては大柄な体躯であるから、用意出来る民衣の寸が足りないのだろう。
それに、顔には殴られ、蹴られたと思うべき痣が多数見受けられ、晒している腕や脚にも生々しい傷痕。
何より、ツクモの女性にとって、膝を晒すのは、観念的に恥辱に値する恰好である。
(カオリさんっ!)
そのカオリの様を観たソウタは、悔しげに唇を噛む。
(それに、後ろから付いて来てるのは――っ!)
同じく、カオリの様を見やるタマの視線の先には、カオリを見張る様に、短槍を担いで付いて来ている猫族の女。
彼女にとっては、母であるスズの姿があった。
(うふ♪、うふふふ――っ!
ついにアタシ、本気で母さんと殺り合えるんだぁ……これが、"ムシャブルイ"って奴なのかなぁ?)
タマは、スズの姿を凝視し、震える拳を抑えながら不気味に微笑むのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる